三つの選択肢   作:新人作家

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原作キャラの心情が一番苦手です。苦手だから練習のために頑張りました。暖かい目で見てください。


男の浪漫

 

 「・・・治りましたね」

 

 「そ、そうみたいだな・・・」

 

 俺は長い緑髪の王族妖精こと、【九魔姫(ナインヘル)】リヴェリア・リヨス・アールヴ立ち会いのもと回復魔法を行使した。対象は【ロキ・ファミリア】で、ポイズンウェルミスの猛毒を喰らった人達に。

 ポイズンウェルミスは、ダンジョンで確認されている中でも強力な猛毒であり、治療するには専用の解毒薬を服用するか、都市最高と名高い【戦場の聖女】の魔法だけである。

 その猛毒を二時間懸けて治した。一回目で五人治療。精神回復薬は二つ使用した。

  

 「・・・二回目行きます」

 

 「・・・ああ、助かる」

 

 困惑する彼女を他所に俺は作業に移った。

 

 ーーーーーーーーーー

 

 「で?どうだったんだい彼は」

 

 「右腕を治して現れた時は驚いたが・・・あの猛毒までは癒せまい。せいぜい症状を幾分か軽くするだけじゃろう」

 

 「・・・した」

 

 「? なんだい?」

 

 「? 聞こえんぞリヴェリア」

 

 執務室を兼ねる天幕へと戻ってきたリヴェリアに、フィンとガレスは尋ねた。

 

 『俺の回復魔法なら何でも治せます』

 

 底知れない実力者である彼の手腕。何故か抱いていた期待感。その二つを合わせてフィンは頼んだ。   

 

 『君は、ポイズンウェルミスの毒を治せるのかい?』

 

 『()()()()()()

 

 『ほう?』

 

 フィンは思考する。

 治せない、じゃなくて、分からない。ポイズンウェルミスを知っているのなら、誰だって治せないと言う。なのに彼は分からないと言った。()()()()()()()()()()。知らないという雰囲気ではないからだ。ならば少なからず、

 

 『俺の魔法は毒を含めて回復させます。アビリティ貫通の猛毒だろうと、可能性は充分あるかと』

 

 自分の魔法を信頼しているということだ。

 

 『挑戦する価値はありそうだね。リヴェリア』

 

 『分かった。来てくれ』

 

 リヴェリアに彼を任せた。この時点では正直不可能だと思っていた。思っていたのだが、彼に希望を抱いている自分がいるのも事実。

 だから君を見定めよう、アラン・スミシー。ベル・クラネルと同じように僕達を驚かせてくれ。

  

 まあ、数時間も経過するとは思わなかったが。

 

 「流石の彼も「違う!」は?」

 

 「アラン・スミシーは!確かに数時間経過させたが!一回の魔法行使で五人も治した!私の前で治して見せたのだあいつは!」   

 

 「「!!」」

 

 声を荒げて喋るリヴェリアに驚いた?確かにそれにも驚いた。だが違う。本当に驚いたのは───、

 

 「それは、本当かい・・・?」

 

 「ああ本当だ」

 

 「ありえん・・・」

  

 「事実だ。私はこの目で見た」

 

 アラン・スミシー。Lv.1で在りながら階層主を討伐するという大判狂わせ(ジャイアントキリング)を実行しただけでなく、(聞く限りでは)前衛にも関わらず、あの猛毒を癒す優れた回復魔法の使い手。

 そんな彼に一同は戦慄した。

 

 「幸いなのが敵対心が無いことだね」

 

 「全くじゃ。あの小僧が()()()()()なら、洒落にならんぐらい厄介じゃぞ」

 

 間違いなく重宝されるだろう。こんな逸材、【ロキ・ファミリア】に欲しいくらいだ。

 ・・・奴らの仲間か。

 

 「いっそのこと、協力者として依頼してみようか」

 

 「正気か?」

 

 「無関係な彼を、それも恩人に当たる人物を巻き込むのか?」

 

 信じられないという目でフィンを見るが、当の本人は至って真面目だ。

  

 「まあ、選択肢の一つだと思ってくれ。彼は必ず必要になる」

 

 勘だけどね。最後にそう締め括った。お前の勘は外れないだろうと、リヴェリアとガレスは思った。

 

 「しばらくしたら休憩させようか」

 

 今も頑張っているのだろう。労わらねば。

 

 ーーーーーーーーーー

  

 「あ!アランさんお疲れ様です」

 

 「・・・ベルか」

 

 「本当に疲れてますね」

 

 「まあな。ちょっと顔洗ってくるわ」

 

 治療も一段落したし、スッキリしたいから水場へ行こっと。頭がボーとする。精神力(マインド)を消耗させ過ぎたか。

 

 「ベル君。それにアラン君も」

 

 「「?」」

 

 「付き合ってくれ」

 

 思考が定まらない頭で、ヘルメスの付き添いに了承してしまった。それがいけなかったのだ。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 「私らでは満足出来なかったのか?そなたは欲張りな奴じゃのう」

 

 「・・・アラン?何か言い訳ある?」

 

 ──申し訳ありません。実行犯に唆されたんです。しかし安心してください。犯人は捕まえてバンダナ巻いて目隠ししました。なのでお二人の柔肌は見られてません。

 

 「恐ろしく早口じゃが・・・嘘は付いてないな」

 

 「遺言はそれ?」

 

 ──フッ、

 

 ──皆さん大変お綺麗でした(ニコッ

 

 俺の意識はそこで途切れた。

 

 ーーーーーーーーーー 

  

 「ア、アランさん」

 

 「んー?なんだー?」

 

 「えと、その・・・大丈夫ですか?」

 

 「この顔見て大丈夫だと思うか?」

 

 「思いません。決して」

 

 痛てて。やりすぎだろエリス。もう少し加減しろよ・・・俺が悪いけどさ。

 

 「あ、ヘルメス様・・・ヒイッ!?」

 

 「ひゃあ!?」

 

 あん?

 

 「貴方って人は~~~!」

 

 「ごごごごめんなさい!つい驚いてしまって」

 

 はっはーん。またトラブったなこいつ。この主人公め!

 

 「それに貴方も!アイズさんの裸を見ましたよね!?」

 

 「え?いや俺は別に──」

 

 見てない、と言えなかった。だって見たし。大変ご立派でし

 

 「やっぱり見たんですかぁ!?見たんですよね!見たのはお仲間だけだと思い見逃しましたがぁ・・・!」

 

 これは凄まじい魔力・・・!

 

 「お、おいベル」

 

 「な、なんですか?」

 

 「俺も巻き込まれてる感じ?」

 

 「そんな感じです」

 

 ハハハ、クソッタレめ。

 

 「やっぱり許しませーーん!!」

 

 「さーせんしたぁーー!!」

 

 「ごめんなさぁーーい!!」

 

 俺とベルは山吹色の妖精に追い掛け回され───、

 

 「「「迷った・・・」」」

 

 仲良く遭難した。

 

 

 




原作だとアイズ達の裸見てリューの裸を見るベルですが、オリ主がそれを阻止したので一人も見れてません。それなのに怒られた幸運持ちの不幸キャラ。
逆にオリ主は見れるだけのキャラの裸を見ました。エリスに気絶するほどボコボコにされたが。  
ヘルメス?目隠しされたあげく溺死しかけた。
 
 次回は外伝の内容です。やっばい全然進まぬ。
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