宇宙に一番近い場所   作:雨宮祷

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モチベ高いので初投稿です。


二章 灰被りの少女
プロローグ


 

 賑わう街並み。

 準備をしている店もあれば、もう既に大盛況の店もある。

 

 街行く人々。

 欠伸をして、どうにも眠そうに摩天楼(バベル)へと向かう冒険者もいれば、一度目の探索を終え、バックパックを背負いギルドへと向かう冒険者の姿も見える。

 

 どこかで品物を値切る声が聞こえれば、またどこかでは男女のいざこざが響き、またまたどこかでは我関せずと少し早めの昼食を摂る者がいる。

 

 それぞれが、思い思いの行動をとり、どこまでも賑やかな街。

 

 ――ここは、迷宮都市『オラリオ』だ。

 

 世界で唯一の迷宮。

 その上に作られた、巨大な都市。

 

 そこは、日夜問わずどこかで誰かが騒いでいる何とも明るい賑やかな街だ。

 

 

 

 ――だが。

 そこに暮らす全ての人が幸せである訳では無い。

 

「おい、何してやがる! とっととしろ!」

 

 (とどろ)く罵声。

 パンパンに膨れたバックパック、大荷物を持ち僅かに遅れた足取りを、男は容赦なく責め立てる。

 

「荷物を運ぶくらいでちんたらしやがって、この能無しが!」

 

 蔑みを隠そうともしない瞳が、大荷物を背負う少女を射抜く。

 

 冒険者である男から放たれる、傲慢たる言葉は、迷宮の中で幾度も反響して消えてゆく。

 

 

 少女は、サポーター。

 言ってしまえば荷物持ちであり、ダンジョン探索における非戦闘員だ。

 

 戦利品の回収、ダンジョン探索に必要な道具の管理など、冒険者とは違い、武器ではなくバックパックを相棒とする裏方役。

 

 冒険者とサポーターの間には、筆舌に尽くし難い隔たりがある。

 

 だってそうだろう?

 

 『荷物持ちも、戦利品の回収も、道具の管理も、多少面倒ではあるが冒険者でも出来る』

 

 それに対して、サポーターは?

 ましてや、専門職(おちこぼれ)のサポーターなんて?

 

 戦闘は出来ず、誰にだって出来る事しか出来ない役立たず。

 

 結局その程度の認識だ。

 サポーターというのは、冒険者にとって常に下の立場にあるのだから。

 

 

 どこかで囁かれる言葉。

 

 サポーターは冒険者に真価を発揮させ、サポーターの働きがあってこそダンジョン探索が行え、サポーター達は縁の下の力持ちである、と。

 

 間違っていない。確かに道理だ。一理ある。

 サポーターの存在が、冒険者の負担を減らしているのは事実だ。これは否定なんて出来る筈も無い。

 

「碌に仕事もこなせねえ足手纏いに、くれてやる報酬(かね)なんざねえぞ!」

 

 だが、事実である事と、理解される事はイコールでは結ばれない。

 この事を理解する冒険者が、どれほどいるだろうか。

 

 サポーターの力を、価値を、理解し、認識する、そんな冒険者が、一体どこに存在するのか。

 

「いいか、モンスターに囲まれた時くらいはしっかり仕事をしろよ――役立たず(サポーター)?」

 

 力のない彼等(サポーター)を、いざとなれば囮として使う。

 

 そんな事を堂々と口にする冒険者の男を見て、巨大なバックパックを背負うサポーターの少女は、思わずといった様子で笑みを零す。

 

 既に前を向き、サポーターになんて見向きもしない男は、それに気付くことは無かった。

 

 

 少女は、言葉には出さず、心中で呟いた。

 

 

 

 『あぁ、本当に、見限るのに困らない奴等(かたがた)だ。――冒険者というものは』

 

 

 






第二章開幕。



最近頑張って頻度上げてるから褒めて欲しい(実際は文字数が少ないからパパっと仕上げられてるだけ)

ダンまちヒロイン誰がお好きですか?(完全に興味本位なので結果が小説に影響する事は無いです)

  • ヘスティア
  • アイズ・ヴァレンシュタイン
  • エイナ・チュール
  • リリルカ・アーデ
  • シル・フローヴァ
  • リュー・リオン
  • サンジョウノ・春姫
  • フレイヤ
  • カサンドラ・イリオン
  • ウィーネ
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