【未完】陽キャ天然バカ女といく、魔法世界転生記。 作:スイーツ阿修羅
男の子を抱えながら、田畑みかんと共に、
しばらく森の中を進んでいくと、山道に出た
そして、山道を歩いていくと、
道のはしに、木製の看板が建ててあった
しかし、見たことのない文字で書いてある。
矢印のような記号も描いてある
「アラビア語かな?ブラジル語?」
田畑みかんはそう呟くが、絶対違う。
というか、ブラジル語なんて言語はないよな??
まあ、もしここが死後の世界か異世界だとすれば
地球上にない言語が存在しても、なんの不思議もないが、
問題の本質はそこじゃない。
もし、この世界で誰かに出会えたとして、はたして日本語は通じるのだろうか?
「ねぇ…コンビニもスーパーも見つからないね…
喉乾いたよ…お腹減ったよ…」
こいつは建物が、森の中で勝手に生えてくる物とでも思っているのか?
まあ、ここは未知の世界だ、あり得りえないとは言い切れないが…
俺も腹が減ったよ…
男の子を抱きながら歩いている分、余計に疲れた
しかも、俺は小柄な男子、対して田畑みかんはデカ女
男の子を抱えるのは、こいつに任せた方がいいかも知れない
そう思っていると…
前方からカタカタカタと音がしてきた。
あれは、牛車だ
2頭の牛のような生き物が、大きな車を引いている。
その周りを、屈強そうな男が7人ほど歩いている
人だ…
着ている服は、草を編んだような、ボロボロの物だが。
見かけは俺達のよく知っている人間の形だ…
この位置からは分からないが、互いに会話をしているようにも見える
あの人たちに頼めば、ご飯も、水も、くれるかもしれない。
だけど、もし悪い奴らなら、どんな目に遭うか分からない
俺は判断を迷った。だが…
「はると君!!人がいるよっ!
あの人達に聞けば、コンビニの場所が分かるかも!
だいじょうぶ!私に任せて!はると君は何も喋らなくていいから!」
そう言い放ち、一人突っ走っていった。
「まっ!………ああっ……」
くそっ、後先考えないバカ女めっ!
僕は急いで後を追った。
――
田畑みかんは、牛車に近づくと、側衛の兵士に、
「あのっ、私達、迷子なんです。お腹も減っています。
どうか助けてくれませんか?」
と、声を張って尋ねた
さあ、どうなる?
「――・・・――・・・・―・」(なんだこいつ?、何言ってんだ?)
「――・・―――・―・――・・――――・―」(さあ、こんな言葉知らねえよ)
え?
こいつら、何語を話しているんだ?
男達は、訳の分からない言語を喋っている
しかし、その言葉の意味が、はっきりと頭の中に流れ込んでくるのだ
まるで、同時通訳を聞いているような感覚だ。
なんだこれ?
「ね…ねぇ…はると君。
この人達、なんて言ってるの?
意味分かる??」
田畑みかんは不安そうな顔でこちらを振り向き、震え声で俺に聞いてくる
俺は思わず、分からない、と、首を横に振ってしまったが、
でも、俺には、会話の内容は分かるのだ、同時翻訳のお陰で。
まさか、田畑みかんには、同時翻訳の声は聞こえてないのか?
「プ…プリーズ、ヘルプミィ~…。ウィ―アムハングリ~…」
田畑みかんはカタコトの英語で応戦する。
なんか間違っているが、伝わるだろうか?
「――・・・―・―――・―・・」(なあ、こいつら、随分と高そうな服を着てるなぁ!)
「――・・―――・―・・・・――・・・」(そうだな、奴隷としても金になりそうだ!)
「・・・――・!・――――・・・――・・・――――・・・―」(おい、何をしてんだよお前ら!いいからこのガキ共を捕まえちまえ、約束まで時間がねぇって言ってるだろ!)
どうやら、聞こえていないらしい。
というか、ヤバくね…これ…
奴隷、捕まえろ、金…って……。
は、早く、逃げなきゃ
「うー、伝わらないな…どうしよう…」
田畑みかんは呑気な顔で困り果てている
やはり、みかんには日本語翻訳は聞こえていないようだ。
俺だけ、話の内容が分かるのだ。
いや、それより早く。逃げないと!
「にっ…げ……!」
ああっ!くそっ、俺は喋れねぇんだよっ!
俺はみかんの手を掴んだ。
逃げるぞ。
「え?」
みかんは一瞬戸惑ったが、
俺の表情に気圧されたのか、黙って俺に手を引かれた。
逃げろっ!走れっ!
俺は、眠った男の子を抱えたまま、みかんの手を引いて、俺は全力で逃げた。
「――・・・――・・・・―――」(おーおー、可愛いねぇ。)
「――――・・・――・・”・・―――”」(逃がさねぇよ、土呑(ドーラ・ギグル))
後ろから、陽気そうな男の声と、聞き慣れない日本語訳が飛び出した。
その瞬間地面がうねり、俺とみかんの足が、地面に飲み込まれた。
「うぐっ」
「なにこれっ、いやぁっ!!」
俺たちは足を絡めとられ、転倒する。
「これって。もしかして、魔法?!」
俺が思った事をそのまま、田畑みかんが口に出してくれた。
くそっ、やばいぞっ!
「――・・・―――・・・・」(ほいほい、捕まえた。)
「嫌っ…、やめてっ、やめてっ…」
田畑みかんの悲痛な叫びが聞こえる。
俺も抵抗したが、俺たちは、男達に捕えられる。
怖い、怖い、怖い、怖い。
一体、何されるんだよ、俺たち、
気づけば、涙が溢れ出して、
俺は、漏らしていた。
「―・・・―――・・・」(うわっ、汚ねぇ。
せっかくの高価な服が汚れるじゃねぇかよ)
「・・・―――・・―――・・」(早く全部、脱がそうぜ、ぐへへ・・・)
脱がすっていったか、今…。
この濡れたズボンとパンツは、正直脱がせて欲しいのだが。
田畑みかんを脱がせたりしやがったら、絶対に許さない。
みかんは、生まれて初めての、俺の友達だ。
「・・・――!!、―――・・・、―――!」(おい、テメェら!!俺はなんて言った!?
急げって言ったんだよ!!
服なんか後でいい!早く持って来い!、殺すぞ。)
「―――・・・――――・・!!」(すっ、すいませんっ!はぃぃ!!)
リーダーのような男の一言で、俺とみかんの服は脱がされることはなかったが、
俺はびしゃびしゃのズボンのまま、牛車の荷台の中に投げ込まれるはめになった。
続く