お前(アンタ)と出会ったのが運の尽き 作:死神作者
「それでは、バンビエッタさんの修行を始めましょうか」
浦原はどこから持ってきたのか、移動式ホワイトボードと机、椅子を用意し、バンビエッタを座らせた。
「なんでそんなもん用意してんの?」
「いやあ、せっかくですし、こういう機会でもないと使えないかと思いましてね」
「ふーん……まあいいわ。早く始めなさいよ」
「えっとですね……じゃあ、まずは基本中の基本である事から行きましょうかね」
そう言うと、浦原はホワイトボードに「鎖結」と「魄睡」と書く。
「「鎖結」と「魄睡」。この2つが何かわかりますか?」
「馬鹿にしてるの?魄睡が霊力の発生源で、鎖結がブースター、要は霊力の出力を司る器官でしょ」
「はい正解です!流石バンビエッタさん!」
「こんなの、
「そうっスね。じゃあ、本題に行きましょう」
浦原は再びペンを取り、「鎖結」と「魄睡」の文字の隣に上向きの矢印を書き、矢印の下にUPと書く。
「早い話、強くなるなら鍛えるのが一番っすね。「鎖結」と「魄睡」、この2つの機能を鍛えれば、自然と霊力は強くなります」
「どうやって鍛えるのよ?鍛えようとして鍛えれるものじゃないわよ」
「簡単ですよ。「鎖結」と「鎖睡」の機能を上げるには、その機能を使う事が一番いいんです」
「どういうことよ?」
「例えば、バンビエッタさんは速さを伸ばす時、どうしたらいいと思います?」
「そんなの、走ったり、筋トレとかじゃない?」
「では、走るにしろ、筋トレするにしろ、何が共通点ですか?」
浦原に言われ、バンビエッタは少し考える。
「………あ。負荷、とか?」
「大正解っす!要は、「鎖結」と「魄睡」の2つに負荷を掛け、強化するというわけです」
「へぇ……でも、どうやって負荷を掛けるのよ?」
「それは、これっすね」
そう言って浦原は、懐からスポーツウェアを出す。
「こら、アタシが開発したものでね、「鎖結」と「魄睡」の2つの器官に負荷を掛け、制限するんです」
「なるほど……」
「まあ、とりあえずやってみてください。最初は軽くやってみましょうか」
「わかったわ」
バンビエッタはスポーツウェアを受け取り、着替る。
「それで、軽くなにをすればいいの?」
ストレッチをしながら、バンビエッタは浦原に尋ねる。
「簡単ですよ………
「はい、浦原さん」
「え!?ちょっと!?」
いつの間にか現れた
「バンビエッタさんがする修行その1………今から
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
「大丈夫っスよ。
「そういう問題じゃなくて!」
「じゃあ、頑張って下さい!スタート!」
「行きます……」
浦原のスタートの合図を聞き、
「うわっ!?」
突然目の前に現れた
「ぐっ!?」
だが、《飛廉脚》を使った瞬間、バンビエッタの体が重くなり、息苦しさも感じる。
「言ったでしょ?負荷を掛けると。そのウェアを着てる間、霊力を使えば使うほど、負荷は増し、動きづらくもなります。まあ、慣れれば平気になると思うんで、頑張ってください」
「くそぉ!」
バンビエッタは
「ぜぇ……ぜぇ……」
「お疲れ様です。それでは今日はこの辺にしておきましょうか」
「はぁ……はぁ……そうしてもらえると助かる……」
「また明日もやりましょうか。今日は初日なんで3時間程度で終了ですけど、明日からは。毎日6時間、間に1時間の休憩を挟んでやりましょう」
「は?冗談じゃない!そんなにやってたら、こっちの身が持たないわよ!」
「え~……だって、強くなりたいんっすよね?」
「ぐっ!」
「じゃあ、決まりですね!」
「はあ……わかったわよ」
「じゃあ、次のステップに行きましょうか。今度の修行は、頭を使う修行っスよ」
そう言うと、浦原は再びホワイトボードを取り出し、今度は「死神」と「滅却師」と書く。
「バンビエッタさん、「死神」と「
「は?そんなの、
「それもあります。では、戦い方では?」
そう聞かれ、今度はすっと答えが出なかった。
「簡単に言えば、死神は自身の霊力を、対して
「なるほど………で、それがどうかしたの?」
「ここが修行のポイントです。斬魄刀の創り方はご存じで?」
バンビエッタは首を横に振る。
「斬魄刀は、元は「浅打」と言う無銘の刀です。この刀と寝食を共にし、練磨を重ねることで魂の精髄を刀に写し取ることによって"己の斬魄刀"が創り上げられます。つまり、斬魄刀は文字通り、所有者の魂なんです」
「ふむ……で?」
「斬魄刀には様々な能力があります。直接攻撃系、鬼道系、炎熱系、氷雪系、流水系等々。ここで注目すべきなのは、何かしらの属性がある斬魄刀、炎熱系や氷雪系、水流系ですね。炎熱系の斬魄刀なら炎を出し、氷雪系なら氷、水流系は水………つまり、死神は己の魂である斬魄刀を介して、無色である霊力もとい霊子に属性を付与してるんです。ここまで言えば、アタシの考える次の修行は、わかりますよね?」
「なるほどね……要するに次の修行は霊子に属性を付与するってことね」
「ご名答……では、さっそく始めましょう」
「いや、ちょっと待ちなさいよ」
さっそく、次の修行を始めようとする浦原に、バンビエッタが待ったをかける。
「どうしたんっスか?」
「霊子に属性を付与するって簡単に言うけど、具体的には何するのよ?」
「先ほども言いましたが、霊子には決まった方向性はなく、無色です。バンビエッタさんがするのは、その無色の霊子に属性という色を足す。それだけです」
「それが難しいって言ってるの。そもそも、霊子に属性付与とか、やったことないし、できるかも怪しいのよ」
「だから、それを可能にする方法があるんっスよ」
そう言うと、浦原は仕込み杖から、自身の斬魄刀を抜く。
「起きろ『紅姫』」
浦原の斬魄刀、紅姫を出す。
「何よ?まさか、斬り合って、追い込んで、根性で会得しろとか言うの?」
「やりませんよ、そんなこと。やるのは……これです………卍解『観音開紅姫改メ』」
なんと浦原は、卍解を発動し、髪の長い巨大な女性が浦原の背後に現れる。
「これが、アタシの卍解。能力は、『触れた物を作り変える』です」
「はぁ?どういう意味?」
「例えば……目などの部位を失った場合でも、その部位を『作り変える』ことで治療できる。また、閉鎖空間の出入り口を作るなどもできます。ただ、これはあくまで卍解を発動してる間しか有効じゃないんです。一時的な強化は出来ても、鍛えることはできない」
「それでどうするのよ?」
「この能力でバンビエッタさんを、霊子への属性付与が出来る身体へと作り変えます。バンビエッタさんは、アタシが卍解を使ってる間、霊子への属性付与の仕方をその身で覚えてもらいます」
「は!?なに言ってんの!?」
「大丈夫っス!ちゃんと死なないようにしますから!」
「そういう問題じゃなくて!!」
「大丈夫っスよ!痛くないっスから!」
「そういう問題でもないっつーの!!あーもう!わかったわよ!なんでもやってやるっての!こうなりゃ、とことんやってやるわよ!」
こうして、「鎖結」と「魄睡」の強化訓練と、霊子への属性付与の2つの修行が始まった
浦原さんの卍解ってこう言うことでいいのかな?