なぜお前はいつもそうなのだ!!バーヴァンシー!!(パチモン)   作:ジンジャエール

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次話もし書けたら斬月と現地バーの会話書きたいけど何も思いつかない…


何故お前はいつも…23

 

 

「ん、あ、…」

一護が目をパチパチとさせながら先程の戦闘の熱のせいか何かの音に敏感に反応してしまいパッと目を覚ます。しかしそこは自分の部屋ではない。

見知った空間。どこか悲しげにビルが立ち並んでいる無機質な世界。そこはあれから何度も一護が眠りに着く時になればこうして夢の狭間である少女と会話をしていた場所。しかし今回は少々勝手が違う。一護は今瀕死の重傷を負っている上でこの場所に来ている。死ぬ様なことはないだろうが一体何故此方に呼ばれたのか。目をパチパチとさせながら上を見る。そこに居たのはやはり見知った白い髪の少女。

心配そうに一護の顔を見て頬を撫でた。

 

「あら、起こしちゃいましたか?」

 

一瞬。此方に向いた目が何かを懐かしむような目をしていてそれがいつもの彼女と少し掛け離れているように思えて疑問が顔に出たのだろう。彼女は何故か顔をとても悲しそうにしていた。

 

「…まだそこで寝ていて大丈夫ですよ、あっこら!起き上がらない!」

「俺どうなって、いッ」

 

一護は静止を聞かず手をビルの床に着きそのまま起きあがろうとするが身体中のなんとも言えない痛みで足をつく。慌てた様子で彼女はゆっくりと先程と同じ位置に一護を寝かせる。

「今表の貴方は重傷です。それは貴方の精神世界であるここでもその影響は少なからず反映されている。だからその、むやみに動いたりは…」

 

「あ、そうか…、」

 

そう言って一護は自分の手を見つめる。頭を掴まれて

 

「ルキアが助けてくれたのに、俺」

 

 

「腕に刃が刺さっていたのです。例え反応が遅れてもそこまでのラグは仕方ないでしょう」

 

 

「でも、さ、でもさ平子がいなかったら、また護れない所だったんだ。護る護るって言って言いながら結局さ、何も出来てないんだよ」

 

「一護、」

 

「貴方は今まで友達の為に、皆んなの為に…精一杯頑張っていた。そこになんの嘘偽りもない」

 

 

 

「それに今の貴方の発言は自分を痛めつけているだけです。言ったはずですよ。この世界は貴方を許容すると」

 

「…一護、今の貴方のそれはただの自虐です。

この世界に雨を降らす者は誰であっても…例え貴方であっても許されることではない」

 

「貴方は順調に正しい道を進んでいる。私が保証します」

 

 

 

「…あぁ」

 

 

「わかればいいんです!」

 

「つうか、俺今…うぉぉおッ?!!!何やってんだよ!!」

 

「え、あわ、嘘…私の膝枕がお気に召さなかったのですか?!!そ、そんな…お、お兄ちゃ…兄さんだって絶賛した私の膝枕を?!!」

 

「しらねぇよ!!後付き合ってもない男に簡単に膝枕なんてすんじゃねぇ!!」

 

「この間は頭撫でて抱きしめても何も言わなかったじゃないですかぁ!!」

 

「そ、それはそれだろ!!」

 

「あぅ…そんな…兄さんは嬉しそうにしてたのに……あ、」

 

そうこうしていると表で一護の傷が回復した感覚を感じる。ウィザードを名乗る者達の話から察するに一護に対してこれ以上の治療は行えなかった筈だ。

気配は感じなかった。

殺意が無く斬月達が特に警戒をしない回復系の能力者といえば自ずと答えは出てくる。 

──恐らく井上織姫だろう。

何故姿を取らえられないのかは分からないがこれでまた黒崎一護は舞台に上がれる。

 

「もうお時間みたいですね、少々名残惜しいですが…」

 

一護との会話に気取られて気が使ったが恐らく随分前に既に治療を終えた様だった。

一護の体内時計に合わせて段々と光が差し込み顔を照らしていく。

 

 

「もう、朝になるのか?」

 

「えぇ、それに…もう時期破面の霊圧を完全に彼が吸収している頃でしょうし、

貴方が表で負傷した傷は〝彼女〟が癒してくれた様なので」

 

「井上が…」

 

虚化の修行時に一度此方に来てくれたことを思い出した。

あれ以降は会っていなかったが元気にしていた様で表情を和らげる。

 

「次に彼女に会った時はきちんとお礼を言いましょうね」

 

一護は緩めた顔を引き締めながら顔を上げる。

 

 

「…あぁ、そうするよ」

 

 

「まぁ此方の方達は途中で私に終わったかどうかを事後報告もせずに雑談してた様なのでどうやら少し行き違いがあった様ですが」

 

大方少しでも長く一護を留めておきたかったなどと言う事だろう。

彼ら口には出さないが一護に対して大分過保護すぎる。

度を越せば流石に苦言を呈すが彼等は別に一護を駄目にしようとしているわけではない。

ただ死神や戦いから遠ざけさせ、普通の一般的な幸せを掴んで欲しいだけなのだ。

ならば何故斬月達が一護に対して力を全面的に貸しているかと云えば自分たちが協力を拒んでも一護は弱いままでその他大勢のために前線へ赴くからである。

そもそも彼の気質からして戦いに向かないから行かせたくない、というのもあるだろうが。

 

「お、おいなんか怒ってねぇか」

 

勿論一護の意思を尊重しているから、という理由もあるが要は根本的に斬月達はこの子供に甘いのだ。

 

「…失礼なんでもありません」

 

しかしそれでは私が困る。一護にはより強くなって貰わなければ。

 

「さぁもうすぐ朝の帷が上がる頃です、もう〝今日の所は〟私から貴方に何かを言う事はありません」

「お、おぅ」

 

その含みのある言い方に少し違和感を覚えたが一護は返事を返し、お礼を言った。

 

 

「色々ありがとな、助かったよ」

 

「え?あ、で、でも私今回何もしてないと言うか、いやむしろ今回も何もしてないというか…」

 

「…正直今回の事で思う所が無かったかと言われたら嘘になる、俺はまだ弱い」

 

「一護…」

 

 

「それに今回アンタのお陰で気持ちが楽になったのは本当だ、だから俺はもっと…」

 

 

「貴方の気持ちはよく分かりました…一護、それが貴方の、貴方自身が選んだ選択であるのならば私からはもう何かを言う事はありません…なーんて、まぁ厳しい事を言っちゃいましたがここにはもう来るな、とは言ってませんので!」

 

「次は是非…白い方の貴方と、斬月様にもお会いになってくださいね?お二人共とても喜ぶと思います!」

 

虚の自分、自分の中に存在する闘争本能らしい白い自分はあの屈服させて以降からは会っていなかったが、一応自分を主人と認めたと言ってはいたので特に自分から何をするでも無かった。

しかしなにぶん気まずいと言うか、そもそも彼奴が俺と会って喜ぶのか…これはもしや純粋すぎて少々天然な井上織姫に通じるものがあるのだろう。

 

 

「その時は…アンタも一緒なんだよな?」

 

すると少女は驚いた様な、困った様な顔をしながら自分の子供を相手にする様に優しく微笑む。

どこか懐かしい自分を見つめる優しい目。

 

「、えぇ、勿論です。今まで出番が無かった分ここぞとばかりにばんばん出張っちゃいますから!覚悟しておいてください!」

 

 

 

「…貴方が大きくなって、もっと、もっと誰よりも強くなるまでは、きっと貴方の傍に居ますから……だから」

 

 

途中掠れて聞こえなかった声を聞き取ろうとしたがその頃には一護は現実世界に意識が浮上していた。

 

 

「ぐぅ…〜ッ?!!!、は、」

 

 

 

「夢…じゃないよな、」

 

 

 

 

 

「───黒崎一護、緊急招集だ」

 

 




現地バー「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん)

偽バー「こわ…近寄らんどこ…」

霊王様「貴様も大概あんな感じだぞ」
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