ダンジョンで捕食者たちと獲物を求めるのは間違っているだろうかⅡ 作:れいが
パラレル19962016。
ワープドライビングサークルを潜り抜けた宇宙空間を飛行中に
謎の物体を探知した。
センサーを見るとこちらへ近付いて来ている。
この時空では宇宙飛行技術が発達している文明があるのか...?
僕はコミュニケーション・シグナルを発信し、相手に敵意は無い事を
知らせようとする。
シグナルの内容はヤウージャ語や様々な語源による素数であり、意思の
疎通が可能な知的生命体であるとアピールするものだ。
科学や理論など文明を発達させた生命体が存在するという前提では、
どの時空においても通用するはずなので、この様な事態の時には必ず
実行している。
そして今回の相手は...
問答無用で攻撃してきた。淡い緑色に発光するレーザーを。
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バリアを張っておいて正解だった...馬鹿正直にスカウト・シップの
機体を晒していたら死んでいたに違いない。
再びレーザーを発射してきたため、僕はスカウト・シップを左へ
傾けると回避する。
後方へ移動しながら攻撃してきた敵機を目視で確認した。
本体は丸みを帯びた楕円形をしており、コックピットと思われる部位の
上には楕円形となっている部分がある。
兵装は下面にある二門のレーザーキャノンで、威力はこちらの機体が
揺れる程度には強いが連射性は低いようだ。
僕は仕返しにプラズマシェルを発射する。
通常なら1発で撃破出来ると思っていたのだが、敵機にも同じ様な
シールドがあり、防がれてしまった。
着弾した際に可視化したのを確認したのですぐに気づけた。
敵機は攻撃を続行してきて僕も応戦する。
円を描くように飛行しながら、なるべく攻撃を受けないように回避して
プラズマシェルを発射。
命中するも、やはりシールドで防がれて撃ち落とせない。
やがて、攻撃が通じないとお互い理解した事で膠着状態が続いた。
周波数を合わせたプラズマシェルで攻撃する手もあるが、それが
適性なのか時間が掛かるだろうな...
ここで逃げるという選択肢は断固として取らない。
先にやられてやり返さずに逃げるなど、掟以前に僕自身のプライドが
許さない。
もしそんな事をしてしまえば、ノースハンマーでケルティックに
強打され...。...強打?
...やるか。
敵の下後方へワープドライビングサークルを発射し、接近しながら
上昇すると急降下して敵機に突撃した。
反応が遅れた敵機はレーザー砲を放つ間もなく衝突し、そのまま一緒に
ワープドライビングサークルを潜り抜けていく。
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ワープドライビングサークルを潜り抜けた先はこの時空に存在する
地球。場所は砂漠地帯だ。
無重力空間から重力がある惑星に突入した事で急激な荷重が掛かり、
敵機もスカウト・シップも地面に向かって落下していっている。
このまま落下していけば2機とも墜落するが重力制御システムにより
こちらは上空で停止し、敵機は地面を抉りながら不時着した。
動かなくなってからしばらくして着陸する。
スカウト・シップから降り、破損したと思われる箇所から白煙を噴く
敵機に近付いていく。
機体上面を登り、ハッチを開けると機内は白煙で満ちており、内部の
構造がよく見えない。
ギ ニャ ァ ァ ア ア アッ!
次の瞬間、白煙に紛れて飛び出してくる搭乗者。
どうやらまだ戦意を持っているようなので、僕はその顔に一発拳を
叩き込んでから外へ投げ捨てた。
搭乗者は俯せに倒れ、背部の触手を蠢かしながら藻掻いている。
僕は機体から降り、肩に足を引っ掛けつつ正面を向かせるとどこが
弱点かわからないが、直感的に額だと思いそこをエルダー・ソードで
突き刺す。
すると、激しく暴れ始めて僕を退かそうとしてくるが、胸部辺りに
膝をついて落ちない体勢を取る。
やがて動かなくなるのを確認してから深々と突き刺さっていた
エルダー・ソードを引き抜いて、搭乗者を観察する。
長い両腕に脚部は逆関節で異様に細い腰部から盛り上がっている胸部の
上に繋がる頭部は、菱形に広がった皮膜が付いている。
情報分析装置で調べてみると、頭部の奥にもう1つの顔が見えた。
...なるほど、有機体で構成されたバイオ・メカニカル・スーツなのか。
それで本体はこの奥に見える顔がそうなんだ。
僕は顔面の中央にある筋にエルダー・ソードを浅く刺し、それに沿って
斬り裂いた。
グパァッ...!
顔が真っ二つに割れ、紫がかった白い中身が露出する。
そこに手を捻じ込んで奥にある顔を探り当て、皮膚を剥がすとその顔を
引っ張り出す。
口が無く後頭部には平たい突起物があり、とても小柄な生命体。
エルダー・ソードが胸部を貫いたらしく、既に絶命していた。
ザシュッ!
ドチャッ...
戦利品に値しないがこの時空における未確認の生体として調べるため、
持ち帰ろう。バイオ・メカニカル・スーツもだ。
酷く臭うようだが、ヘルメットの脱臭機能で気にはならないだろう。
僕は戦利品を腰に引っ提げ、ズルズルとバイオ・メカニカル・スーツを
引き摺りながらスカウト・シップへと向かった。
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「2体は既に墜落で死んでいましたが、もう1体はまだ生きています」
「だが、数週間しか保たないだろうな...」
「ええ...しかし、上空から落下してきたはずなのに、何故誰も気付かなかったのでしょうか?」
「さぁ?全く予想もつかないがそんな事よりも、早くこいつはエリア51へ運ぶぞ」
「はい」
インデペンデンスデイの宇宙人との宇宙戦でした。
あの戦闘機が生物の外殻と知った時は驚きましたね。