自分好みの展開にしました。よろしくお願いします。
「何これ、地震かな?」
「これは・・・」
「戦闘音だね。地下で、【
小さく揺れる地面を踏み締めながら、フィンは推察する。ここは【ダイダロス通り】。彼の読み通り、ここに現在進行形で何かがある。
「まさか【穢れた精霊】か?」
「規模が小さいからその可能性はないだろう。いくらアダマンタイトで固められているにしては、振動が届かなすぎる」
それに
「お主、耳が良すぎないか・・・?音だけでは距離を測れんぞ」
「種族差と言いたいけど・・・これはランクアップされて五感が強化されたみたいだ」
フィンはあははと苦笑いした。
仕切り直して調査を開始しようとした時、
「『ギルドから通達します。これより災害を想定した
アナウンスが都市中を駆け巡った。これには困惑の色を隠せない。
「ちょっ、なんで私達!?」
「私達がここに居るの知ってるわけ!?ギルドに立ち寄ってないし、そもそも誰とも遭遇してないわよ!」
「どうなってやがる・・・!」
「フィン」
「んー。これは・・・」
(冒険者ではなく、僕達を特定し指名した。いや、何故避難訓練をする?ロイマンの指示か?いや、あの男がこんなことしない。なら考えられるのは・・・)
(ウラノスか?確かにあの男神ならロイマンを動かせるんやが、なーんかまどろっこしいんよなぁ・・・)
(いまいち神意が分からない。本当にウラノスの指示なのか?)
上から、フィン、ロキ、ヘルメスが別の場所で考察する。ギルドの意図が見えない。
「取り敢えず指示に従おう。避難場所は大通りまででいい。念のため闇派閥に気を付けろ!」
「「「「了解!」」」」
ゾロゾロと家から出てきた住民の避難を進めた。親指の疼きが止まらない。
「【ロキ・ファミリア】は指示に従うみたいだな」
ヘルメスは屋根から動向を確認する。誰かがこの盤面を操っている。フィンやロキ、フレイヤではなく自分達の思惑の外に居る誰か──まさか!
「ヘルメス様!」
「アスフィ!アイシャちゃん!それにリューちゃんまで」
肩で息をする自分の眷属を労おうと思ったが、それは止めた。猛ダッシュで戻って来た理由があるみたいだから。
「
「やはりアラン君が絡んでいたか・・・よし、伝言を聞かせてくれ」
「『ベル・クラネルを英雄にする。手伝え』です」
「・・・それだけ?」
「それだけです。恐らくこの振動と、避難訓練が関係しているのかと」
アスフィは伝えた。これがアラン・スミシーの雑談内容だ。ヘルメスは少しだけ考え答えに辿り着いた。
「アハハハハハ!!」
「へ、ヘルメス様・・・?」
「ああいや、悪いな。アラン君がここまでとは思わなかったんだ。当然返答は了承だ。このヘルメスが手伝おうじゃないか!」
ヘルメスは己の眷属を使い走りにした。露骨に嫌な顔するが、無茶振りに慣れているアスフィは従った。
向かう場所は当然。
「【勇者】!」
「ん?【万能者】じゃないか。何か用かい?」
「実は───」
「それは本当かい?」
「ええ。ヘルメス様もアラン・スミシーも貴方達に信頼を寄せています。だから───」
「ヴゥモオオオオォォォォォォォ!!」
「!! 君は戻ってくれ!」
「分かりました!」
地上に一体のミノタウロス。そして───、
「【リトル・ルーキー】!?なんであの男が戦っているんだ!?」
「それにあの光はアラン・スミシーの魔法じゃないか!?」
光る羽衣を纏うベルが現れた。
「フィンさん!」
「君がここに誘導したのかい?」
言葉がキツイ。それはそのはず、地上を戦場に変えようとしているのだから。
「イケロスが地上に通じる扉を開けた」
アランはウィーネやリド達が地上に現れない今、【ロキ・ファミリア】が【人造迷宮】に攻め込むと推理して、彼らだけに観戦させようとしていたのだ。
しかし、何処からともなく現れたイケロスが扉を開け、あの二人がそっちに流れていった。
イケロスの顔面を殴った。男神の鼻が曲がった気がするがそれは気のせいだ。
「協力者に頼んで避難訓練という形で離そうとしたんですが・・・」
「んー、ギリギリ間に合ってない、かな?」
「これから俺はあの二人の近くを走り回ります。フィンさん達は今までのように避難を。それとリヴェリアさんと、リーダーに
「分かったよ。詳しい話は後で聞いていいかな?」
「もちろん。こうなったら全て話します」
失礼します。と言いながら走り去った。彼は逃げ遅れた住民を守るように動くらしい。
「僕も頑張らないとね・・・ところでリーダーって誰だ?」
フィンは残りの部隊を率いて進軍した。
ーーーーーーーーーーーー
ヤバいヤバいヤバい!
「『アラン・スミシー!今地上はどうなっている!』」
「『二人の戦闘のせいで一部の住人が逃げ遅れてパニックになってるけど、それ以外は大丈夫!【ロキ・ファミリア】が避難を進めてる!』」
それでもヤバいのは変わらない。
「ふんぬっ!!」
瓦礫が飛んで来るが根性で受け止める。
「うわぁぁぁぁ!?」
「よっと!!」
人の上に屋根が落ちてくるが一緒に躱す。
「ル、ルゥ!」
「なんのぉ!!」
巻き込まれそうになっていた子供を庇う。
万全のアステリオス相手に、今のベルだと簡単にやられてしまう。だから常時魔法を発動させている。これがキツイ!
あいつら場所を考えずに戦うから、こっちの負担が重いぃ!?
「アラン・スミシーだな」
「おいおい、なんでこのタイミングで・・・」
それだけではなく、
「なんで俺達がこんな愚図なんかに・・・」
「言いたいことは分かるが、女神の神意に従え愚猫」
「(中二発言省略)」
「ベル・クラネルだけでなくこの男もか」
「まあ、あの男よりマシだな」
「それでもギリギリだがな」
「羨ましい。殺すか」
【フレイヤ・ファミリア】の幹部勢揃いじゃないっすかー。いや、なんでぇぇぇぇ!?ほんで最後物騒だしよぉぉぉ!!
もうヤダァァァァ!ラクシュミィィィィィ!!
「あの、俺は今暇じゃなくて・・・」
キッ!
ヒェ!
「フレイヤ様の神意だ。我々はお前に従えと命令された」
「つまり・・・分かるな?」
いや、分かりません。何故俺に?【勇者】かヘルメスだろそこは。
「・・・女神の神意を背く指示を出したら?」
「殺す」
だよねぇ。この人達本気でしそうだわ。ここは無難に、
「じゃあフィ「よし、殺すか」移動しながら指示を出します!」
【勇者】フィン・ディムナに頼むのダメなんですか?そんなに仲がよくない、わな。うん。仲がいいはずがなかった。
「
「それは悪くないが───」
「おい愚図野郎。女神に当てる気か?」
殺気立つな怖ぇよ。
「リヴェリアさんとリーダーに、結界を展開させます。だからエルフ二人は伝言頼まれてくれませんか?」
「それなら任されよう」
「(コクリ)」
すんませんエルフ呼びして。名前ド忘れしちゃったんです。
「【女神の戦車】と四ツ子さん達は、これに便乗する闇派閥を撃退してください」
「ちっ」
「避難誘導よりいいな」
五人は離れた。一番怖い人と別れたのでホッと一安心。
「俺はどうする」
「脳k・・・じゃなかった、【猛者】は戦いの余波を消しつつ、ベルにその大剣を渡してください」
「心得た。・・・ところで今、脳k「ああーー!!あそこに逃げ遅れた人がいるぅぅぅぅ!!」・・・」
全力で逃げた。前世で俺が思っていた【猛者】オッタルの蔑称だ。それがポロッと出掛けた。【女神の戦車】を蔑称で呼ばなくてよかった。
よしよし、さっきより楽になってきたな。
「おい!」
「どぅえ!?」
「てめえ、あの猪野郎とはどういう関係だ?」
急に現れんなビビったろぅが。ベートさんや。
「女神に気に入られてるみたいっす」
「女神・・・ちっ」
「ベートさん、仲間の人達に誘導を優先させてください」
「ああ?なんで俺が」
「闇派閥は【女神の戦車】達が抑えてくれてます。だから「てめえ!あの猫野郎にも頼んだのか!?」ううう、うっす!」
ワナワナと震えてる。あっれー?何が気にくわなかったんですか。
「俺が全部片付けてやる!!おい、リーネ!他の奴らに伝えろ!」
「は、はい!」
「ちょ、ベートさん!?」
そう言ってベートさんは走り去った。
「・・・もういいや」
俺は元の作業に戻ったその数分後、
───大鐘楼が響いた。
フレイヤ。ウフフ、楽しませてちょうだいね?
オッタル。ほう?我々相手に臆さないか。でも脳筋って言ったよね?奴を処していいですか、我が女神。
アレン。ちっ、なんで俺がこんな愚図に。女神は言わずもがな、避難誘導に回したら半殺しにしてた。
ヘディン。ふむ、悪くない指示だ。あの方にの伝言役に頼んだのはグッド。
ヘグニ。優しそう。仲良くしたい。
ガリバー兄弟。【勇者】の指揮下よりマシだ。弟達は辛辣だが、我々相手によくやってるよ(By長男)