ダンジョンで捕食者たちと獲物を求めるのは間違っているだろうかⅡ 作:れいが
EX>∟ ⊦ 修練| アラクニド・バグズ
大規模な爆破によって、聖地はこの地から存在が消え去った。
エルダー様達よりも太古の昔からそうしているので、悲しむと
いった感情は芽生えはしない。
オラリオへ戻り、マザーシップに帰艦した僕は待機していた皆から
称賛された。
聖地で浴びた咆哮などではなく、跪いて頭を垂れていた。
新たな長となった事の祝福も込められているのだと感じた。
通路を歩いている際に突然、強烈な睡魔に襲われた。
覚醒を使用した副作用なのかわからないが、とにかく瞼が強制的に
閉じられそうになる。
何とか自室へ辿り着き、ベッドに寝転ぼうとしたが爪先が段差に
引っ掛かってしまい倒れる。
その瞬間、僕の意識は途絶えた。
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パラレルバース。
僕らが住まうこの時空と連なって存在する別の時空の総称だ。
特徴としてはその時空に僕が居るとしても、その僕自身は全く異なる
人格、人種、人生となっている事があったり、元から存在しないという
事もある。
どのようにして別の時空へ移動し発見出来たのか。
それはとあるクランが開発した技術によるものだ。
スペース・ローグ・クラン。
構成はリーダーであるボーグ、別名はロスト。他にレーザーショット、
スパイクドテールと2名が属している。
ボーグはロスト・クランの初期メンバーであったが、後に独立し自身の
クランを創立した方だ。
その技術を利用して種族から依頼を請け負い、時空を超えて狩りをする
クランであり謂わば傭兵として活動している。
彼らの技術によって、パラレルバースを行き来する事が可能となり
様々な時空での狩りを行えるようになった。
そうした経緯の元、僕はその時空に居る獲物を狩り、今以上に
強くなろうと修練を始めた。
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最初に訪れたのはパラレル1997117。
この時空に存在する地球から離れて位置する連星クレンダスの惑星へ
着陸する。
スカウト・シップを下りて早々に生体感知センサーが多数の反応を
示す。
僕は銀の槍を手に取る。成人の儀で使用する予行として使おうと
思ったからだ。
それはべスカーと呼称される金属で、非合法に製造された槍であり
僕らの武器の素材となる鉱石のべリタニウムと同等の硬質さを備えた
武器だ。
反応が急接近してくる。
そして、姿を現したのは全身が黒く体の至る所がオレンジ色の模様に
染まっている昆虫型生物。
鋭く尖った大顎状関節を巨大に発達させた頭部の下部からそのまま
節足が生えた様な外見をしている。
1匹が僕を発見するなり奇声を上げながら、大群を引き連れ向かって
きた。
ウ゛オ゙オ゙ォ゙ォ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙ッ!!
僕は向かって来る昆虫型生物の大群に吼え返し、勢いよく跳び上がって
銀の槍を投擲する。
一直線に飛んでいった先を進んでいた1匹を貫き、動けなくさせると
降下していきながら、その個体に飛び乗った。
飛び乗ったと同時に銀の槍をより深く押し込んで息の根を止める。
銀の槍を引き抜き全方位を見渡すと、昆虫型生物だらけだった。
よし...全て狩ってやる...!
フォシュンッ! フォシュンッ!
プラズマバレットで1体ずつ胴体に命中させ、体内で爆発させる。
虫並の耐久性は持ち合わせていないらしく、一発で死ぬならこの数でも
脅威じゃないな。
1匹が接近し、大顎状関節の両側にある鎌状の節足を横向きに振るって
くる。
僕は銀の槍で弾き返し、隙を狙って大顎状関節の根元である口の中に
穂先を突き入れた。
そのまま振り払い、遠心力で向かってくる個体に向け投げ飛ばす。
投げ飛ばした死骸と衝突した昆虫型生物は同等の質量を持っている
死骸に押し潰される。
また前方から1匹が大顎状関節で噛み付こうとしてきた。
更に背後からも強襲を仕掛けて来るのに気付く。
噛み付こうとしてくる1匹と対峙したままバーナーの向きを背後に
向けてオートエイムにより照準を合わせた。
フォシュンッ!
ガシュッ! バシュッ! ザシュッ!
背後から迫ってきていた昆虫型生物を殺し、対峙した1匹は先制して
鎌状の節足を節目から斬り落としたと同時にリスト・ブレイドを
目元付近に突き刺して体内を抉り仕留める。
それから何十、何百匹もの昆虫型生物を狩った。
やがてポツポツと数匹だけになってきた所で、一息つく。
しかし、突如として地響きが聞こえくると頭上から流星群の様な、
青い発光体が幾つも降り注いできていた。
僕は一度その場から跳び上がって退避する。
その青い発光体が落下した途端に地面が陥没しながら焼け焦げ、
周囲に居た昆虫型生物を消し炭にしてしまった。
丘の上に着地し、ゴーグルの視野を拡大させて遠方を確認した。
そこに居たのは巨大な鞘翅目の生物で、突き上げた腹部の先端から
あの青い発光体を放っているのが見える。
あれだけの熱量と威力を持つエネルギーを体内でどの様にして
生み出しているのかと僕は興味を持った。
鞘翅目の生物の所へ向かうべく、クローキング機能で姿を消して
その場から移動する。
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草木や水源が全く無いほとんどが岩盤である乾燥地帯を進んでいく。
途中、昆虫型生物と類似した緑色の飛翔する生物と遭遇した。
飛翔というよりも滑空しているようで、僕には気付いていなかった。
襲って来ないのなら目標である鞘翅目の生物の所へ向かおうと、
そのまま狩らずに素通りする。
鞘翅目の生物が居る地点から10M付近の岩陰でゴーグルを通し、
情報分析装置で生体を調べ始める。
...驚いた。体内器官で熱プラズマを生成する事であの青い発光体を
放っているのか。
図体がデカい分のだから熱量と威力も凄まじいのだと頷ける。
この情報は記録しておこう。新たな技術開発に役立つだろうから。
よし...狩るか。
概ねあの腹部が弱点だと思い、ハンドプラズマキャノンを手に取って
狙いを定める間もなく砲撃した。
砲撃を察知した鞘翅目の生物だが、既に遅い。
ド ガ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ンッ!!
やはり予想通りだった。
腹部に命中すると誘爆して他の個体や昆虫型生物も巻き添えにしながら
爆発四散した。
カカカカカカ...
僕は鳴き声を上げ、余韻に浸っていると足元が揺れ動くのに気付く。
背後から轟音が聞こえたので振り返って見てみると、地面を突き破って
先程と同様に巨大な昆虫型生物が出現した。
全体的に丸みを帯びており見てわかる通りの重量級だ。
巨大な昆虫型生物は僕を見つけると、頭部の触覚から稲妻を発生させて
口を開き、オレンジ色の何かを吐き出してきた。
僕は跳び上がって回避し、岩の上に着地するとそれが何かを確認する。
見た目では火炎放射をしている様に見えるが、実際には噴霧状にした
液体を吐き出しているのだとわかった。
加えて、その液体は強烈な腐食性有機酸であるともわかった。
その辺を徘徊していた別の昆虫型生物が浴びせられて融解してしまった
からだ。
僕は虫の代わりになると思い、狩る事にした。
巨大な昆虫型生物が前脚を振り下ろしてきたので、僕は最小限の動きで
回避する。
前脚に近付いてリスト・ブレイドを関節部に突き刺す。
虫の強酸性対策は施してあるが、万が一を考えて予備もあるこれで
どうなるかを試してみた。
引き抜いてみると、有機酸と同じ色の血液が付着していたが刃が
溶けてはいない。
どうやら、吐き出すあの液体のみが融解するようだ。
それを理解した僕は巨大な昆虫型生物の胴体の下から抜け出し、
その先に見つけた岩山の上に飛び移る。
巨大な昆虫型生物は首をこちらに向けようとしている。
しかし、可動範囲が狭いようで巨体を動かさないと無理なようだった。
僕は跳び上がって、巨大な昆虫型生物の背中に乗った。
ザシュッ! ザシュッ! ザシュッ!
溶けないとわかったので銀の槍を背中に突き刺す。
巨大な昆虫型生物は僕を振り落とそうとしているが、ブーツの機能で
背中に貼り付いているため落ちはしない。
やがて、空洞が出来る程の穴を開けるとプラズマ・グレネードを
取り出す。
カチッ
ピッ ピピッ ピッ ピピッ ピッ...
それを空洞に投げ込み、即座に背中から飛び上って再び岩山の上に
着地する。
...デカブツにはこの手が一番だ。
ド ガ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ンッ!!
プラズマ・グレネードが起爆し、巨大な昆虫型生物の背中に体内を
覗かせた大穴が開く。
オレンジ色の血液や肉片を辺りに飛び散らせ、巨大な昆虫型生物は
力無くその場に崩れ落ちた。
...大した事もなかったが、まぁ...記念の戦利品としよう。
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「あれだけの数を殲滅したなんて...一体どこの誰なんだろう」
「さぁな。調査班も徹夜して調べたらしいが、無駄骨だったみたいだ」
「気の毒に...」
「ああ...おっ、来たぞ。おーい!こっちだ!」
「整列ッ!」
「ヴェルフ、彼らは?」
「補充兵だ。...新米揃いのな」
「僕達も年って事か...」
「まだ20前半だろ。ほら、何か言ってやっとけよ、伍長」
「うん。...新入りの皆、隊のルールは1つ。
全員が戦う。決して逃げるな。それが出来ない奴は撃ち殺す。
わかったか!」
「「「「「We get you,sir!」」」」」
「...愚連隊へようこそ」
「クラネル愚連隊...で、覚えてくれ」
パラレル1997117はスターシップ・トゥルーパーズの世界戦でした。
幼少期の頃に見た覚え(訓練中のあのシーン)があって、作品自体は忘れてましたが今になって思い出しました。
過去回想はベルの夢なので、本編と繋がりはないです。
よって断片的に投稿していきます。
今回は1話と同等ですので、こちらからお読みください。