アレクシア様を分からせたくて!   作:ゆっくり妹紅

14 / 31
前回のあらすじ
アレクシアとデルタのせいで距離感壊されてるルイスくん&外的要因で脳みそ破壊されるアレクシア


あと、定期試験の勉強のため投稿スピード落ちます。ユルシテ....ユルシテ...


13冊目

 

☆月$日

昨日は酷い目にあった。まさか、燃料関係のトラブルで王都に付けないなんていう羽目になり宿を探したのだが、見た目が子供なせいで中々泊まり先が見つからず何とか21時にやっと見つかり精神的に疲れていたのもあって日記すら書けずに寝てしまった。そして何が酷いってお風呂がなかったところから凄い気持ち悪くてあんまり眠れなかった。

 

そして今日、トラブルの方が最短で解決したため昼前に王都につき執事長たちに挨拶をしたんだけど……先にお風呂入って来いって言われた時は遠回しで匂いがきついのかと思って泣きそうになった。そして途中で会ったアレクシアからは案の定「酷い匂いね」と言われてガチ泣きしかけた。お風呂でめちゃくちゃ体を洗った後は軽く引き継ぎをして、明日から業務開始ということになったので今日は鍛錬だけしようかと思っていたのだが、アレクシアに絡まれた。

とは言っても剣の稽古に付き合った後にまたハグを要求されただけだった。それにしても、アレクシアも段々と実力をつけ始めている。型の確認の後に軽く模擬戦をやったのだが、技のキレや剣の速度が前にやった時よりも上がっていた。でも、どこか不安と焦りを感じたのは少し不安だ。アイリス様との差がどんどん出てきてしまっていること、周りからの評価が主な原因だと考えられるけど……アイリス様との仲が悪化しなければいいんだけど。

 

俺に出来ることはそんなアレクシアの傍にいてやれるぐらいしかない。

 

 

 

☆月€日

 

執事長から明日騎士団に招集を受けた人物がくるということ、その人が子供を連れてくるためそのお相手をしろと話を受けた。アレクシアの方はいいのか、と思ったがアレクシアは別件があるのでいいとのこと。そしてその事にアレクシアは反対していたが、いくら王族と言えど子供の意見が通るはずもなく、そのお陰で今日のハグはいつもより長かった。

そして案の定心臓バクバク鳴ってるのがバレてからかわれたので、また息を耳にふきかけてやったがアレクシアは耐えやがった。そして「馬鹿の一つ覚えね~」と小馬鹿にした感じで煽ってきたんだけど、仕返しが何も思いつかなかったので抱きしめる腕の力をちょっとだけ強めるしか出来んかった。

 

それはそれとして誰が来るんだろうか。めっちゃ気になるわ。

 

 

☆月%日

 

来たのは父さんとデルタだった。何でも父さんは魔剣士騎士団の元副団長でそして次期団長だとも言われていた凄腕だったんだけど、私事でそれを蹴って今俺らが住んでいるところに引っ越したらしい。今日はそろそろ復帰しないか、ということで呼ばれたらしいがまーたそれを蹴飛ばしたらしい。まあ、母さんがあそこにいるから離れたくないっていうのはわかるけどさ。

そしてデルタの方は俺が列車に乗り込んだ後に父さんから「王都に行く時着いてくるか?」と聞かれたらしくそれをすぐに「行く!」と即答、そして今日は1日中王都の街並みを歩き回った。地元とは違ってかなり賑わっている街はデルタからするとかなり新鮮だったらしく、本当に色々なところを回った。帰る時間になった時はまた駄々をこねるのかなーって思っていたがそんなことはなく、素直に帰ろうとしてたので成長を感じていた直後、急にこちらに走ってきたかと思ったら飛び込んだ後に俺の頬にキスして「またね!ルイス様!」と爆弾を投下して帰って行った。

 

まあ、その後はそれを見ていたメイドさん達にあれこれ聞かれ大変だった。デルタは俺よりいい人捕まえられるだろうし、そもそも俺なんかがデルタの相手だなんてあまりにも向こうに失礼すぎる。そのことを言ったら「クソボケ」やら「女の敵」やら散々な評価を頂いた。どうして。

 

あ、そういえばアレクシアなんか元気なかったけどどうしたんだろうか。明日辺り聞いてみるか。

 

 

 

 

 

****

 

 

 

──嫌な匂いだった。

 

アレクシアは肩を震わせながらトボトボ歩いていくルイスを見ながら先程自身の鼻を通った匂いを思い出す。先に言うと、アレクシアはルイスの汗の匂いを臭いと思ったことは無い。寧ろ体臭に関しては好きな部類であるため、帰ってきたルイスの匂いを軽く嗅いだ瞬間、違和感を感じた。殆どはルイスの匂いであるはずなのに、ほんの少しだけ彼以外の匂いがしたのだ。

アレクシアはそれが嫌で反射的に酷い匂いだと言い放ってしまい、それに気がついた時にはルイスはもう背中を向けて歩き始めていたところだった。

 

(でも、なんで嫌な匂いだと感じたのかしら?)

 

それが正にアレクシアの頭を悩ませていた。激臭というほどの匂いではなかったことや不快に感じたとはいえど気分が悪くなるほどではなかったことを考えると、余計に分からなかった。

 

(これ以上考えるのは無駄ね)

 

アレクシアは思考を一旦止めた。そしてふとルイスと剣の稽古を最近してないことに気がついた。ルイスの剣は才能がない者が愚直に基本を積み重ね続けた「凡人の剣」だ。アレクシアの憧れは姉であるアイリスのような王道の剣ではあるが、ルイスの剣も参考にしている。そのため、久しぶりにルイスと稽古をやろうと考えたアレクシアは早速稽古着に着替えに行くのだった。

 

 

そして1時間後。

 

「ふっ!」

 

「はっ!」

 

木剣を手に模擬戦をしているアレクシアとルイスの姿があった。2人の実力を比べると、前世で勇者パーティの1人として多くの修羅場をくぐり抜けてきたルイスの方が上である。しかし、同じ凡人の剣でも何故ここまで差があるのか分からないアレクシアは余計に焦りを募らす。

──姉だけではなく、ルイスも自分から離れてしまうのではないかと。

 

「っ!はあっ!」

 

「っ」

 

アレクシアはそんな不安を振り払うかのように剣を振るい続ける。そしてルイスはそんな彼女の様子を察してほんの一瞬だけ表情を歪ませるも、気取られる訳にはいかないと気を引き締めて模擬戦に集中する。

 

──結局、アレクシアはその不安と焦りを振り払うことが出来ずその日は終わりを迎えた。

 

 

 

*****

 

 

 

(まさか、ルイスの親があのアイク元副団長だなんて)

 

それから2日後、アレクシアは王都に来た客人が自分と話したいという理由でルイスとは別行動でありそれに不満を零しまくったのだが、その客人がその従者の父親、しかも元副団長だとは思わず肝を抜かしていた。そのため思わず身構えていたのだが、当のアイクは子供である自分に対しても心から敬っているような態度を取り、終始柔らかい姿勢で話を続けていたためちょっとだけ拍子抜けしていた。

 

(でも、なんか胡散臭い気がするのよねぇ……)

 

しかし、アレクシアからしたら長所はいくらでもとり繕えるという考えがあるため、いくら自身が大事にしている従者の親だとしても疑惑の念はなかなか晴れなかった。

 

「そういえば、アレクシア様から見て息子のルイスはどう見えますか?」

 

「え?」

 

ふと、アイクは何かを思い出したかのようにアレクシアにそんなことを聞いてきた。アレクシアは部屋に自分たちだけではなく、護衛の騎士や執事がいるのにも関わらずかなり個人的な質問が飛んできたことに驚き詰まるも、当たり障りのない返答を考えた。

 

「そう、ですね。ルイスはかなり優秀な従者だと思います。私の剣の稽古にも付き合ってくれますし、勉強中にお茶を入れるタイミングも完璧ですからかなり助かっています」

 

「なるほど……それを聞けて少しだけ安心しました……ところで、ルイスとは遊んだりすることはありますか?」

 

アレクシアはアイクの追撃に思わずお茶を吹き出しそうになった。まさかお宅の息子さんに金貨を口で拾わすペットごっこをやっていますなんて言う訳にもいかず、かといって二人で王都の街並みに出て遊んだということも言うのは何故か恥ずかしく言う気になれなかった。

 

「そ、そうですね……仲はいいとは思いますが、互いの立場的にそういうことは中々出来ないかと……」

 

「そうですか……やはり難しいですよね……」

 

声が震えていないか不安になりつつも何とか当たり障りのない答えを返したアレクシアは、それに気がついた様子のないアイクを見て心底安心していた。

 

「従者という立場である私から言うのはおかしいと思いますが、どうか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……?それはどういう……?」

 

「アイク殿、そろそろ時間です」

 

「これは失礼致しました。アレクシア様も態々時間をとっていただきありがとうございます」

 

「え、ええ……」

 

アレクシアはアイクの突拍子のない発言に驚き戸惑いの声を上げるも、護衛の騎士が時計を見てから会話の時間が終了したことを告げる。アイクはそれに対して謝罪をしつつ、アレクシアに対しては時間を取ったことに感謝を伝える。アレクシアはそれに対して戸惑いつつも、アイクを見送るため席を立つ。

 

「それでは今回はありがとうございました。恐らく王都に来ることはもうないと思いますが、次会えましたらその時はよろしくお願いします」

 

「ええ、その時はよろしくお願いします」

 

そうしてアレクシアはアイクを見送り、その後街に出ていったというルイスがもう帰ってきても良い時刻ということに気が付き、護衛の騎士に一言告げてから彼の姿を探しに行き──見つけた。

 

「ルイス、そんなところに──」

 

「ルイス様!」

 

「ユウナ?一体何を──」

 

ルイスがユウナと呼んだ獣人の少女から頬にキスされたところを。

 

アレクシアはそれを見てからの記憶はなく、気がついたら自室のベッドの中で丸くなっており、その時には胸にぽっかり穴が空いたかのような感覚に耐えるのに精一杯で、アイクから言われたルイスのことを頼むという話は完全に頭から抜けていた。

 




まーたおうにょが一方的に脳みそ破壊されてる……

キャラ紹介

ルイス
アレクシアから「酷い匂い」と言われてガチ泣きしかけた中身大人。アレクシアのことに気にしながらも、デルタからの頬キス食らって色々考えてる。なお、使用人たちに対して言ったことは本音。自分の価値は無いに等しいと思ってる。

アレクシア
僅かに残っていたデルタの匂いに対して反応はしたものの、それが何故かが分かってない状態なのにミサイルぶち込まれて可哀想な感じになってる。

デルタ
やりたいことやれてご満悦。なお頬キスはエア家のメイドさん(彼氏募集中)のアドバイスで、意味はよくわかってない。

アイク
実は凄腕。急に辺境行きますと行って後任やら引き継ぎを完璧にしてからガチで辺境に行った際は、「何やってんだよ副団長!」という声が上がったとか上がらなかったとか。
何やら意味深な感じを醸し出しているが……?

番外編としてバレンタインの話を……

  • これもまた愉悦(書く)
  • やめろカカシ、それは効く(書かない)
  • 撃沈もまた愉悦(どっちでもいい)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。