絶対☆領域 【凍結】   作:-Msk-

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原作16巻ですよ。


一二章 課外授業は嫌な予感しかしない
一領域目 俺は呼び出された


 せっかく依頼が完了したと思ったらまた依頼が入った。

 

 ソーナさんの報酬は素晴らしかったよ。姉妹丼って素晴らしいね。シャッターをじゃんじゃん切っちゃったよ。姉妹で魔法少女コスで百合百合な展開を写真に収められた俺はとても満足している。そのうち黒歌と白音の姉妹丼も欲しい。

 

 現在俺は、黒歌と結衣さんと共に兵藤家のVIPルームに来ている。VIPルームにはルーマニアに行っていないグレモリー眷属、ソーナさん、真羅さん、グリゼルダさん、デュリオとかいう神滅具(ロンギヌス)持ちだ。

 

 デュリオの持っている神滅具(ロンギヌス)は《煌天雷獄(ゼニス・テンペスト)》だそうだ。能力は確か、『天候を操りいかなる自然属性をも支配する』だったか? とにかく上位神滅具(ロンギヌス)強いことは分っている。

 

 なぜ兵藤家にいるかというと、アザゼルから緊急の依頼が入ったからだ。いや、アザゼルだけじゃない。サーゼクスからもアザゼルと全く同じ内容の依頼が入った。この時点でかなり緊急だと言うことがわかる。

 

 本当は俺一人で兵藤家に来るはずだったが、途中で黒歌に見つかり結衣さんに兵藤家に向かう途中で会い、二人も一緒に兵藤家に行くことになった。

 

 ルーマニア―――――カーミラ側の本拠地に赴いているアザゼルから直通の回線が開いている。展開されている魔法陣から映されるアザゼルから事情を聞いたんだが、相当面倒なことになっているみたいだ。

 

 ツェペシュ側の方で大きな動きがあったようで、ツェペシュ、カーミラ、両領地の境界線上が一時混乱状態になったらしい。ツェペシュでクーデターが起きたと。リアス・グレモリーと木場はそれに巻き込まれた可能性が高い―――――というよりも拘束されているかもしれない。アザゼルからはリアス・グレモリーに通信ができないらしい。

 

 つくづく思う。ルーマニアに行かなくて良かったと。例え誘われたとしても行かなかったと思うけど。

 

 さらに、カーミラ側の幹部の話では、今回のクーデターでツェペシュのトップが入れ替わったらしい。現在、ツェペシュの当主―――――男尊派のツェペシュ大元の王が首都から退避したらしい。

 

 王が逃げる、それだけで相当なことが起きている証拠だ。ますますこの依頼を降りたくなってきたんだけど………

 

 結論、俺達はルーマニア行き。

 

 リアス・グレモリーと合流しつつ、ツェペシュ側の動向を探らないといけない。ツェペシュの反政府グループ以上に危険な者が関与している可能性があるからだと。

 

 ルーマニアに行くメンバーは、俺、結衣さん、グレモリー眷属、イリナだ。結衣さんはこっちに残るように言ったんだけど、ハイライトの消えた瞳でブリューナクを首にあてながらお願いされたら断れないさ。黒歌は自分からここに残ると言った。何でも俺あいない間、佐藤家(愛の巣)を守るらしい。………て、照れてないからな!!

 

 ここでデュリオが挙手した。

 

 

「俺がいってツェペシュの町ごと大荒れた天候で閉じ込めてもいいんスけどね~」

 

 

 いやアカンでしょ。それだったら俺が元凶を全て塵にする。そっちの方が楽。ツェペシュの方々も少しはビビって提案を呑んでくれるかもしれないし。

 

 グリゼルダがデュリオの額をコツンと叩いた。こ、これが伝説のコツン説教!! あぁ、そうだぜ。漫画やアニメの中でしか存在しない萌える叱り方だ。むしろご褒美です!! ってやつだ。

 

 

「あなたは天界と吸血鬼の関係を悪化させる気ですか。まったく………」

 

 

 グリゼルダさんもグリゼルダさんで大変そうだ。シスターって大変なんだな。

 

 アザゼルからの追加情報で、ルーマニアには白龍皇がいるようだ。戦闘狂なんだから今の状況にピッタリじゃないか。いいぞ、最前線に出して戦わせろ。

 

 さらに、ソーナさんのお願いでルガールとベンニーアを連れて行くことになった。どうやら二人に悪魔としての実戦経験を積ませたいようだ。

 

 各々準備が完了次第、ルーマニアに転移するようだ。といっても、俺は特に準備をするものがない。《桃源郷の探索者(エクスプロール・シャングリラ)》さえあれば事足りる。

 

 

 

†††

 

 

 兵藤家の地下にある巨大魔法陣でルーマニアに転移してきた。転移したのは見知らぬ広い空間だ。

 

 すぐにアザゼルが現れ、その傍らから駒王学園に来た吸血鬼―――――エルメが姿を現した。相変わらずの毒を吐いて俺達の先頭を歩いて行った。

 

 部屋を出て階段を上る。そして石造りの建物内を歩き、やっと外に出た。外は暗く、深夜だった。そして一面雪景色だった。これでさっきから寒い理由がわかった。俺は外套を羽織っているからそこまで寒くないけど、結衣さんは―――――寒くなさそうだね。なぜか俺とお揃いの外套を羽織ってる。あぁ、前に立華(りっか)として一緒に行動した時のものか。

 

 眼下に広がる光景は城下町。中央の城を囲むように建物が建て並んでいる。なかには近代的な建物もあり、アンバランス感が否めなかった。

 

 俺達が出てきたのは領地の端にある監視用の塔だったようだ。外的の侵入を察知するための塔。その地下に転移魔法陣を展開したと。

 

 塔を抜け出て、エルメ達が用意してくれた二大のワゴン車に分乗して乗り込んだ。運転手はアザゼルとロスヴァイセさん。アザゼルは無免だが、ロスヴァイセさんはちゃんと免許を取っているらしい。そういうところには堅実だよな。

 

 そうそう、吸血鬼共がルガールを見た時の反応が面白かった。嫌悪、畏怖など負の感情が顔に張り付いていた。

 

 車が出発するのとアザゼルが説明を始めた。

 

 どうやら、ツェペシュの新たなトップはヴァレリーらしい。野郎の真祖を尊ぶツェペシュ派のトップがハーフのしかも女の子。これは相当なことが起きている証拠だ。

 

 アザゼルが言うには、『禍の団(カオス・ブリゲード)』の奴らが裏で誘導してそういう状況を作り出したとのこと。『禍の団(カオス・ブリゲード)』と手を組んでいるのはツェペシュの反対府グループで、現政権への不満と聖杯による弱点克服の恩恵に目がくらみ、テロリスト共の戯言に引っかかったのではないかとのことだ。強化sいた吸血鬼をカーミラ側にぶつけていたのもそいつらだと。

 

 ツェペシュの政府側もテロリストと結託した反政府グループには対処ができなかったのか、カーミラのもとに援助を求めてきたんだと。そしてツェペシュに貸しを作るのはカーミラからしてみればラッキーそのものだ。

 

 

「んで通信でも言ったが、俺はツェペシュの方も気がかりになったので行くことにしたってわけだ。さすがに俺だけじゃなんともしがたいんでな。リアス達を迎えに行くのを含めて、お前達を緊急召喚したってことだ」

 

 

 アザゼルは更に続けて言う。

 

 

「悪いな、お前達。どうにも荒事になりそうだ。まずは話し合いをするつもりだが、戦闘も念頭に置いておけ。何せ―――――」

 

 

 アザゼル曰く、カーミラ側も今回のクーデターの鎮静に参戦する上に、報復の相手モ断定できたらしく、カーミラ側も殺る気満々だそうだ。既にツェペシュの城下町を囲むようにカーミラのエージョントが配置されつつあるそうだ。そして俺たちはそこの中に飛び込むと。中でない乗を探り、場合によっては中央突破しなければならない。それとアザゼルが言った、「あの野郎」って言うのがとても気になる。

 

 これからすることはリアス・グレモリーと木場と合流して、あわよくばヴァレリーを連れ出す。後始末はツェペシュの現政府側とカーミラ側に全て任せる。簡単作業です。

 

 ワゴン車はツェペシュとカーミラ領土を繋ぐ巨大な橋を抜けて、さらに進んでいく。

 

 二時間ほどで車での移動を終え、山の中腹にあるゴンドラ乗り場に到着した。 

 

 乗り場で待っていると、雪景色の無効からゴンドラが向かって来た。ゴンドラの扉が開いたのを確認して、アザゼルがゴンドラに関しての説明をみんなにする。俺は興味ないので全て聞き流す。

 

 全員がゴンドラに乗り込んだのを確認して、ゴンドラは動き出した。深夜の雪山というのはなんか風情がある。外の風景は見ても雪山のみ。気で視力を底上げしても雪山のみ。景色が変わらないのだから当たり前か。

 

 俺はゴンドラ内で静かに胡坐をかいて目を瞑る。精神統一というわけではない。周囲の気の動きを探っているのだ。しばらくすると、左隣から誰かがもたれかかってきた。目を開けて見ると、そこには結衣さんがいた。

 

 

「どうしたの?」

「何でもないよ………でもしばらくはこうさせて………」

「別にいいけど………」

「ありがと………」

 

 

 緊張しているのだろうか? この前の殲滅戦とは違って今回は乱戦になる可能性が非常に高い。だからだろうか? どちらにせよ深く探るのはよくないか。

 

 そしてゴンドラに揺られること三〇分。山をいくつか越えて着いたのは、ツェペシュ城下町均衡のゴンドラ乗り場。

 

 ゴンドラから出て早々に迎えの吸血鬼が数名現れた。そして俺達確認すると質問を投げかけてきた。

 

 

「アザゼル元総督と、グレモリー眷属の皆様ですね? 我らはツェペシュ派の者です」

 

 

 俺達は無言でうなずく。それを確認すると、彼らは紳士的に招き入れる姿勢で言う。

 

 

「こちらへどうぞ。リアス・グレモリー様はツェペシュ本城でお待ちです」

 

 

 随分と甘いな。プライドの高い吸血鬼とは思えないほど丁寧な対応だ。それほど切羽詰まっているのか? それとも―――――なんだろうな。さっぱり分からない。

 

 

 

†††

 

 

 

 城までの道中、馬車の窓から見える町の光景は別段変化は見られなかった。

 

 クーデターが起こったにしては静かすぎる。住民は町を普通に歩いているし。とてもクーデターが起こっているとは思えない光景だ。

 

 

「恐らく、住民に知られぬよう最低限の行動でクーデターを成功させたんだろう。となるとだ。謀反を起こした連中は、内政の深部にまで話をつけていたと見える。………聖杯を餌に貴族の上役を何名か丸め込んだのかもしれないな」

 

 

 かなり話がドロドロしてきたな。そのせいで俺は全く分からない。自分で言うのもなんだけど、俺はそこまで頭が回る方じゃないからな。

 

 ただ、内部に裏切り者が多数出たのはわかる。じゃないとこんなにスムーズにクーデターが成功するはずがない。

 

 巨大な正門が上がり、馬車が入城する。

 

 馬車の折口で下車した俺達はそのまま城の内部に通されて、仰々しい扉の前に連れてこられた。

 

 執事にここで待つように言われ、俺たちは待つことになった。

 

 数分後、俺の前では感動(笑)の再会が行われていた。イッセーとリアス・グレモリーの。リアス・グレモリーはイッセーと二言三言会話し、すぐにアザゼルと現在の状況確認が始まった。

 

 そして―――――時がきた。

 

 扉の両脇にいた兵士が俺達を確認し、言う。

 

 

「では、新たな王への謁見を―――――」

 

 

 そう言い、巨大な量要ら気の扉を変えていった。

 

 いよいよヴァレリーとご対面だ。そうだなぁ………誰かに操られている感じだったらさっさと覚醒させよう。そこからは吸血鬼共のお仕事だ。リアス・グレモリー達とも合流できたし、それで十分だろう。

 

 どうも今回の件は今までを超える厄介ごとが舞い込んできそうで怖いんだ。

 




そろそろ結衣さんが巻き込まれるんじゃないかなぁ?

2014/11/27 誤字修正。
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