「ねーリィラー」
「どしたのキスキル」
「いや、さあ、……うちのマスター、金持ちじゃん」
「そーね。で?」
「イケメンじゃん。」
「どこが? 陰キャで卑屈で台無しでファッションセンスがゴミで論外だけど?」
「あ゛ん゛っ、あんた、それは自信がなさすぎるだけで!
その、……いいじゃん? ”好き勝手”しても、ゆるしてくれるし……」
「雌の顔で草。やらない
「はァーッ?
最近『バイトしたい』って求人見て面接行くし!」
「ハッ!
資産持ちの金持ちが真面目にカラダ動かして労働なんてマジ?
カネのない貧乏人からすれば雇用を貪る害悪じゃない!」
「そ・い・つ・が!
『人並みにがんばりたい』って言うから可愛いんじゃん!」
「そーねー、コミュ障がバイトで改善するなら何件店を潰すのかしらぁ?
お店は心の病を癒すための入院施設とかじゃないんですけどぉ?」
「じゃ、いつマスターは普通レベルまで格好良くなれるのよ」
「……ベッドで仲良くすれば?」
「べっ!?」
「そんだけ『ありだ』って思うならいいんじゃないの?
寝る前に四六時中抱きしめて安心させるなり、あんたに愛されてる実感を持たせてやれば、調子乗ろうがコケようが最終的にマシなオスにはなるでしょ、たぶんだけど。あんたと別れた頃かもしれないけど。」
「いやさすがにそんな距離感なくすのは正直恥ずかしいっていうかぁ」
「は? ウザ。おっぱいにキスマークのシール貼ってるやつがなに言ってんの?」
「そーゆーリィラは課金でカネせびってなかった?
マスターが『アタシらの活動資金をウチでの生活費や雑費で減らすのはなんか解釈違いだから受け取ってください』って前にリアル御布施くれたけど、あれリィラが課金したい課金したいって愚痴ってたの聞いていたからよね……?」
「なにが言いたいわけ?」
「スマホの課金って領収書とか残らないけどさ。
あんたの家計簿っつーか手帳にある財布の残高、とっくに課金してあって『目当てのキャラ引いて大勝利!』とか書いてあったし、なんか書いてなかったっけ?
『マスちゃんのおかげで新しい化粧品買えたぜ☆』とか、あとなんだっけ。」
「うそでしょ!? いつ勝手に見たのよ、そこまで読む!?」
「課金したいって愚痴った日の前日に
愚痴ってた時、あんた引けない引けないって叫んでたよね……?」
「……ふっ。」
「…………」
「……勘のいいキスキルはだいすきだよ♡」
「うし、マスターに言っとくわ」
「待って引けなかったのマジなの急に新キャラ実装で石が枯れてたの嘘じゃないホントだって公式のサイト見てよマジ唐突で鬼運営だったんだってば!!!」
「はいはい言い訳は署で聴きますからねー」
「そんなあ! ってかウチら泥棒じゃん! 汚職しよ!?」
「まず怪盗が金持ちの御令息に小遣いせびるってどうなのよ。」
「マジトーンでマジレスやめて。」
同時刻 郵便局ATM前
「ああっ!? リィラ、また勝手にボクのお金で化粧品買ってるぅ!?」
ちゃんとした『Ki-sikil & Lil-la with Master』の本編?
やる気と要望があったら書いてみます。