きくりお姉さんからしか摂取できない栄養がある   作:syumasyuma

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日常

「でねー?隠れSICKHACKフレーズ選手権はヨヨコが秒で当てちゃってさー」

 

ヨヨちゃんSICKHACKの大ファンだからそりゃ直ぐ気づくよな。

今度は別のバンドのフレーズでやんないとな。

 

その時のことを思い出してきくりがクスクスと笑っている。

 

きくりが少し焦げた卵焼きをほうばり、僅かに眉をしかめた。

思っていた味付けにならなかったようだ。

 

自分も食べてみると、ちょっと味は薄いが美味しく頂ける。

きくりは味付けは濃いめが好みのようだ。

 

 

「そうなんだよーでもぼっちちゃんとヨヨコってさ。ちょい守備範囲ズレててさー。」

 

好みは人それぞれだからな。

 

最近、我が家の食卓ではぼっちちゃんとヨヨちゃんの話題が非常に多くなっている。

 

何故かというと、ぼっちちゃんとヨヨちゃんが冬休みに入って良く来るようになったからだ。

生憎、俺は溜まっていた仕事を消化するのに忙しく、実際に三人が何をしているのかは見たことはないが、

その分、こうしてきくりから話を聞いているわけだ。

 

基本的にやってることが高度過ぎて想像がつかんがな。

 

 

「今度のお題は何にしようかな~?」

 

そうだな、何がいいんだろうな?

 

半身のホッケに添えられた大根おろしに醤油を垂らして卵焼きに乗せ、

味の調整を試みるきくりの箸先を目で追う。

 

薄橙色の唇が開いて閉じた。

 

 

あの三人はきくりが話さなければとても静かだが、

誰かが楽器を持ち出すと途端にセッションが始まる。

 

お題はその日のきくりの気分によってまちまちで、

耳コピ選手権だったり、循環コードでしりとりだったり、

楽譜を無理くり三パートに分けてギター三重奏したり、

指定された12音からフレーズを作る山の手線ゲームをしたり色々だ。

 

最近ではお題を作るために音楽書を読み漁るきくりの姿をよく見る。

明日は音の鬼ごっこをするらしいが、一体あのお堅い本からどうやって遊び方を生み出すのだろうか?

 

話を聞いただけでは本当に何をやっているのか理解できない。

 

まあ、きくりも寂しくなさそうでよかったよかった。

本当に二人がよく来てくれて助かっている。

 

「ちょっと聞いてるー?」

 

聞いてる聞いてる。

 

自分の大根おろしをきくりの皿に渡す。

 

 

 

 

朝、賑やかな声で目が覚めた。

目覚まし時計はそろそろ朝というには遅くなっていた。

 

昨日は夜遅かったからな。

そう自分に言い訳してリビングの扉を開ける。

 

開けた音を聞いて、視線が集まる。

 

「和君おはよー」

 

きくりが食べていたみかんの一房を持ち上げる。

 

「おはよう和臣さん!もう昼ですよ!」

 

喜多ちゃんが少し身を捩って片手をあげる。

なんか角度が右斜め45度って感じだ。

 

「兄さんおはようございます」

 

ヨヨちゃんはギターのチューニングをしていたようで、

直ぐに視線を下げる。

今日もやる気満々といったところだ。

 

「あっ・・・すぅ」

 

ぼっちちゃんは一瞬こっちに振り返って空気を出し、

直ぐにみかんを転がし始めた。

 

 

おはようございます。

これは皆さんお揃いで、喜多ちゃんもいるしどうしたの?

 

ソファーに座って、喜多ちゃんに問いかける。

 

昨日、届いた大きめの炬燵が四面全部埋まってしまっている。

正月に向けた冬籠りの準備として用意したんだが、

そうそうに籠り場所を失ってしまった。

 

 

しかしバイタリティに溢れ、冬休みを遊び倒している喜多ちゃんが、

今や暇人の巣窟と化した我が家に来るなんてな。

 

 

「ひとりちゃんと遊びたくて、それで空いてる日を聞いておこうかと思いまして!」

 

へえー良かったねぼっちちゃん?

どうやらぼっちちゃんを遊びに誘いに来たようだ。

 

ぼっちちゃんが落としたみかんを拾って炬燵の上に置いた。

助けて欲しそうに後ろに振り返えるぼっちちゃんの横に喜多ちゃんが座った。

 

「あっ・・・っすぅーっすね」

 

「それでねぼっちちゃん?今日とこことこことここなんだけど、空いてるわよね?」

 

スマホのカレンダーを開いて、何も書かれていない日にちを指さす喜多ちゃん。

仕事のスケジュールを彷彿させる埋まり具合だ。

 

 

「あっ、・・・空いてますぅ」

 

「良かった!じゃあ早速行きましょうか!和臣さんたちも行きませんか?」

 

どこに行くんだい?

 

あうあうしているボッチちゃんをソファに座って見ていると、

こちらにも矛先がやってきた。

 

ああ、喜多ちゃんのスケジュールが埋まっていく。

すごいフリック捌きだ。

 

「ノープランです!どこか無いですか?」

 

どこかねぇ?

 

できるなら今日は炬燵でゴロゴロしたかったそんな気持ちをぐっと堪えて、

この状況を何かに利用できないか思案する。

 

げんきだねーと他人事のきくりを見て閃いた。

 

 

「ダメですか?」

 

以前指導した上目遣いを使いこなす喜多ちゃんと、

ちらちらこちらを見てるヨヨコちゃん。

 

仕方無さそうにしながら喜多ちゃんには負けたよなんて言いながら、

目で行きたくないと言っているぼっちちゃんに、

ほらぼっちちゃんも行く準備してと死刑宣告して、

きくりとヨヨコちゃんにも行くぞと声を掛ける。

 

 

「さむーいーよー」

 

廊下できくりがわめき始める。

炬燵を出てすぐ+一人だけ裸足だしな。

 

「姉さん冬でも下駄なんですか?」

 

「いやー冬用のブーツ売っちゃってさ。和君!」

 

分かってる分かってる。

冬用の足袋だぞー裏起毛だぞー

 

炬燵と一緒に注文しておいた物を紙袋から取り出してきくりに手渡す。

 

 

「おーこれで安心だねー」

 

「姉さん良かったですね!」

 

「下駄なのは変わらないんですね」

 

なんかそういうポリシーが有るのかと思ってな。

 

きくりが下駄をカラコロと景気よく鳴らす。

 

喜多ちゃんのおしゃれなリボン付きファーブーツと、

ヨヨコちゃんのツートンカラーのショートブーツを見て、

ぼっちちゃんがちょっと猫背になってそっとローファーを履いた。

 

 

「和臣さん、先輩たちも誘っていいですか?」

 

別に構わないよ。

動きやすい服装でって言っておいてね。

 

お邪魔しますと言って、車に乗り込んだ喜多ちゃんがスマホを振りながら聞いてくる。

ほんとにその場のノリで動いてるなと感心しながら許可する。

 

「はい!」

 

喜多ちゃんに残りの結束バンドのメンバーに声を掛けて貰っている間、

のろのろと歩く三人を車に詰め込み、車を走らせる。

 

「喜多ちゃんロック平気~?」

 

「きくりさん!私もロックバンドやってるんですよ!」

 

「姉さんメタルにしましょう」

 

「・・・ぇ」

 

「えーサイケは?」

 

「りょう先輩はラーガがおすすめだそうです!」

 

「・・・りょうさん?」

 

なんかもめ始めたのでユーロビートを流す。

 

後部座席の真ん中のぼっちちゃんが終始困惑していてちょっと面白かった。

 

急な用事が入ってそうなリョウちゃんを焼肉という魔性の言葉を用いて参加させ、

やってきたのはボーリング場だ。

 

事前に喜多ちゃんからメンバーの体力の無さを聞いていたため、

それを考慮してボーリングをチョイスしている。

 

「おーボウリングかーやったことないなー」

 

「虹歌、私が勝ったらジュース奢って」

 

「先輩!ジュースなら私が!」

 

「はいはい喜多ちゃん。甘やかさないここは負けた人の奢りにしようね?」

 

「ぇ・・・?」

 

「私たちも含まれてるね。いいわねひとり!姉さんの妹分として敗北は許されないわよ!」

 

「ぇぇ・・・?」

 

「おーなにやらあっちもやる気十分みたいだね!これは負けられないね!」

 

「それじゃあボウリング女王決定戦開始です!」

 

「・・・暑苦しい」

 

 

売り言葉に買い言葉で高校生ズが一気に盛り上がってる。

ああいうのを見ていると何となく年取ったなと思っちゃうな。

 

で?きくりは何をもたもたしてるんだ?

 

「それがー足袋だとシューズと合わなくてさ。まあ裸足でいいかー。」

 

こらこら靴下売ってるから裸足はやめような。

 

全員分の料金を支払って2レーン借り、大人組と高校生組に分かれてボウリングを楽しむ。

 

 

「とうっ!あれれ?なんでそっち行くの!」

 

「ぷぷぷ、虹歌ダサ。」

 

「むむ!じゃあリョウ投げて見なよ!難しーんだから!」

 

元気よく投げてガーターになる虹歌ちゃん、

ガーターになっても楽しそうだね。

 

「まあ、見ててよ。ボウリングの手本を見せてあげるよっ!・・・フッ」

 

「キャー先輩カッコいい!」

 

「ってドヤ顔してるけど、リョウもガーターじゃん!」

 

「これは準備運動だから、ほら次はぼっちの番だよ」

 

「あっはい」

 

得意げに投げてガーターになるリョウちゃん、

投げる姿と言い訳がサマになっているね。

 

「あっガーター」

 

「うんぼっちらしいね」

 

「いやいやリョウも同じだからね」

 

投げたボールの勢いがなさ過ぎて道半ばでガーターになるぼっちちゃん、

ボール持つまでは行くぞって顔してたけど、

持った瞬間に心が折れてた。

 

「次は大槻さんね」

 

「よし私がボウリングというものを教えてあげるわ」

 

「なんかデジャビュを感じるねーリョウ?」

 

「なんでこっち見るの?」

 

「はあ!っし、ふふん3本倒したわ!」

 

気合を入れて投げた渾身の一投が他よりも上でドヤ顔するヨヨコちゃん。

3本であそこまでドヤれるのは一種の才能だ。

 

「せんぱーい!全部倒したのでよしよし下さい!」

 

「よしよし」

 

「えっすご、喜多ちゃんスペアじゃん」

 

「ま、まあまあね。じゃ、じゃあ」

 

「大槻さん!負けませんよ!」

 

「じょ、じょーとーよ!」

 

でも直ぐに喜多ちゃんが全部倒して、伸びた鼻がへし折れてた。

するとヨヨコは勝てそうなぼっちのほうに行く。

だが喜多ちゃんが間に入るように話しかける。

 

「あーそーゆー」

 

「どゆことどゆこと?」

 

「ぼっちも罪な女」

 

「えっマジ!?」

 

それをみて面白がる虹歌ちゃんとリョウちゃん。

いやーあの二人はそんな感じじゃないと思うけどな。

 

 

「おー盛り上がってるねー」

 

しかし、あれが若さか。

きくりがしっくりくる球を見つけて戻ってくる。

大分気の抜けた顔をしているが、選球しているときはちょっと真剣だったな。

 

「こっちも負けてらんないね和君!」

 

そうだな。じゃあ盛り上がるように賭けでもするか。

投げる前にこれでもかと磨くきくりにそう提案する。

 

「へー何を賭けるの?」

 

負けたほうが全員分焼肉奢り!

ハンドドライヤーでしっかりと手を乾かしているきくり。

 

「え゛っ!?」

 

俺、いい焼肉屋しってるぜ!

 

レーンの前で振り返るきくり、めっちゃ驚いてるじゃん。

 

 

 

 

 

「焼肉~焼肉~イエイイエイ!ほらぼっちちゃんも!」

 

「い、いえいいえい」

 

「姉さん私のほうがイエイイエイできますよ!イエイイエイ!」

 

「いいねー、ぼっちちゃん焼肉行くときはイエイイエイだよ!」

 

あの三人仲いいね。

途中から三人がかりで妨害して投げられなくなるとは思わなかったよ。

 

あんな青春している中に、飛び込んで協力を仰ぐとはな。

 

 

「ぼっちもヨヨコも無茶ぶりされてた(ププ」

 

「あれ四人でじゃれてたわけじゃなかったんだね。焼肉ごちになります。」

 

「きくりさん二人分投げてたから両腕上がってませんね。焼肉ごちそうさまです!」

 

「ごちごち」

 

はいはいいっぱい食べな。

 

喜多ちゃんセレクトの焼肉屋は、焼肉屋にしてはちょっとおしゃれで、

ノンダクト無煙ロースターテーブルを備え、

更にちょっと映えそうなウッドプレートに乗った料理やサラダがでるところだった。

 

「焼肉はビールが飲みたくなるねぇ~」

 

飲むなよ?フリじゃないぞ?

飲むにしてもノンアルにしておけよ。

 

メニューのお酒のページのビールを指さすきくりにちょっと焦る。

 

「大丈夫、飲みゃしないよ。それよりさ、この後どうすんの?」

 

そうだな。なんかあるかな?

 

お酒を見ても平気そうなきくりを見て、ほっとする。

次はどうしようかとスマホをテーブルに置いて眺める。

 

会社の福利厚生サイトを見ていると、この辺の交響楽団の割引券があった。

突然強烈なクラシック欲に駆られ、画面を凝視してしまう。

 

聴きに行きてえ。

でもこの子達ロックバンドだし、こういうの興味ないかな・・・。

 

「へーっ!クラシックコンサート!私行ったことないです!」

 

喜多ちゃんいつの間に後ろに回ってたんだい?

さっきまで写真を撮りまくっていた喜多ちゃんが近くにいて、

ちょっとびっくりする。

 

「おっ?喜多ちゃんは興味ある感じ?クラシックー」

 

「はい!なんか大人って感じがしていいと思います!」

 

「クラシックね・・・。」

 

「リョウ先輩はクラシック嫌いですか?」

 

「りょうはね~親御さんがクラシック大好きでその反動でロック始めたから反骨心?があるんだよ」

 

「じゃあ今回は別のにしましょうか」

 

りょうちゃんがクラシックはって感じを出したら一瞬でスンってなったな。

さっき迄の乗り気な感じはどこいったんだい?

 

「なんで?」

 

「えっ、でも嫌い何ですよね?」

 

「・・・?」

 

どうやらりょうちゃんは嫌いっていうより、

聴きすぎて食傷気味になっていただけらしい。

 

そうか虹歌ちゃんも嫌いとは言ってなかったな。

 

「くっ、先輩そんな目で見ないでっときめいちゃう!」

 

後ろに倒れこむ喜多ちゃんほっといて、

福利サイトを経由して、直ぐにチケットを予約する。

 

「ちょっとひとり野菜も食べなさいよ。」

 

「あっはい」

 

「あと山田もひとりの皿から取らない。」

 

「玉ねぎうま」

 

「焼肉奉行だ」

 

「ヨヨコ張り切ってるねー」

 

まさかヨヨコちゃんが焼肉奉行だったとはな。

 

ヨヨコちゃんに餌付けされているぼっちちゃんとりょうちゃんを見てふと思う。

りょうちゃんは普通におしゃれで恰好いい服装だけど、

ぼっちちゃんのピンクジャージは今どきの女子高生としてどうなのかと。

 

 

肉を必死に咀嚼しているぼっちちゃんと目が合う。

なんかすげー怯えた顔したな。

 

「山田!だからひとりの皿からとらない!」

 

「肉うま」

 

「今日は楽だー」

 

「伊地知は突っ込みをさぼらない!」

 

「突っ込みは私の担当じゃないよ!」

 

いや担当だよ。

 

 

 

 

 

じゃあコンサート19時からだからちょっと準備しようか。

 

全員が乗ったことを確認して車を出す。

目的はコンサートホール近くのショッピングモールだ。

 

「和君って結構自由だよね」

 

「なんの準備ですか?」

 

 

そりゃ、ジャージとスカジャンと下駄はちょっとカジュアルが過ぎるので、

二人の格好をどうにかしよう選手権です。

 

そういった瞬間ぼっちちゃんの動きが止まった。

きくりはちょっと嬉しそうだ。

 

「えーまじでー?」

 

「」

 

「さすが和臣さん!ひとりちゃん任せておいて!」

 

「ック、姉さんは私がどうにかします!」

 

後部座席で白目を剥いてるぼっちちゃんとその手を掴んでる喜多ちゃん。

喜多ちゃんに謎の対抗意識を持っているヨヨちゃん。

 

「」

 

「ありゃりゃぼっちちゃんが白目剥いてるよ」

 

「ップ少女漫画みたい」

 

「おーいぼっちちゃーん」

 

最後部席で面白がっている青黄コンビ。

二人して身を乗り出して、ぼっちちゃんの頬をつついている。

 

ぼっちちゃんは完全に意識が無いみたいだ。

 

「行くわよひとりちゃん!」

 

「ゴーゴーぼっちちゃん!」

 

「ぼっちが起動する前に着せ替えしとこう」

 

「」

 

モールの地下駐車場に止めると信号機WithPがばたばたと飛び出していった。

しかし喜多ちゃんがぼっちちゃんを肩を貸す動作めっちゃスムーズだったな。

 

「じゃあ、こっちも行こっかー。いやー服買うのも久しぶりだなー」

 

「姉さんお供します!」

 

スカジャン以外のきくりは新鮮だな。

 

完全に出遅れた俺たちはのんびりと、

モールのマップを見てからショップ巡りを始める。

 

 

「これなんてどう?」

 

「姉さん似合ってますよ!」

 

いいんじゃないか?

 

適当に女性向けの服屋を巡りながらきくりの服を選んでいくが、

きくりのお気に召す服は無いようで、

手に取って合わせてみても直ぐに戻してしまう。

 

これで三店舗目だ。

 

男性用に比べて服の種類が段違いに多い、

似たようなものでもシルエットや意匠が微妙に違い、

更に生地や色、他の服との組み合わせがあって、中々決まっていかない。

 

「和君おいてくよー」

 

こんなところに男一人で置いてくなよ。

 

本当なら全部喜多ちゃんに丸投げにするつもりだったんだがな。

ヨヨちゃんもあてにならないし、どうしたもんか。

 

きくり達を追いかけながら、横目で服を見ていく。

 

 

おっ?1着で6着分6Wayサッシュドレス?

なんか十徳ナイフみたいな奴でてきたな。

 

謎のポップに足を止めると、ふと背後に気配を感じた。

 

 

「お客様お困りですか?」

 

ええ、このサッシュスカートってどういったものなんでしょうか?

 

6Wayの部分をマジマジと見ていたら店員さんが寄ってきてしまった。

適当にお茶を濁しつつきくりに押し付けよう!

 

「これはフラダンスで使われるサッシュスカートというものでして」

「このようにサッシュと呼ばれる部分の巻き方によって」

「ベアトップ、ワンショルダー、スリーブ、ホルターネック、マキシスカート」

「更にこうクロスさせたり、同じベアトップでも胸元や腰にリボンを作ったり」

「アレンジがとても聞きまして、生地なんかもサテンにしますとかなりフォーマルになりますし」

「柄や色なんかも多種多様で色んなシーンで使える万能性がありまして」

 

近場にあったマネキンにまるでラッピングするかのような鮮やかさで、

次々とサッシュスカートを着せていく店員さんに圧倒された。

 

俺は今本気の営業をされている!

 

店員さんのテクニックに周囲のお客もどよめいとるわ。

 

 

「おーすごいね和君」

 

「サッシュスカートって言うんですね。初めて知りました。」

 

「ねーちょっと試着してみようかな?ヨヨコ手伝ってー」

 

「はい!」

 

一向に追いかけてこない自分が気になったのか、きくりが戻ってきた。

でも自分よりもサッシュスカートに興味が湧いたようだ。

 

合わせやすそうな無地のサッシュスカートを幾つか持って、

きくりとヨヨちゃんが試着室に入っていった。

 

店員さんは近寄ってきたお客に売り込みを開始している。

 

すげえ。

 

「和君どうよ?とりあえずベアトップにしたけど」

 

「姉さん素敵です!」

 

おーかなり印象変わったな。

いつもと同じワンピース系なのに、なんかきっちりしてるというか。

うん、そう綺麗だ。

 

なんか人の服を褒めるのって、照れくさいな。

 

「へへっ、じゃあじゃあこれで行こっと、何と合わせたらいいかな?」

 

「姉さんこれとかどうですか?」

 

「こちらなんてどうでしょうか?」

 

店員さんが自然に入ってきたな。

もう驚き疲れたよ。

 

それからいくつか試着をして、きくりが出てきた。

 

「じゃーん」

 

「姉さん・・・!別人ですよ!」

 

「お似合いです!お客様!」

 

確かにいい感じだ。

 

きくりのスカジャン&下駄&酒がオミットされて、

ミルク色でボリュームのあるケーブル編みのニットボレロ&

サテン生地のターコイズカラーのサッシュスカート&フラットリボンシューズに変更された。

 

酔っ払いきくりから大人きくりへ華麗なる変身といった感じだ。

 

 

「ふんふーん♪こっちは決まったし、ぼっちちゃんたち探そっかー」

 

「やっぱりティーン向けのセレクトショップでしょうか?溶けてないといいけど」

 

機嫌がめちゃくちゃいいきくりを連れて、

喜多ちゃんのロインにあった店に向かう。

 

うーん先ほどの店と違い学生が多くて非常に居心地が悪い。

とりあえず騒がしい方に進むと、試着室の前に喜多ちゃんたちがいた。

 

 

「ひとりちゃん出てきて!似合ってるから!」

 

「そうだよぼっちちゃんかわいいよ!」

 

「ぼっち写真撮るから出てきて」

 

「むむむっ無理ですっ」

 

おーい、ぼっちちゃんの服決まった?

 

どうやら正気に戻ったぼっちちゃんが試着室に立てこもってるようだ。

 

「それが途中でひとりちゃんが起きちゃって、着せ替えが終わってないんです。」

 

「参ったね。って廣井さんすご!」

 

「見違えた」

 

「へへっ」

 

きくりが照れ笑いしてる。

 

喜多ちゃんがショックを受けたようにワナワナと震えている。

なんか白目剥いた感じが、ぼっちちゃんと芸風が似てるな。

 

「っ!シルエット、色合い、露出を変えないことで本人に拒否感を与えず、がらりと印象を変えるなんて!やるわね大槻さんっ!」

 

「???っへ?ちがっ」

 

「ボウリングとファッション!これで一勝一敗ね!」

 

「聴いてよ!」

 

「喜多ちゃん、思い込みが激しいから」

 

「マイペース」

 

自分から注目が外れ、外が賑やかになったことが気になったのか。

試着室からこっそりと顔を覗かせるぼっちちゃん。

 

その一瞬の隙を着いた喜多ちゃんがぼっちちゃんを引き釣り出して、

ぼっちちゃんの姿を白日の下にさらけ出した。

 

その恰好はなんかピンク系でひらひらでもこもこでふわふわしたなんとも言えない格好だった。

 

「ファートリムクロップドツイードジャケットにティアードミニワンピ!これがわたしの今の限界・・・でも次はもっとひとりちゃんの可愛さを引き出して見せるわ!」

 

「あっはい」

 

「ぼっちちゃんは甘い系が似合うんだこれが」

 

「ぼっち目線頂戴」

 

「えっ何、喜多のそれ呪文?」

 

「・・・」

 

女子高生が着る服ではないな。

きくりとそう思った気がする。

 

 

 

 

それじゃあ行こうか。

 

ご機嫌なきくりと死にそうな顔で喜多ちゃんに連行されるぼっちちゃんを連れて、

コンサート会場に向かうことにする。

 

相変わらず女子高生がしちゃいけない顔になっているな。

 

 

「へえここでクラシックのコンサートするんだ。値段はライブのチケット代と大差ないね。」

 

「今日は大学の定期公演みたいだね。これが交響楽団でいい席だともっと高くなるよ」

 

「そうなんだ・・・。」

 

「始めるよ」

 

虹歌ちゃんとリョウちゃんが話し終わるくらいで、

楽団が登場してコンサートが始める。

 

 

 

複数の演目が終わり。

小休憩の間、ぞろぞろと今まで居なかった楽器が入ってくる。

 

 

「はぁーすごかった」

 

「最後の曲はラヴェルのボレロか、有名な曲だね。」

 

「そうなの?」

 

「二つの旋律を繰り返す曲だけどとても盛り上げるし、最後の転調は感動して痺れる」

 

「へー」

 

「この曲の主役はスネアといっても過言じゃないからきっと虹歌のためになる」

 

「スネアが?」

 

「うん」

 

 

シンと静まり返った会場内。

 

最初はとても弱くスネアが聞こえ始める。

スネアと一緒にリズム隊が一定のリズムを刻み始めた。

 

フルート

クラリネット

ファゴット

Ebクラリネット

オーボエ

フルート、トランペット(弱音)

テナーサックス

ソプラノサックス

ソロ奏者がメロディーをリレーしていく

 

次第に、ピッコロ、ホルン、チェレスタにトランペットと

音が重なっていき、だんだんと重厚さと壮大さが増していく。

 

音が全身を叩くような圧力と張り詰めた緊張感で強制的にドキドキしてくる。

そして転調に入りそのドキドキは凄いものを体験しているという感動に変わる。

 

まるであの時のラブソングのように。

少し刺激は足りないが。

 

曲の最高潮ここで太鼓とシンバルの掛け合いが来る時に、

視界に何か入ってきた。

 

視線をそっちに向けると、きくりが真顔でこちらを見つめていた。

一体どういう感情なんだろうか?

 

目が合うときくりはこちらから顔をそらした。

万雷の拍手の中、きくりは何も言わず挨拶をして去っていく楽団の背を見つめる。

 

 

「いやースネアすごかったね!がんばれーって応援したくなっちゃった!」

 

「でしょ。虹歌もあれくらいリズムキープしてね。」

 

「精進させていただきます」

 

「うむ」

 

何故かリョウちゃんが偉そうにして、

虹歌ちゃんはそれに付き合って小芝居を始めた。

 

「クラシックって生で聞くとすごいのね!感動しちゃった!」

 

「まっまあ?私のライブも負けてないし?むしろここからだし?」

 

「・・・。」

 

「そうよね!私たちも負けてられないわ!ね!ひとりちゃん!」

 

「さっ流石にオケ相手は分が悪いのでは・・・。」

 

初めて生でクラシックを聴いた喜多ちゃんがはしゃいで、ぼっちちゃんの手を取る。

ヨヨコちゃんはオーケストラにも対抗心を出し始めた。

それをきいて喜多ちゃんが更にヒートアップする。

 

君たち結構相性いいね?

火に油って感じで。

 

「いやいや~ぼっちちゃんここはね?心意気を示す時だよ!ね、りょう?」

 

「ぼっち、私たちはグランプリを獲る。そうでしょ。」

 

「りょうさん・・・」

 

「りょう!」

 

「先輩・・・!」

 

いやー青春だねー

きくり?

 

「そうだね」

 

きくりが真っ暗な空を見上げているので、

自分も見てみたが星もあんまり見えない。

 

街中は地上の照明が強くて星空は見えないな。

今度、きくりを連れて星でも見に行くか。

そんなことが頭をよぎる。

 

じゃあ、もう夜だし解散しようか?

ぼっちちゃん送ってくよ?

 

「ど、どうも」

 

とりあえず駅前で解散を言い渡し。

一人遠くに住んでいるぼっちちゃんを送っていく。

 

ぼっちちゃんの恰好を見て、

ぼっちちゃんの家族が湧きたっていたのは見ものだった。

 

 

 

 

 

 

「ただいま~」

 

おかえり。どこ行ってたんだ?

 

炬燵でまったりしていると、

朝から外に出ていったきくりが帰ってきた。

 

何やら手に紙袋を持っているがなんだろう?

 

「いやーほら正月食べ過ぎちったじゃん?ね?」

 

そうか?

でも言われてみればちょっと丸くなったような気がするな。

 

きくりの紙袋をあさる手が一瞬遅くなった。

俺はそこまで分からないが、きくり自身はかなり自覚があるようだ。

 

「っというわけで!だからイライザからこれ借りた!」

 

じゃーんと、きくりが取り出したのはちょっと前に流行っていたフィットネスゲームだ。

きくりがごそごそとテレビに接続し始めたので、炬燵を端に寄せ動けるスペースを確保しておく。

 

腕にアームバンドを付けた後、

ワンピースを太ももまでたくし上げてレッグバンドを付ける。

 

・・・これがチラリズムか。

 

「準備OK!よし見ててね和君!」

 

お、おおー頑張れーきくりー

 

こっちを振り返って丸いコントローラーをぐぐっと曲げるきくり。

珍しくやる気に満ちたきくりを眺めながら、ソファーに寝転ぶ。

 

 

「ふんふんっ!」

 

肩幅まで足を開いてそのまま腰を落とすスクワットを10回。

ワンピースだとやりずらそうだけど、まだまだ余裕そうだ。

 

 

「ぐっぐぐぐっ」

 

30秒かけてボトムまで腰を下すスクワット1回。

顔が真っ赤になるくらい頑張って耐えてる。

かなりきつそうだな。

 

 

「ひぃぃい」

 

そのまま普通にスクワット10回。

結構えげつないことやらせるな?

 

 

「おおお!かはっ!」

 

また30秒かけて腰を落とすスクワット。

きくりは途中で耐えきれなくなって尻もちをついてしまった。

 

 

「痛い痛い!立てなっ!」

 

・・・なんか1セットの強度がすごいな?

 

きくりのゲーム設定を見るとベリーハードになっていた。

きくりさん、最初からこれはやりすぎだよ。

 

 

「ぁー・・・和君交代」

 

お、おう任せろ。

 

息も絶え絶えで横たわるきくりをソファーに寝かせる。

難易度下げちゃダメかな?ダメだよな。

 

きくりに代わり、明日動けなくなる覚悟を決めてゲームを始める。

 

腕立ては3回やって、ボトムで15秒キープ。

4回やって、ボトムでキープを7回まで繰り返すを3セット。

 

腹筋は5秒かけて上げて、6秒かけて下げるを10回。

その後に10回スピーディーにするを3セット。

 

などなどエゲツナイメニューをこなし、

1ステージ終わるころには全身がパンパンになるまで追い込まれた。

 

完全に息が上がって、きくりの横に座り込む。

 

 

「和君って結構筋肉ついてるんだね」

 

呼吸が落ち着いたきくりがそんなことを言ってくる。

確かになんか普段運動していない割に筋肉がついている気がする。

ぼんやりとした頭で心当たりを探っていると、一つ思い当たったことがある。

 

いつものように動かなくなったきくりを横抱きで持ち上げるが、

いつもよりめちゃくちゃ重く感じる。

 

 

「どしたの?」

 

あーなるほどね。

分かった。これだわ。

結構、全身使ってるわ。

 

腕の中で、こっちを不思議そうに見上げるきくり。

 

「何?一人で納得してー教えてー?」

 

いや、なんだきくりも大きくなったなってさ。

 

そう徐々に大きくなったきくりを介護することによって、

地味に全身の筋力が上がっていたことに気づいたのだ。

 

「大きくー?・・・!?」

 

おっと。

 

自分の感想を聞いて、きくりはショックを受けた顔した。

身を捩って床に着地する姿は猫のよう。

ちょっとこっちを警戒する姿も猫感がある。

 

「・・・。」

 

 

きくりは何も言わずに設定をイージーに変更しゲームを再開した。

 

・・・ごめんて。

 

 

 

 

 

 

 

数日前からきくりの体調が悪い。

 

風邪とかではない様だが、なんかダルそうに動いている。

ちょっと前に始めた運動のせいかと思ったが、それも違うようだ。

 

本人が大丈夫と言っていたので、気にするだけに留めていた。

 

が今日は一段と悪い。

隣で寝ていたきくりがずっと唸っている。

 

「う゛~ん」

 

どうした?きくりどこが痛いんだ?

 

脂汗を流して苦しむきくりの姿に焦ってしまう。

一旦、救急車を呼ぶべきだろうか?

 

「んん゛?お腹ぁ゛」

 

腹か?何か当たったか?盲腸か?

もしや尿路結石だろうか・・・あれは痛いと職場のじいさんが言っていたが、

きくりなら石が出来ていてもおかしくはない・・・!

 

「ぢがうぅ・・・あ゛れだ」

 

あれ?石か?

 

「・・・ルナとタンポン・・・これ生理だ・・・」

 

おお?分かった!ちょっと待ってろよ。

 

急いで生理用品を買って家に戻る。

 

きくりに水と一緒に渡して、リビングのソファーに座りこむ。

焦りから解放されてどっと疲れたな。

秒針の音を聞きながらこれまでのことを思い起こす。

 

きくりが禁酒して数か月。

想定よりも早く、想像よりも良く。

きくりの体は快復に向かっているみたいだ。

 

そう考えると、元気が出てくる。

 

 

会社に行く準備を済ませて、きくりの様子を確認する。

どうやら痛みは引いたようでぼんやりと天井を見ている。

 

 

きくり、もう出るけど何かあったら電話しろよ?

ドアの隙間からきくりに声をかける。

 

「・・・いってらっしゃい・・・。」

 

消え入りそうな返答にちょっと心配になるが、

とりあえず一旦会社に行こう。

 

車を走りながらちょっと考えごとをする。

 

自分の想定では禁酒1年からの生理が来るという順番だと思っていたので、

きくりの快復祝いの準備が全くできてないのだ。

 

計画倒れとはこのこと!

 

一応、指輪の準備だけは出来ている。

この前のボウリングで指輪のサイズは分かっていたので、もう作ってある。

 

なんだったらきくりの見てないタイミングで、

きくりとツーショット写真を取って密かに遊んでた。

 

しかし渡すシチュエーションをまだ考えていない。

きくりの体調が良くなる数日くらいで何とか準備しよう。

 

 

おはようございます!

 

事務所に入って直ぐの経理の人たちに声をかける。

 

「おはようございます。あれ?山下さん今日は機嫌良さそうですね?」

 

そうですか?

 

経理の笠松さんからいつもと違うと指摘される。

そんなにわかりやすかっただろうか?

 

「ええ、そんな感じがしますよ。あとこれ先月の出張精算です。確認してくださいね。」

 

ありがとうございます。

 

渡された精算金と明細をちらりと確認して、そのまま奥のセキュリティ区画にはいる。

道中の人たちに挨拶しつつ、自分の席に鞄を下ろす。

隣の滝谷にも声を掛けておく。

 

 

おはよう。

 

「おはよ。なんかいいことあった?」

 

分かるか?まあ、例の件でな。

 

極力声のトーンは抑えた筈だがバレバレのようだ。

 

「ああ、例のね。」

 

それでちょっと相談があってさ。

 

バレてしまったので、そのまま相談してみる。

 

「また仕事代わってほしいとか?」

 

それは大丈夫。

去年はまじで助かったわ。

マジ感謝してる。

 

「まあまあ、助け合いだから。その代わり今年は頼むよ。」

 

オーケーオーケー。

それで彼女との記念日どうしようかなってさ。

なんかいい場所知らないか?

 

「先月ならまだしも年明けから結構立ってるし、もう明けましても言いずらい谷間の時期だね。」

「来月まで待って逆バレンタインとかは?」

 

うーん、今週末が理想なんだけどそうだよな。

 

「はっはっは、まあ頑張んなよ。」

 

くそっ、他人事だと思いやがって。

 

「他人事だし。」

 

 

 

はあーマジでどうすっかなー。

 

何にも思いつかないまま、帰宅すると部屋の何処にも電気がついていなかった。

 

寝ているのかと思い、寝室を覗いてみると布団がベッドから乱雑に落ちているだけで、

きくりの姿はなかった。

 

きくりの部屋を覗いてみると、ベースだけスタンドに無い。

防音室にも姿はなく、玄関をみると下駄が無い。

 

 

きくり・・・?




お久しぶりの投稿です。
前回から大分期間が空いてしまいました。

今年は転職や部署替え、転勤と環境の変化があり集中して執筆することが出来ませんでした。

さて今回の内容ですが、主人公視点の日常を描いたものになります。
時期はクリスマス後から冬休み後くらいの原作では割愛されていた箇所ですね。

廣井きくりの可愛さと楽しく過ごしてるんだなというのと、
ちょっとした不穏さが伝われば幸いです。

そしてこちらの話が止まっている間に、
きくりさんのスピンオフがどんどん進んでしまって、
改めて酒びたりのきくりさんはダメ可愛いなと思いました。
あの感じはもううちの廣井きくりにはないですね。
かといって酒を飲ませてしまうとバッドエンド直行するマルチバッドエンドな難しいキャラです。
書けば書くほど、廣井きくりに付き合う主人公を尊敬してしまいまう。

そもそもこの物語を描こうと切っ掛けは、ぼっちちゃんのダイブを受け止める人が居てもいいじゃないか?から始まり、そんな人がそこにいる理由とそんな行動を取れるヒロイックさを考えた結果のキャラになるので尊敬してしまうのも納得ではあります。

そして名前は私の好きなギタリスト山下和仁さんからとっています。私は彼の「展覧会の絵」がめちゃくちゃ好きなんで、主人公もクラシック好き設定になっています。

今回でてきたクラシックの曲、ボレロも好きな曲であり、
あの壮大さと緊張感、そして物語に差し込んだ時の不穏さ。
よくドラマや映画、アニメでも使われますが、素晴らしいものがありますね。

執筆の所感を書き始めるとキリがないのでこれで終わりにします。

それでは次回、最終話です。
結末までどうぞお付き合いください。
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