「冬のバンドリ祭」投稿小説です
人生初執筆の小説なので暖かい目で見てあげてください
「しゅーくん、美少女モカちゃんが遊びに来てあげたよ〜」
日曜日、一人暮らしの少年——「加藤修平」の家に幼馴染——「青葉モカ」が家に遊びに来た。
一切の連絡もないのはアレだが、本来なら家にあげるところだろう——そう、本来なら。
しかし、だがしかし
とんでもなくイレギュラーな点が一つ……
「おいモカ、今何時だ」
「え〜っと、11時45分?」
「午後のな!!PMだよPM!!!いくらなんでも遅すぎるわ‼︎!!」
そう、この白髪パン喰らい女、深夜の23時45分とかいう日付の変わる直前にアポなしで凸ってきやがったのだ。
全く、もし俺が健康志向に目覚めて早寝してたらどうするつもりだったんだか…
「しゅーくんが健康志向に目覚めるなんて蘭の赤メッシュが自我を持って歩き出すくらいあり得ないからだいじょーぶ」
酷い、これが深夜家に押しかけた幼馴染に対する言葉だろうか……
いや全くその通りなのだけども。
あとしれっと人の心を読むんじゃありません。
「そんなことより早く入れてよ〜。このままじゃ冷やしモカちゃんになっちゃうよ〜」
「ったくわかったよ、入れ入れ」
「おじゃましま〜す」
そんなこんなでモカを家にあげると
モカがあるモノに気づいた。
「おぉ〜コタツだ〜、入っていい?」
「言う前に入るなよ……別にいいけど——」
「(。-ω-)スヤァ」
「いや寝るの早っ!!」
そんなことがありつつもモカをパジャマに着替えさせた後、
風邪をひかないよう布団に寝かしつけ、その日は俺も眠りについた。
次の日、我が家のリビングには衝撃の光景が広がっていた。
なんと、モカがコタツで爆睡をキメてやがったのだ。
全くなんのために布団に入れたと思ってるんだか。
「おいモカ出ろ、朝だぞ」
「や〜だ〜」
なんだコイツ…
まぁ学校まで時間あるしそれまでには起きるだろ
━10分後━
「zzzz…」
起きない…
━20分後━
「zzzz…」
まったく起きない…
━30分後━
「zzzz…」
全然起きない…
━1時間後━
「zzzz…」
いやいつまで寝てんだこのモカツムリ
後10分くらいで出ないといい加減遅刻するぞ。
全くコイツは…
「おいモカ起きろ」
「やだ〜」
「遅刻するぞ」
「や〜だ」
「ちょっとモカさ——「い〜や〜だ」なんだコイツ…」
マジでなんだコイツ…
とはいえ遅刻して俺の家にいたなんてバラされようものなら俺が怒られかねない。
仕方ない…引っ張り出すか。
とは言ったものの、俺はこいつを絶対に動かす必殺の呪文を知っている。
「あー残念だなー、帰りにパン奢ってやろうと思ってたのになー」
そう、これこそが必殺『パン奢り』!!!
財布の中の諭吉を犠牲にモカになんでもいうことを一つ聞かせる捨て身の大技である。
これならモカも起き——「やだ」アレェ?
「山吹ベーカリーのパンだぞ」
「やだ〜」
「好きなだけ奢るぞ」
「きょひ〜」
「ポイントも付けるぞ」
「おことわり〜」
なん…だと…
パンもポイントも拒否するとかホントにコイツモカか?
だがしかし、パンが通用しないなら他の策を用意するまで。
「おいモカ」
「なに〜」
「お願いします出てきてくださいこの通り」
そう、これぞ第二の必殺『土下座』!!!
己のプライドと羞恥心をかなぐり捨てただただ相手にお願いするもはや技でもなんでもない土下座である。
流石にこれで出てき——「いやで〜す」oh…
ここまでして出ないとかどうしろっていうんだよ。
その後もモカツムリ攻略に向け様々な策を弄した。
しかしそのどれもが失敗に終わり気づけば時間はもう8時。
いい加減出発しないともうヤバい。
これはもう最終手段に出るしかないようだ。
「オラモカ出てこい!」
「い〜や〜だ〜!」
モカの両腕を掴んで無理矢理引っ張る…そう、力技だ。
ここで手が滑り胸でも触ろうものなら
蘭には殴られ
つぐみには冷ややかな視線を浴びせられ
巴には笑顔でシメられることになるだろう。ひまりは知らん。
とにかく間違いなく肉体的にも精神的にも死ぬことになるだろう。
そんな命懸けの大技の甲斐あってかモカの体が少しずつ出てきた。
後少しだ、後少しでこのモカツムリを引っ張り出せる。
後…後少し——「へっくち」…あれ?
まさかとは思うが、いやまさかな…
「なぁモカ…喉の調子は?」
「イガイガする〜」
「頭は?」
「ぼーっとする」
「熱は?」
ピピピッ「38度2分」
「風邪やん」
いや風邪やん…
あのモカがパンに興味を示さなかったのもそういうことか。
そういや今日簡単な返答しかなかったし
昨日コタツで寝てたし
当然といえば当然だよな。
「しゃーない、看病してやるか」