三つの選択肢   作:新人作家

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小説が中途半端で投稿されていてビックリしました。
誤字脱字報告ありがとうございます!


お、お前!

 

 黒衣の人物もとい、愚者(フェルズ)と名乗る人物が登場したことにより、宴は終了した。彼?彼女?から一通りの説明をしてもらうためだ。

 知性のあるモンスターを【異端児(ゼノス)】といい、ギルドの創設神ウラノスはフェルズやその他の協力者と共に彼らを保護しているとのことだ。その協力者とはあのガネーシャ。都市の治安維持を担当し、前回開催された【怪物祭】は、彼らとの共存を目的としているらしい。俺やラクシュミーはあの神から教えてもらった。

 

 「ギ、ギルドが!?」

 

 「ガ、【ガネーシャ・ファミリア】もでございますか・・・?」

 

 これにはベル達は驚いた。

 まさかギルド(厳密にはウラノス)と【ガネーシャ・ファミリア】がこんな秘密を抱えているとは思わなかったからだ。もしバレたら組織の信用が急降下し、民衆の不満が一気に爆発するだろう。改めて聞くと、とんだリスクを抱えてんな、神ウラノスとガネーシャよ。

 

 「モンスターを倒すことに躊躇わないでくれ」

 

 リザードマンの【異端児】リドが全員に告げる。その中で特に、躊躇の色を見せていたベルの心に刻まれた。これからはもう大丈夫だろう。

 全ての話を聞き終わり、その帰りの際にウィーネが離れ離れになることを嫌がったが、俺達はまた会うことを約束し、一応は納得してくれたみたいだ。

 

 「フェルズ、相談があるんだが・・・」

 

 「? なんだアラン・スミシー」

 

 まさかウィーネとは()()()()()の仕方をするとは誰も思っていないだろう。原作を知っているが、俺には【イケロス・ファミリア】をどうにかすることが出来ない。せめて助言だけでもと思い、フェルズに相談した。何にも出来ないことがもどかしいし、見捨てる形になるのが悔しい。

 せめて、日時をずらすことって出来ないかな?

 

 「・・・君の言うことは分かった。しかしまだ君を信用していない。それが本当かどうかも不明だからな」

 

 まあ、そうだな。こんなこといきなり言われても信用しない。俺だってそうかも。

 

 「だから【異端児】最強の()を呼び戻す。幾分かマシになるだろう」

 

 「最強が来るんなら安心だ。ちなみに実力はどのくらい?」

 

 「流石に【猛者】よりかは下だろうが・・・それでもL()v().()7()()()()

 

 「・・・マジ?」

 

 「マジだ。深層域のモンスターを喰らっているからな」

 

 やっぱやべぇよメインヒロインは。あれとまた戦うことを約束したベルも大概だけどさ。

 

 「それならマシになるね。でも一応警戒させておいてくれ。安全とは言えないから」

 

 「任せろ」

 

 「アランー?もう出発するよー」

 

 「分かった、今行く!・・・じゃあ、みんなによろしく」

     

 俺はベル達の後を追った。不安は消えないが、あれが原作より早く来るんならまあ大丈夫だろう。

 あー、でもでも。【ロキ・ファミリア】の連中と和解して外伝で協力するんだよね確か。変えたら変えたで絶対影響するよなぁ。最悪ゲームオーバーだよぁ。慎重に動くか。目標はベルとの再戦。そして【異端児】と協力関係になってもらうこと。頑張ろ。

 

 ーーーーーーーーーーーー

 

 「糞がっ!!ここは中層だぞ!?なんで()()()()()がいやがる!!」

 

 男はあらゆる箇所から血を流し、折れた足を引き釣りながら悪態を付いた。

 男とその仲間達は移動中の知性あるモンスターを捕獲するため張っていたら、そのモンスターは姿を現した。男達は何とか制圧していたのだが、突如として現れたモンスターに滅茶苦茶にされてしまった。

 その結果、この男を除く仲間達が皆殺しにされたのだ。

 

 「俺の()()を使えれば何とかなったんだが・・・」

 

 彼の呪詛は狂乱。簡単言えば対象を狂わせ、狂った生物は近場の生物を襲うというものだ。あのモンスターの近くにいたのは自分だった。

 重症を負いながらも、仲間を囮にすることで命からがら逃げ出せた男は嗤った。

 

 「一匹捕まえられたのは運が良かった。こいつを利用してあの牛野郎に復讐してやる・・・!」

 

 男の名前はディックス・ペルディクス。【イケロス・ファミリア】所属で【人造迷宮(クノッソス)】創設者ダイダロスの直系の子孫及び、ダイダロスが遺した呪いに狂わされた狂人である。

 

 ーーーーーーーーーーーー

 

 「やったー!()()()()()()だよ!」

 

 帰宅後のこと。

 ラクシュミーに恩恵の更新を頼んだ俺達は、順番にやってエリスの番で発覚した事実。

 

 「おいおいマジかよ・・・」

 

 「早すぎじゃろ、流石に・・・」

 

 ラクシュミーはいつもの余裕が消え去る。例のスキルも当然知ってるし、更新の度に早いことだって分かってる。でもランクアップは別。偉業を達成しないと不可能だもん。

 

 「やっぱあれかなー。私の攻撃がレイに当たったことだよね。あれしか考えられないもん」

 

 「あの時か。なら俺だって」

 

 「アビリティはよく伸びたが、アランは上位の経験値が足らんのじゃよ」 

 

 ぐぬぬ。

 

 エリス・キャルロ(16)Lv.3

 力:I0

 耐久:I0

 敏捷:I0

 器用:I0

 魔力:I0

 

 発展アビリティ

 狩人H

 剣士I

 

 魔法

 “速度増加(速まれ)”【加速(アクセル)

 

 スキル

 【犬人咆哮】

 ・獣化

 ・全能力値に高補正

 

 【貴方追奏(フォー・ユー)

 ・───

 ・特定の人物を想うほど効果向上

 ・魅了無効

  


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