三つの選択肢   作:新人作家

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創作系に携わる人すげぇと思う今日この頃。
やっべぇ、うろ覚え知識でこれからどう書けばいいんや。


女子会に男が混ざるな

 

 「これより十八階層へ出発する!」

 

 シャクティ・ヴァルマの号令で、彼女が団長を勤める【ガネーシャ・ファミリア】の一団はダンジョンへと向かった。その中に俺も居てベルも混じっていた。

 

 十八階層に向かう理由は、リヴィラで起きた大規模な【怪物の宴(モンスターパーティ)】を調査するである。そのためか、この件が解決されるまでダンジョンは封鎖、冒険者はホームで待機命令がギルドによって下された。

 この命令に安堵する者もいれば、不満を溢す者もいる。前者は中層探索に不馴れな派閥が多く、後者は血気盛んな冒険者が多い。反応は様々である。

 話は戻るが、この調査を任されたのが【ガネーシャ・ファミリア】だ。この派閥には第一級冒険者が多数存在する強豪でテイムの技術を有しているため、この件を鎮めるのに向いていると言えるだろう。この判断には誰も疑わない。神々や一部の策略に長けた者以外は。

 

 「()()()()()()()()()()()()()

 

 【ロキ・ファミリア】のホームで待機していた【勇者】フィン・ディムナは、ギルドの命令を無視する前提でことを進め始める。これに至った理由については、彼の神掛かった頭のキレによるものだと言っておこう。

 部隊は【ダイダロス通り】へと進み始めた。

 

 ーーーーーーーーーーー

 

 「武装したモンスターです!」

 

 十八階層に到達し、団員の一人が対象を発見した。

 

 「部隊を二手に分ける。モモンガ、リヴィラへ向かい生存者がいないか確認しろ!」

 

 「はい団長!あと自分はモダーカです!」

 

 「「「「ウオオオオオオオオ!!」」」」

 

 「!! 総員戦闘開始!テイムを施すことを忘れるな!!」

 

 「「「「了解!!」」」」

 

 モンスターの咆哮を聞いたシャクティは迅速に指示を出す。人と怪物、二つの影が激突した。

 俺とベルは何もすることなくその様を眺めていたが、

 

 「こっちだベル!リドがいる!」

 

 「リドさんが!?」

 

 スキルで気配を感じ取った俺はベルを連れて走る。リドは戦闘中の【異端児(ゼノス)】と一緒ではなく、離れた場所に一人だけ立っていた。

 ・・・いや、立っているよりも待っている?

 

 「お二方、止まりなさい」

 

 「リュ、リューさん・・・」

 

 「それに【万能者】と・・・えと、【麗傑】だったけか?」

 

 「! 我々は透明になっていたと思うのですが」

 

 「驚いたね。そういうスキルかい?」

 

 リューさんの他に気配が二つあることは知っていた。リヴィラの冒険者と【ガネーシャ・ファミリア】以外の冒険者が居るとすれば、絶対この人達だ。

 

 「クラネルさん、スミシーさん。私達も同行してもよろしいでしょうか?」

 

 「リューさん達もですか!?」

 

 「いや、それは・・・」

 

 それは非常にまずい。この先にはリドが居るし、何ならモンスターが喋ることがバレる。現段階でそれはまずい・・・のか?案外大丈夫なのか?

 でもあっれぇ?アステリオスさんにボコられてなかった?ヤバい、頭の中の原作知識があやふやになってる。

 

 「ベル。この先に居るから取り敢えず先に行け」

 

 「アランさんは?」

 

 「俺はすこぉぉぉし時間を置いて向かうから。先に行って」

 

 「分かりました!」

 

 脱兎の如くこの場を去った。脚速いな、流石Lv.4間近の敏捷だわ。

 

 「ちょっと雑談しません?特に【万能者】にとっては・・・いやヘルメスにとって耳寄りの話だと思いますよ」

 

 「・・・それはなんですか?」

 

 「──────」

 

 【万能者】は一瞬考えた末に、

 

 「分かりました。聞きましょう」

 

 「どうもありがとう」

 

 時間稼ぎの雑談が始まった。

 

 ーーーーーーーーーーーー

 

 「こっちだ、ベル・クラネル。欲を言えばアラン・スミシーも同行してもらいたかったのだが・・・まあ、足止めをしているのだ。文句は言うまい」

 

 「この先にウィーネが居るんですよね?」

 

 「ああ。彼が言うにはな」

 

 フェルズの案内のもと、ベルは【人造迷宮(クノッソス)】を進む。不幸中の幸いは闇派閥が姿を見せないことだろう。負傷や疲労した状態でウィーネ救出作戦の成功率は下がる。闇派閥との戦闘は避けたいところだ。

 ちなみにリドはここに居ない。一人【人造迷宮】へ進んだ仲間からベルを案内するよう頼まれていたのだ。ベルと再会を果たした後、意味深なことを呟いてグロス達のもとへと戻った。今【ガネーシャ・ファミリア】と戦闘中。

 

 「着いたぞ」

 

 「ウィーネ!!」

 

 「! ベル!!」

  

 自分の腕の中でワンワン泣くウィーネに安堵した。どこにも怪我が見つからないから。

 ドスンドスン!と音を立てながら近付いて来た影にベルは警戒の色を見せた。

 

 「()()()()()()・・・?」

 

 目の前に立つミノタウロスは、ベルが知るミノタウロスではない。肌の色が黒く変色し、体格が何倍も優れている。即座に強化種だと断定した。

 

 「()()()()()()

 

 「え?」

 

 「彼は「言わなくていい」分かったよ」

 

 (喋った・・・?フェルズさんがアステリオスと言ってたし、このミノタウロスも【異端児】なのか・・・?)

 

 「名は?」

 

 「え?」

 

 「名を知りたい」

  

 「ベル。ベル・クラネル・・・」

 

 「ずっと、自分はずっと夢を見ていた。たった一人の人間と戦う夢。()()()()()()()()がここに居る」

 

 「ま、まさか貴方は・・・!」

 

 ベルは気付いた。目の前のミノタウロスの正体に。

 

 「自分はアステリオス。最高の好敵手、ベル・クラネルよ」

 

 「ベル・・・?」

 

 ベルはウィーネの前に出てナイフを抜く。ミノタウロスもといアステリオスが言わんとすることが分かったから。

 

 「再戦を

 

 その言葉を聞き終わり、ベルはナイフを構えた。それを見てニィッと口元を緩めた。

 

 そして───、

 

 「うぉおおおおおお!!」

 

 「ヴゥモオオオオオオオオ!!」

 

 薄暗い迷宮で、あの戦いが再び始まった。

 




アステリオス、腕有り魔剣有りの万全の状態。最初っから【人造迷宮】に来たので十八階層でリューさん達を襲わない。
ウィーネ、死なない。
ディックス、死んだ。完全に回復する前にアステリオスが来たのでウィーネを人質として使えず殺された。
フェルズ、ディックスの死体を漁り中。
アラン、ベルの英雄伝説を作るためアスフィ達と取引中。
アスフィ、取り敢えず乗る。失敗した場合、責任はアランに取らせよう。
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