フォドラに生まれたので三国共存ルート目指すで(元社畜OLより、愛を込めて)   作:ストレスたまるん

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4.我が家は大きい

 

 

 

 

 

 

 すっかり緑が辺りを染める5月、竪琴の節。

 

 打ち込みの内容も徐々に防御のやり方まで含み始めだし、本格的とは言わずとも訓練内容がさらに面白みを増してきたと思い始めてきたとある日の事。

 いつも通り訓練を終え、夕方になり、自宅へ帰宅した私と母の目の前にえらくデカいおっさんが突っ立ていた。

 いや、突っ立っていたというのはおかしいか。

父さんと談笑をしていたというのが正確かな。

 

 背中でしか見えないけどデカい背中に高い身長。

そしてなんか見覚えのある服装。

背中からでも分かる程感じる頼もしさというか、そういうオーラみたいな気配。

 ていうかこれ、あの人なのでは?

 

 私は父さんにただいま戻りました! と子供っぽく振る舞い、わざとらしく抱きつく。

 すると父は、はは、おかえりアルディア、と朗らかに笑顔を浮かべると私を抱き上げた。

 

「今日も訓練お疲れ様。どうだった?」

「うん、相変わらず母さんはすごかったよ!」

「そうかそうか! 母さんは相変わらず強いか」

「まぁ、アルディアったら」

「へへ! それより父さん、この人は?」

 

 親子の平和な会話もそこそこに、私は失礼ながらも件の男を指差し、父に聞く。

 というか、顔見て分かったけどさ――

 

「ん? ああ、この人はね、父さんの知り合いなんだ。ジェラルトって言ってね、すごく強いんだよ」

 

 

ジェラルトその人だわ。

 

 まさかの出会いに内心えぇ、うっそだろおい…と呆れ半分驚愕半分という状態になる。

 

 父さん、まさかジェラルトさんと知り合っていたなんて…。

 私は顔に出さないようにして父との会話を続ける。

 

 

「へぇ! そうなんだ! こんにちわ、ジェラルトさん!」

「ほう、こりゃあんたの嫁さんに似てえらく可愛いじゃないか」

 

 ジェラルトはゲーム内でも見たこと無いようなくらい良い笑顔で私の頭を撫でる。

 大塚ボイスにこの渋いミドルガイ…なんて豪華な組み合わせなんだ…現世でこんなんみたら脳汁ドッバドバやな。

 

 ジェラルトのでかい手を堪能し終えると、父さんは私を下ろす。

 

「アルディア、すまないが少しだけあの子達と遊んであげてくれないか? 私達はジェラルトと話があるんだ」

 

 父が指差す方向を見るとジェラルトから少し離れた所に二人の子供がぽつんと立っていた。

 

 ん? あれは…!(某元ヤクザが天啓を得た風)

ろ、ロリベレスとショタベレト…! あ、可愛い…尊い…(灰化)

 

 ぽつんと立つその二人の原作では見られないそのおっふ(尊死)な姿に思わず飛び掛けたがそこはそこ。

外見こそクソガキなれど、心は成人済みのおばさん。尊死しそうな衝動をふふ、運が良かったな。今日の俺は機嫌が良いんだ、と右手が疼く痛い子のように心で振る舞い抑えつけると、父にはーい、と告、その二人の元に駆け寄る。

 

 近くで見て改めて思う。

尊い。

その姿まさに歩くザラキーマ。

よし、これを死のたこつぼ(オタク限定効果)と名付けよう。

 

「ん、んんっふんっ!」

 

 いけないいけない。

またあらぬものを出してしまうところだった。

全く、これだから私の右手(オタク心)は節操がないんだから…。

 

 一呼吸置いて、改めて声を掛ける。

 

「私はアルディア。貴女達の名前は?」

「ぼくはベレト」

「わたしはベレス」

 

 声で死ねる(確信)

 

良い感じに声がぶっ刺さり気味な私は一瞬くらっとなるが、そこはそれ。

さっきも言った通り、おばさん魂を発揮して我エベレストぞ、と心を山の如く大きく、そして不動のものにすると彼らの手を取る。

 

あーーー…可愛いんじゃ~~~~。

 

「アルディア、顔変」

「さーせん」

「さー…せん?」

 

 おっといかんいかん、また出ちまったよ。

今日の私は(オタク心的な意味で)ビンビンだな。

 

 思わぬ攻撃()に防御をごったごったに潰された私はこれ以上の恥晒すべからずとばかりに彼らの手を引き、自分の部屋に連れ込む事にした。

 なぁに安心しろ。

今の私は子供。

親の合意もある。

犯罪ではありません。

 

「何して遊ぶ?」

 

 合法です。

 

 その後、父さん達が話を終わらせるまで抱きしめたり、撫で回したりと欲望のままに彼らと遊び尽くしたのは言うまでもない。

 

 なお、その日彼らがお泊りすることになり私のテンションが吹き飛んで危うく見せられない何かを見せそうになったのは、まぁ、ある意味当然の結果だったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方。良いの? 言い出しっぺの私が言うのもあれだけど、あの子との時間が減ることになるわよ?」

「良いさ。いずれ子供は巣立ち、外を知る。それが早いか遅いだけの話だ」

「…」

「あの子が私達に武術と勉強を教えてくれと言ってきた時のことを覚えているかい?」

「えぇ、もちろんよ。それがどうしたの?」

「その時のあの子の眼がね。子供と言うにはこう、大人びたものだったというかなんというかね。そういう何かを感じたんだよ」

「あの子が…」

「君のように武術はないけど、商人として培ってきた経験と目には自信があるからね。だからこそ、今回の話は必要だと思ったんだ」

「貴方…」

「何、あの子は聡い。今回の話が自分にどれだけ必要かすぐに理解できるさ」

「…」

「それに何も私達がその話を決断するわけじゃないんだ。あの子が受けるかもしれないし、受けないかもしれない。そうだろ?」

「…」

「受けないなら今まで通り、私達と一緒にあの子の進む道を出来る範囲で示してあげればいいだけだ。な?」

「…えぇ、そうよね。ごめんなさい、貴方。私、どうしても寂しくて…」

「はは、私達はあの子の両親なんだ。寂しくて当たり前さ。でもだからといって子の成長や将来を潰してはいけない。だろ?」

「えぇ、そうね」

「だから見守ろう。あの子がどんな決断を下すのかを」

 

 

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