無口な無口な神機使い~別に喋れない訳ではないんだが~   作:猫丸飯店

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Q1.笑ってるけどメンタル平気?
A1.これは素。

Q2.無言でカフェ?
A2.静寂溢れる詫び寂びタイム。

無口が圧にならない稀少な空間。


無口と新しい新型使い3

「ねぇフェデリコ。最近あの人とよくミッション行ってるみたいだけど…」

 

「あ、やっぱり会話は無いんだ。でも帰投後のコーヒーには毎回付き合ってくれるって?」

 

「へぇ、砂糖やお菓子まで差し入れしてくれるんだ。確かに先輩達の言う通り、喋らないだけでそれ以外は普通に優しい人なのかも…」

 

「戦ってる時はそうでもない?まぁ確かにアラガミの背後からいきなりバッサリだもんね…って何?後ろ?(クルッ)」

 

 

 

 

 

「………………………」

「ッッッ!?」

 

 

 

 

 

-スタスタスタ…-

 

 

 

 

 

「…心臓止まるかと思った。もうっ!後ろに立たれてるならちゃんと口で言ってよ!」

 

「気付いてると思ってたって?…そう言われると私、どうしてあの人の足音に気付かなかったんだろう?」

 

「訓練がてら普段から足音しないよう意識してるのかな。戦闘でもいつの間にかアラガミの背後にいる事が多いし…」

 

「…よし決めた。私も次のミッション行く時はあの人にサポートを頼んでみる。」

 

「あの人も私と同じバスターブレードの使い手だし。アラガミに忍び寄る時も同じ感じなのかじっくり観察してみるよ。」

 

「あ、でもそうなるとさ。私も何か食べ物用意した方が良いのかな?」

 

「お菓子?で、でも私、まだお菓子一杯買ったり出来るほどお給料入って無いし…」

 

「か、缶ジュースとかでも大丈夫かな?…大丈夫?その言葉、信じるからね。」

 

……………………………………………………………………………………………

 

ここは通称"鉄塔の森"。

つい先日来たばかりだが、デートのお誘いされたので再びやってきた次第である。

 

お相手はこの前やってきた新人神機使いの一人、アネット・ケーニッヒ。

可愛いだけじゃなく俺と同じバスターブレードの使い手である。

 

ちなみに今回俺が持って来たのは新型神機ではなく。

いつも使っているノコギリタイプの旧型神機。

 

最初はフェデリコの時のように同じ見た目の神機にしようと考えたんだが。

彼女の得物がハンマーだと知って諦めた。

 

だってアレ、滅茶苦茶重いんだもの。

というかそもそも"ブレード"じゃないし。

 

何時ぞや試験運用したハンマーも大概だったが。

よくよく考えてみればあっちの方が見た目的には真っ当だったとは。

 

まぁあっちはあっちでジェット装備なので大概だと思うけど。

 

こっちのこの刀身(?)には当然ジェットなんて代物は付いておらず。

文字通り自分の腕力でブンブン振り回す必要がある。

 

うん、無理。

こんなの振り回せるとかゴリラだろ。

 

そんな訳で結局選んだのは何時もの旧型神機。

新型でないのは聞かれた時に戦術性重視とごまかすためである。

 

気にし過ぎかもしれないが。

女の子というものは繊細なのだ。

 

"私の神機とは合わせてくれないんですか?"なんて根に持たれる可能性も無きにしもあらず。

それが原因で俺の部隊避けられた日には泣くに泣けない。

 

閑話休題、ミッションに戻ろう。

折よく簡易アラートが鳴り響いてターゲットが到来した事を告げていく。

 

本日のターゲットはシユウ堕天種。

 

グボロと違って機動力が高く。

新人には少し敷居の高い相手かもしれない。

 

おまけにこの子はハンマー持ち。

フェデリコに比べれば機動力では一歩劣るだろうし。

 

まぁ苦戦するのもそれはそれで良い経験になる。

それにピンチの所を颯爽と助ければ、好感度も上がって一石二鳥。

我ながらどう転んでもメリットしかない完璧なプランニングである。

 

そんな事を考えている内に戦闘開始。

さて、この子は最初にどう動くのかな?

 

 

え?何でピッチャー返しの構えを取る?

いくら中型相手でも流石にそれは…

 

…待てよ?

そう言えばこの子、普通にハンマー振り回せてたような…

 

 

 

 

 

-グシャリ!-

 

 

あ。

 

オイオイオイ。

死んだわアイツ。

 

………

 

ターゲット撃破。

というか砕け散った。

 

恐ろしい子、端的な感想はそれである。

ゴから始まる表現は言わないのが紳士としてのお約束。

 

アーカイブのバラエティに衝撃映像というものがあるが。

リアルに見てしまうとスプラッター以外の感想が出てこない物なんだな。

 

開始直後、早速とばかりにシユウがこちらに向かって滑空。

それを見たアネットはハンマーをバットのように構えて迎撃の姿勢を取り。

 

そのままお手本のようなピッチャー返しで吹っ飛ばす。

 

知っての通りシユウの姿は人型。

それが縦方向に回転しながら何度も地面を転がり飛んでいく。

 

まさかまさかのファーストコンタクト=ラストコンタクト。

うん、これ普通に死んだな。これで生きてたらバケモノだよ。

 

まぁアラガミはコアを引き抜かない限り完全に死ぬことは無い。

だから厳密には死んでいないんだけど。

 

そんな訳でトドメを刺すべく。

吹き飛ばされたシユウに近寄る。

 

うわぁ、ミンチより酷いな。

これが新人のやる事か。

 

…改めて考えてみると。

極東の女性陣はヤバイ人間しかいないような気がする。

 

最近はルーキーも何か物騒な二つ名で呼ばれ始めてるんだよな。

まぁ俺から見ればまだまだひよこちゃんなんだけど。

 

ただしカノン、お前は駄目だ。

最近知ったんだが、どうやら俺はお前の誤射を躱せる数少ない神機使いって触れ込まれているらしい。

 

躱せるんじゃなくて文字通り必死に防いでるだけなんだよ。

誰が好き好んで背中から爆発弾撃たれる場所に身を晒すって言うんだよ。

 

言ってた奴を連れてこい。俺の懐のグレネードをくれてやるから…

ヒバリが言ってた?女性を矢面に出すとか恥ずかしいと思わんのか。

 

閑話休題、話を戻そう。

 

まぁ見ての通りシユウ君はとても悲惨な状態にあるのだが。

残念ながらアラガミ相手に慈悲は無い。

 

いや、考えようによっては楽にしてあげるのも慈悲というものか。

 

そんな訳で神機を捕喰形態にしてグシャリ。

次の瞬間、それまで大人しかったアネットが何やら後ろで叫びをあげる。

 

「あぁっ!や、やっちゃいましたぁ!」

 

それはひょっとしてギャグで言っているのか?

誰がどう見ても殺ってしまった後ではあるが。

 

…待った。

もしかして。

 

このシユウ、()()()()()()()()()ターゲットだったりするのか?

それを今俺が完全にトドメを刺してしまったとか。

 

慌ててミッション内容を見返す。

…うん、これにはシユウ討伐としか書いていない。

 

アネットを見る。

何やらオロオロしているが怯まず視線を向け続ける。

 

お前、まさか俺の知らない裏目標みたいなものを聞かされていたんじゃなかろうな?

流石にそんなものまでは面倒見切れんぞ。

 

話してくれたなら幾らでも融通利かせるのに。

 

見つめ続ける事数分。

諦めたようにアネットが口を開く。

 

「す、すみません。疲れているとは思うんですけど…」

 

-もう一ミッション、付き合ってもらえないでしょうか…?-

 

 

 

 

 

「………………………」

「………………………」

 

 

 

 

 

おいおいおい。

見くびってもらっては困るなお嬢ちゃん。

 

俺が可憐な女性からのお誘いを断るとでも?

"レディに優しく"っていうのは現実世界でも不変の常識だろうに。

 

おずおずと告げるアネットの頭を撫でてやる。

不意の行動に戸惑っているようだが、まぁこのくらい気安く接した方が次の時頼みやすかろう。

 

セクハラとか言ってはいけない。

 

年下の小娘相手にそんな気は無いが。

世間的には言い訳出来ないから、ハルオミに続く査問会送りになってしまう。

 

その前にツバキさん辺りに殺されそうだけどな。

その時は是非とも元上官様に助けてもらおう。

 

 

まぁそんな話は置いといて。

お付き合いするのは結構なんだが。

 

これでも立派な部隊長。

あまり一神機使いに入れ込んでいると見られるのはよろしくない。

 

分かってくれとは言わないが。

立場というのは時に自由を束縛するものなのだ。

 

そうだなぁ。

せめて皆が納得できる理由を用意してくれれば吝かでは無いんだが。

 

 

そう、例えば。

 

 

()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()とかな。

 




お茶目心を解する古参兵。
コミュニケーションはばっちりです。

ちなみにルーキーちゃんはスキンシップでコミュニケーションを取る人。
男性陣は頑張れ。

長くなったので次に続きます。
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