―異質― 日本国の有事防衛組織、その異世界を巡る叙事詩《邂逅の編》 作:えぴっくにごつ
傭兵団は二種類の半透明のドームに覆われたの空間の中で、防御体制を取っていた。
依然として崖の上からは、奇妙な鏃が無数に放たれてくる。しかし術師たちが施した各種魔法によって、攻撃の脅威度は低下していた。
今、傭兵団を覆っている二つのドーム。
その内の、外側を覆う青い半透明のドームは、レイニシルダと呼ばれる魔法で、ドームを通過した物体の運動エネルギーを大きく低下させる働きを持つ。この効果によって強烈だった異質な鏃の衝撃は、投石程度にまで抑えられていた。
そして傭兵達自身に施された防御魔法、ミルシーダ。これは単純に、施された対象の硬度と衝撃を吸収する力を上げる物だ。これにより傭兵達は、生身ながら鎧を纏ったような効果を得ていた。そして、無機物には本来効果を発揮しないこの魔法だが、傭兵達の盾には魔法結晶が埋め込まれており、この結晶を媒介に、盾は本来の物よりもさらに高い防御力を得ている。
これらの魔法により作り出された環境が、傭兵団の強力な守りとなっていた。
「手を休めるな!ウォト隊、リンナ隊、キキリ隊は攻撃を続けろ!タナマ隊とルキ隊は負傷者の回収を急げ!」
強靭な防御要塞となった空間の中心で、頭領は指示を飛ばしている。
「トイチナ、攻撃魔法は?」
「アイネ隊がスティアレイナの準備にかかっています」
「急がせろ」
防御体制が整い、傭兵団は攻撃に転じ始めていた。
弓兵は、次々に弓を引き、丘の上に攻撃を加えて行く。逆に丘の上からの攻撃は、魔法防御による無力化を察してか、若干収まっていた。
「頭領、敵の攻撃が収まっています。攻撃魔法の実行と同時に、ここから撤退しましょう」
「いや、攻めるぞ」
トイチナは撤退を具申をしたが、頭領はそれを却下し、正面の敵陣地を攻める旨を伝えた。
「し、しかし!先ほどの爆裂攻撃がまたいつ来るか!」
「だからだ!先ほどの攻撃の正体、そしてどこまで届くのか皆目不明だ。レイニシルダやマーヴェウォイルで防げるという保障も無い」
反論するトイチナに、頭領はまくし立てて理由を説明する。
「だが、あの威力だ。懐に潜り込めば下手に使えない可能性はある。攻撃が収まっている今のうちこそ……」
頭領の台詞は唐突に上がった爆音に遮られた。魔法の壁に覆われた空間の内側、展開する傭兵団の左端で爆煙が上がった。
「クソォ!きやがったッ!」
「おちつけー!下手に動けば敵の餌食だぞ、体勢を崩すなー!」
頭領は大声を張り上げてから、爆炎があがった箇所を見る。その場にいた数名の傭兵が直撃を受けて死亡、さらに近くにいた数名が負傷したようだった。
「ッ、マーヴェウォイルでも防げんかぁ!」
忌々しそうに唸る頭領。
マーヴェウォイルという魔法は、熱、光、電気など、力学的エネルギー以外の主だったエネルギーに対して効果を発揮する。火炎弾や雷攻撃など、何らかのエネルギーによる殺傷効果を期待する魔法攻撃に対して、
マーヴェウォイルにより発生した緑のドームは、これらの持つ攻撃力を大きく低下させる事ができる。これは魔法攻撃だけでなく、火矢などにも有効であった。
だが、今さっき傭兵団に襲い掛かった攻撃には、マーヴェウォイルによる威力の低下が見られなかった。
それを除いても、傭兵達はミルシーダによる防御力の底上げを受けている。
にもかかわらず、直撃を受けた傭兵達はただでは済まず、周囲に居た者も重傷を負った。
「どういう攻撃なんだ!?こんなものガーディエ系魔法かもっと上位のシルダ系魔法でもなければ防げません!」
「うろたえるな!今この場にない物をねだっても何もならん!聞けー!崖の麓、敵の死角まで移動するぞ!キキリ隊、ルキ隊はただちに前進!ウォト隊、リンナ隊の弓兵は前進を援護しろ!」
頭領は叫ぶトイチナを叱咤、傭兵達に次の指示を飛ばす。
だが頭領が発した直後、音が聞こえた。
先ほど響き渡った音と同じ、風が吹く音とも、口笛の音ともつかない奇妙な音。
「この音ッ!急げぇ!さらに攻撃が来るぞォ!」
頭領が発した瞬間、爆音が響いた。
傭兵団を覆うドームの内側で複数の爆煙が上がり、各所で傭兵達の体が舞い上がった。
「臆するなーッ!この攻撃は必ず当たるわけではなーいッ!」
再び統制を崩しかけた傭兵団に、頭領は怒号を飛ばす。
頭領は爆煙が上がる瞬間を観察し、爆煙の内のいくつかは、あまり効果的ではない場所で上がっている事に気付いた。不確定要素で、気休めの域を出ないが、頭領の言葉は傭兵達の心理的負担をわずかにだが軽くした。
「確実に行動しろ!キキリ隊、ルキ隊!防御魔法の外に出たら、死角まで決して足を止めるなッ!」
頭領の言葉を受け、傭兵は必死の前進を開始する。
「ウォト隊、リンナ隊!援護の手も絶やすな!タナマ隊、負傷者を運び出せるように準備をしておけ!」
爆裂攻撃が続く中で、各傭兵グループは与えられた指示を確実にこなしてゆく。
――だが、ひとつの爆煙があがった直後、事態は起こった。
「!」
傭兵団を覆っていた青と緑、二つの半透明のドームがゆっくりと姿を消して行く。
「頭領!リンナ隊付近で爆炎を確認!」
「マイニとヒストがやられたのか、クソ!」
爆煙は魔法の壁を張っていた術者を襲い、主を失ったことによって、二つの魔法はその力を維持できなくなったのだ。
「全隊、ただちに前進ッ!全ての隊は二手に分かれて前進しろーッ!」
もちろん予想できていた事だった。頭領はすぐさま全グループに別の指示を飛ばす。
「崖下にたどり着いたら再結集し――」
しかしその最中に、頭領達の近くで爆煙が上がった。
「うぁッ!?」
「ヅッ!」
頭領やトイチナ、そして二人の周りで盾を構えていた傭兵達が体勢を崩す。そして――
「――ガッ!?」
次の瞬間、頭領の体を謎の鏃が貫いた。
「なッ!?頭領ッ!!」
頭領は血と肉片を胸部から飛び散らせた、地面に倒れる。
「しまった!そんなッ!」
「頭領!」
トイチナが頭領へ駆け寄り、傭兵達はあわてて頭領の周囲を固め直す。
「……い、行け……指揮を執れ……!」
口から血を流し、かすれた声で頭領はトイチナに言う。
「ダメです、頭領!!」
「たの……む……」
最後にそう言葉を紡ぐと、頭領はそれ以上動く事はなくなった。
「………」
「親狼隊長ッ!」
「クソォッ!前進だ!崖の下まで避難しろ、走れェッ!」
「迫撃砲弾、第5派着弾を確認。敵部隊に損害多数!」
てき弾、迫撃砲弾による攻撃は有効だった。
傭兵団の周囲に現われたドームは、物体が通り抜ける瞬間にそのエネルギーを減少させる効果をもつようだった。逆を言えば物体が完全に遮断される事は無く、撃ち込まれた66mmてき弾はドームの内部に入り込んで炸裂、傭兵にダメージを与えた。
炸裂兵器による有効打が確認され、迫撃砲による第二次攻撃が敢行された。迫撃砲弾はドームによって、落下速度に多少の影響を受けながらも、傭兵団の元へと着弾。傭兵達へ爆煙と破片を届ける役目をしっかりと果たした。
「見ろ、ドームが消えて行く」
そして降り注いだ迫撃砲弾の一発が、ドームを出現させていた何らかの装置、もしくはオペレーターを排除したらしい。傭兵団を覆っていたドームは、頭頂部より溶けるように崩壊して行き、やがて完全に消滅した。
「二曹!敵部隊、さらに二グループが突撃を開始!」
66mmてき弾が撃ち込まれた直後から始まっていた傭兵団の突撃は、砲撃による損耗、そして魔法による防御を失った事により、一層激しさを増した。
「うッ!」
いくつかの傭兵グループは、弓矢で味方の前進を援護するべく、砲撃に晒されるのを覚悟で踏みとどまっていた。彼等の放つ矢が、塹壕の上を掠めてゆき、隊員から声が上がる。
「あの中で、まだこれだけの矢を飛ばしてくるか!?」
「焦るな。こちらは接近する敵の排除を優先、後方の敵グループは迫撃砲に任せろ」
峨奈の苦い声と、長沼の落ち着かせ、指示を送る言葉。
弓兵の援護の下、苛烈に突撃を敢行する傭兵達。対する塹壕の隊員等は、激しい弾幕と砲火でこれを迎え撃った。
「中央右側のグループ、誰か対応しろ!」
「こちらで吹き飛ばす、待っていろ」
各機関銃と小銃、そしててき弾は眼下の傭兵達に激しい攻撃を加える。各員は必死に銃の引き金を引き、重機関銃の押し鉄に力を込める。
「盾を持ってる奴等が厄介だねぇ……!まだこっちの弾を防いでる!」
「しつこく狙って行く。もう魔法の恩恵は無い、突き崩すぞ」
重機関銃補佐の女隊員が唸り上げ、香故はそれに対して淡々と発し、12.7㎜重機関銃を操る。
盾を持つ傭兵達の中には、その防御効果でいくらか銃撃を耐え凌ぐ者もいた。だがそういった者達も、集中砲火によって押し切られるか、てき弾や迫撃砲弾の直撃を受け、吹き飛ばされる。
そうして傭兵達は激しい攻撃に次々と傷つき、数を減らして行く。
――しかし、傭兵達は突撃を止めなかった。
銃弾を受けて仲間が倒れ、砲弾の爆炎や破片で自身が重症を負いながらも、彼等は足を止める事も、弓を引く手を休める事も無かった。
「……なんてやつらだ」
そんな彼等の姿に、塹壕のどこかからそんな声が上がった。
勇敢な突撃の末、銃撃の隙を付いて崖の下へたどり着くチラホラと現われ出す。それに合わせて、後方で弓矢での援護を行っていたグループも、体勢を解いて散会、こちらへと走り出した。
「敵残存戦力、大多数がこちらへ接近しつつあり」
「迫撃砲隊に砲撃停止を要請。これ以上、有効な攻撃は望めない。こちらからの銃撃のみで敵を叩く」
長沼の指示が無線で迫撃砲部隊へ送られ、迫撃砲からの砲撃が停止。谷間に迫撃砲弾による爆煙が上がらなくなる。
対して、塹壕からの傭兵達に対する攻撃はより苛烈さを増した。
「版婆三曹、左側からの突撃に対応しろ」
長沼から、92式7.7mm重機関銃を操作する版婆に指示が下る。
「了解」
版婆はその指示に一言返した。
(いい加減にして欲しいぜ――)
内心で悪態を浮かべながらも、版婆は指定された目標を照準に捉え、押し鉄に力を込める。
保弾板に並ぶ7.7mm弾が、重機横の給弾口に吸い込まれ、銃口から吐き出される。
92式7.7重機関銃は一人、二人、三人と傭兵達を薙ぎ倒し、保弾板に並ぶ30発の7.7mm弾を全て吐き出した。
「次の保弾板、装填します!」
「ちょい待ち、銃身が限界だ」
見れば、重機の銃身が熱を持ち、雨粒が銃身に落ちるたびに、小さな煙が上がっている。
「92重、銃身を交換する!」
「了解。その間はこっちで押さえる、急げよ」
版婆は周囲に銃身の交換に入る旨を告げ、作業に取り掛かる。
「換えの銃身、用意しとけ」
補佐の柚稲にそう言い、重機の銃身を取り外そうとした時だった。
眼下の、照明弾に照らされた谷の中。肉眼でも見えるギリギリ距離に――それは見えてしまった。
両足共に太股より下を失い、苦痛に顔を歪ませながら這いつくばっている、一人の傭兵の姿が。
「――イカれてる」
「版婆さん?どうしました?」
「なんでもない、急ぐぞ」
訝しむ柚稲にそう答え、版婆は可能な限り急いで作業を進め、銃身の交換を完了させる。
「交換完了、攻撃再開する」
交換の終わった重機に新しい保弾板を装填し、銃を旋回させる。版婆が真っ先に狙ったのは今しがたの、両足を失い、今も苦痛に苛まれている一人の傭兵。彼を苦しみから解放すべく、押鉄に力を込めた。重機から撃ち出された7.7mm弾が、傭兵の体を貫く。そして彼を苦しみから解放すると同時に、彼の命を終わらせた。
「………」
版婆それを見届けた後、自身の役割を全うするべく、重機を他の目標へと向ける――
防御魔法レイニシルダが消え、守りを失った傭兵達は、攻撃から身を隠すべく崖下の死角へ向けて走る。
だが敵も接近を易々と許すはずは無かった。
レイニシルダの消失により、本来の破壊力を保ったままの異質な鏃が、傭兵達へと牙を剥く。崖下を目指して駆ける傭兵達は、次々と鏃の餌食となり倒れてゆく。盾を手に、鏃の猛威を耐え凌ぎながら前進する傭兵の姿も合ったが、彼等も集中攻撃により押し切られるか、爆炎に吹き飛ばされ、屍となっていった。
「ハァッ……ッ!」
その死の雨の中を、親狼隊長トイチナはなんとか潜り抜け、崖下の死角へと飛び込んだ。
「ゲホッ……クソッ!」
死角に逃げ込んだトイチナは背後を振り返る。
ここに至るまでの道、そして先ほどまで展開していた空間には、味方の亡骸が無数に横たわっていた。
(!?、あれは……)
その惨劇の目に、目を引くものがあった。未だに先の場所に留まり続け、防御体制を取り続けているグループがいたのだ。
盾を構えた数名が攻撃に耐え続け、その彼等の後ろからは、弓兵が矢を放ち続けている。だが数は片手で数えられるほどにまで減っていた。そして生き残っている者達も、一人、また一人と苛烈な攻撃に押し切られ、やがて最後の一人がぬかるんだ地面に身を横たえた。
(……!)
他の仲間の前進を援護するため、最後までその留まり果敢に戦い続けた傭兵達。彼等は仲間のためにその身を投げ打ったのだ。
(俺のせいだ……俺が頭領の不安を理解して、迂回に賛成してれば……!)
「親狼隊長!」
悔いる暇も無く、トイチナを呼ぶ声が聞こえた。振り返ると、そこに頭領の側近であった少年の姿があった。
「メナか、ここに何人たどり着いた!?」
「わかりません……ただ、ここにいる人達だけで全部のようです……」
泣きそうな顔で答えた少年。
トイチナは周囲を見渡す。
崖下に確認できる傭兵の人数は、本来の半数以下。しかもその中には負傷している者が多数見受けられた。
空間防御魔法レイニシルダの消失した後も、傭兵達には個々にかけられたミルシーダ防御魔法の効果は残っていたのだが、襲い来る強力な攻撃を無力化するには、防御魔法だけでは荷が重すぎた。それどころか、半端な防御力の上昇は傭兵達に即死を許さず、あちらこちらから重傷者の呻き声が上がっていた。
「ッ………聞けー!無事な者は頭上を警戒しろ!」
惨状に一瞬表情をゆがめたトイチナだったが、彼は嘆く前に声を張り上げた。
「アイネ隊、無事だな!すぐにスティアレイナを準備しろ!メナ、負傷者に治癒魔法だ!」
生存者の中に魔法隊の姿を確認し、指示を飛ばす。同時に側近の少年に負傷者の治療を命じた。
「レバナ、瞬狼隊はどうなった?」
トイチナは側にいた傭兵に、先行していた瞬狼隊の安否を尋ねる。
「ダメです……」
尋ねられた傭兵は、言いながら谷の出口付近を指し示す。出口の近くには、30騎近くの騎兵が横たわっているのが見えた。爆炎か鏃か、どういった攻撃に遭い倒されたのかは分からないが、本隊を助けるために引き返したところを狙われたようだった。
「クソ……リムン!」
「はい!」
トイチナは一人の傭兵を呼び寄せる。
「衛狼隊まで伝令に走ってくれ。崖沿いに行けば、敵の鏃に狙われる危険は無いはずだ。今のわが隊の状況を伝えてくれ」
「分かりました!」
むろん、この状況下で本当に危険が無いなどとは、命じたトイチナも、命じられたリムンという傭兵も思ってはいない。しかしそれを承知の上で、リムンは伝令に走り、トイチナは彼を見送った。
「皆、しっかりしろッ!じき衛狼隊が来る、それまで持ち堪えるんだ!」
伝令を見送った後、トイチナは生き残りの傭兵達を鼓舞するため、再び声を張り上げる。
「親狼隊長、お聞きしてもよろしいいでしょうか……?」
「なんだ?」
鼓舞のための声を上げた直後、トイチナに問いかける声。先ほどトイチナが瞬狼隊の安否を尋ねた、レバナという傭兵だ。
「頭領はどうなされたんです?」
「………」
険しい表情で問いかけてきたレバナ。彼だけでなく、他の傭兵達も、あるいは不安げな表情で、あるいは険しい表情でこちらに視線を向けている。
対して、トイチナはすぐには返答できなかった。今このタイミングで頭領の死を告げていいのかと。
いや、傭兵達も内心では頭領の死を察しているのだろう、しかしそれを今はっきりと口にしていいものかと。
「………ッ!あの野郎共ォッ!」
沈黙はトイチナではなく、他の傭兵の怒声により破られた。トイチナの思考もわずか一瞬の物だったが、それよりも傭兵達の心に怒りの火が灯るほうが早かった。
「ぶっ殺してやるッ!」
一人の傭兵が崖の上へ罵声を放つと、武器を掴み崖へと手をかけたのだ。
「クソォッ!殺してやるッ!」
「行くぞ、あいつらを倒すんだッ!」
そして怒りは他の傭兵達へと伝播した。
頭領の死を察し、激昂した傭兵達が、各々の武器を手に次々と崖を上りだした。
「な!バカ、よせッ!」
トイチナは怒声にも近い声で制止したが、怒りで冷静さを失った彼等の耳には届かなかった。
「ッ、俺達も行くぞ!」
「親狼隊長、怪我人を頼みます!」
そして怒りに任せて上って行った者達を見捨てられず、数名の傭兵が彼等を追いかけてゆく。生き残りの中から計20名以上の傭兵が崖を上って行き、しばらくして崖の上から戦いの音が響き出した。
「………クソ!アイネ隊、スティアレイナ発動を急げ!」