絶対☆領域 【凍結】   作:-Msk-

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七章 放課後は家に直帰
一領域目 俺の小さな悩み


 体育祭がこの前終わったばかりだというのに、もう修学旅行の班決めを始めている今日この頃。

 

 現在、昼休みです。俺は最近よく誘ってくれる結衣さんと一緒にお昼ご飯を食べていた。

 

 

「もう少しで修学旅行だね。班を決めないとね」

 

 

 結衣さんが俺がすごく気にしていることをズバッっと言った。何を気にしてるかって? 班決めするための友人がいないことだよ馬鹿野郎!! 前にも言ったように、結衣さん以外のクラスメイトとは必要最低限しか接してないんだよ? そんな俺と誰が組みたがるとでも? 誰もいねぇよチクショウ!!

 

 

「一くんはもちろん一緒の班になってくれるよね?」

「え………? 一緒の班でいいの?」

「もちろん!!」

 

 

 やった………やったよ黒歌!! 結衣さんが一緒の班になろうって誘ってくれたよ!! これで俺は一人じゃない!! ………いい加減、男友達つくろうかな。

 

 俺たち二年生は京都へ行く。体育祭の後………予定詰め込みすぎだろ。京都に行く頃にはもう衣替えもして冬服だ。まだ夏の残暑があるのに冬服とか………

 

 部屋が四人部屋だから三、四人で組むとか言ってたような言ってなかったような………もしそうだとしたら詰んでるじゃん。男友達一人もいない俺が男同士で三、四人のグループをつくれるとでも? 無理です。

 

 そんなことを考えていると、クラスメイトの男から声を掛けられた。

 

 

「な、なぁ佐藤。良ければ俺たちの班に入るか?」

 

 

 声の主を確認するために、後ろを振り向く。するとそこにはイッセーがいた。なんだ? どうしたんだ? もしかして男一人あぶれてた俺を見かねて声をかけてきたのか? 心の中では爆笑してんだろうな………「あ、こいつボッチだ(笑)」みたいな感じで。でもなぁ………イッセーのところってあれだろ? 変態三人組が全員いるんでしょ? そこに結衣さんを連れて行くのはなぁ………

 

 

「いや、いいよ。誘ってもらったのはありがたいんだけどさ」

「そ、そうか」

 

 

 イッセーはあっさり引いて行った。まぁ京都の町を練り歩くのには結衣さんがいてくれればいいしさ。部屋割りは………サーゼクスがきっとどうにかしてくれるよ。いや、してもらう。

 

 

 

†††

 

 

 

 現在俺は、探索者(エクスプローラー)の姿で悪魔を呼び出そうとしている。呼び出そうとしている悪魔はイッセー。理由は赤龍帝の鎧の宝玉を少しばっかりいただこうかと思いましてね。

 

 いやね、冥界で合宿した時に白龍皇の宝玉を《桃源郷の探索者(エクスプロール・シャングリラ)》の穴にはめ込むと白龍皇の能力が一度だけ使えたでしょ? だから赤龍帝の宝玉でも同じことになるんじゃないかなってずっと考えていたんだ。それを今、実行してみようと思う。

 

 とりあえずイッセーを呼び出しますか。はぁ………力の為とはいえ、男を呼び出すなんて………

 

 一応《桃源郷の探索者(エクスプロール・シャングリラ)》を発動。俺を中心とした半径5.040m―――――俺の絶対領域が展開されたのを確認。

 

 よし、腹くくるか。あ、ちなみにここは黒歌と住んでいる家じゃないよ。近くのマンションだよ。こっちは探索者(エクスプローラー)としての住まいだからね。裏のことならこちらでってね。家で呼んだら探索者(エクスプローラー)の正体が俺だってバレちゃうもん。

 

 

「赤龍帝―――――イッセー。カモンッ!!」

 

 

 町で配られていたチラシ片手に叫ぶ。すると、俺の部屋の中心に魔法陣が展開される。色は赤。望み通りイッセーが来てくれればいいんだけどなぁ………赤つながりでリアス・グレモリーとかが来たらシャレにならないよ。

 

 

「え、えっと………初めまして―――――って探索者(エクスプローラー)!?」

 

 

 どうやら成功したようだ。イッセーを呼び出すことができたようだね。あれ? そ撃いえばイッセーの魔力ってかなり少なかったんじゃ………転移できないほどって情報だったんだけど………冥界で修行して転移できる程度までにはなったんだね。

 

 

『どうも赤龍帝。今回は君にお願いがあって呼んだんだ』

「それは依頼ってことか………?」

 

 

 イッセーが警戒心丸出しで言った。

 

 おいおい、そんなに警戒しないでくれよ。ていうか今まで一度でも敵対したことあった? あぁ、あったね。俺が廃教会で十字架に磔にされているアーシアさんを助け出したときだったね。なにを勘違いしたのか、問答無用で俺に殴り掛かってきたよね。返り討ちにしたけど。ていうかそれは完全にイッセーの自業自得だよね。

 

 

『そうそう依頼だよ。受けてくれるかな?』

「………まぁ対価をもらうけどな。仕事だし」

 

 

 断られなくてよかった。ここで断られたら無理やりってのも考えないといけなかったからね。なぁに、証拠は残らないさ。本人は何も覚えてないんだから(笑)

 

 

「それで? 何の依頼なんだ?」

『赤龍帝、君さ、禁手(バランス・ブレイカー)に至ったんだってね。サーゼクスから聞いたよ』

 

 

 実際は隠れて見てただけなんだけどね。レーザーがこっちに飛んできたときにちらっと赤い鎧がちらっと見えただけだから確証はなかった。でも後からサーゼクスから聞かされて本当だったってわかった。あ、結局サーゼクスに聞いたのか。

 

 

「あ、あぁ………そうだけど。それがどうかしたのか?」

『いやね、禁手(バランス・ブレイカー)って鎧でしょ? 白龍皇も鎧だったじゃん? でね、白龍皇には宝玉が鎧の各所にはめ込まれてたんだけどさ、赤龍帝はどうなの?』

「確かあったぞ。でもそれがどうか―――――まさか………」

『そのまさかだと思うよ。その宝玉を俺にくれない? 五、六個でいいからさ』

「なッ―――――!?」

 

 

 鎧にはめ込まれている宝玉が欲しいだけで呼び出すとは思わなかったのかな? それともそんなものを何に使うんだよ的な?

 

 

『それでどうなの?』

「あ、あぁ別にいいけど………対価どうしよう………」

 

 

 確かにそれは悩むね。何せ鎧にはめ込まれている宝玉は取っても再生するからね。実質イッセーはマイナス要素がないもんね。まぁこっちはイッセーに渡すものは決まってるんだけどね。

 

 

『これでいい?』

 

 

 俺は本棚をずらし、一つの鎚を取り出す。

 

 

「これって………ハンマー?」

『ただのハンマーじゃないよ。それはミョルニルっていってね、思う存分に打ちつけても壊れることなく、投げても的を外さず再び手に戻る、自在に大きさを変え携行できるといった性質を持つ有能なウォーハンマーだよ。まぁ柄がかなり短いという欠点もあっるんだけどね。あ、あとはいこれ』

「鉄の………手袋?」

『そうだよ。ヤールングレイプルっていってね、強大な力を秘めた鎚であるミョルニルを握り損じないためにこの手套をつけるんだ』

 

 

 前に一度打撃系武器に凝った時があってね。でももう使ってないからいらない。ちなみにこれは俺の絶対領域内で創造したから、俺以外の人が使うと一回で消滅しちゃうんだよね。

 

 

『ちなみにミョルニルもヤールングレイプルも一回使ったら消滅するからね』

「えぇ!? いや、でもこんなに凄いのは………」

『いいのいいの。どうせ俺が持っててもインゴットになるだけだからさ』

 

 

 嘘だけどね。偽物とはいえミョルニルを溶かすのはしんどい。まぁ無理じゃないけど。

 

 

「そ、それじゃあコレを対価としてもらいますね」

 

 

 そう言いながらイッセーが立ち上がった。そして小さく「禁手化(バランス・ブレイク)」とつぶやく。

 

―――――Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!

 

 めっちゃええ音声で聞こえてきた。それと同時にイッセーは赤い鎧を身に纏っていた。

 

 

「そういえばどうやって宝玉を取るんだ?」

『それはこうやってっと』

「おぉなるほど」

 

 

 《桃源郷の探索者(エクスプロール・シャングリラ)》―――――ナイフでうまくくいっとやってね。もうぽりぽり取っていきます。鎧にはめられいている宝玉全部いただきます。数は合計で六個です。

 

 

『ありがとう赤龍帝。まぁこれで依頼は終わりだから帰っていいよ』

「お、おぅ」

『あ、最後に一ついいかい?』

「な、なんだよ」

『絶対領域は好きかい?』

「はい?」

 

 

 イッセーは目を丸くして訊き返してきた。

 

 

『絶対領域だよ。スカートとニーソックスの間にできる神秘的空間。君は好きかい?』

「あー………好きですね。でもやっぱり俺はおっぱいが一番だなぁ………」

『そうか………俺は絶対領域が大好きだ。愛している』

「そ、それが何か………?」

『いや、気にしなくていい。もう帰っていいよ』

「あ、あぁ………」

 

 

 返事をしてイッセーは転移していった。

 

 いやぁラッキーラッキー。まさかあんなに簡単には赤龍帝の宝玉が手に入るとは思わなかったよ。もっともめるかと思ったのに、なんかイッセー素直だったね。何かあったのかな? まぁどうでもいいけど。

 

 イッセーはやっぱり絶対領域よりも胸が好きだったか。まぁ納得だ。さて、俺も家に帰るか。

 

 

 

†††

 

 

 

 家に帰ってすぐに黒歌とお風呂に入って、夜ご飯を食べた。べ、別にナニもなかったからね!!

 

 自室に戻った俺はこの前撮ったアーシアさんのコスプレ写真をパソコンで見ていた。理由はフィギュア制作のためだ。

 

 渾身の一作目、『茶屋でまどろむ黒歌』はショーケースに入っている。二作目はこの前撮ったアーシアさんをモデルにしようと思ったんだけど………悩むなぁ………

 

 ミニスカメイドさん、ミニスカナースさん、そしてミニスカ和装。どれも捨てがたい。でも全部作るわけにはいかない。同じ人ばかり作ってもしょうがないからね。いや………そんなことはないか。可愛ければすべてよしってね。

 

 黒歌が着物だったからアーシアさんも着物の方がいいよね? とりあえずミニスカ和装のアーシアさんを作ろう。

 

 早速行動に移そう。

 

 前回と同じように方眼紙に図面を描く。実際につくる大きさでね。20cmがちょうどいい。八分の一スケールだからね。次にアルミ線で図面の骨組みに合わせてねじっていく。太さは1~1.5cmくらいだね。ラジオペンチを使うと作業がはかどります。ちなみにラジオペンチだけでも俺は五種類あるよ。極細、細、普通、太、極太の五つだ。今使っているのは普通サイズだよ。

 

 骨組みがつくり終わったら、その骨組みに石粉粘土をくっつけていく。肉付けの作業だね。ゆっくりと、しっかりと、滑らかに。次に頭。石粉粘土を丸めて、爪楊枝に刺して、爪楊枝をスポンジに刺す。よし、安定した。ヘラを使って頭を滑らかにしていく。今回はイメージするんじゃない。パソコンの画面からトレースするのだ!!

 

 頭に凝っているうちに肉付けしたボディは乾いたようだね。フィギュアのポーズ決めか………どうしようか? 和傘を持って微笑んでいる――――――ってポーズ良くない? アーシアさんは微笑みが似合うでしょきっと? まぁ者は試しだ。やってみるか。

 

 何となくポーズを決めて行って、ここだッ!! ってところで固定する。このポーズ決めの作業、三五分かかっちゃったよ。

 

 ポーズが決まったので、間接部分に石粉粘土を盛って固定をしていく。

 

 

「相変らず難しいな………」

 

 

 この関節の肉付けは難しい。つけすぎてもつけなさすぎても不自然になってしまう。少し多めにつけて、多い部分を爪楊枝でそぎ落としていく。

 

 

「おおおぉぉぉぉぉ………」

 

 

 伸びをして凝りをほぐす。もう首バキバキだよ。でもまだだ。まだ頭の部品にモールドを入れてない。

 

 頭の部品に顔のモールドを入れていく。目の位置を決めて、目の高さになる所を爪楊枝で削って少し凹ませる。そこからちょちょいのちょいと、いろいろやって顔を完成させる。ここまでやるのに三時間はかかった。いや普通にかかるでしょ? まぁ集中してたから全然気づかなかったけどね。ていうか―――――

 

 

「外………明るくない?」

 

 

 カーテン越しにもわかる日差し。完全に夜が明けましたね。オールで学校に行くのはつらいなぁ………授業中爆睡しそうだなぁ………でも行くしかないよなぁ………

 

 

「一、朝ごはんできたにゃ」

 

 

 コンコン、と扉がノックされて黒歌が声をかけてきた。

 

 

「わ、わかったよ。す、すぐに行くね」

 

 

 返答に納得したのか、黒歌はリビングに戻っていったようだ。

 

 黒歌は今日も今日とてミニスカメイド服だった。でも今までとは色が違かった。今までは黒を基調としてたけど、今日のメイド服は白が基調だった。ニーソは黒ニーソだった。メイド服が黒ニーソを引き立ててすばらしかった。絶対領域………それをこの目に収めた瞬間なんかやる気が出てきたよ。

 

 さて、今日も頑張りますかね。

 




イッセー、転移できる程度の魔力はあります。

ミョルニルのくだりは前に一度間違えて入れちゃいましたけど、こちらが本当の話です。

一くんのフィギュア作りが本格的になってきました。
前回はラジオペンチも一種類しかなかったのに今は五種類もあります。
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