日時は1月の中旬頃くらいの予定
1月後半くらいを想定してるけどお年玉ネタ
「今回の検診も無事に終わって良かったですね」
「ほんとほんと。検診帰りに飲むコーヒーが旨い」
毎度の恒例のようにのらりくらりと引き伸ばす千束をふん縛り、連れて行くのにも慣れたDAで定期的に行われる検診。
その帰り道でサービスエリアのお金を入れてから抽出してくれるタイプの自動販売機でコーヒーを買いブレイクタイムを挟むのも恒例となりつつあった。
昔はなんとも思わなかったけれどリコリコで働くようになりコーヒーは挽き方はもちろん湿度、気温等々の影響を受けて味に変化が産まれると学んだ今となっては、どこでいつ飲んでも味にムラが出ない抽出してくれるタイプの自動販売機には一種の敬意を覚えてしまう。
まだ冷えるベンチで千束と肩を寄せあいながらホットコーヒーを飲んでいると見覚えのある緑髪の包帯男の姿が近づいてくる。
「よう。お前らこんなところ出会うとは珍しいな」
「真島じゃーんこんなところでなにしてんの」
「まだシャバにいたんですね、真島」
微塵の警戒もなく電波塔で死闘を演じたというのに旧友にあったような親しさで絡む千束。
それを適当にあしらいながらニヤッと包帯の上からでもわかるように真島が笑うと懐に手を伸ばす。
「おっと、お前らにする挨拶はこれじゃなかったな」
「新年あけましておめでとうございます。だな」
「新年あけましておめでとうございます」
「今年もよろしくお願い...したくはないですね」
「連れねぇなおい。まあいいや手ぇ出せ手」
拳銃かと警戒していた真島の懐からスッと出てきたポチ袋に虚をつかれ、釣られて新年の挨拶に応じてしまう私達。
「……そんなに警戒するなってほれお年玉だよ」
「なに私達のためにずっと持ち歩いてたの?」
「しかも、結構な額ですね...」
諭吉が一人二人、三人。お年玉をもらったのが初めての私でもわかる普通じゃない額だ。コレ危ない金では?真島からだし。
「安心しろって足の付くような金じゃねぇから」
「その言い方だと安心できねぇぞおい!」
「汚い金であることは否定しないんですね」
「誰かさんらのせいで今のオレは綺麗な金稼ぐ方が難しいからな。ま、ガキらしく難しいこと考えず受け取っとけ」
そう言うと私達に2つのポチ袋を押し付けて真島は去っていった。
「――このお金で銃弾を買ってあいつに叩き込んだら面白くないですか?」
「うわ、まじかそれ……たきなさんマジリスペクトっす」
「いや、冗談やらないですけどね」