絶対☆領域 【凍結】   作:-Msk-

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四領域目 俺の戦いは始まった

今日は焼き鳥とのレーティングゲームがある。

 

だからといって、この前の堕天使を殺しに行った時みたいに気合を入れて準備はしていない。グレイフィアさんから、一応は死ぬことがないって聞いたからね。

 

確か、ゲームの開始時刻は深夜零時ちょうどだったっけ? やめてほしいねまったく。いつもははぐれ悪魔狩りをしていたから仕方なく起きていたけど、それがなければ寝ている時間だ。

 

三〇分前にオカルト研究部の部室に集合してくれと言われた。少し早いような気がするけど、作戦とかいろいろ伝えたりすることがあるんだろう。

 

 

「一、無理だけはしちゃダメにゃ」

「うん、わかってるよ」

 

 

黒歌が右腕に抱き着きながら、甘い声で言ってくる。思わずにやけそうになるけど、それをどうにかして防ぐ。右腕が………幸せだなぁ………

 

 

「ゴメン、そろそろ時間だから行くことにするよ」

「にゃ。無理しないで焼き鳥を塵にしてくるにゃ」

「うん。いってきます」

「いってらっしゃい」

 

 

 

†††

 

 

 

今の時刻は深夜十二時四〇分―――――ぐらい。

 

ゲームに参加する全員がオカルト研究部の部室に集まっていた。それぞれリラックスできる方法で待機している。ちなみに俺は探索者(エクスプローラー)として来ているので、静かにソファに座っているだけだよ。

 

しかしみんなの服装がつまらない。アーシアさん以外全員駒王学園の制服だ。アーシアさんはシスターの格好だった。

 

木場は結構重装備で、動きにくそうだった。白音はオープンフィンガーグローブをつけている。正直、オープンフィンガーグローブならメリケンサックの方が攻撃力が上がりそうだよね。手の保護ならオープンフィンガーグローブの方がマシだろうけど。

 

ゲーム開始一〇分前になった。それと同時に、部室にあった魔法陣が光り出して、そこからグレイフィアさんが現れた。

 

 

「皆さん、準備はお済になられましたか? 開始一〇分前です」

 

 

グレイフィアさんが確認すると、俺以外の全員が立ち上がった。俺は立たないよ? 眠くて仕方ないんだ。座って聞くぐらいは許してほしい。

 

 

「開始時間になりましたら、ここの魔法陣から戦闘フィールドへ転送されます。場所は異空間に作られた戦闘用の世界。そこではどんなに派手なことをしても構いません。使い捨ての空間なので思う存分にどうぞ」

 

 

いいこと聞いちゃったなぁ。どんなに派手なことをしてもいいってよ。核爆弾でも仕掛けよっかな♪ 俺は《桃源郷の探索者(エクスプロール・ジャングリラ)》があるから全く影響を受けないしね。リアス・グレモリーとその眷属は悪魔だから大丈夫だろうし。もしダメだったら俺が治療すればいいしね。あ、でもそれなら向こうも悪魔だし同じか。

 

俺がいろいろ考えている間にも、リアス・グレモリーとその眷属は何かを話していた。多分作戦に関係ない事だろうね。もし作戦に関係あったら考え事をしている俺を放っておくわけないしね。

 

 

「今回のレーティングゲームは両家の皆さまも他の場所から中継でフィールドでの戦闘をご覧になります」

 

 

グレイフィアさん、今何て言った? 両家の皆さまも他の場所から中継で戦闘を見てるだって? そんなことされたらあまりはしゃげないじゃないか。

 

 

「さらに魔王ルシファー様も今回の一戦を拝見されておられます。それをお忘れなきように」

 

 

げげっ、サーゼクスも見るのかよ。まぁサーゼクスが提案したようなものだしね。見ないわけがないか。

 

時間がやってきたのか、俺達を光が包み込んだ。転移が始まったのだろう。なんかいろいろ面倒な事になりそうだなぁ………

 

 

 

†††

 

 

 

転送された先もオカルト研究部の部室だった。なるほど、今回のゲームは駒王学園のレプリカか。

 

 

『皆さま。このたびグレモリー家、フェニックス家のレーティングゲームの審判役(アービター)を担うことになりました、グレモリー家の使用人グレイフィアでございます』

 

 

グレイフィアさんの声が校内放送みたいな感じで聞こえてきた。多分これからルール説明でもするんだろう。

 

 

『我が主、サーゼクス・ルシファーの名のもと、ご両家の戦いを見守らせていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。さっそくですが、今回のバトルフィールドはリアス様とライザー様のご意見を参考にし、リアス様が通う人間界の学び舎、駒王学園のレプリカを異空間にご用意いたしました』

 

 

多分焼き鳥は調子に乗ってハンデと言う形でこのフィールドを提案したんだろうね。バカな奴だ。地形を知っているのと知らないのでは戦略にかなりの違いが出てくるのに。しかもレプリカって言ったよね? そしたら俺が秘密裏に掘っていた地下通路とも再現されてたりして。そしたらこっちの負けは100%なくなったね。

 

 

『両陣営、転移された先が本陣でございます。リアス様の本陣が旧校舎のオカルト研究部の部室。ライザー様の本陣は新校舎の生徒会室。「兵士(ポーン)」の方はプロモーションする際、相手の本陣の周囲まで赴いてください』

 

 

この説明はあまり俺に関係ないね。焼き鳥が生徒会室にいるってことは分ったけど、どうせ移動しちゃうよね? なんせ自意識過剰だから、前線にでてきて力を見せびらかすに決まってる。『(キング)』なのに。

 

 

『今回のゲームには、リアス様の仲間として探索者(エクスプローラー)が加わります。決してリアス様の眷属ではございませんので、勘違いをなされませんように。ゲーム後の探索者(エクスプローラー)への勧誘は禁止といたします。仮に勧誘をしに行き、攻撃をされてもこちらは一切の責任を持ちません』

 

 

ナイスだよグレイフィアさん。これで俺がゲームではっちゃけても勧誘がこない!!

 

 

「全員、この通信機器を耳に就けてください」

 

 

朱乃さんがイヤホンマイクタイプの通信機器を渡してきた。

 

 

「戦場ではこれで味方同士やり取りするわ」

 

 

リアス・グレモリーが言った。なるほどね。グレイフィアさんと違って念話はできないのか。

 

 

『開始のお時間となりました。なお、このゲームの制限時間は人間世界の夜明けまで。それでは、ゲームスタートです』

 

 

―――――キンコンカンコーン

 

グレイフィアさんのアナウンスが終わるのと同時に学校のチャイムが鳴り響いた。これが開始の合図か。

 

よし、そんじゃまぁやったりますか。

 

 

「さて、まずはライザーの『兵士(ポーン)』を撃破(キャプチャー)しないといけないわね。八名全員が『女王(クイーン)』にプロモーションしたら厄介だわ」

 

 

リアス・グレモリーがソファに座りながら言う。おいおい何座っちゃんてんだよ。なにくつろいじゃってんだよ。

 

 

「ぶ、部長、結構落ち着いてますね………」

「イッセー、戦いは始まったばかりよ? もともと、レーティングゲームは短時間で終わるものではないわ。もちろん、短期決戦(プリッツ)の場合もあるけど、大概は長時間使うわ。実際のチェスと同様ね」

 

 

だからといって、それになぞらないといけないわけではないだろうに。

 

 

『リアス・グレモリー。それは力がある者が取る作戦じゃない?』

「何が言いたいのかしら?」

『作戦何て三分以内に考えて、さっさと行動に移せ。そうしないとどんどん焼き鳥に勝てなくなるよ? こっちが時間をかけているとそれだけ向こうにも時間ができる。もしかしたら既に眷属の配置が終わっている可能性だってあるでしょ?』

「た、確かにそうね」

『それに、こっちは向こうと比べたら格下なんだ。向こうの作戦が決まる前に行動して向こうを引っ掻き回さないと作戦負けするよ』

 

 

ここまで言うと、リアス・グレモリーは黙り込んでしまった。他のみんなは唖然としていた。俺、何か変なこと言った? 言ってないよね? 全部本当のことじゃん。

 

 

「これから簡単に素早く作戦を説明するわ。配置の理由も省くけど、いいわね? まずは体育館を取る。実際は向こうも体育館は取りに来ると思うから、向こうの駒が体育館にある程度集まったら体育館ごと撃破(キャプチャー)するわ」

 

 

なかなかいい作戦だと思うよ。重要拠点の消去と同時に、相手の駒を撃破(キャプチャー)できる。

 

 

「次に森にトラップを仕掛けようと思うのだけれど―――――」

『あ、いいよトラップは仕掛けなくて。そこに俺が行ってのこのこやってきた相手の駒全部撃破(キャプチャー)するから』

「大丈夫なの?」

『大丈夫だよ。開けた場所よりも森とか遮蔽物がある方が戦いやすいから』

「そ、そう」

 

 

木があればそれを足場にして跳び回れるからね。意表を突いた攻撃とかがしやすいし。

 

 

『俺はもういくよ?』

「え、えぇ」

 

 

ここにいるとなんかソワソワしてしょうがない。

 

あ、森に行く前に神器(セイクリッド・ギア)発動させとかないと。もしかしたら旧校舎から出た瞬間に攻撃されるかもしれないし。

 

桃源郷の探索者(エクスプロール・ジャングリラ)》を発動させる。右手にはナイフが握られて、俺を中心とした半径5.040m―――――俺の絶対領域が展開されたのを確認してから部室を出る。 

 

 

 

†††

 

 

 

森に着いた俺は、俺の絶対領域内に鋼糸を創造した。その鋼糸を俺の周りの木に巻いていく。木と木とつなぐように、バリケードのように巻いていく。

 

一分くらいで完成した。俺を中心に、その周りにある木に鋼糸を巻き付けたトラップ。ちなみに、鋼糸にはバレないように俺の少ない魔力を流してステルスをかけてみた。

 

ちなみにここまでの作業は全て念じただけだよ。なんせトラップは俺の絶対領域ギリギリに仕掛けたからね。

 

俺はトラップの中心に胡坐をかいて座っているだけだから、何も知らない敵さんが俺に直接攻撃を加えに近づいてきてトラップに引っかかるってこともある。

 

騎士(ナイト)』が駒の性能を使って俺に近づいてトラップに引っかかったらバラバラになっちゃうよね、きっと。いや、多分他の駒でもある程度の速さならバラバラになっちゃうかも………

 

しょうがない、足元に一本だけ仕掛けておこう。まぁトラップは俺の絶対領域内に仕掛けられているから念じるだけでいいんだけどね。

 

誰かこないかなぁ………暇で暇で………眠くなってきちゃったよ。

 

 

「そこにいるのは分っている!! 私はライザー様に仕える『騎士(ナイト)』カーラマイン!! こそこそとしていないで出てこい!!」

 

 

………バカがいる。まぁいいや。俺も暇だったし。声を出せばきっとこっちにくるよね?

 

 

『カーラマイン。俺はここだよ。相手してあげるから、ほら、こっちにおいでよ』

「そこか!!」

 

 

カーラマインが俺の声に気づいてこっちを向いて、そのまま剣を構えて走ってきた。止まる気配はない。なのでそのまま―――――

 

 

「があぁぁぁぁぁぁぁ!? な、なんだ!? わ、私の足があぁぁぁぁぁ!?」

 

 

そのままトラップにかかって足が真っ二つになった。うわぁ………グロいね。切り口からは滝のように血が出てるし。なんか出血多量で死んじゃいそうだ。

 

そろそろ傷口を塞ごうと思った時だった。カーラマインの身体が光ったと思ったら消えてしまった。今のがきっと死なないようにする配慮ってやつだろう。戦闘不能になったらすぐに医務室に転移させる。ちゃんと切り離された足も転移されたみたいだし。

 

 

『ライザー・フェニックス様の「騎士(ナイト)」一名、リタイア』

 

 

なるほど、転送されるとアナウンスされるのね。感心しているときだった。

 

―――――ドオォォォォォォォォォォォォォォン!!

 

凄まじい爆音が聞こえてきた。多分体育館を爆破させたんだろう。

 

 

『ライザー・フェニックス様の「兵士(ポーン)」三名、リタイア』

 

 

多分体育館にいた三人だろうね。焼き鳥は三人しか体育館に送らなかったか………。よし、俺も森を消滅させていろいろ見て回ってみるか。

 

さて、どうやって森を消滅させようか?

 

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