オラリオ総異端児化計画   作:夜月工房

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前回までのあらすじ:

ベル「うぅ……あれ?」
涙花「ああ、落ち着いてください。焦ることはありません……あなたにお話があります。いいですか?」
ベル「え、あ、はい」
涙花「どうか落ち着いて。あなたはちょっと死亡状態だった」
ベル「ちょっと死亡状態」
涙花「ええ、ええ、わかっています。どれくらいの長さか?」
ベル「いえ、聞いてませんけど」
涙花「あなたが死んでいたのは………………九分です」
ベル「測ったの!? っていうかそれ見殺しにしてますよね!?」
涙花「まずい、ノソコマ! ノソコマ! ノソコマ! モルスァ!」
ベル「飛んでった!?」
リリ「話題的にもかっ飛びましたね」
ベル「そうなの!?」
リリ「寸劇も済みましたし、次はお姉ちゃんを生き返らせましょうか」
ベル「リリはなんでそんな冷静なの!?」

大体こんな感じ。


第七十一話:ガクガク学区3〜裏でこっそりノービスになってる主神達〜

 オラリオが日常を取り戻していた頃、アクロニア開拓地ではアルマが臨時のお手伝いに外出していたのと、見慣れぬお客様(モンスター)が次々とやって来る出来事こそあったが、概ね平和と言える日々を過ごしていた。

 

「ベル様……もう、リリはダメかも知れません……」

 

「そんな……リリ……ッ!」

 

「あぁ、お姉ちゃん、そこにいたんですね。今、会いに……」

 

「しっかりして、リリ……リリーッ!!」

 

 そんな開拓地の一角で、一人の少女が限界を迎えようとしていた。すぐ側で少女の名を呼ぶしかできぬ自分の無力を嘆く少年の涙が、陽光を反射して煌めいた。

 

『あれは放置していいのか?』

 

『問題ない、単なる姉欠乏症(シスコン)だ』

 

『なるほど……哀れな』

 

 そんな場面を眺めながらイヴェルカーナが首を傾げれば、側で干し草を食んでいたキリンが身も蓋も無い解説を返す。何やら思う所が有るのか、イヴェルカーナは納得して憐憫の言葉を漏らした。

 

「お姉ちゃん、いつの間にこんなに大きくなったんですか? あぁ、ひんやりして気持ちいいです」

 

「それはさっき倒した白熊くんの像だよリリ〜正気に戻ってよ〜!」

 

『キュエー(アホでー)』

 

 そんな彼女の憐れみを多分に含んだ視線が向けられる先では、灰色の像に抱き着く少女と、そんな少女の服の裾を掴んで引っ張る涙目な少年と、少年の頭の上に座り込んで呆れている極小レイギエナが微笑ましいやり取りを交わしている最中だった。

 小さく溜め息を一つ漏らし、イヴェルカーナは天を仰いだ。いっそ忌々しい程に、空は晴れ渡っていて……近くで草を食ってる奴の影響で稲光が走っているのは見なかった事にした。自分は能力の影響を最大限にまで抑制しているのに……と、不公平さを感じずには居られ無い今日此頃である。

 

 

 

 

 

第七十一話:ガクガク学区3〜裏でこっそりノービスになってる主神達〜

 

 

 

 

 

 そんな平和なアクロニア開拓地では次元断層を一時的に安定させたDD(ディメンションダンジョン)が修練場として用いられているが、この次元断層と呼ばれる不自然な場は開拓地以外にも複数が発見されていた。

 具体的な例を挙げるとラキア王国や魔法大国アルテナの近くだが、距離的な問題とは別に人里離れた場所故か、諸国を巡ったノーカ以外に気付かれた様子は無い。

 

 しかしながら、どこにも例外という物は存在する。

 

「これが次元断層、そしてそれを安定化させて探索できるようにしたDD――ディメンション・ダンジョンになります」

 

「まさか、こんな……」

 

「ふむ、以前ここを訪れた彼女が紹介してくれた特徴と合致するね」

 

 其処は、一見すると見慣れた場所であった。しかし普段であれば若い生徒達の立てる活気溢れる生活音で満ちているはずの空間は、しかし今は微かな物音が響くだけの静かな場所へと変貌を遂げていた。

 

「はい、ノーカさんが言うにはオラリオのダンジョンよりも安全で、しかし決して組みし易くは無く、更には幅広い敵を相手に出来る都合の良い訓練場です」

 

 そんな場所の説明をしているのは、かつて一度だけ此処(学区)を訪れた事の有る、オラリオのギルド職員を名乗る不審者(ノーカ)……その遣いとしてやって来たと嘯く、アリアと名乗る女性だった。迷宮神聖譚(ダンジョン・オラトリア)に登場する精霊と同じ名だが、全く関係はないと答えていた。

 言うまでもなく、その正体はかつてノーカと共にダイダロス通りで人造迷宮(クノッソス)への道を発掘した御魂・アリアである。名乗りの時点で其の様に自己紹介している為、学区側には勘違いのかの字も無い。

 

「やる事は簡単、射線上のものを吹き飛ばすだけの簡単なお仕事です」

 

 言いながら、御魂・アリアは手にした銃――むしろ実態は大砲――で現れたモンスターを撃ち抜く。その動きは至って自然であり、親しい相手に手を挙げて挨拶をするかのような気軽さであった。

 

「見事なものだね」

 

 そう称賛したレオンの目には、放たれた銃弾が全て多種多様なモンスターの頭部に吸い込まれていく様子が確認できた。

 

「その、銃と言ったかな? ビームも出せると聞いたのだが」

 

「はい、特別製ですので」

 

 この世界において開発されていない銃の存在は、学区――特に鍛冶学科の興味を大いに引いた。

 流石に一点物の、アリア自身でも在る大砲と呼んでも差し支えない銃は肌見離さず持ち歩き触らせなかったが、代わりにマッチロック(LV50銃)マスケットライフル(LV50ライフル)のような一部の銃は参考用にと学区へ提出していた。

 解体して仕組みを理解してしまえば、後は早い。あっという間に複製品が作られ、続いて思い付いた片端から試作品が作られている最中だ。

 とはいえ世界の事情から、一般人が扱うには適さない物ばかりが考案されていた。

 これは単に『神の恩恵(ファルナ)』の存在が原因で、神の眷族――学区では生徒や教師――ばかりの環境なだけに、一般人の身体能力……或いは強度がどれだけ脆弱なのか、すっかり頭から抜けていたのである。

 尤も、正規品の時点でECOにおける装備条件としてキャラそのもののLVであるBaseLV50を要求される代物なので、一般人どころか下級冒険者に扱わせた所で反動により負傷する可能性が高く、手振れ等を考えれば命中率にも不安がある。もう少し要求の緩い短銃や火縄銃、はたまたナスガンやアスパライフルといったネタ枠も存在するが、そちらでも要求LVは30だ。

 そもそも銃を扱うガンナーやコマンドが二次職にジョブチェンジしてからさらに一手間加えた先となるテクニカル職な事実を考慮すれば、例え『神の恩恵(ファルナ)』を得た者でも訓練無しに扱える物とは言い難い。

 詰まる所、レオンやバルドルにとっても銃の存在はこの上無く珍しく、又、興味深い対象だった。

 

「こほん、銃については後ほど。今はこのDDとやらに出現するモンスターの強さを確認したいと思います」

 

「ふふっ、そうですね。では、よろしくお願いします、レオン」

 

 そうして今度は学区の最強戦力であるレオン・ヴァーデンベルクがモンスターの相手をする。

 

「……端的に言って、弱いです。一部は地上のゴブリンよりも」

 

「そのようですね。しかしジョブとやらを得たばかりならば、其の様な相手からでも【経験値(エクセリア)】の様な物が十分に得られると考えても良いのでしょう?」

 

 拍子抜けを通り越して落胆気味なレオンの報告を受けて、しかしバルドル(校長)似た物(神の恩恵)を扱う側故に理解を示し、御魂・アリアへと確認する。

 

「はい。より強い相手からはより多くの経験値が得られますが、LVが離れすぎると高低問わず減衰が起きますので、其処は注意が必要です」

 

「ふむ、格上すぎてもいけないのか。先に知る事が出来て良かったね、レオン?」

 

 或いはアリアの回答も予想済だったのか、レオンに向かって笑顔を向けるバルドル。

 対してレオンはと言えば、とても分かり易く仏頂面を披露していた。アリアの強い相手からは〜の部分を聞いて良い事を思い付いたとばかりにほくそ笑むも、高低問わず減衰で表情を落とし、バルドルの追撃を受けての結果(尖唇)だ。

 バルドルはレオンの反応に大層満足して、浮かべる微笑みを僅かに深めた。

 

「ノーカさんの話ではオラリオのダンジョンよりも小刻みにモンスターの強さが上がっているとの事です。普段は非常に緩やかな坂なのですが、特定タイミングで【ランクアップ】を思わせる段差になる事から、欲張って先に進み洗礼を受けて痛い目を見るまでがワンセットだろうと予想していました」

 

「なるほど」

 

「そして最深部に至っては、ノーカさんでも死なないだけで精一杯だったそうです。恐らくは『神の恩恵(ファルナ)』側の偉業にも対応できそうだ、と」

 

 続くアリアの説明も、バルドルとしては歓迎すべき内容だった。新たな力と並行して従来の力を伸ばせる事は、神々の悲願である救界(マキア)に近付く事を意味する。

 レオンにとっても上位の【経験値(エクセリア)】目的だと言い張って強敵と戦える機会が得られそうな事は朗報であり、急降下した機嫌は大きくV字回復した様だ。ファンクラブ会員が見たら卒倒し兼ねない貴重なシーンの連続だと言える。勿論、バルドルは道中の様子を撮影するためにビデオカメラ相当の魔道具(マジックアイテム)を借用中なので、バッチリ撮影済。上映時の反応を想像して気分は上々だ。

 

「どうやら戦技学科以外の生徒も訓練を積めそうですし、今度設置される『出張なんでもクエストカウンター』から発行されるクエストを自力で達成する事は自信にも繋がりますからね。仮に戦技学科へ依頼しても、横の繋がりが深まる事になり生徒達の貴重な財産となってくれるでしょう」

 

 満足気に頷くバルドルが話題にした『出張なんでもクエストカウンター』とは、アルマ達の活動拠点でもある『なんでもクエストカウンター』とは似て非なる物で、ECOのクエストをある程度の自由度で発行可能なシステムだ。

 任意の討伐対象や納品物を決めると報酬を自動で算出してくれる優れ物で、学区の場合は担当者としてクリスタル・アルマとネコマタ(山吹)が派遣される予定だ。

 非常に不安と言うか嫌な予感を抱かせる面子だが、学区の皆さんには社会勉強だと思って慣れ(諦め)て頂くしか無い。

 尚、報酬のG(ゴールド)は出所不明で危険な香りが漂うが、そもそもネットゲームの世界における通貨の総量が設定されている筈も無く、ドロップアイテムの時点で此処(ダンまち)から見れば無から有が生み出されるも同然なので今更だろう。

 

「それではこのまま進めるところまで進みましょう。次元断層内では『神の力(アルカナム)』が発動しても強制送還にならない事は確認済みですし、死亡しても蘇生手段がありますので」

 

「デタラメだな。だが、望むところだ」

 

「行けるかな? レオン」

 

「えぇ――さぁ、久々の冒険と行こうか!」

 

 

 

「そうして途中で何度か力尽き、最終的に一生で少ししか削れない強敵相手にゾンビアタックを敢行するも当の強敵自身が回復魔法を使った事でギブアップして来た、それでもソードマンをカンストしたレオンさんがこちらになります」

 

「THIS WAY.」

 

「そんな……声まで変わって!」

 

「ん〜っ、青春ね! 酸いも甘いも噛み分けるにはまだ少し足りなかったみたいだけど、これも立派なアオハルよ☆」

 

 数時間後、学区の神々と教師達はD学区より戻ったバルドル達の報告を受けた。

 お茶目を発揮して悪ノリしたバルドルの導きでレオンが大変な外見になっているが、ある程度のやんちゃには慣れているのかイズン(青春の女神)は平常運転且つ受け入れ完了していた。

 因みに、他の神は笑いを堪え、教師達に至っては驚愕の余り声を出せない状況だった。此の結果には仕掛け神のバルドルも満足して大きく何度も頷いており、普段からノーカのテンションで慣れているアリアは華麗にスルーした。当のレオンは羞恥心に耳まで真っ赤だったが、主神命令には逆らいきれなかったらしい。過去のやんちゃを引き合いに出されたのかは、空想の余地を残しておこう。

 

「希望するジョブのアンケートは済んでいますか? ノーカさんは鍛冶学科や錬金学科は資料を見て即決するだろうと予想されていましたが」

 

「あぁ、戦技学科は提出期限ギリギリまで悩んだ生徒も多かったが、それでも全員分揃っておるよ」

 

 ノーカがオラリオで希望者にジョブを与える事を明言してから、約二週間が経過していた。

 ジョブを付与するに当たって学区の教職員を含めた全員が優先対象に当選したとの情報を引っ提げた御魂・アリアが学区に乗り込んで来たのは宣言から二日後の事で、当時は未だイズンによる闇派閥(イヴィルス)を巻き込んだシュプレヒコールが行われ街全体が物凄い一体感を感じている最中の事だった。

 結局、熱が冷めるまでそこから三日間の時を要し、そこから現在も集まっている神々と教師陣に説明をして、教師陣で話し合った後に生徒達を対象としたアンケートを取る事が決定した。

 そうしてどうせ期限を過ぎる生徒が出るから、と余裕を持たせた一週間の期限を設けてから、更に日を置いての現在。今や学区は教師を含めて殆どの者がジョブの獲得を希望して居る事実を把握済だった。

 

「そうですか、ではアンケートの回答に従ってジョブの付与を行います。」

 

 そう言った御魂・アリアは、教師の差し出してきた紙束を受け取ると、そっと地面に置き……何の躊躇いも溜めも無く銃からビームを放ち、焼き払った。

 

「えぇっ!?」

 

「ちょ、待っ……何の光!?」

 

「きゃっ! って、あれ……?」

 

 その場にいた殆どの者が驚き、慌てるも、次の瞬間には灰すら残さず焼失した紙束跡から光が沸き起こり、一斉に空へと飛び上がった。

 その内の幾つかは最短距離で教師陣に飛び込み、光に襲撃された彼等彼女等はしかし自身に起きた小さな変化に気付く。

 

「付与は完了しました。数名はジョーカーを希望したので能力の低い一次職未満の初期職(ノービス)ですので、可能な限り支援をお願いします」

 

「えぇ、お約束します。元より生徒への支援は我々の役目……とはいえ不慣れな点もありますから、後任の方にも協力をよろしくお願いしますと伝えて下さい」

 

 御魂・アリアは淡々と仕事の完了を報告するが、教師陣は未知の新しい力に気も漫ろと成ってしまって居り、代わりに神であるバルドルが答える。

 

「しかし、レオンの時と違ってお手軽ですね。あのアンケート用紙は魔道具(マジックアイテム)に近い物でしたか」

 

「はい、むしろ魔道具(マジックアイテム)そのものです。ノーカさんの配下にいる現地協力者が不眠不休で製作しました」

 

 続くバルドルの疑問と確認を、御魂・アリアは肯定した。

 ECOではキャラメイクを済ませゲームを開始すると初期職のノービスに就いた状態なのだが、そこから一次職への転職する事で方向性が決まる。そしてサービス開始からしばらくの間は転職イベントとして試験が課されていたのだが、ある時以降は試験が免除されて特定人物に話しかけて転職する意思を示すだけで済むようになっていた。

 ノーカはECOが基本無料になった時点で全職12キャラを揃えて満足してしまい、ゲーム開始やチュートリアル関係の情報に触れてすら居なかったが、今回の件で後半のチュートリアルを担当していたアルマ達から声が上がった事で発覚した。

 ノーカ(ネット老人会)は石化して動かなくなったが、即座にペペン・アルマが|ウォーターバーン(水属性攻撃魔法)で解除した。が、ノーカは死んだ。即死だった。ペペンはノーカのお墓に食べ終わったアイスの棒をそっと刺し、黙祷を捧げたのだった。後のエクスイカバーへのフラグである。

 ともあれ、ジョブを与える作業は希望を聞いてシステムが与える事で完了する事が判明した為、その工程を書類一枚で済ませる事は出来るだろうかとの考えに至り、現存する生産系の頂点に据えられたラジルカに白羽の矢が立った。

 彼女は五日間掛けて百万枚近いジョブを付与する事の出来るアンケート用紙の魔道具(マジックアイテム)を作り上げ、監視役の妹が見守る前で朝日の差し込む窓に手を伸ばしながら力尽きた(寝落ちした)。起きた後で彼女は「眩しいからカーテン閉めようと思った」と供述したと言う。

 そんな製作者の小人族(パルゥム)、ラジルカ・アーデについて、御魂・アリアは自らの主にしてパートナーのノーカとちょっとした知り合いだと聞かされていた。嫉妬心が生まれた瞬間である。

 実物を初めて見掛けた際は、既に『神の恩恵(ファルナ)』を剥奪された後だったので、何の変哲も無い一般人だった。それがオラリオの外に設けた拠点であるアクロニア開拓地での訓練でそれなりの成長を遂げ、しかしノーカの開いた催しの途中で何の前触れも無く謎の劇的な変化を起こし、現地の『神の恩恵(ファルナ)』を持たないにも関わらず御魂・アリア達ECO勢とも異なる能力を得ていた。嫉妬心が燃え上がるには十分だった。

 尤も、其の所為で地獄の120時間ワンオペ労働へと駆り出されたのだが。嫉妬心は無事鎮火した。

 あればかりは御魂・アリア(微ヤンデレ枠)ですらも不憫と思わざるを得ず、或いはノーカが然うした嫉妬を持つ者の溜飲を下げる結果を狙ったのだと言われても納得出来てしまう程に過酷な様相を呈して居た。

 

「そ、そうでしたか。専門外ではありますが、優秀な魔道具作製者(アイテムメイカー)な事は間違いなさそうですね。本人にもお礼を伝えて下さるとありがたいです」

 

「はい、引き受けました」

 

 厳密に言えば、ラジルカの変化はノーカや規格外な転生者仲間の共謀した慈悲と悪戯の合せ技により、一晩眠っている間に山有り谷有りな記憶を取り戻してから十数年を過ごした経験を持ち越した事で起きたのだが、其れは御魂・アリアの預かり知らぬ事だ。事実を把握する者は、加害者達と被害者、事件の当事者だけだった。

 実を言えば、後一ヶ月もすれば編集されたダイジェスト版の夢が並行世界のオラリオ未来図として動画配信されるのだが、そんな未来を知っている者は件の加害者(ロクデナシ)達だけに限られた。

 被害者は泣いて良いが、逆に言えば、泣き寝入りするしか出来そうに無かった。その後のグッズ販売等がどうなるかは、神ですら知らぬ事だったとか。

 

「それでは、改めて後日。引き継ぎ要員を連れて来ますので、ジョブ関連の疑問や問題点がありましたら記録して頂ければ。DDに関しても専門家に声を掛けていますので、それまで次元安定石の解析等は行わない事を推奨します」

 

「良く言い聞かせておきます。本日はありがとうございました」

 

 

 こうして御魂・アリアは学区にDDの紹介とジョブの付与をやり遂げ、オラリオへと帰還した。時空の鍵を使った転移に教師陣が驚愕し、興奮し、奇声を上げたりした事実は、彼等彼女等の名誉の為にも触れるべきでは無いだろう。

 

「あの、二次職への転職について聞きそびれたのですが……」

 

「あっ」

 

 そしてレオンはソードマンがカンストしていたにも関わらず、主神命令を健気に熟していたばかりに、二次職への転職をお預けされてしまった。

 或いは悪童と揶揄された過去の行いに対する罰なのだろうかと自問したレオンは、深く深く反省したとかしないとか。バルドルの真意は、不明であった。




サ終を懐かしみながら当時のように日付を跨ぐか悩んだので初投稿です。
当時は少なくとも今よりも若く記憶力もあったので、物より思い出的な思い上がりから記録を残す事の大切さを理解しておらず、今ではすっかり記憶が風化して記録も残っておらずぐぬぬ感。
それでもいくつかサ終を見届けたネトゲの中で一番惜しむ気持ちを持っていたのがECOだったな、と。サ終後もインストールされたままですけど、デスクトップはお亡くなりになられたんですよね。ノートもそろそろ怪しい。復活はよ。
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総合評価:15012/評価:8.38/連載:123話/更新日時:2026年04月30日(木) 22:45 小説情報


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