アレクシア様を分からせたくて!   作:ゆっくり妹紅

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愉悦部の入部した人はどれだけ増えたんでしょうか。

そして誤字脱字報告して下さり本当にありがとうございます。


10冊目

 

・月々日

 

アレクシアの調子がおかしくなってから4日経ったが、一応完全にとは言えないが元に戻った。これに関しては良かったが、何故か休憩時間中に例の場所で恒例の金貨投げをやった後にハグを要求してきた。

 

どうして……

 

まあ、息抜きになるならいっかということでハグをしたのだが……そのアレクシアって結構な美人だし、めっちゃいい匂いするし、なんか柔らかい。前やった時はそういうの全く意識なんてしてなかったから、自分でも分かるくらい心臓の音がやばかった。そしてそれが密着しているせいもあって向こうに伝わっていたらしく、途端にアレクシアはニヤニヤしだして「心臓の音がすごいわよ?まさか私の事意識して~」とからかい出した。ちょっとイラッとしたので耳元に息を吹きかけてやったら可愛い悲鳴を出してくれたので、それでからかい返して分からせてやった。お陰で「何すんのよ!この変態!!」という有難くとも何ともない言葉を頂いたが。

 

てか、今思ったけどアレクシアを分からせたのって今回のが初めてな気がする。まあ、これまでを考えると分からせるタイミングもなければ隙もなかったから仕方ないのかもしれない。次はどうやって分からせようか……思いつかないし、暫くはハグした時にカウンターする感じでいっか。

 

 

・月〆日

 

明後日には朝一でここを出て実家に帰ることをアレクシアに伝えるのを忘れていたため、話したのだがそれ以降彼女は何かを考えるように黙り込むことが多かった。教えるの遅かったと思い謝ったのだが、反応的に恐らくそれが原因では無いのが確かだ。

そうすると何を考えていたのか、もしくは何が原因だったのかということになるのだが……さっぱり分からなかった。

 

ただ今日もハグはした。3度目の人生だというのに女性への耐性がないことに色々悲しくなる。本当に顔がいいって卑怯だと思うし、何でアレクシアは何ともないんだよ!俺は相変わらず心臓バクバクだっていうのに!!

あと人の匂い嗅ぐのはやめてくれませんかね?気づかれてないと思ってるだろうけど、「スーハースーハー」めっちゃ聞こえてるんだよ。言ったらろくでもないことになるのが何となく予想出来たからスルーしたけど、注意した方がいいのかな。未来の旦那様相手にそんな事して引かれたりしたら目も当てられんし……うーん。

 

とりあえず暫く様子みて、あまりにも酷そうだったら覚悟を決めて直しに行くしかない。アレクシアをノーマルのままに留められるかは俺にかかってるわけだし、頑張らんと。

 

・月^日

 

今日はいつになくアレクシアとの距離が近かった気がする。ハグの時間もなんかいつもより長かったし、俺がもう離していいかって聞いても「まだ」と言われて休憩時間終わるギリギリまで粘られた時は死ぬかと思った。

理由を聞いても「別にいいでしょ」と一蹴され教えて貰えなかった……アルファあたりに聞けば分かるだろうか?いや、アルファとアレクシアの思考回路とか感じ方は違うだろうから一概にそうとは言えないな。

 

考えても仕方ないし、これは未来の俺が何とかすると信じて今日は寝よう。明日は朝イチで出ることになってるし。

 

 

 

****

 

 

 

コンコン

 

「ん?」

 

日記を書き終わったところでノック音が部屋に響きわたる。時刻は21時を回った頃で今までの経験上、尋ねてきた人物が誰なのか、そしてその理由は分からなかった。だが分からないにしてもすぐに対応しないのは流石にまずいと思い、ルイスは日記を閉じてからドアを開けに行った。

 

「はい、どなたです──」

 

「こんばんは、ルイス」

 

「……」

 

──バタン

 

ルイスはドアを閉めた。多分これは夢であるか、もしくは疲れて幻覚を見ているかのどちらかだろう。ルイスはそう思ってベッドに向かおうとしたが、念の為もう一度ドアを開けた。

 

「………」

 

「ルイス?私の顔を見た瞬間閉めるなんて──」

 

──バタン

 

──バン!!

 

「あんた……いい度胸してるわねぇ……?」

 

──あ、俺死んだかも。

 

開かれたドアの先で青筋を浮かべながら笑う主を見てルイスは他人事のようにそんなことを思った。

 

 

──そしてその数分後。

 

「…………」

 

「…………」

 

同じベッドで背中合わせの状態で寝ているルイスとアレクシアの姿がそこにあった。

 

(いや、こうはならんやろ!!)

 

ルイスは現状に対してそう思いつつも何でこうなったのかを改めて考える。並々ならぬ怒気を伴いながら入ってきた、と思いきや「眠れないから一緒に寝させて」と唖然とするルイスを無視して堂々とベッドに入るアレクシア。そんな彼女は現実を受け入れられずに固まるルイスを見て「早く入りなさいよ」と声をかけ、そしてそれでやっと気がついたルイスは言われるがままにベッドの中に入った。

 

(流石に今から追い返すのはまずいし、とりあえずなんで来たのか理由聞くべきか?)

 

「……何も聞かないで」

 

ルイスがアレクシアの不可解な行動の理由だけでも聞こうと思ったところで、彼の後ろから震える手が回されてそのまま抱きつくような体勢になったと同時に弱々しい声が聞こえてきた。

 

「アレクシア?」

 

「…………」

 

どういうことか、という意味で名前を呼ぶも帰ってくるのは無音。それが意味することにルイスは軽く息を吐いてから体勢をアレクシアの方に体を向けるように変えて片手は彼女の背中に回し、残った手は彼女の頭を優しく撫でた。

 

ルイスはアレクシアが何故来たのか、というのをもう聞かないことにした。彼女が言いたくないというのなら無理に聞きたくは無いし、こうすることで彼女の心が安らぐならいいだろうと思っていた。

そして同時に、本当に彼女のことを支えられる存在が出来るまでだろうとも考えていた。従者である自分はいつまでもアレクシアの隣にいられる保証は無いし、それに将来的にふさわしい男と彼女は人生を共にすることになる。それにシャドウガーデンのことやディアボロス教団のことを考えると、表の世界から姿を消して裏の世界へこの身を入れる可能性だってある。だからこそ、ルイスはアレクシアのことを支えられる人物が早く現れることを祈り。

 

「……大丈夫だアレクシア。俺はずっとお前の味方であり続けるから、今だけは何も考えずゆっくり休め」

 

心優しい彼女が報われるようにと願った。

 

 

 

 

****

 

 

 

「~♪」

 

「……なあ、なんでデルタのやつあんなに嬉しそうなんだ?」

 

一方その頃、隠れ家にて首のチョーカーを触りながら鼻歌を歌うほどにテンションが高いデルタを見てゼータが若干引き気味に近くにいたガンマに聞く。ゼータが今まで見てきた中で、デルタがあそこまで元気なのは初めてであり気になってしまっていた。そしてそれを察したのかガンマは少し笑みをこぼした。

 

「エル様にそろそろ会えるからだと思うわよ?」

 

「あー……」

 

ガンマの言うことを聞いたゼータは納得したかのような表情と共に、額に手を当てた。デルタがルイスに対してかなり慕っているのは新規に入った者以外のシャドウガーデンのメンバーは周知の事実であり、そしてルイスの為に手紙を送るためにアルファにお願いして手伝ってもらったり、料理をやってみたりとあれこれやっているのもあってどれだけ慕われているのかというのも知られていた。

 

「それにしてもエル様って凄いよな。あの人はあの人で第2王女の従者として働きながら情報を集めてるんだから」

 

ゼータは感心を込めてそう言う。しかし、実態としてルイスはディアボロス教団に関しての手がかりに関しては調べているものの全くないのが現状であり、最近に至ってはもう諦めている。尤も、王都での彼を見ていない彼女らはそのことを知らないのだが。

 

「もうすぐエル様会える~♪」

 

「……重症じゃないか、これ」

 

「……私もそう思うわ」

 

鼻歌では収まらず、ついには実際に歌いながら尻尾を振っているデルタを見てゼータとガンマは同じ感想を抱き、そしてそんな彼女をここまで落としたルイスを色んな意味ですごいと感じ、同時にゼータは何となく嫌な予感がしていた。

 

(……気のせいだといいんだけど)

 

そんなことを思いながら、いつまでも寝る気配のないデルタに痺れを切らしたアルファが彼女を叱るのを見て、ゼータは何事も起こらないことを祈りつつ眠るのだった。





キャラ紹介

ルイス
アレクシアの男性像をぶち壊しているのに気がついていないアホ。アレクシアの行動に戸惑いつつも、中々突き放すことが出来ず甘やかしてしまっている。デルタに迫られるまであと○日。

アレクシア
ルイスのせいで色々壊れちゃってる王女。部屋に来ちゃったのはルイスとまた暫く会えなくなるのが寂しすぎたため。次の日、自分の行動に羞恥心を覚え、ルイスがのお見送りの際まともに顔が見れなかった。

デルタ
脳みそ破壊寸前になるまであと○日。

番外編としてバレンタインの話を……

  • これもまた愉悦(書く)
  • やめろカカシ、それは効く(書かない)
  • 撃沈もまた愉悦(どっちでもいい)
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