パワフル緋真さん   作:汚名卍解

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ちょっとまだ書き切れてないけど、とりあえず書いた所までを投稿


ご挨拶に行く緋真さん

 

 

 

 

 

 

春が来るまでの間、結構色々あった。

私が更木隊長との戦いで披露したドッペルゲンガーが、かなり広まって決闘の翌日に雀部副隊長とお茶会してたら、

 

「斬魄刀を実戦投入出来る技術を生み出したとは本当ですか?」

 

と聞かれたので、雀部副隊長にやり方を教えたら一発で出来てた。

そういえばこの人って卍解できる実力者だったわ。

尸魂界編で普通にチャン一に一撃でやられてた印象を引きずってて忘れてた。

ちなみにプロセスとしては

術者が鬼道で霊子の“器"を作る→具象化させてその霊子の器に宿らせる→完成

という感じ。

 

「これは素晴らしい術です!」ってめっちゃ喜んでくれてなんか嬉しかった。

 

「この術には名は無いのですか?」

 

ドッペルゲンガー!って言おうとしたら、夜魔刀に「却下!!」ってめっちゃ止められた。解せぬ

 

「あ、ありません。いい名前も思いつきませんしこのままでいいかな?と思ってるんですが…」

 

とりあえず精一杯の嘘を言う。本当はドッペルゲンガーって名付けたい。

 

それだけ答えたら、「それはいけない!」とか言って後日、山本総隊長に報告したらしい。

 

なに報告しとんねん

 

そのせいで山本総隊長に呼び出されるハメになって、ビックリしたわ。

 

「審議の結果、この術の名は【複神体(ふくしんたい)】という事となった」

 

なんか勝手に審議されて勝手に名前決められた…

 

「この術の詳細。他の隊長格の死神等と共有するが構わぬか?」

 

「は、はい!構いません!」

 

別に特許とか欲しい訳でもないし、バージルごっこやろうとして生まれた産物だし、誰が使おうが別に知った事ではない。

褒めてくれるのは嬉しいが、そんな大した事してないのに褒められるのは少し恥ずかしくもある。

 

てか雀部副隊長なんでそんなニコニコしてんの?と思ってついそれを指摘したら

 

「いえ…友人が素晴らしい術を作っていたのが嬉しくてですね…」

 

なんだこのあざといオジ様?

 

もしかしてこの人、私の事が好きなんか?でも私には白哉という心に決めた人が…

いやぁ…モテる女って辛いわ

 

(……普通に友人として喜んでるだけかと思いますよ。自意識過剰が過ぎるのでは?)

 

夜魔刀おまえ少し黙れ。次は鉄パイプでボコすぞ

 

ちなみに後から雀部副隊長からチラッと聞いたけど、山本総隊長が複神体を使った所、かつての若かった頃の自分をモデルにした“器"を作ってそこに流刃若火を入れてるらしい。

 

“器"って別に斬魄刀の本体に似せなくていいんだ…作ったの私なのに知らなかった…

 

 

 

 

そしてそんなこんなで春が来た。

 

白哉さんに連れられて来た朽木邸。

むっちゃ豪邸です。しかも敷地がとんでもなく広い。

そういえば原作でもチラッと出たり、アニオリとかでも朽木邸って出てたっけな…

 

「あの…白哉さん。私…普通に死覇装(しはくしょう)で来ちゃったんですけど…。もう少し高い着物で来た方が良かったのでは?」

 

「お前が疲れている中で来てもらったのだ。それくらいは構わぬ」

 

そうだ。私は今、めっちゃ疲れてるのだ。

仕事終わったと思ったら卯ノ花隊長に呼び出されて「私も貴女が考案した複神体を使ってみたいのでお相手してくださいますか?」って呼び出されてアホみたいに戦わされた。

 

ただでさえクソ強いのにほぼ同等の技術をもった2人目が出てきたら、そりゃあもはやズルだよ…

 

おかげで普段の倍以上に斬られて精神が疲弊してる。

大事な日だというのに少しの余裕も無い。

 

ちなみに卯ノ花隊長には私が白哉のお家に行く事は伝えてある。

千回くらい身体をバラバラにされたくらいにそろそろ白哉さんの所に行かないと…と思ってダメ元で卯ノ花隊長に用事を伝えたら、卯ノ花隊長はアッサリと引き下がってくれた。

 

そんなアッサリ引き下がるんだったら最初から言えばよかった…

 

 

 

そして私は現在、朽木邸にお邪魔してます。

 

「お祖父様を呼んでくる」と言ってだだっ広い客間にて待機してます。

ふと横に目をやると手入れが行き届いた綺麗な中庭や池があって、正に金持ちのお屋敷といわんばかりの光景が広がっている。

 

落ちつかねぇ……

 

いくら面の皮が厚い私でも緊張したりする事はある。

白哉さんのご家族に失礼な事が無いように、必死に綺麗な言葉を思い浮かべて自分に馴染ませる。

何度も何度も深呼吸して自分を落ちつかせる。

 

「失礼します。貴女が緋真様ですね?」

 

すると、かなり年の行った初老のお婆さんが戸を開けて私に話しかけてきた。

 

「は、はい…」

 

力なく返事をする私に、お婆さんは「そんなに気負いなさらなくてよろしいですよ」と笑って近づいてくる。

 

「お茶でございます」

 

「ありがとうございます」

 

お茶を渡された。

とりあえず礼を言って、事前にある程度は勉強していた作法に倣ってお行儀良くお茶を飲む。

それを見たお婆さんは、微笑みながら私に話しかける。

 

「私の名は波山。この屋敷の女中の長を務めております」

 

「これから当主様とお会いするのに武器など不要でしょう。貴女の斬魄刀を預からせて貰えませんか?」

 

なるほど。確かに会って話をするだけなら斬魄刀は必要ないな。

お婆さんの言う通りに斬魄刀を渡す。

それをお婆さんは「確かに…」と私の斬魄刀を握りしめて客間を出ようとする。

 

「所で、緋真様?私の名に聞き覚えはありませんか?」

 

お婆さんは立ち止まって私に振り返る。

 

「えっと…すみません。聞き覚えがありません」

 

いや波山なんて名字には全く聞き覚えが無い。

私が返答するとお婆さんは「そうですか…」と、突然俯いて震え始めた。

どうしたんだろう?

 

「貴女がある日突然襲撃し、没落させた貴族の名字ですよ。よもや忘れているとは…どこまでも肝が据わっておられる…!」

 

するとお婆さんの顔が豹変する。

さっきまで浮かべていた笑顔が消えて、鬼の形相に変わっていた。

 

ごめん…普通に忘れてた。

だってあの時期、喧嘩買ってた貴族なんて割といたし…

どれも殺さない程度に痛めつけて、それでハイ終わりだったから覚えてないんだもん…

 

「貴女が我が一族を襲撃して、誰も怪我をしてないにも関わらず皆が精神が崩壊寸前となり再起不能になった!」

 

「皆が貴女に怯え誰一人として罪人として捕縛しようと動かなかった!それほどの事をしながら覚えてないと⁉︎」

 

だって、通報されたくないし…

護廷十三隊を敵に回したら流石に私も死亡確定だし…

だったら精神(こころ)の方を追い詰めて釘刺しといた方がいいかな?と思って…

 

「先ほど貴女が口にした茶…毒を仕込ませてもらいました」

 

マジで?

本当だ手足が痺れてきた。治療しよう。

 

「即効性のある毒です。もう思考も鈍っている頃でしょう?」

 

いや全然。回道を使ってちょっと今その毒素だけを取り除こうとしてる所。

ちょっと汚いけど、口から取り出そう。

毒素を口から嘔吐する。うわぁ汚な…

 

「さあ!毒で厄病神を弱らせました!後は頼みましたよ!」

 

その私の様子を見てお婆さんは毒が効いたと勘違いしたのか仕上げにかかる。

庭や屋根から次々と武器を持った人達がやってくる。

 

「彼等は朽木家お抱えの精鋭部隊。いくら貴女であろうとも斬魄刀も無く毒に侵された身で抵抗はできまい!」

 

へぇー、朽木家もデカくて歴史のある家だし、そらお抱えの私兵くらいいてもおかしくないか。

 

しょうがないけど相手してやるか…

 

おーい、夜魔刀(やまと)ー!今から“器"作るから複神体で蹴散らすよー

 

……………あれ?返事が無いな…?

 

意識をお婆さんの持ってる夜魔刀に集中して精神世界に入り、夜魔刀に語りかけて器に宿らせようとすると

 

(僕を見ろおおおおおおおおおおお!!!)

 

クッソうるさいエレキギターを掻き鳴らしながら、うるさいライブをしてる夜魔刀がそこにいた。

 

コイツ…DMC3でネヴァン戦後のダンテがやってた謎のライブシーンをロールプレイしてやがる…!

「腰振りおっさん!」とかちょくちょく空耳ネタを入れて楽しそうに演奏してやがる…!

 

さては私から離れた隙に「せっかくご主人と離れたし、思いっきりうるさくしてもいいですよね?」とか思って、ライブを始めたに違いない。

 

きっとギターとかも前々から練習していたんだろうな…

 

しょうがない…放っとこ…邪魔しちゃ悪いし

 

(リクエストあるなら弾きますよ?)

 

聞こえてんじゃねぇか

じゃあ…せっかくだし【Devil trigger(デビル トリガー)】で

 

(あいよー!!行くぜぇー!)

 

なんかキャラ変わってるし…アイツってギター持ったら人が変わるタイプだったのか…

 

しょうがない…私だけで戦うか…

 

何気に徒手空拳なんてめっちゃ久しぶりだな。

そうだ!この状況ならアレが出来るんじゃないか⁉︎

 

そう思い至ると兼ねてから思い描いた術をすぐに実行する。

 

幻影剣を応用して、霊圧を剣ではなく手足に集める。

 

ベオウルフを模した籠手と具足を鬼道で作り上げて手足に装着する。

 

「なッ…毒を飲んでいて何故動ける⁉︎」

 

お婆さんが驚いてる。まぁ毒飲んだと思ってるから当然か。

 

「徒手空拳はあまり得意じゃないんですけどね…」

 

思えば院生時代以来だな。

感覚覚えてるといいんだけど…

でもバージルの動きは覚えてる。実戦の中でその動きをトレースしていこう。

 

「では…お相手お願いしますね」

 

夜魔刀が弾くDevil triggerを戦闘BGMにしながら、私は朽木家お抱えの精鋭の1人にベオウルフコンボをお見舞いする。

 

よーし、せっかくだからヘルオンアース決めてやらああぁぁ!

 

 

 

 




夜魔刀のネタが分からない方はダンテ 武器入手で検索する事をおすすめします

よく展開が早いという意見がありますが、
超意訳的に説明すると

銀嶺「あの白哉が惚れた女が出来たんだと」

朽木家の方々「「「なにぃぃぃぃぃ⁉︎」」」

「きっと何らかの術を使ったに違いない!」

「一体どのような手で白哉様を籠絡したのやら…」

銀嶺「調べてみたらあの戌吊緋真だった」

「「「断固反対します!!」」」

「マズいぞ…こうなったら即刻誘き寄せて毒なりなんなりで暗殺するしかねぇ…」

「あんな化け物がこの家に嫁いできたら、朽木家が化け物に支配されてしまう…」

銀嶺「私としては優秀な死神なので賛成なんだがなぁ…」

という感じで銀嶺以外の朽木家の親族連中が緋真を恐れて暗殺の為に呼び出したという感じです。
ぶっちゃけ今回あんな対応されたのは緋真が貴族潰したり恨みを買いまくったせいです。
普通だったらあんな物騒な手段取りません。
お婆さんが精鋭部隊を動かせてるのも、精鋭部隊の中にかつての緋真の被害者とか緋真が没落させた貴族の親戚やらとそういうのがチラホラいたからです。
ちなみにお祖父様である銀嶺は今回の緋真暗殺計画を知っていますが、緋真のヤバさを緋真の事を調べる過程で知っているので「手加減してくれるかなぁ…」と静観しています。むしろ朽木家の精鋭部隊が使い物にならなくなる事の方を心配してるくらいです。


勿論、白哉はその事を知りません。



オマケの鬼道紹介

【複神体】
緋真が開発した鬼道。
斬魄刀を戦闘用に実体化させる鬼道。
鬼道で“器"を作り、その器に斬魄刀の意思が宿る事で斬魄刀が実体化する。
この鬼道を使うと使用者は卍解が出来ないので基本的には始解での戦闘を強いられる。
斬魄刀の強さは使用者の能力とほぼ同等なので、「能力が全く同じもう一人の自分を作る」術という認識で大体合ってる。
“器"は基本的にどんな形でも良く、自分そっくりだったり、斬魄刀の本体を模した物だったりと人によって様々。
“器"の強度や維持は術者によって異なり、例えば緋真の複神体は一度攻撃されるとすぐに消滅するが、山爺や藍染が使用した場合の複神体は生半可な攻撃ではビクともしないくらいに強固な分身になる。
ちなみに維持出来る距離に限界はないので、複神体に仕事を任せて、本体は別の場所で何らかの作業をするなんて事も可能。

使用するには、ある程度の高い鬼道の技術と具象化が必要。
隊長格で使えないのは剣八くらい。
卍解が使えても鬼道の技量が必要なので一角や将来的に卍解を修得する恋次は鬼道の技術が低いのでまず使用できない。
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