なぜお前はいつもそうなのだ!!バーヴァンシー!!(パチモン) 作:ジンジャエール
いぇーい!!みんなぁ元気ぃ?なに?私は今何をしてるのかって?
私はね…そろそろ死に方レパートリーがそこをつきそうでピンチだよ!!!あの日…陛下の前で死んでからというもの私はべらぼうにがんばった!!極力陛下の近場で死ぬ事を気を配り見栄えがいい酷い死に方をする事を心がけた!!
だが…そろそろ度重なる転生に魂魄が悲鳴をあげている…
吸血衝動もやばかったんだけど何回目かの時に陛下に何かを体に入れられてからは結構燃費が良くなったんだよなぁ… いやぁアレなんなんですかね…()流石に崩玉とかじゃないだろうし、でもまぁ吸血衝動無しにしても限度量超えちゃっんだろうなぁ…そろそろやばいので近いうちにまぁまぁ生きられる程度の重傷をおって陛下に拾ってもらう事にしよう!!!もうさ…わたしの生き返り方って多分聖別ではないだろうなと薄々わかってきたんだよね…こう何度も死んでるとサ…一回目じゃわかんなかったけど
陛下の魂と異世界産の魂がたまたまマリアージュして魂の置き場がどこにもない。罪を洗い流すこともできないからたらい回しに転生させてる感じ。自然発生ではなく行き場がないから次に回されてるだけまぁそれがわかったところでなんだって話なんですけどね…
…暗い話は置いといて!!
思ったんですけど陛下の私に対しての霊圧感知ってバグってて私が瀕死になった時にようやく感じられる感じなのかな…今まではそれがいい方向に進んで良かったけどなぁやっぱり元が違うからかな。
しかし!!流石にこちらから行くのは私の美学に反する…さてどうしたものか正直たまたまを装って行きたい…あれ?偶然!!こんなところで会うなんて!!みたいな感じで…あれ、そう言えば次の月って最初の私の命日だった気が…
はっ!!!すっごくいい事考えたー!
そんな彼女の内側で黒い影の中からギョロリと目が蠢いてた。
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それはまだ私が青年の頃。あの日からいなくなったバーヴァンシーを初めて見つけた日。バーヴァンシーが殺されてもどこかに行ってしまった後。彼女が帰ってくる家を整える為にまず害虫駆除をする事にした。まずは犯人探しから。しかしそれは意外にもあっさりと見たかった。バーヴァンシーを殺した犯人は彼女がここに来る前に暮らしていた隣村の者だった。息子をバーヴァンシーに殺されたなどと喚いていた。ごちゃごちゃ煩くて仕方がなかったので一先ず舌を切った。その後何をしたかはあまりよく覚えていないが老婆を殺した後に今まで居た住処とバーヴァンシーの住んでいた村を焼いた事は覚えている。皆私が思っている以上に打算だらけだ。口を開けば己の行いを垣間みずに嘘を吐く。粗方殺し終えた後、奪った者の見たくもない記憶を見れば端からバーヴァンシーを人間としてみていない事実が粗々と出てきた。崇めている存在から命令すればそれを厳守すると思っていた。所詮は子供の浅知恵だった。最後に助命を請うた男はこんなことを言っていた。
「あんなモノの為に」
五月蝿い、五月蝿い、五月蝿い。小蠅の様に不愉快に耳に劈く民衆の声。物ではない。ガラクタじゃない。奴隷じゃない。
私の考えが間違っていた。彼女のお陰で信じていた善性は等に破綻した。いや、最初から信じていなかったのかもしれない。何故なら彼女だけが自分の中で色褪せず。唯、ずっと綺麗なままだった。私が信じていた彼女の感性は人々にとっては異形に映るらしい。周りが段々気持ち悪くなってきたのはこの頃だった。
その後何年も散々探し周りようやく見つけた頃には手足を捥がれ森林に放置されていた彼女を見た時私は子供のように叫ぶことしかできなかった。なぜならもう、彼女の体は手の施しようのないほどに今生きていることが不思議な程に痛々しかったからだ。
そうして何もできない私に最初の彼女は言った。
「私のために泣いてくれてありがとう。見知らぬ方、でも大丈夫。
私は貴方が心を痛めるほどの人間ではないのですから。だからもう私は死んでしまうけれど、どうか優しい貴方の心が晴れますように…」
息が詰まる感覚に襲われる。わすれられた。
その事だけが私の胸にどっしりとのしかかり重しになった。
いつも彼女に分け与えた魂が彼女の死ぬ間際のみどこにいるか知らせてくる。これはきっと罰だ。お前を救えなかった事に対しての私の罪なのだろう。
私が中途半端に与えた力のせいでバーヴァンシーは霊圧の高いものの血を摂取しなければ吸血衝動に耐えきれず周りの人間を襲う。この世で最も純粋で人を傷つける事が出来ない彼女にそれを強いらさなければ生きていけない体にしてしまった罪は消えない。一度それのせいで体が崩れていくのを見た時には目の前が真っ暗になりながら〝あるモノに縋った〟私はせめてこれで少しは抑えられるだろうと次にバーヴァンシーを見つけるまでに悍ましいそれを見つけ出してそれを彼女の体に入れ込んだ。
そしてまた次こそはとバーヴァンシーの元へと駆ける。
─また救えなかった
男の心を表すからの如くザーザーと止むことがなく。男の体に冷たい雫が振り付ける。騙されても利用されても殺されても彼女のあり方は変わらない。少年だったユーハバッハは青年へ、そして老年へと成長し今ではこの光の帝国の絶対支配者にまでなった。それまでは極力関わりを避けていた人との交流も恐怖と支配という形で成した。そうして作り上げた国では腹心の部下も出来た。
〝来る日に向けて〟
領地を広げる目的で幾つもの村を焼いた。部下にそう伝え進撃を命令する時、彼の心には別の思惑があった。なにも光の帝国の全域を制圧するという目的が嘘ではない。
今度こそ、今度こそ彼女を救うために。彼女が最初の死を経験した後。
私が幼かったが故に犯した過ち。自分の感情を優先しもっとも私を愛してくれた者を終わらない地獄へと背中を押してしまった咎を。
何度も何度も私の前で死んでいく。
いつもいつも他人に使い潰されて。
「なぜお前はいつもそうなのだ!私はいつも手遅れだ!お前がそうなってから見つけ出す!」
その心に比例してか知らずか彼女を見つけた後はいつも雨が降っている
雨水が血に濡れて真っ赤に染まっていく。
「いつも、いつも私のためにありがとう神様、前のことは、少ししか思い出せないけど、死にかけの私の手をいつも握ってくれてありがとう…
だから大丈夫、私は幸せです」
死ぬ度に彼女はうっすらとだが前回の記憶が残っていた。それに希望を見出したのはいつからだったか。それに絶望したのはいつからだったか。彼女の死を看取るうちバーヴァンシーは私を神と言うようになった。
幸せなわけがあるものか
こんな終わりがあるものか
待っていろ
必ず次こそはお前を幸福にしてみせる。
ある日ふと鏡を見つめる。昔と比べ随分と老いたなと自分の顔を見て、私は彼女が私をもし思い出した時。
あの日の、少年だったユーハバッハだと気づいてくれるだろうかと
それでも、例え分からなかったとしても構わない。待っていろバーヴァンシー。私は必ず死のない世界を作って見せる。そうでもしなければお前にこの世界は辛すぎる。そうすれば、お前はやっと幸福に生きられるのだ。
もし、世界を作り変えた暁にはあの時のお前に言えなかった。
言ってはならなかった。ただのユーハバッハとして名を呼んでくれ。
そう彼女と過ごした村の残骸に目を向けた瞬間。、ふと物陰から音がする。
この、霊圧は、間違えるはずのない。
「…バー、ヴァンシー?」
ユーハバッハは血まみれの彼女を抱え込む。なぜここに居たのかはどうでもいい事だった。今ならば、まだ助かる。
今度こそ、
その想いを胸に自分の城へと帰っていく。
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一回目村人に襲われて手足を捥がれ森林に放置されている所を陛下に発見。
二回目土着信仰が根付いている村にわざと侵入して生贄に、心臓をもがれて死ぬ間際陛下が到着
三回目子供を崖の近くに誘導して落とす
周りに冤罪だと思わせてから火炙りにされ死亡
四回目貴族に拾われて玩具にされる内臓を生きたまま取られ死亡
五回目魔女裁判にかけられ絞首刑に
六回目村人に水銀を流し込まれて伽藍堂にそのまま崖から落とされ少しのまま延命陛下到着の後死亡
七回目血を吸っているところを見られてそのまま滅多刺し最後に十字架の杭を刺される
八回目舌を切り落とされて目をくり抜かれ生き埋めに
九回目吸血衝動に襲われて血が足りずに陛下の前で崩れて死ぬ
死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ死んだ
偽バーヴァンシー「え、あるものってそれ霊お「気のせいだ」
いやでもそれ以外な「気のせいだ」」
偽バーヴァンシー「えぇ…」