最近単発が多いルミフラです。さて、今回も単発の短編ということでシリアスになればいいなぁ程度のもの書いていきます。

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人間は汚い。自分の為なら周りを犠牲にすることも厭わない。私達はそんな人間たちの中の
一人である。誠実な人間なんて一人もいやしない。


人間

 

 私は誰とも関わらない。

100年前のある出来事からその考えはブレることがなくなった。

百年前はまだ人間も今程弱くはなかった。自分たちの脅威を取り除こうと必死だった。

そいつらの脅威を取り除くという考えが博麗の巫女が生まれた原因でもあり、私の考えが決定的になった原因でもあるわね。....あまり思い出したくは無いわね。

 

 ―百年前―

 その頃の人間たちは良く言えば勇敢、悪く言えば無鉄砲な奴らばかりだった。

だから人妖のいざこざもあったし、それに手を焼く巫女もいた。

  そんな時代の中私のような低級妖怪は野蛮な人間たちから身を護るために人気の無い森の中で過ごしていた。悟り妖怪は人間たちから迫害を受けて今の地霊殿に引きこもった。

さぞ人間に対する恨みつらみもあっただろうに。まぁ人間たちは妖怪狩りだのなんだの騒いでおり私達が住んでいた妖怪の森に攻め入った。当然そこには低級妖怪しかいないわけだからみんな封印されていく。そんな中運良く私は逃げ延びた。理由はわからん。

闇の能力は能力者の存在を薄めるからか、それとも...ってそんな話は置いておこう。

 しばらく別の場所に隠れていたのだがとうとう見つかり、捕まってしまった。

私達低級妖怪が人間に別段何もしたわけでもないのになぜ狩られなければならないのだ。

そう思った私は私を捕まえた人間に聞いてみた。その理由がなんとも人間らしい、悪く言えばエゴイズムな回答だった。『人間に害を与えうる存在だから』と言われた時に心が読めるという友人のある言葉、人間の心は卑しくて汚らわしい、という言葉の意味をようやく理解した。

 必死の抵抗で自身に繋がっていた枷を引きちぎると、闇を使って人間たちの目くらましをしつつ、私はそこから逃げ出した。

 

 それからどのくらい経っただろうか、気付くと見知らぬ森の中にいた。そこで出会った妖怪たちと私は親しくなった。しかしやはりというべきか、そこにも人間が現れた。同胞たちは果敢に人間に挑むが博麗の巫女特製の御札を使った人間に呆気なく殺されてしまう。またも私だけが生き残った。ここで分かったのが、私と関わったものはみんな不幸を迎える、ということだ。じゃあなぜ私と関わったものはみんな不幸になるのだろうか、と私は考えた。その答えとして一番妥当だと思ったのが、闇を操る能力だから。どういうことかと言うと、闇は人の運気も操るから、かもしれないから。

ちょっと理科っぽい回答になったけどまあいいや、それはさておき、その法則性に気づかなかった私はまたもや別の森に移動した。そこには誰もいなかった。だから私はそこに住むことにした。

しかし住人がいることが判明した。道端でばったりあったのだ、そいつと。

私はそいつとも仲良くなった。しかしある日突然、博麗の巫女によって私達のいる森は霊力を持った火によって焼き払われてしまった。私達は逃げ出そうとしたが逃げ出せる所は一人しか通れず、しかも後ろには火の手が迫っていた。そこで私が時間を稼ぐからあんたは逃げろ、と森で出会った友人に行ったのだが、そいつは私を出口の方に突き飛ばすと『お前は私の分まで生きろ、生き延びろ!!』といい、自ら火の方面に駆け出していった。

その時私は生まれて初めて絶叫した。しかしあいつの想いに応えなければならないため、私は必死で逃げ出した。あのとき一番自分の無力さを思い知った。

 低級妖怪に接触すると不幸になる、という噂を人里の方に流し、私達低級妖怪討伐に関わった人間を全員始末し、博麗の巫女をも自分の能力を封印されるという代償を払って殺害した。

しかしその後、私は、自分が殺した博麗の巫女の娘の教育係を八雲紫に任された。

なぜかと言うと博麗の巫女を殺す、という紫の逆鱗に触れることをしたから。

本当なら殺してやるところだが特別に見逃してやる、しかし育児放棄をしたら殺す、と言われた。

 そんな脅しに屈した私は嫌々ながらもそいつを育てた。しかし次第に愛着が湧いてきた。

でも幸せは長くは続かない。私が育て上げた3代目博麗の巫女はある異変に巻き込まれ、異変の元凶と相打ちになり死亡した。私はそれを紫に知らされた日、初めて泣いた。

しかし不思議と怒りは無かった。私の心に残ったのは深い悲しみと後悔だけだった。

 それから85年後、またしても紫に博麗の巫女の育児を任された。

私は断ったのだが、次断ったらお前を殺すと脅され、仕方なく7代目博麗の巫女...博麗霊夢を育てることにした。だが、霊夢が5歳のとき、重大な異変が起こり、博麗の巫女に異変解決に行かせるにはまだ早いと判断した紫は代わりに私に異変解決に向かわせた。

 

私の能力の封印を解いて。そして私は異変解決に向かったのだがなにせ敵が強大過ぎて、一緒に異変解決に協力してくれた仲間は私を除いて全員死亡した。

 このとき怒りに駆られた私は異変の首謀者と戦うが結果は皮肉にも3代目博麗の巫女と

同じような結果に終わった。一つ違いを挙げるとすれば、私が大ダメージを受け能力を

再び封印された。異変の首謀者が完全に消滅した。それぐらいだ。

 そして10年後、今では博麗霊夢は歴代最強の巫女と謳われるまでに腕を上げた。

対象的に私は10年前の異変のときの怪我が響いて大幅な弱体化を果たし、最弱の妖怪と

言われるようになった。しかし、妖怪たちへの迫害がなくなっただけマシである。

最弱と言われるのは私だけでいい。

 

あの日私は左目を失った。

 

 

 

私は誰とも関わらない。

 

 

 

END




目がつかれた。一日に二本投稿は久々です。東方天生録はただいま失踪中であります。

話がうまくまとまったかなとは思います。

2023年もどうぞよろしくお願いします。

またお会いできることを祈っております。

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