とある個体の方向転換   作:一方通行に健康な食事を食べさせ隊

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更新する内容を三回くらい変更していたら、いつの間にかの三月


方向転換しても、変えられない手のひら

『お前の面倒見るのめんどいから、目的地にいる奴らに世話になってろ』

 

「…これはまた一方的ですね」

 

 

昨日の八月二十日に新しく機種変更したばかりの携帯には、ついさっき届いたばかりのショートメールが一通ありました。見た感じは送り先が不明ですが…只今の時間は昼過ぎなので、恐らく一方通行(アクセラレータ)ではないでしょう。一方通行(あの人)は活動時間が不定期且つ、夜行性気味ですから。

 

 

「…木原数多に、機種変更することを知らせていない筈なんですがね」

 

 

残った予想は木原数多からの連絡のみでしたが、13577号(自分)には木原数多(あの男)に新しい連絡先を教えた記憶がありません。…流石木原一族と言ったところでしょうか、勝手にやったんでしょうね。何処までもあの一族は、自己中心的で理解ができません。

 

 

『エンちゃーん!元気しとるかー?』

 

『はい、なんとか』

 

『こっちはカミやんが追試に追われとるよ^_^』

 

『…頑張ってください』

 

 

暗部としての姿に着替えた後、機種変更する前に青髪ピアスとのショートメールを少し見返して、機種変更した方の新しい携帯から青髪ピアスへショートメールを送りました。一応上条当麻や土御門元春とも連絡を交換していましたが、上条当麻は追試ですし、土御門元春はかなり返信が遅い傾向があるので、一番返信が早めな青髪ピアスに気になっていたことを質問します。

 

 

『機種変更しました。エンコードです』

 

『エンちゃん機種変したんや!』

 

『はい』

 

 

ショートメールを青髪ピアスに送ってから数分もしない内に、送ったショートメールに返信が返ってきました。…昼時ではありますが、やはり青髪ピアスのメール返信速度は尋常じゃないですね。まだ入院していた時の上条当麻ですら、メールに四分から五分ほど掛かっていましたし…。

 

 

『それと聞きたいことがあって、お時間大丈夫ですか?』

 

『エンちゃんの為なら僕の時間いくらでも!!』

 

 

よくよく考えると青髪ピアスもかなり疑問が残るというか、正直だいぶ不思議な人ですよね。上条当麻と土御門元春の二人して、青髪ピアスの名前を言うことはありませんでした。流石に13577号(自分)も、どうして名前を教えてくれないのかなどと、同じようなことをしている身で聞けません。

 

 

『以前に青髪ピアスさんが使っていた…あの、記号…?は何ですか?』

 

『^_^←これのことか?』

 

『それです』

 

 

仕方ないと言われれば仕方ないのですが、やはり文字の羅列や文章のみだと何処か淡々とし過ぎているように見えて、もう少し感情表現が伝わりやすい方法を探していました。そんな時に青髪ピアスが送ってきたショートメールにあった記号を見て、これだと思ったのを聞き忘れていたんです。

 

 

『そういやエンちゃん携帯とか機械系苦手やったっけ?』

 

『機種変する前のやつで結構誤字っとったし』

 

 

やはりものの数分もしないうちに返ってきたショートメールに、携帯に表示された文字を入力する手が一時停止されたかのように止まりました。

 

以前、欠陥電気(レディオノイズ)*1のレベル上昇によって13577号(自分)妹達(シスターズ)特有の情報共有能力(ネットワーク)である、”ミサカネットワーク”の使用が不可能になりました。基本的に”ミサカネットワーク”は妹達(シスターズ)が微弱に発している電磁波によって成り立っています。

なので欠陥電気(レディオノイズ)のレベルを上げ、何故か微弱な電磁波を発せなくなった13577号(自分)は、出来たとしても上位個体からの一方的なメッセージくらいしか利用できなくなっているのです。

 

そして最近判明したことですが、欠陥電気(レディオノイズ)を使用することで身体的負荷と体温の低下、最後に周囲の電気を体内に蓄電するということでした。まとめると、欠陥電気(レディオノイズ)13577号(自分)の体温を電気として変換するか、周囲の電気を13577号(自分)の身体に蓄電したのちに放出するようでした。

 

つまり、電子機器とあり得ないくらいに相性が悪いということです。流石に機器を動かしている電気全てを奪うことは出来ませんが、全体の二割か三割程度は奪っているので、当然機器の動作は遅れたりおかしくなったりします。それをどうやって青髪ピアスに説明するのか、それとも偶然だと誤魔化すのか迷いました。

 

 

『まあ…恥ずかしながらそうですね』

 

『へぇー意外やわー』

 

『エンちゃん何となく器用そうやし、機械系得意やと思っとった』

 

『期待に添えずすいません^^;』

 

『お!そうそうそんな感じや!』

 

 

最後のショートメールが届いた後に携帯を閉じようとして、踏み留まってもう一度携帯を起動させました。いくつか並んでいる連絡先の中から、昨日登録したばかりの相手にショートメールを送信しました。

 

 

「……あー、あー、…よし、じゅんび、ばっちり…です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木原数多に指示された目的地は、学園都市の中心部からかなり離れた廃ビルの一角でした。13577号(自分)が目的地に到着する時には、既に廃ビル内に五人前後の気配が存在していました。

 

普通にビル内の階段を使って人の気配が集まっている階に入ってすぐに、その階層に居たであろう男の一人が13577号(自分)の方に向かって叫び、逃げるかのように走ってきました。

ただ、実際には男の手にはスタンガンが握られていて、叫んでいる内容から13577号(自分)を連れてくるように誰かから命令されたようでした。

 

男の後ろに見える数人の人影を見るに、男はかなり急に行動をとったんでしょう。それに助けに入るような雰囲気がないので、恐らくこれは木原数多が余計なお世話をやいた結果なのでしょうね。

 

男が何やら喚きながら接近し、ついに13577号(自分)の目の前にスタンガンを向けた瞬間に、直接スタンガンに触れてスタンガンから電気を奪います。直接スタンガンの電気を奪った左手が痛む中、今度は13577号(自分)の行動に茫然としている男自身に触れ、無理やり男の体温を限界まで上昇させます。

 

電磁波を上手く操って男の体内で過度の熱放射を起こさせた結果、男は触れた直後にビルの床に倒れ込んで動かなくなりました。その両目は既に瞳孔が開きかけていて、急な体温の上昇でさまざまな細胞が死んでいるのか、口は半開きで閉じることはありません。

 

…この方法であれば生死の主導権をこちらが握れるので、震えは出てくることがありませんでした。足元で死んでいった男を避けて、奥に立ち並んでいる数人の集まりに向かって移動しました。

 

 

「こん、にちわ、かきね、てい、とく」

 

「…よう。驚いたぜ、前は人一人殺すのに躊躇したとは思えねぇ成長だな」

 

「あれくらい、できま、す」

 

「まあいい、木原数多から話は聞いてンだよな?」

 

「……はい」

 

「お前は今日から俺たち暗部組織が一つ、”スクール”の仮隊員だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『こんにちわ、お昼頃は不在か寝ていると言っていたところすみません』

 

『しばらく忙しくなるので、直接会うのは三日くらい先になりそうです』

 

『三日会えない間で…室内の状況が荒れていたり、食生活がガラッと変わっていたら許しませんからね(O_O)』

*1
能力的にはオリジナルの1%にも満たない程度、実力は2万人集まってもオリジナルに敵わない程度




この話から先では、メール上での会話として描写される文章に、顔文字が使用されることになりますので、苦手な方は顔文字がある文章は飛ばしてください。一応顔文字は重要な文章のみ使用しない予定です。

13577号は魔術サイドに関わって欲しいですか?

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