ほら、今月ってクリスマスというリア充とゲーム会社にしか特がないイベントがあるじゃないですか。それの関係です。
来週も更新がこまめにできるか分かりません。
不気味なほど静かだ。すれ違うのもメイドと巡回中の兵士ぐらいだし。さすが吸血鬼の根城と言ったらいいのだろうか。
俺達は、ギャスパーの親父が閉じ込められている地下室までメイドに案内してもらっている。
リアス・グレモリーとギャスパーはヴァレリーの願いの元、面会するために王の部屋に連れて行かれた。アザゼルはアザゼルでマリウスの息がかかった上役の吸血鬼らしきものについて行った。
前者は単にヴァレリーの興味からくるものだらろう。後者はアザゼルの
俺達は待機させられていたのだが、ギャスパーの親父との面会は
そして結衣さんだけど………相変らず容姿と気配を変えたままだ。リリンに接触してしまった以上、下手に戻すのはよくないと思ったからだ。
もちろん、《
地下へ降り、扉がいくつもある広い空間に出た。その扉の一つにメイドが歩み寄った。
「ここがヴラディ家当主様がおられる客室でございます」
貴族を迎えるような部屋ではないとだけ言っておこう。でも牢屋にも見えない。まぁ牢屋じゃないから全然マシだろう。
メイドがノックしたあと、中にいるであろうギャスパーの親父さんと二言三言かわして、鍵を開けた。そして扉を開けて中に入るように俺達を促した。
中は思ったよりも随分豪華で住みやすそうだった。天井にはシャンデリアがあるし、家具も全て高級なものばかり。
ソファに座っていたであろう男が俺達を足らえて、立ち上がった。
若い金髪の男だ。年齢は三十代あたりだろう。ギャスパーの親父さんなだけあって、ギャスパーの面影もある。
朱乃さんが一歩前に出て挨拶をすると、男はうなずいてソファに座るように促してきた。
そこから親父さんがギャスパーのことを話し始めた。
親父さんはギャスパーのことをアレと呼んでいる。最初は「何だこのクソジジイは」と、思ったけど話しを聞くにつれてそれも仕方がないんじゃないかと思ってしまった。
ギャスパーの母さんはもう死んでいるらしい。それもギャスパーを産んだときに。難産ではなかったらしい。でも死んでしまった。死因はショック死だって。
ギャスパーさんの母さんから産まれたのは禍々しいオーラに包まれた何か別のモノだったらしい。ギャスパーは生まれた時、人の形をしていなかった。黒くうごめく不気味な物体だった。人でもなく、吸血鬼でもなく、怪物ともいえないナニカ。そのナニカを目の当たりにしてしまったがばかりに、精神に異常をきたしてそのまま死に至ったらしい。
………いや、どう反応すればいい? 黒くうごめくナニカ? なんでそんなものが人の身から産まれるの? 意味不明理解不能。
さらに驚いたのは、出産の場に居合わせた産婆を含めた複数の従者が数日間の間に変死したことだ。これに関しては呪殺だと思われるらしい。ギャスパーが無意識のうちに振りまいた呪いが原因だって。
このことはギャスパーは知らないらしい。そりゃそうだ。教えられるはずがない。俺だって教えないさ。何が起こるか分からないからね。
ギャスパーをいい扱いをしなかったのは、刺激をしたくなかったかららしい。経て二刺激して真の姿に戻ったら大変だからだ。事情を知らない近縁者はギャスパーの持つ
いやぁ………グレモリー眷属で一番注意しないといけないのはギャスパーだったのかな?
†††
二日が経った。自由時間というか詮索が終わったので客室に戻ってきた。
詮索―――――と言っても結衣さんと街を練り歩いてただけだ。歩きながら吸血鬼達の気などを感じとる。あと街に溢れている気もね。
陰気に溢れてたよ。基本的に吸血鬼が持つ気は陰気の割合が多い。それに加えて街に溢れている陰気を合わさって、それはもう嫌な感じしかしなかった。
その他にはリリンに関してだ。
橘家が代々相手にしている『魔』―――――リリン。困ったことに超越者とか呼ばれている規格外でキチガイな奴だ。本当に困った。合った瞬間に「あ、ヤバイ」って思ったからね。
強者特有の気配というか気というか………そんな感じのものがビンビン伝わってきた。結衣さんもそれは感じ取ったらしい。なんでも、結衣さんのおじいちゃんと似たような感じがするそうだ。
客室には既に俺と結衣さんに以外の人が集まっていて、全員難しい顔をしていた。だからなのか、俺と結衣さんが部屋に入ったのに気づいていない。
ぼそぼそとアザゼル達が話しているのを聞き取ったけど、どうやらマリウスがヴァレリーから聖杯を抜き取るつもりらしい。ヴァレリーを開放するという建前のもとに。
吸血鬼はもっと高貴なイメージがあったのにダダ崩れだ。こんなにゲスいとは思わなかった。
「アアゼル、帰ったよ」
「あ、あぁ………ナイスタイミングだ」
「どうしたの?」
「ちょうどここ二日間の成果を言おうと思ってたところなんだ」
アザゼルのここ二日間の成果は、ヴァンパイア事情だ。
昨今、
吸血鬼の国は現在、
今は懐かしき曹操が各勢力に
現状に不満を持ったハーフヴァンパイアの皆さんが
いじめられていた相手から逃げ出す為に
既に暴走している奴が観測されているらしく、その対処法などを伝えたようだグリゴリからも人員の派遣を約束するなど、まさに至れり尽くせりだね。
アザゼルは
リリンが関与していることはサーゼクスにも伝えたようだ。でもまだ返信はないらしい。ていうか、向こうは大混乱しているでしょ。サーゼクスはサーゼクスで対応に追われて身動き一つもとれないだろうし。ザマァ。
ここで天井にシトリーの魔法陣が浮かび上がって、そこからさかさまに誰かが頭を出してきた。
《どうも。外とここをつなげるのに大分時間がかかりやしたが、なんとかなってよかっですぜ》
ベンニーアだ。死神っっ娘の、ベンニーアだ!! ニーソ履かせたい!!
そんなことを考えていると、天井の魔法陣から何かが通り過ぎて降ってきた。
ドスンという床に落ちる音と共に「きゃっ」というかわいい女の子の声。そしてこの声はエルメのだ。これまたニーソ履かせたい娘が降ってきた!!
着地に失敗したエルメは腰を手でさすっていた。次に振ってきたのはルガール。ルガールはうまく着地していた。そして最後にベンニーアが天井からひらりと飛来した。
エルメは「ハッ」と気づいて、すぐに立ち上がって咳払いをした。誤魔化してるんですね? わかります。逆にそれがかわいさを引き立てていることを本人は分っているのだろうか?
「ごきげんよう、皆様。お元気おすで何よりですわ」
エルメ、一連の動作を見てたからそれじゃあかわいいだけだから。
「エルヒメンデ、この国に潜入してたのね」
リアスの言葉にエルメはこくりとうなずいた。
「当然です。町で城へのルートを工作員と決めかねているときにそこのベンニーアさんと裏路地でお会いできたものですから。―――――お知らせすることがありますわ」
一層真剣な顔な表情でエルメは言う。
「―――――間もなく、マリウス・ツェペシュ一派は聖杯を用いた一連の行動を最終段階に移行すると密告がありました」
それを聞いたギャスパーの顔が引きつった。それを見た俺は勘付いた。勘付かないはずがない。
「ヴァレリー・ツェペシュから聖杯を抜き出して、この国を完全に制圧するようです。聖杯の力を高めて、この城下町の住民全てを作り替える計画を発動させるそうですわ」
ヴァレリーが言った。
予想通り―――――いや、予想以上だね。聖杯を使って城下町の住民を全て作り変える。
アザゼルが言うには、住民を全員弱点の無い吸血鬼にするとのことだ。
それに対してエルメの答えは、おぞましいだった。聖杯の力で吸血鬼の特性を持った他の生物に変えるということだからだそうだ。
エルメ達、町に侵入したカーミラの者達は、もうすぐツェペシュ派の政府側と共に反政府側の打倒を開始するつもりだそうだ。
ギャスパーが聖杯を抜かれたヴァレリーがどうなるか訊いていたが、答えは一つしかない。死だ。
所有者が死んだら
イッセーが息巻いて何かを言おうとした瞬間だった。
窓からまばゆい光量が室内にまで届いた。窓のそとを確認すると、巨大な光の壁が城を覆うように発生していた。
「………先手を取られたか!! おそらくカーミラ側の動きが察知されているな。奴ら、この時点で聖杯を抜き出す儀式を展開する気だ!!」
ナ、ナンダッテー!! それはマズイじゃないか!!
「これは………かなりオリジナルの紋様が刻まれているが、
確定じゃないですかヤダー。
ベンニーアが城の外と繋げている魔法陣の中央にエルメが立った。
「私は外から仲間と共に行動します。あなた方は早く脱出してください」
アザゼルがエルメの言葉に嘆息した。
「この状況でも俺達の介入を拒むつもりか? 相手はテロリストも絡んでいる。間違いなく、邪龍共も出てくる?」
この状況でもエルメは強気に笑む。そんなエルメに俺は萌える。そしてニーソ履かせたい。結構我慢の限界である。ここ最近絶対領域が足りないんだ。俺に………俺に絶対領域を!!
「えぇ、吸血鬼の問題は吸血鬼が―――――」
そこまで言ってエルメは瞑目した。
「―――――と言いたいのですが、我らが女王カーミラがあなた方の援助をお認めになられましたわ」
不満な口調でそう漏らすエルメ。さすが吸血鬼の鏡。どこまでも高いプライドだ。
エルメはギャスパーに視線を向けて、ヴァレリーを助けたいか訊いた。それに対してギャスパーは助けたいと答えた。エルメはそれを承諾した。元々ギャスパーを使ってヴァレリーを攫うつもりだったらしいから、結果オーライというわけだ。
エルメは転移魔法陣で外に転移したようだ。
―――――きゃあぁぁぁぁぁ
でも悲鳴が聞こえてきたのはなぜだろう?
《繋げた先もどっかの屋内の天井ですぜ》
俺に疑問にはベンニーアが答えてくれた。なるほど、また落ちたのね。
「救います。僕、ヴァレリーを救いたい!! 皆さん!! どうか!! どうか、僕に力を貸してください!!」
ギャスパーが強い瞳で言う。それに対してグレモリー眷属、イリナさん、ベンニーア、ルガールは嬉々として同意した。
そして唯一同意していない俺と結衣さんに視線が集まった。
「………ヴァレリーのところまで連れて行ってくれたら一瞬でどうにかするよ。さっさと帰りたいし」
「わ、私は一くんについて行くだけだから………」
結衣さんも俺に続けて言う。
結衣さんも早く帰りたいに決まっている。リリンが絡んでいるんだから当たり前だ。万が一見つかってみろ、すぐに戦闘開始で天国への片道キップを渡される。
「んじゃ、おかると研究部+生徒会の新人二名、本格的に出陣だ!! 見せてやろうぜ、火力バカと言われている俺達の突破力を!!」
「「「「「おおっ!!」」」」」
イッセーの音頭に応えるみんな。
はぁ………リリンいやだなぁ………でも結衣さんはなぜかギラギラしてるんだよなぁ………はぁ………
本格的に動き始めますよ一さん。
新しい作品を投稿し始めました。
原作は「ハイスクールD×D」で、作品名は「喰種は無限龍神に寄り添う」です。
三人称視点で書いてみました。
新しく投稿した作品はバトルを中心に描きたいと思っています。
よかったら閲覧してください。