ダンジョンで捕食者たちと獲物を求めるのは間違っているだろうかⅡ   作:れいが

52 / 60
大変遅れて申し訳ありません。

今回はオマージュオンパレードでダフネ無双です。


,、 ̄、⊦>'<、⊦ Fewlar

 ネフテュス・ファミリアの進攻によって城内は混乱状態に陥っていた。

 

 ある者は戦意喪失となって逃げ惑い、又ある者はアポロンのためにと武器を持って立ち向かって行き、そしてダフネとルアンが裏切ったという事態に困惑している者がいる。

 最後に述べた白い布を付けている団員達は外から聞こえてくる絶叫や悲鳴を耳にして、このままでは自分達の身も危ないと察して城の外へ出ようと試みた。

 

 ところが、その途中で数人の団員達に呼び止められる。その団員達は黒い布を付けていた。

 

 「どこへ行く気だ!?アポロン様に勝利を捧げるために戦え!」

 「か、勝てる訳がないのに戦いに行くなんて無謀だろ!

  それに...ダフネとルアンと戦いたくなんてない!」

 「貴様...!」

 

 その弁解に黒い布を付けた団員は裏切者だと判断して剣に手を掛けて斬り掛かろうとする。

 それを見て1人の白い布を付けた団員は慌てて剣を引き抜こうとするが、間に合わないのは明白だった。

 

 しかし、斬りかかろうとした団員の腕が背後から掴まれた事で制止させられる。

 腕を掴まれている団員は驚いて振り向くと、そこにはダフネがいた。

 

 「ダ、ダフネ...!」

 『...Pyewcew ofu tlashw』

 

 グシャッ!

 

 ヤウージャ語で何かを呟き、掴んでいる腕を握力だけで握り潰した。

 骨は折れるのではなく粉々になり、皮膚はズタズタに破れて鮮血が噴き出す。

 

 団員は声にもなっていない悲鳴を上げてのたうち回り、白い布を付けた団員達は恐怖のあまり立ち尽くしてその場から一歩も動けなくなっていた。

 

 ダフネは黒い布を付けた団員から、白い布を付けた団員達に目を移す。

 

 『...行きなよ。貴方達は仲良くしてくれた誼で見逃してあげる。

  アポロン・ファミリアはおしまいだから、次は良い所を見つけなよ』

 

 それだけ言い残し、クローキング機能でダフネは姿を消した。

 白い布を付けた団員達は呆気に取られていたが、突如聞こえてきた爆音で我に返ると出口を目指した。

 

 

 『退きなよ』

 

 「ぎゃっ...!」

 

 武器を構えて襲い掛かる団員を物理的に捻り潰しながら通路の出入口を出て、誰も居ない城内のどこかを進むダフネ。

 

 すると、白い煙がモクモクと立ち込めるエリアに足を踏み入れた。

 作戦を把握しているダフネにとっては、それが何を意味するのかわかっている。目に沁みるような煙で視界を奪い、仕掛けたトラバサミで捕らえてから強襲するというもの。

 

 しかし、獣を狩る際に思い付く事を平然と人間相手にするという所業に、ダフネは半ば呆れて止めようとしていた。

 しかし、聞く耳を持たず本気で決行している実態に今度こそ呆れて、溜め息をついた。

 

 ふと、ヘルメットの内部でアラートが鳴り響く。3歩先の足元を見ると例のトラバサミが2つ埋まっているとわかった。

 更にその埋まっているトラバサミから横へ伸びる不自然なロープも見えた。

 本来なら視界を奪っている前提の罠のため、ダフネには意味がなくそれを避けて通る事も考えたが...

 

 『...まぁ、クソアポロンのアホ面を拝みたいし...』

 

 ダフネは何も知らないといった風に罠へ近付く。

 そして、トラバサミの中央にある踏み板を踏み付けると作動して、楕円形に並ぶ鋭い刃の付いた金属板がダフネの足を挟み込んだ。

 勢い良く刃が食い込んで足から鮮血が噴き出し滴り落ちる。一瞬だけダフネは苦痛に顔を歪めるも、次第にその表情は元に戻っていった。

 

 『っ...案外痛ったいなぁ...っと...!?』

 

 ズルッ... ガチンッ!

 

 「今だっ!捕まえろぉっ!」

 

 「逃がすんじゃねぇぞ!そっち押さえてろ!」

 

 繋がっているロープによりトラバサミが横に引っ張られた事でダフネは転倒。

 もう1つ横に仕掛けられていたトラバサミが作動し、腕を挟み込んで仰向けの状態から抜け出せないようにさせた。

 更に身を潜めていた団員達が一斉に姿を現し、手に持っている太めのロープで編んだ網を覆い被せる。

 数人がかりで押さ付け、普通なら完全に身動きが取れない状態となってしまった。

 

 「よしっ!こいつはこれでいい!適当に足でも突き刺し、っでぇ!?」

 

 ッズパァン!

 

 「ギヤァアアアアアアアアアッ!」

 

 押さえ付けていた1人の足が飛んだ。隣に居た団員が下の方を見て、網目から鋭利な刃物が飛び出しているのに気付く。

 刃の向きがこちらを向いたと気付いて咄嗟に跳び退けた瞬間、頑丈なはずのロープが容易く斬り裂かれた。

 その切れ目から腕が出てくると反対側を押さえている団員達の腕を斬り落とす。

 激痛に悲鳴を上げる仲間の悲惨な光景に他の団員達は怯んでしまいダフネから一目散に離れる。

 その途端、網が盛り上がると腕をトラバサミに挟まれたままのダフネが飛び起きた。

 

 『作戦は悪くなかったけど...やっぱり人にやる事ではないわね』

 

 「ダ、ダフネ...!?」

 

 『私だからまだよかったけど、他の奴だったらアンタ達死んでたわよ。

  ほら...これ返すから』

 

 そう言ってダフネは容易にこじ開けたトラバサミを投げ飛ばす。反応が遅れた団員の肩に踏み板が接触して、刃の並んだ金属板は食い込む。

 トラバサミの餌食となって悲痛な叫び声を上げる団員に視線を向く中、ダフネは左腰からカットクランプを取り出した。

 

 先端はフック状で幾つもの小さなブレードを連ねている蛇腹剣のような構造をしており、丸まった状態から垂直に伸ばす。

 勢いを付けて振り下ろすと接触したトラバサミの金属板に自動で巻き付て、赤熱化しながら切断する。

 

 解放された足は血が泡立ちながら治癒されていき、すぐに動けるようになった。

 

 「し、死ねぇっ!化け物ぉっ!」

 

 バリバリバリバリィッ!

 

 異常なまでの回復力を見せるダフネに対して、団員が背後から魔剣による雷撃魔法を放った。

 

 すぐにそれを察知したダフネは左腕を横向きにして突き出す。

 すると、リストシールドが起動して複数の長方形状プレートが瞬時に展開し、円形の盾を形成。

 取り回しを考慮してか楕円形の直径はダフネの体格と比較すれば小径であるものの、何と雷撃を防いでいる。

 

 リストシールドが電気エネルギーとして吸収しているからだ。

 やがて魔力を消費し続けた結果、魔剣は粉々に砕け散る。

 

 『化け物ね...なら、化け物らしく狩ってやる』

 

 リストシールドを収納し、腰からコンビスティックを手に取る。中央部分はベル達が使用している物と同じだが、3つの返しがついた穂先、石突部分はメイスのような形状をしていた。

 

 まず魔剣で攻撃を仕掛けてきた団員の腹部を突き刺す。一瞬で距離を縮め、回避する隙を与えずに動いたようだった。

 内臓をわざと外しているため、即死には至らなかったようで呻き声を小さく上げながら団員はその場に倒れた。

 

 続け様に穂先側の柄を掴みながら振り回し、メイスによる打撃で近くに立っていた3人を薙ぎ払う。

 1人が反撃に出てくるとコンビスティックを中央部分で掴み直し、メイスを振り下ろすように足元に叩き付けて接近を阻止させた。

 足を絡ませて尻餅をつくように団員が転んだ隙を狙い、ダフネはスイッチを押す。

 中央部分が浮き上がる様にして分割し、片方ずつ両手に持つと短槍とメイスの二刀流スタイルになった。

 

 それを見た団員は後退りするも、ダフネの蹴りが頭部に叩き込まれて意識を刈り取られる。

  

 後ろを振り向き、黒い布を巻き付けた団員目掛けて飛び掛かると、短槍を片方の脚に突き刺す。

 背後から向かってきた団員を気配のみで接近を感じながらメイスを肘打ちの要領で突き出し、顔面に叩き込んだ。

 

 これこそがセパレートコンビスティックの真価と言える、オールレンジが可能な攻撃方法だ。

 鋭く突き刺した短槍は強固な鎧をも易々と斬り裂き、メイスは粉々にする程の破壊力を発揮する。

 反撃の隙を与えない連続攻撃を浴びせられ、成す術も無く次々と倒れていき...最後に残った団員にダフネは情け容赦なく、短槍とメイスを同時に突き出して城壁に叩き込む。

 

 『...ふんっ』

 

 鼻を鳴らして、数十人を1人で倒した事に喜びもせずダフネはクローキング機能で姿を消した。




ネットボール(サイコロ製造機)とリストシールドでマミるのは流石に18指定となりますので省きました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。