高重力場発生装置後藤ひとり   作:月兎耳のべる

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ぼざろにオリ主を挟むなァァァァァァ――――ッ!
ってなったので初投稿です。ぼっち愛され作品です。
アニメが素晴らしすぎたのでみんな見てミンナミテ…



Track1 青春コンプレックス(重)

 

 私は後藤ひとり。

 コミュ障根暗ネガティブの三冠王。

 

 夢は在学中にバンドでビッグになって商業デビュー。そして高校中退。

 ヒルズでタワマンに住まい、夜景を見ながらワインを嗜む生活をすること。

 

 きっかけは急だったけど、気がついたら結束バンドの一員になっており。

 メンバーと仲良くなって。

 STARRYでバイトをして。

 街頭ライブをしてファンを作って。

 学園祭でみんなの前で演奏して。

 なんかこう……昔の私なら考えるだけで動悸息切れ失神を誘発するイベントをこなしまくった。

 

 私、すごくない? 

 いや。すごいよ後藤ひとり。

 この調子でL〇INEの友達数1000人越え、バスケ部のエースの彼氏持ちで、学校中の人気者になれるんじゃないかな? 

 うん。考えるだけで吐き気したからやっぱいいや。

 

 それはともかく。

 今の私は多分……とっても毎日が楽しい。んだと思う。

 

 あれだけ嫌だった学校も、ちょっと嫌いじゃなくなった。

 バイトするのに抵抗がなくなっていた。

 セッションも気がついたら楽しみになっていた。

 結束バンドのメンバー全員で演奏するのが、待ち遠しくなっていた。

 

(まるできらら漫画みたいな日常だ……)

 

 かろうじて人類の範疇の私にとっては輝きすぎた日常だ。

 それが手に入るなんて、夢にも思ってなかった。ふひ。

 

 

 でも。

 それとは別におかしいと思う事が出来た。

 

 

「やっほーぼっちちゃん! ねえねえ昨日あげてた動画も良かったよ!」

 

「あっ、あっ……に、虹夏ちゃん……あのあんまりそのことは大声では……」

 

「あっ、ご、ごめんねぼっちちゃん。そうだもんね、まだ二人だけの秘密だもんね……えへへっ」

 

「あっはい……」

 

「じゃあ……今度はウチに来てよっ、色々ギターヒーローの話したいんだ~!」

 

 まず虹夏ちゃんの距離が近くなった。

 ドキっとするくらい近くに顔を寄せて色々と話しかけてくる。

 私の陰キャ心臓は耐久性が紙なので、そのうち破裂するんじゃないかな? でもやめてなんて言える訳がない。畜生。

 

 

「ひとりちゃんっ♪ おはよっ」

 

「うひっ!? ききき喜多さん……っ」

 

「ねえねえひとりちゃん、今日時間ある? また二人でギターの練習をしたいと思ってるのっ」

 

「あっはい……」

 

「やったぁ! じゃあ放課後、いつもの場所でね?」

 

 喜多さんはスキンシップ過剰になった。

 ことあるごとに抱き着いたり、手を繋ごうとしてくる。

 私の陰キャフィールドを容易く破壊する喜多さんの力、すさまじい。

 だけどそのフィールドはライフ直結なので可能であれば差し控えて欲しい。だめ? ですよね。

 

 

「……」

 

「あ。リョウさん……お、おはようございます……」

 

「……」

 

「あの……リョウさん……?」

 

「ぼっち。今忙しいから話しかけないで」

 

「あっはい……」

 

 リョウさんは塩対応が多くなった。

 あと虹夏ちゃんと一緒にいると高確率で割り込む事が多くなった。

 少なくとも学園祭までは普通に話が出来てたのに、な、何故……! やはりダイブ……ダイブのせいかぁ――ッ、う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛。

 

 

「ぼっちちゃん大丈夫、疲れてない?」

 

「ひっ。だ、だだだだ大丈夫です店長さん……」

 

「そうか……ぼっちちゃん、接客苦手だけどいつも頑張ってるし。今度バイト代あげておくね。気持ち程度だけど……」

 

「そそ、そんな……うへへへ。い、いいんですか?」

 

「うん。でもその分シフトは入ってくれると嬉しいな。明日も入れる?」

 

「あっはい……」

 

 そして店長さんは不自然に優しくなった。

 前より話しかけてくるようになったし、ぐいぐい距離もつめてくるし。バイト中とかはいつも視線を感じるようになった。

 まだ目をつけられているようで気が休まらない。可能なら休みたい。でも陰キャは……詰められると断れないんだよぉぉ!

 

 

『ひとりちゃんっ、今日のライブも最高だったよ!』

 

『(ありがとうございますスタンプ)』

 

『今日はひとりちゃんは何かいい事あったのかな? いつもより楽しそうに聞こえて私までいっぱい楽しんじゃった! それにあのソロ、前と違って――(以下長文)』

 

『(恐縮ですスタンプ)』

 

『次のライブも遊びにいくね! 確か、次は〇〇駅前でやるのよね、楽しみ~!』

 

「あっはい……」

 

 ファンの1号さん2号さんは私宛に連絡をひっきりなしに送るようになった。

 かかさず私達のライブに遊びに来てくれるし、布教活動も熱心にしてくれる。

 けど……告知前からライブ場所を把握できるくらいの情報収集能力はちょっと怖い。

 あと知ってましたか? ぼっちはL〇INEが来るたびに返答内容を考えるのに大量のエネルギーを消費するんです。なので出来るなら控えめに……そんな事言えないけど願ってみます。

 

 

「※▼◇@#$~~~~!!!」

 

「あっはい」

 

 廣井さんは前と同じで酒臭かった。

 

 

 まとめると……うん。みんなとの関係性が変わった気がしてる。

 

 少なくとも学園祭以降。

 バンド内の空気も若干……ほんのりと違うような。

 それが悪い変化なのか良い変化なのかは分からない。

 でも願わくばそれがバンド解散に繋がらないといいなって、思う。思ってる。

 

 ……それにしても、きっかけはなんなんだろう?

 あ。もしかして私なのかな?

 私、ギターヒーローだし。活躍そこそこしてるし。

 

「わ、私のために争うのはやめて……な、なんちゃって……え、えへ、えへへへへ……へ」

 

 ――その後、私は押し入れの中で床に5000000回ぐらい頭を打ち付けた。

 

 

 





   喜多  酒⇔廣井
    ↓   
星歌→ぼっち←1号+2号
    ↑
山田→虹夏

インペリアルクロス!
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