ダンジョンで捕食者たちと獲物を求めるのは間違っているだろうかⅡ   作:れいが

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EX>'<、⊦ 修練| ターミネーター

 連星クレンダスを離れ、パラレル1997117からもそのまま

 時空移動する事にした。数千匹は狩って満足したからだ。

 

 外気圏に到達し、宇宙空間まで上昇。

 それと同時にワープドライビングサークルを射出し、次なる時空へ

 移動した。

 

 パラレル19972029。

 その宇宙空間を飛行していると、右斜め前方の8光年先に惑星を

 観測した。

 その惑星の外気圏までワープドライブし、眼を疑った。

 灰色に染まった地表の至る所が赤く燃えており、弧を描く閃光も

 見えている。

 明らかに惑星規模での争いが起きているようだった。

 

 これだけ規模が大きければ僕が求める獲物も居ないだろうと思い、

 別の時空へ移動しようと考えた。

 しかし、ワープドライブを設定している際、ある事に気付く。

 太陽と月、そして惑星の位置からして...それが地球なのだと。

  

 最初こそは自分の答えに疑心を抱いたものの、本当に違うのかと

 気掛かりとなったので着陸する事にした。

 止め処なく弧を描く閃光を確認しながら、なるべく攻撃されていない

 地点へ降下していく。

 

 上空まで降りると、そこから見える荒廃した世界に唖然とした。 

 瓦礫と化した多くの建物の残骸、灰混じりの白濁とした風。

 本当にここが地球なのか、疑心がまた膨らむ。

 

 少なからず原型を留めている建物の屋上に着陸し、ハッチから外へ

 出ると屋上の縁から周囲を改めて見渡してみた。

 争いの

 

 パラレルバースに存在する各地球に訪れた事は幾度かある。

 僕の生まれ故郷よりも目覚ましく文明が発展した地球もあれば、反対に

 退化して人類が滅亡しかけている地球を目にしてきた。

 建物の構造や降り積もった灰から覗く黒い物体がアスファルトで

 舗装された地面であると考察して、この地球は文明が発展しているの

 だと察した。

 

 ...ギュ ラ ラ ラッ!

 

 建物の縁から飛び降りた直後に、鈍く重たい銃声が聞こえた。

 どうやら付近で戦闘しているらしい。

 クローキング機能で姿を消してあるので、銃声が聞こえた方へ

 向かっていると、前方から黒い物体が僕の真横をすり抜ける。

 

 ブ ロ ロ ロ ロ ォ ォ オッ...!

 

 誰かが乗っている2輪走行車だ。

 猛スピードで加速していき、あっという間に地平の彼方へと消えて

 いった。

 その正体はわからないまま、見送って間もなく今度は人影が近付いて

 きているのに気付く。

 シルエットからしてボロボロの服を着た人間だと思った。

 

 ...ギュオン ギュオン...

 

 ...いや、違う。人間じゃない...

 機械の体...アンドロイドだ。 

 人間の骨格を模した姿で右腕に小型ガトリング砲、左腕には砲身のみの

 グレネードランチャーを装備している。

 

 先程の2輪走行車を操縦していた人物はこいつから逃げていた事、

 更にこの地球が荒廃したのも大方、理解した。

 人工知能が人類に反旗を翻すというのは、あり得なくもないが...

 地球規模で襲い掛かるのは想像し難い。

 ...まぁ、それはともかくとして...

 故郷とは違えと、別の意味では同じ故郷だ。こいつは狩ってやる。

 

 アンドロイドの背後にある瓦礫の山に向けてオーディオデコイから

 音波を放射し、ぶつかると設定していた音声が響き渡る。

 

 『I'll be back』

 

 ドシュンッ!

 ド ガ ァ ァ ァ ア ア ア ア ンッ!! 

 

 音声を聞くや否やアンドロイドは振り返ってグレネードを瓦礫の山に

 向け、発射する。

 グレネードの爆発によって瓦礫の山は崩れ落ち、地面に大量の瓦礫が

 転がった。

 アンドロイドは声がしたと思っている場所に近付いて行く。

 僕は背後から近付き、項から制御系機能の一部が露出しているのに

 気付いた。

 

 『Hasta La Vista Baby』

 

 ドシュッ!

 バチバチバチィッ! バチィンッ! プシューッ...

  

 リスト・ブレイドでそこを深くまで突き刺し、破壊する。

 膝から崩れ落ちたアンドロイドは両目のライトを点滅させ、内部では

 電気回路がショートしながら火花を散らす。

 リスト・ブレイドを引き抜いてから肩を持ちながら脊椎部分に当たる

 機構を掴み、強引に引き千切った。

 

 ...見れば見る程、人間の頭蓋骨のそれだと思った。

 もしかするとこの上に人工皮膚を被せていたのかもしれない。

 持ち帰って解析してみるのも面白そうだ。 

 その戦利品を腰のベルトに固定し、周辺を探索しようと考えた。

 

 ――――――――――――――――――――――――――――――――

 実弾式の武器を主流としていると思っていたが、どうやらあの個体と

 同型のアンドロイドのみが使っているとわかった。

 他にも見つけた類似するアンドロイドは高エネルギー照射型の武器を

 しようしていたからだ。

 射程距離400Mのバーナーと同じ仕組みでプラズマエネルギーを

 収束し、発射するライフル銃。

 文明が発展しているとはいえ、ここまで最新鋭の武器を作り出したのは

 どこの誰なのか...

 その答えを今、知った。

 

 『...敵...有効距離は...強力だが、T-600は重いため、動きが遅い。

  初...の...デルだ

 

 その辺でラジオ受信機を拾い、回線をガントレットに繋ぐ事で電源を

 入れた。

 スピーカーから流れる音声は途切れ途切れだが内容は大方把握した。

 この世界における今から32年前の8月29日2時5分。

 スカイネットと呼ばれるAIコンピューターが自己学習の果てに自我を

 得た事で人類を根絶すべく、機械が戦いを起こし地球は焦土と化した。

 生き残った人類は数十年に渡って現在、反撃すべく抵抗軍を結成して

 機械軍に対抗しているそうだ。

 その機械軍のターミネーターこそがあのアンドロイドで、僕が最初に

 狩ったのはT-600、その後に狩ったのがT-800と呼ばれるモデルだ。

 

 『わた...は、ヴェ...ロッゾ...

  こ...を聴い...る君は...抵抗軍の一員だ

 

 ...しかし、この声に聞き覚えがあるような気がするのは何故だろう。

 この地球における僕の知人だったのか...?

 ともかくだ、この地球から早く去る事にしよう。

 僕が機械軍との争いに関わる理由も無ければ、協力してほしいと

 頼まれてもいない。

 それに最終決戦の真っ只中らしいので手助けも必要ないだろう。

 僕は夜となっている今ならターミネーターに気付かれず、地球から

 出られると判断し、スカウト・シップを置いてきた場所へ向かおうと

 した。

 

 ド ゴ ォ オ オ オ オ オ オ オ ンッ!!

 

 所が、横を振り向いた先を見ると今にも崩れ落ちそうだった建物を

 薙ぎ倒して巨大な影が闇夜に浮かび上がる。

 頭部は無く、両脚が逆関節となっている全高凡そ25Mはある巨大な 

 ロボット。

 仲間が死んだ...いや、破壊されたのを感知したのか不明だが、周囲を

 両肩のライトで照らしながら見渡して何かを探している。

 きっと人間に違いない。

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 

 僕はその場から離れ、同様に崩れ落ちそうな建物の窓の縁や外壁の穴に

 手を掛けながら登っていく。 

 登り切って屋上を走りながらエネルギー・ボアを手に取し、その勢いを

 助走にして飛び上がった。

 

 巨大なロボットの背中に向かってエネルギー・ボアの先端刃を

 投げ飛ばし、突き刺さると当時に伸びている鎖を収納していく。

 そうする事で僕は巨大なロボットの背中に辿り着き、足で着地すると

 エネルギー・ボアを右手で握りながら左手にウォー・クラブを取った。

 勢いをつけて機械の隙間に引っ掛け、エネルギー・ボアの先端刃を

 引き抜いてから今度は視線の先に見えた武装と思われる物体に、輪へと

 変更した先端を投げ飛ばす。

 突起した箇所に上手く引っ掛ける事に成功したので同じ様に鎖を

 収納していき、巨大なロボットの腰に乗った。

 

 グオォォオン...! ズオォオオッ...!

 

 すると、巨大なロボットは姿が見えない僕が乗った事に違和感を

 感知したのか上半身を激しく左右に振るい始めた。

 僕は銀の槍を肩の装甲に突き刺す事で振り落とされないようにすると、

 情報分析装置で内部構造を調べる。

 生体だけでなく機械も解析は可能であり、弱点を見つけ出せる。

 

 ピピピピッ... ピピッ ピピッ

 

 ...見つけた。すぐそこの中央より前か...!

 巨大なロボットの動きが一瞬だけ止まったのを見計らい、銀の槍を

 装甲から引き抜くと弱点とされる場所に移動した。

 そこにあったのは巨大なロボットの眼となるカメラ。

 僕は銀の槍でそこを一突きする。

 

 バヂィッ! バチバチバチッ...!

   

 油が切れた様な動きで藻掻き始める巨大なロボット。

 僕を掴もうと腕を上げてくるが体格の構造上、届かないらしく

 開閉させる指が空を切っていた。

 やがて姿勢を崩した巨大なロボットが倒れていく中、飛び降りて

 距離を取る。

 

 ガッ!シャァァァァアアアアアンッ!!

 

 砂埃を巻き上げ、地面に倒れた巨大なロボットは動力系統などの機能を

 停止した。

 動かなくなった巨大なロボットを観察し、仕留めたと確認したので

 僕はその場を離れようとした。

 ...念のためだ。再起動したり修復されないようにしておこう。

 そう考えた僕は残骸に近付いていき、カメラのあった破損箇所に

 プラズマを充填させたプロミキシティ・マインを放り込む。

 

 カカカカカカ...

 

 数十M離れた所でガントレットを操作し、プロミキシティ・マインを

 起爆する。

 内部から破裂するように残骸は爆発し、跡形もなく吹き飛んだ。

 僕は今度こそ仕留めたのを見届けてその場を去った。

 

 ――――――――――――――――――――――――――――――――

 「...ベル、どうなってるの...?」

 「わからない...けど、抵抗軍の誰かが倒したんだよ...!

  レフィ、本当に終わるんだ!ターミネーターとの戦いが...」 

 「...うん」




パラレル19972029はターミネーター4の世界線でした。

設定の配役はヴェルフ→ジョン
      リヴェリア→サラ
      ベル→カイル
      レフィーヤ→スター
      
当然ながらT800シリーズはシュワちゃんです。

ちなみに前話でレーザー・ショットもこの世界に来て狩ってたりしてます。
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