信じられない。
信じられるか。
信じてたまるか。
私は神だ。
例え謀略策略戦略に長けていない神だとしても、あのロキやヘルメス、天界では常に計画の邪魔をしたウラノスにだって出し抜けた。
私の計画は完璧だ。穴などあるはずがない。いや、あったとしても最早関係ないのだ。
オラリオを物理的に吹き飛ばす。その準備は完了に向かっている。例え【フレイヤ・ファミリア】が来たとしても間に合わない。
それなのに何故だ!
何故、今になって胸騒ぎがする!?
私は───
「
ああ、そうだ。私は
「イェーイ! エニュオ君見てるぅ?お宅のエインちゃん、俺がいただきましたぁーー!!」
目を疑った。
いや、だって・・・は?なんでお前がここに居る?なんでお前はエインの肩を寄せている?それにいただいただと?何を言っているこの男は。
おいこら、ロキ。ゲラゲラ笑うんじゃない。てか、いつからそこに居た?
「なぁ、エニュオ。今どんな気分なんや?お気にの娘が他の男に寝取られるのは」
「・・・お前はアラン・スミシー、ロキ達と協力関係にある【
「うわ、怖っ。いきなり声荒げんなよ」
エニュオを名乗る全ての黒幕は、フゥー、フゥーと息を荒げた。これじゃあラスボスじゃなくて、ただの小物だな。
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ベル救出に向かう一行は、ヴェルフが新たに製作した
追加でリド率いる【
目指す場所は深層の三十七階層。リドが言うにはベル達はそこまで落ちたとフェルズから言われたらしい。
深層はかなり広くて凶悪なモンスターが多数出現し、第一級冒険者と同等の力を誇るリドでさえ敬遠する。そんな場所に俺達は向かう。
「(まあ、俺達だけじゃなさそうだけど・・・)」
ギリギリエリスの索敵に引っ掛からない後方から強力な気配。
これはモンスターではない。それに、この
都市最大派閥の一角、【フレイヤ・ファミリア】だ。
遠征が始まる前、ベルがLv.4に到達する要因となったダイダロス通りでの攻防。女神フレイヤの指示で彼らの指揮を務めた俺だから分かったことだ。
そんな人達が陰ながら援護してくれているので、進行速度が速い速い。
俺達は無事、深層まで辿り着き、
「! 居ました、ベル様ぁ!!」
「ち、治療を早く!二人とも酷いケガだから!」
俺とカサンドラは急いで回復魔法を使用した。ズタズタのボロボロのままここまで辿り着いたベル達は、合流した俺達を見て安心したのか、意識を失った。
俺達は地上を目指し、地獄のような遠征は終了した。
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【戦場の聖女】ことアミッド・テアサナーレの頼みを受け、ベルとリューさんの治療のため【ディアンケヒト・ファミリア】に通った帰りの晩のこと。
「アランがイケないんだよ?アランが私の気持ちを無視するから・・・」
「ちょっ、エリスさん!?何してらっしゃるんですか!?」
なんかベッドがモゾモゾするなぁ、と思って目を開けたらエリスが居たんだよね。あれれー?おかしいなぁ?戸締まりちゃんとしたよねぇ?
「大丈夫だよ。すぐ終わるから・・・ハァハァ」
「あっ、ちょ、待っ──あっーーーーーーー!!」
獲物を狙う獣のようなエリスに逆らうことが出来ず。彼女とはそういう関係になった。
ぴえん
ベルの右腕は、アランが貸した篭手のお陰で原作同様の怪我をしませんでした。それでも切り傷ではなく、衝撃によって骨にヒビが入りましたが。アランに感謝。
椿はエインを見て即座斬りかかろうとしましたが、事情を話して止めてもらいました。かなり警戒しています。