原作の巻数と章がズレてしまうのが少しイヤですね………
『八章 もしものO☆HA☆NA☆SHI』を全て消去させていただきました。
あれは黒歴史です………
一領域目 俺は京都でも
修学旅行、それは主に日本において小学校、中学校、高等学校の教育や学校行事の一環として、教職員の引率により児童・生徒が団体行動で宿泊を伴う見学・研修のための旅行。特に『宿泊を伴うこと』『行き先がある程度遠隔地であること』で遠足や社会見学とは区別され、『宿泊施設が野営地ではないこと』で野外活動と区別される。
その修学旅行が今日、始まる。
何が言いたいかわからないかって? おいおい冗談はよしておくれよ。普通わかるでしょ。いい? 俺が言いたいのは―――――
「ちょっとだけだから我慢してね」
「うぅ………我慢できないにゃん」
黒歌と少しだけど離ればなれになるってことだよ!! ちなみに黒歌には抱き着かれてます。
東京駅でこのやり取りをしています。ちなみに黒歌は仙術で気配と容姿を変えてるから周りには黒髪長髪でグラマーなお姉さんって見えるよ。………あまり元の容姿と変わらないね。
話を戻そうか。
俺はまぁ我慢できる。黒歌の絶対領域に頭か顔をうずめながらのお昼寝や、黒歌に抱き着かれて眠る夜はとても素晴らしかったよ。もう中毒になってるよ。でも少しだけなら、修学旅行を言って帰ってくるくらいなら我慢できる。ストレスはたまるけど………
黒歌は我慢できないんだって。
俺を膝に乗せて頭を撫でる。俺に抱き着きながら眠る夜。これはもう日常になっているらしくて、これをやらないと調子が出ないんだって。
そう言われると俺も心が揺らいじゃうよ………でも修学旅行にはいかないとね。そうしないと結衣さんに槍で貫かれちゃうもん。結衣さんすごく楽しみにしてたし………
「もうみんな新幹線に乗り込み始めてるからそろそろ離してね」
「もう少し、もう少しだけだにゃ」
「もうおしまい。いってくるよ」
「にゃあぁぁ………いってらっしゃい」
黒歌は離れ際にチュと頬にキスをしてきた。
回りの人はみんな新幹線に乗るのに並んでいるからこっちを見てないね。よかったよかった。もしイッセーとかに見つかったら騒ぎだしそうだし。
ていうかイッセーがリアス・グレモリーにキスされてますやん。あっははーおそろだねー。
新幹線の中に入り、事前に決められた座席に向かう。新幹線の座席は二人掛けと三人掛けの二つに分かれている。
俺は結衣さんと一緒に二人掛けの座席にそれぞれ座る。
「それにしても一くん」
「な、何かな結衣さん」
新幹線が発車してしばらくして結衣さんが口を開いた。
「悪い神様と神獣」
「―――――ッ!?」
なんでバレてるの!? 俺は誰にも言ってないはず―――――ま、まさか黒歌!? 確かに黒歌には言ったけど………黒歌が結衣さんにわざわざ言うとは思えないよ。
黒歌と結衣さんは
でもかなり昔だったはずだし、ロキと戦ったときは結衣さんに一度も会ってないし………
「黒歌さんから聞いたよ? 北欧の神様の護衛してるって。それで同じ北欧の悪神に襲撃を受けて戦いになったって」
「うぅ………黒歌め………」
「それで何で私を呼んでくれなかったのかな? かな?」
「うおっ!?」
や、ヤバイ!! 結衣さんの瞳からハイライトが消えた!! た、助けておくれよ!!
近くの座席に座っている人達に視線を送る。でもみんな慌てて視線をずらす。会話は聞こえてないはずなのに。そんなに俺のことが嫌いか………
ここは覚悟を決めるしかないか………
「結衣さん。襲撃がロキだけだったら呼んだよ。でもさ、フェンリルまでいたんだ」
「それがどうかしたのかな? かな?」
「フェンリルはロキより厄介なんだよ。現に結衣さんより確実に実力があったタンニーンっていうドラゴンが簡単に重傷を負ったんだ。確かに結衣さんにはブリューナク、ゲイ・ボルグってとても強い槍がある。それでも対人外戦はまだまだ経験が足りない。だから呼ばなかったんだ」
「結局何が言いたいのかな? かな?」
「結衣さんに怪我をしてもらいたくなかったから呼ばなかったんだ」
結衣さんは黙り込んだ。でもすぐに顔を上げて、
「じゃあ私も戦えるように一くんが私のことを鍛えてね♪」
と、笑顔で言った。
「わ、わかったよ。結衣さんを俺が鍛えて、それで一緒に戦える力を身に着けようね」
「うん♪」
正直、俺の戦い方は逃げの一手だから結衣さんに教えられることは少ないんんだよね。
攻撃の避け方、カウンターを入れるタイミング、力量差の見分け方、効率の良い攻撃のいなし方などエトセトラエトセトラ。
全ては逃げる為だけに。
まぁ逃げられなかったら俺を中心とした半径5.040m―――――俺の絶対領域内に新入した瞬間、塵にすればいいんだけどね。相手が神格だったら………攻撃をわざともらってノックバックで吹っ飛ぼう。そして逃げる。それか黒歌からもらった簡易転移魔法陣が描かれた御札を使って転移しよう。
†††
新幹線が京都駅に到着した。俺は荷物を持って車外に出る。
「久しぶり―――――かな?」
京都には昔来たことがある。裏京都の御大将―――――八坂さんにはとてもお世話になったね。まぁその話は今することじゃないね。
京都駅を出た俺は―――――いや、俺と結衣さんは『京都サーゼクスホテル』に向かって歩き出す。集合場所はホテル一階のホールだ。
なぜか結衣さんと手をつないで歩く。結衣さん曰く「はぐれないようにだからねっ」って言ってるんだけど………俺ははぐれないよ。はぐれるのは結衣さんでしょ。
京都駅から数分歩いたところに高級なホテルがあった。俺達が宿泊する『京都サーゼクスホテル』だ。。少し離れたところに『京都セラフォルーホテル』があった。どうやら魔王様は京都が好きらしい。
入口に立っているボーイに学生証を見せると、ホールの方まで丁寧に説明してくれた。
無駄に豪華でキラキラしているロビーを抜けてホールに向かう。ホールには既にチラホラと駒王学園の生徒が集まっていた。
指定の時間になると、各クラス班ごとに点呼が始まっていない人の確認とかをし始めた。
それからアザゼルやロスヴァイセさん、他の先生からの説明を受けた。ちなみにロスヴァイセさんは一〇〇円ショップをゴリ押ししてた。
「―――――と、以上に気をつけてください、それでは部屋に荷物を置いたら、午後五時半まで自由行動をしていいですが、遠出は控えてください。範囲は京都駅周辺までとします。五時半までには部屋に戻るように」
「「「「「はーい」」」」」
前に立って説明をした教師に全員で間延びした返事をした。やっと長い長い説明は終わった。
各々荷物を持って、ホール出入り口でホテルの従業員から部屋のキーを受け取った。普通は洋室の二人部屋が割り振られる。だが俺は違う!!
全然全く知らない先生から、怪訝そうな表情をされながら部屋のキーを受け取って部屋に向かった。
部屋は最上階にあるロイヤルスイート。
オーディンの護衛を頑張ったかいがあったね!! ロキやフェンリルと戦ったかいがあったね!!
ソファの横にバックを置き、ソファに座る。そして裏仕事用のスマホを取り出して『九重ちゃん』をタップ。電話をかける。
『もしもしなのじゃ』
数コールのち、スマホから九重ちゃんの可愛らしい声が聞こえてきた。
「もしもし九重ちゃん?」
『おー!! この声は一か!!』
「そうだよ。でもこの番号からかけたから―――――」
『そうじゃったぞうじゃった。
九重ちゃんはすぐに俺の呼び方を変えてくれた。
「それで九重ちゃん。メール見たよ。八坂さんが誘拐されたんだって?」
『そうなのじゃ!! 母様が何者かに誘拐されてしまったのじゃ!!』
「今からそっちに向かうから、場所教えて」
『うむ!! 伏見稲荷じゃ。待っておるからの!!』
「できるだけ早くいくね」
ここで通話を終える。
俺は軍服みたいな外套を纏って、狐のお面をつける。《
久しぶりの京都だけどまさか八坂さんが誘拐されるとは………
八坂さんと九重ちゃんとの出会いは、結構昔だ。
黒歌と出会って数ヶ月経った頃だった。黒歌から自分の種族について聞いたのは。
黒歌も猫又っていう妖怪で、その中でも力が強い
だから八坂さんのところにも行ったんだ。いろいろと聞くために。いろいろとね。なぜか発情期のこととか教えてくれたね………「発情期はチャンスじゃ。一発キメるのじゃ」って言ってたなぁ………
その時、八坂さんの娘さん―――――九重ちゃんにも会ったんだ。
九重ちゃんは最初は警戒して近寄ってこなかったけど、数日たつと寄ってきて一緒に遊ぶ仲になった。
そんな時だったなぁ………九重ちゃんが誘拐されたのは。
あの時はヤバかった。八坂さんがヤバかった。キレてキレてキレまくってたもん。もう怖くて話かけられ―――――なくはなかったね。でも話しかけると少しキツい言葉が返ってきたね。
九重ちゃんが誘拐したのは反八坂さん派の妖怪達だった。
俺も
幸い、九重ちゃんが捕らわれている場所は八坂さんの配下の妖怪が見つけていた。だから俺は《
俺の絶対領域が展開されているから『気配の完全消失』『姿を透明化』って念じて俺の気配を消して監禁場所に侵入。それで九重ちゃんを誘拐した妖怪全員を塵にして回ったよ。
九重ちゃんを救出して八坂さんのところに連れて行った。そしたらすごくお礼を言ってくれた。九重ちゃんも頬を赤くしながらもじもじしながらお礼を言ってくれた。
『九重ちゃん誘拐事件』以来、九重ちゃんは俺になついてくれた。ていうかベッタリだったね。俺があぐらをかいてるとその上に座ったりとか、俺が昼寝をしていたらいつのまにか一緒に寝てたりとか。
いやー、妹ができたらあんな感じなんだろうね。
そんな姿を見ていたのか、八坂さんからもよくしてもらった。別にナニがあったわけではないけど。あの時の黒歌は少しだけ怖かったなぁ………
少し昔のことを思い出してたけど今はそんな場合じゃなかったね。
さて、ここで俺の新しい武器を紹介しよう。
「テレレレッテレー、ワルサーP99ADカスタム」
新しい武器はハンドガンである。
いやー、何で今まで使わなかったんだろうね。今まで剣や太刀―――――近接武器しか使っていなかった。なぜ遠距離武器を使わなかったんだ俺!! ハンドガンとかを使っていればもっと逃げやすかっただろうに!!
と、言うわけでワルサーP99を使うことにしました。ただし性能は通常の物とは違うからね。
ワルサーP99ADカスタムのADとはAnti Devilの略だよ。その名の通り、使用する銃弾は全て銀でできていて、標的に当たると破裂して中から高純度の聖水が出てくる鬼畜仕様。
これで悪魔もイチコロだね☆
逃げる時間も稼げるね☆
右太もものにあるホルスターにワルサーP99ADカスタムを収める。外套の内側には予備のマガジンを五個セットしてある。
準備は万端、行きますか。
俺は『気配の消失』『姿の透明化』と念じる。そして窓を開け放ち、そこから飛び降りる。すぐに足場を創造して跳躍する。
目指すは伏見稲荷。待っててね、九重ちゃん。
†††
伏見稲荷に着いた俺はすぐに九重ちゃんを見つけることができた。相変らずのミニスカ巫女服だった。そして―――――白ニーソを装備してくださっていた。存在する絶対領域。目が釘付けにならないはずがない!! が、今は自重する。俺のささやかなお願いを聞いてくれたんだね。忘れてなかったのか………
『―――――九重ちゃん』
「お、おぉ!! 変な声だったからわからなかったぞ!! よく来てくれた!!」
『うん。まぁ九重ちゃんからの
「そ、そうか。すまぬ………」
頬を赤くしながら言う九重ちゃん。
俺もこんな妹が欲しかった。でもダダ甘にしてすごいわがままな子に成っちゃいそうで怖いなぁ。黒歌ともケンカしそうだし。
その時だった。
「む………誰か来たのぅ。それも京の者ではないな」
九重ちゃんが言った。
うん、そうだね。この気配は京都にはいないだろうね。だってこの気配って―――――イッセーのものだもん。
「京の者ではないな?」
いつの間にか九重ちゃんはイッセーに声をかけていた。
いけない。それは悪手だよ。それにイッセーは八坂さんの件には全く関係ない!! イッセーが呆然としている今のうちに九重ちゃんを抱えて撤退をしよう。
『姫、奴は京に本日来た者です。関係ないでしょうから行きましょう』
「む? そうなのか? すまなかったなお主」
「え? え、いえ、別に―――――って
俺はわざといつもと口調を変えて話す。この口調じゃないと九重ちゃんのことを姫って言えないんだよね。
まだイッセーの前で九重ちゃんの名前を言うのはマズイと思うんだ。まぁ自分の勝手な思い込みかもしれないけどね。
勝手に驚いているイッセーを横目に九重ちゃんを抱きかかえて左肩に乗せる。
「では行くぞ!!」
『掴まってね』
「うむ!!」
「ちょ、待―――――」
九重ちゃんが頭にしがみついたのを確認して跳躍する。イッセー? 知らんがな。
†††
ホテルの自室に戻ってきた俺と九重ちゃん。とりあえずお風呂に入ることにした。
「一!! 一緒に入るぞ!!」
「えぇっ!?」
おいおいそれはマズイでしょ………警察に捕まっちゃうよ。「おまわりさんこのひとです」ってなっちゃうよ。
「だ、ダメか?」
そ、そんな上目遣いで、なおかつ目をウルウルさせたって―――――
「しょうがないなぁ………」
「そうか!! 早く入るぞ!!」
反則だよ………勝てるわけがない。上目遣い+ウルウルのコンボは凄まじい。しかも九重ちゃんがやるからさらにヤバイ。
脱衣所で服を脱いだ俺と九重ちゃん。九重ちゃんはどこも隠さないで、オープンのままお風呂場に行った。俺はもちろん腰にタオルを巻いていますとも。
「一!! 洗ってくれ!!」
「それはアカンて!!」
「なんでじゃ?」
「なんでって………」
本格的に捕まるよ!! マジで捕まるって!!
「ダメかのぅ?」
「うぅ………それは反則だよ………わかったよ。洗うよ。九重ちゃんの背中を流すよ」
「うむ!!」
ボディーソープをタオルにワンプッシュ。お湯を少しつけて泡立てます。泡がモコモコになったら洗います。
まずは背中。九重ちゃんの柔らかい背中を傷つけないように優しく洗います。次に腕、足と洗います。
残るは前なんだけど………
「前は自分で―――――」
「頼むのじゃ!!」
「―――――わかりました」
もう………どうにでもなっちまえ。
タオルを肩からゆっくりとお腹へずらしていく。
「ぁん………んん………ひゃぁ………」
すごく色っぽい声を出しながらもだえる九重ちゃん。俺の理性は―――――まだ大丈夫だ。これも黒歌と一緒にお風呂に入ったおかげだね。もし黒歌と一緒に入ってなかったらきっと理性はどこかに吹っ飛んでたよ。
とりあえず体は洗い終わった。
「頭はどうする?」
「頼むのじゃ!!」
「りょーかい」
シャンプーを適量てに取って泡立てる。そして九重ちゃんの頭を洗う。
爪を立てないように指先でもみ洗いをする。モミモミモミモミと洗っていく。
「んん~♪」
九重ちゃんはさっきみたいな色っぽい声じゃなくて、気持ちよさそうな声を出した。
ふっふっふ、いつも黒歌のを洗ってるからね。慣れているのだよ。狐耳の裏をコショコショすれば―――――
「ふぁぁぁ………」
この通りだ。
九重ちゃんの頭、身体の泡をシャワーで流していく。次は自分の身体だね。
「一!! 今度はわらわが背中を流すのじゃ!!」
「そう? じゃあお願いね」
お言葉に甘えることにしました。
九重ちゃんもタオルにボディーソープをワンプッシュして泡立てて、それで洗ってくれた。背中だけじゃなくて、腕までね。
「次は前じゃな!!」
「いや、それは自分でやります。お願いです、許してください!!」
「む、むぅ………そうか………」
狐耳をショボーンとさせる九重ちゃん。
ゴメンよ………さすがに前は洗わせてあげることはできないよ。前はいろいろと危険なんだ。見られるわけにはいかないよ………
先に湯船につかっている九重ちゃんの隣に座る。しばらくすると、俺の股の間に九重ちゃんが座った。ちょっと危険な香りがするねぇ………
そして九重ちゃんががポツリポツリと状況を説明し始めた。
「母上は何者かに誘拐されてしまったのじゃ。護衛の妖怪達も『気づいたら霧に包まれていた』と言っていて何もわからないのじゃ………」
狐耳をションボリとしおらせながら言う九重ちゃん。俺はそんな九重ちゃんの頭を優しくなでる。
「大丈夫。俺が必ず助け出す。八坂さんにはお世話になったし、九重ちゃんのお母さん―――――家族だからね」
「一!!」
「おっと………」
九重ちゃんがこっちを向いて抱き着いてきた。
むむむ………これはアカンですたい。新しい扉を開いちゃいそうだよ。でも開きません。開くわけには………いかないんだッ!!
「そういえば九重ちゃん。ここに居ても大丈夫なの? 他の妖怪とか心配しない?」
「大丈夫じゃ。ちゃんと連絡はしてある」
「おー、さすがだね」
「そ、そうか?」
テレてる九重ちゃんが可愛すぎる件について話し合いたいです。
一くん、九重ちゃんに甘いです。
一くん、相変らず押しに弱いです。