転生魔術師クリプターくん ワイの担当した異聞帯が絶望すぎる   作:Uとマリーン見守りたかった隊

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ニワカ作者の脳内に唐突に思いついた一発ネタです。


超インフレ異聞帯と転生クリプターくん

 

 

 

遥か古代、各地でやっと文明が生まれ始めた頃、現代では海の底に沈んだ大陸のとある集落に一人の男が産まれた。

ドーラと名付けられたこの男は聡明で次々と便利な物を発明し、集落を発展させていった。

 

「ちょっとした便利グッズ作っただけで敬われるとか現代知識無双最高や!」

 

やがて、ドーラによって発展した集落はその規模を拡大させていった。

すると、ドーラは集落にルールを敷く事を提案した。

 

「野蛮な争い無くすために、揉め事があった時はゲームで決着をつけるようにしたろ!」

 

もちろん、納得がいかない者もいたが、チート転生者特有の現代知識による叡智(笑)と強力な魔術を行使するドーラには勝てず、渋々受け入るしかなかった。こうして、集落内での争いが平和的に解決するようになり、集落はさらに発展していった。やがてドーラの治める集落は辺りの他の集落も吸収していき、ついにはちょっとした国と言える単位まで膨れ上がった。その頃にはドーラは立派な青年になり、その知恵をもって人々を率いる立場になっていた。

 

「よし、国を作ろう!」

 

そして、ドーラは王となり、一国を統べる者になった。

とはいえドーラは自身が楽をするために優秀な人間達を集めると、彼らを大臣に任命して運営を任せた。そして、自身は国の象徴という立場となり、たまにその叡智(笑)をもってアドバイスをするに留まった。

 

「一人で国の運営全部やるなんて無理や!優秀なやつたくさん探してそいつらに任せたろ!」

 

こうして暇人国王となったドーラだったが、彼には一つ悩みがあった。元現代人である彼にとって、この時代にはあまりにも娯楽がなかったのだ。

そんなある日…

 

「せや、昔読んだラノベ参考にして建国神話を創ったろ!」

 

突然閃いたドーラは全力で執筆作業に取り掛かった。

 

「せっかくだし壮大な物語にしたいな…せや!少し設定を弄ってインフレさせとこ!」

 

こうして、優秀な国を運営する大臣達に叡智(笑)を授けながら、神話創作と執筆に明け暮れ、長い時を経てついに神話の物語は完成した。

 

「これが世界の真実やで!」

 

「なんと素晴らしい!偉大なる御身の叡智の源が記されているこの聖典の物語を直ぐに国中に広めますぞ!」

 

こうして、国中に聖典(笑)の物語が広まったのだった。

この神話が広まった国はエルキア王国と名付けられ、後に大陸に誕生する超文明の源流となった。大陸が太平洋の海の底に沈むその時まで栄華を極めたその超文明は他の文明を遥かに超える発展を見せていたとされている。

そして、そんな国中に広まったこの神話が、後にとんでもない異聞帯を創り出すとは、この時はまだ、誰も気づいていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

国王ドーラがここに記す。これは、私が国を興す遥か以前の物語である。

 

かつて、この星に住まう神々によって世界を統べる唯一神の座をめぐり、終わりの見えない大戦が続いていた。

神々とその造物種達による天を裂き、地を割り、星さえも破壊し尽くさんとする凄惨な戦争は、戦う力を持たない人類にとって理不尽な死を撒き散らしていた…

 

太平洋の海底で発掘された、旧ムー大陸の文明の源流とされるエルキア王国の聖典より一部抜粋

 

 

 

 

そして、時は流れて、とある異聞帯担当になった神様転生させられた二代目転生者こと担当魔術師は発狂することになった。

 

「ふざけるな!ふざけるな!バカ野郎!!」

 

そこは、触れただけで並みの生命の命を奪う死の碧い黒灰が降り積もってできた大地が、地平線の彼方まで続いていた。

赤く灼けた空では地精種(ドワーフ)森精種(エルフ)の艦隊と巨大な龍、龍精種(ドラゴニア)が破壊の渦を撒き散らし、火の海に包まれた地上では巨人種(ギガント)達が大地を踏み鳴らしている。そして、巨人達に対して新たに光輪を持つ天使のような天翼種(フリューゲル)が巨人達を駆逐するべく天から殺戮の光を降り注がせる地獄の戦場が展開された。そんな非現実的な超常の光景が遥か古代の時代から続くこの異聞帯の日常である。

この異聞帯にはルールなんてものは存在しない。ただ神々が唯一の神を決めるために争いを繰り広げ、無限に、無情に、無意味に。永遠に等しいその争いは多くの種族を巻き込み、終わりのない悠久の大戦が続いている。

 

ここは神々のような超越者ですら生き残ることが困難な終末の世界。ただ死と絶望が渦巻き、例え星が死に絶えたとしても終わらない悠久の大戦が続いている神話の世界。

 

「ノゲノラの設定使った建国神話を創るとか何考えてんだ!!おまけにこの異聞帯、なぜか大戦が終わってないじゃねえか!!」

 

悠久◼️杯大戦◼️◼️◼️◼️◼️◼️ 

星◼️◼️◼️◼️◼️◼️

 

カルデアよ、刮目せよ。この異聞帯こそ君達にとっての真の絶望となるだろう。

 

 

なお、担当者(クリプター)にとっても制御不能すぎて絶望的な異聞帯である。

 

「と、とりあえず英霊召喚を…」

 

???「おやぁ?」

 

なんとか状況を打開しようと英霊召喚を試みるクリプターくん。しかし、さっそく空からクリプターくんにとって最初の絶望が舞い降りた。

 

「オワタ…畜生!こんなバグ異聞帯担当にしやがって!キリシュタリアのバカ野郎!!」

 

 





◼️部分はまだ仮なので場合によっては文字数とか諸々全部変えるかもです。いい感じの言葉思いついた人がいたらどんどん送ってください!

転生者クリプターくんの名前も未定なので、こちらも思いついた方いたら感想欄にお願いします!

クリプター君(仮) ヤバい異聞帯に飛ばされだけど一応最低限生きていける位には強い。
たぶん、理想魔術?根源接続?伝承保菌者?固有結界持ち?あるいはそれらに匹敵する何かは少なくとも神様から貰っている。
なお、転生者だと自覚した瞬間にレフに爆破されるのでクリプタールート確定です。

ドーラ王  叡智(笑)は実は任意で根源から情報を引き出している。適当そうだけど転生者特有の修行とかでしっかりして鍛えてるので普通の特異点のボスやれる位には強い。




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