まだまだ一部ですけど。
一領域目 俺は結衣さんの神器を知る
夏です。Summerです。夏休みでございます。すっごく暑いです。文明の利器、エアコンは素晴らしいですね。すぐに部屋が涼しくなるんですから。
夏休み。これが意味するのは結衣さんとの
ホントにどうしようかね………。もうさ、異世界いっちゃう? 平行世界はまた厄介なことになりそうだからさ、いっそのこと異世界いっちゃう?
ちなみに黒歌は用事があるとかなんとかで、朝早く出かけていきました。
「結衣さんはどうしたらいいと思う?」
「え? なにが?」
「
「う~ん………」
俺と結衣さんは今、リビングでお茶を飲みながら話し合いをしていた。
顎に手を当ててう~ん、と首を傾げる結衣さん。そこまで考えますか。まぁ究極の選択だよね。全く知らない異世界か、この世界と基本は同じだけどいろいろと違う可能性の世界。俺だったら迷わず異世界だね。平行世界とか基本は同じじゃん? だったら全く知らない世界に行った方が面白そうじゃん。
「異世界かな? うん、異世界がいい!!」
「おぉ………俺もそう思ったんだ」
ちなみに今どこにいるかと言いますと、俺の家です。夏休みに入るのと同時にお泊りセット的なものを持ってきた結衣さんが「これからよろしくね☆」って言って家に来たんですよ。よく親父さん許してくれたね。俺が親父だったら絶対に許さないね。こんな可愛い子を男の家に泊まりに行かせるなんて。
その時、俺の目は結衣さんの絶対領域にくぎ付けだったもんで、気づかないうちにうなずいていたよ………
今日の結衣さんの服装は白いブラウスに赤いネクタイ。赤いチェックのミニスカートに黒ニーソ!! 前にも言ったように、この場合はスカート+ニーソ=絶対領域の公式が当てはまる。
うんうん、目が離せないよ。でもガン見してるのがバレたら社会的に死を迎えるかたチラ見しかできないんだけどね。
とりあえず修行をする場所は異世界に決まった。でも異世界といっても結構な数あるからね。まず始めに
「じゃあ今日から
「あ、それならこの前発動できるようになったよ。実際に出てきたソレは浸かったことはないけど」
「えぇ!?」
いつの間に発動できるように………。俺の予想を超えてくれるね。
「ちなみに
「えーっと………《
とりあえず能力を詳しく知るために、《
《
能力:伝説上の槍を創造。能力などの再現。
規格外ですやん。
あれでしょ? グングニルとか、ゲイ・ボルグとか、ブリューナクとか、トリシューラとか創造しちゃうんでしょ?
なんかさ、イエス・キリストを貫いた伝説の槍とされてる最強の
「いやぁ………すんごい
「そんなに? 私もどういう能力か詳しく知らないんだよね」
「能力は『伝説上の槍を創造できて、その能力を再現できる』だね」
「す、すごいね………」
結衣さんもすごさがわかったらしい。能力も再現できるからね。まぁ能力が再現できなかったらただの槍なんだけどね。
能力が再現できなかったら同じ創造系
もう俺は絶対に結衣さんと敵対しないからね。絶対だぞ!! 俺は死にたくないからね。まぁ俺の絶対領域がある限り攻撃されて死ぬことはないけどさ。ノックバックでトラウマになるかもしれないよね。
「結衣さんは槍の扱い方はわかる?」
「うん!! おじいちゃんに教えてもらったから大丈夫!!」
おじいちゃん何者? そういえば俺って結衣さんの親にあったことないなぁ………まぁ普通か。そうそう女の子の親に男が会えるわけがないよね。会えたとしても授業参観とかだよね。
「それだったら槍の扱い方は大丈夫だね。じゃあとりあえず
「わかった!!」
結衣さんが目をつぶって深呼吸をした。何度か深呼吸をして、集中できたのか目を開いてこう叫んだ。
「―――――ブリューナク!!」
結衣さんが叫んだ瞬間、リビングをまばゆい光が包んだ。太陽と同じくらい眩しい。
「まぶっ!!」
俺は目を押さえて叫んだ。だって眩しいもの。さすが太陽並みだね。
目を開けた俺は、結衣さんの方を向いた。結衣さんの手には、蒼く輝く槍があった。
「それがブリューナク?」
「うん!!」
「ていうかなんでブリューナク?」
「一くんがケルト神話の話してくれたじゃない? その時に興味もってケルト神話を読んだんだけどさ、そこにブリューナクが出てきて印象に残ってたから………」
なるほど………まぁ理屈は合ってるよね。創造系の
「これさ、投げたことある?」
「ないない!! あるわけないよ!!」
首をぶんぶん振って否定する結衣さん。
「だよね………」
さすがに投げてはないか。まず被害がどれだけのものになるか分からないからね。ヘタしたら駒王町が焦土になっちゃうからね。
「今のところブリューナクしか創造できないんだよね………」
「うーん………あれだね、きっと。しっかりとイメージしないとダメなんだね。性質とか能力とかも」
ブリューナクを創造できたってことは、結衣さんはよっぽどケルト神話を読み込んだんだね。
そうするとアレだね。結衣さんには神話を読み込みながら創造の練度を上げていくのがいいのかな? 槍の扱い方はおじいちゃんに教わったって言ってるし。あと槍の性能を試すことか。
槍の性能を試すこと以外は基本的には家でできるね。あ、でも万が一槍が手からこぼれ落ちて地面にささって力が解放されたら家が吹っ飛ぶよね。結局異世界にいくしかないかな? そうすれば全部解決するし。
どんな世界がいいかなぁ………ある程度は神秘的なことがないと槍の性能実験なんてできないしなぁ………
あ、条件を設定してその条件にあった世界への扉を俺の絶対領域内で創造すればいいんだ。そうすれば全部解決じゃん?
「結衣さん。これから異世界に行くよ。準備して」
「えぇ!? い、いきなりだね………」
「いくならさっさといっちゃったほうがいいと思って」
「な、なるほど………」
結衣さんは慌ただしく荷物をまとめ始めた。俺はスマホを二台と服を少しだけだからリュック一つに収まった。
「結衣さん、とりあえずブリューナク消してくれない?」
「わわっ、ごめん」
ブリューナクがリビングのテーブルの上に置いてあったからさ、いつ暴発しないかひやひやしたよ。
結衣さんがブリューナクを消したのを確認してから俺はこう念じた。
『人外共がひしめき合っていて、ある程度秩序の保たれた世界へつなぐ扉』
ある程度の秩序っていうのは、なんていうのかな………弱肉強食じゃなくて、社会が出来上がってるっていうの? あ、むやみやたらに戦闘が起きないって感じ? 表現が難しいね。
俺の絶対領域ギリギリに扉が出現した。特に装飾はなくて、ごく普通の扉だ。
「じゃ、いこうか」
「うん♪」
「わっ………なんで腕組んでるの?」
「え? 一くんに触れていれば不足の事態が起きてもどうにかなるでしょ?」
ひ、否定できない………
俺と結衣さんは腕を組みながら異世界への扉をくぐった。
†††
扉をくぐった先は―――――
「「落ちてるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」」
空だった。
なんだなんだよなんですかぁぁぁぁぁぁぁ!? なんで扉をくぐったらお空なの!? 普通は地面につながって―――――
「あー………扉の位置を指定するの忘れてた………」
扉の位置しなかったからってこの仕打ちはないでしょ!! 普通、常識的に考えて、扉は地面とか足場につながってるはずでしょ!! もう、融通がきかないなぁ!!
「はははははははは、一くぅぅぅぅぅん!! ど、どうするのこれぇぇぇぇぇぇ!!」
おっとそうだった。今は空から地面に向かって落ちていたんだった。ちなみに頭から真っ逆さまに落ちています。
なんだかんだ言って街が見えてきたんだけどさ、一つ気になってることがあるんだけど………
空が………紫色っぽいんです………。普通は空は水色って言うか空色っていうか、そんな感じの色ですよね!? アッ―――――!?
「って、もう地面かぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ギリギリで結衣さんの頭を抱きかかえて、地面から受ける衝撃から守る。実際は俺の絶対領域で緩和されたノックバックからだ。
「おっふ………」
「はぁ………は、一くん大丈夫?」
結衣さんが涙目で訊いてくる。すごく………可愛いです………。結衣さんを放して、立ち上がる。ついでに結衣さんに手をかして立ち上がらせる。
それにしてもここはどんな世界なんだろう? 紫色の空って昔見たことがあったようななかったような………気にしないほうがいいね。気にしたら負けだ。
「一くん………なんで空が紫色なの?」
「わからない………まぁ異世界なのは間違いないね。空の色が違うし」
空が紫色って………なんか『魔』って感じがしない? 俺だけ?
「なんか『魔』って感じがするね」
どうやら結衣さんは俺と同じ完成をしているようだ。よかったよかった。
一くんがやってきた異世界は『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』の世界です。
この世界なら人外共ひしめき合ってますからね。
『とある魔術の禁書目録』と悩んだんですけど、さすがに『とある』はキツイと思いました。
だって公式チートたくさんいるんだもん。
ちなみに原作を知らなくても大丈夫です。
結衣さんの
結衣さんのおじいちゃん………何者なんでしょうか?
これから結衣さんのおじいちゃんがキーマンに―――――なるのかな?
2014/08/14 異世界を『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』の世界から『???』に変更。