俺の言葉に教会に集まった人達は黙り込んだままだった
「そのような事我の知った事ではない。せいぜい踊れ雑種」
そう言ったのはギルガメッシュ王だった
「ええ、構いません」
「はぁ!?お前が協力しましょうって言ったんだろ!なんで引き止めることすらしないんだよ!」
もちろん理由はある。ギルガメッシュ王に強制しようとするなんで地雷の上でタップダンスを踊るに等しいと言う行いである事
「まだ説明が途中何ですよ。聖杯には一つ厄介なシステムが搭載されています。それは聖杯戦争の全ての陣営が協力関係になった時に更にマスター七人を選出しサーヴァントを七騎増やすシステム。聖杯大戦を発動するシステムです」
その言葉に一同は驚く
「それはなんとも、めんどくさいのぉ」
「サーヴァントが更に追加されるだと……」
本当にめんどくさいシステム搭載したよな。
今の大聖杯には悪意がある。下手すれば即座に起動されてやばい事になる
「それに、聖杯戦争を辞めてください、とは言いましたがそれはあくまで大聖杯に宿る悪意をどうにかする為です。悪意を大聖杯から消し去った後はそのまま聖杯戦争を続行をして頂いて結構です。まぁ、最悪の場合は大聖杯を解体する必要が出てきますが」
俺的には大聖杯の悪意を無くしさえすれば後はご自由にという感じだからな。迷惑さえ掛けてくれなければそれで良し。サーヴァントの二人も受肉自体は令呪で出来るから
「なるほど。君が我々に求めるのは大聖杯に巣食う悪意をどうにかする事であり、聖杯に関しては必要としていないと」
「その認識で間違いありません。ロード・エルメロイ」
その言葉でマスター達は考えているようだ
「……すまないがその悪意をどうにかする手段を君はもっているのかな?」
そう質問して来たのは衛宮切嗣だった
「はい、ですがそれが必ずしも成功するとは限りません。それ故に皆さんに集まって頂きました。それに皆さんに御協力頂けなくても最悪の場合邪魔される事が無いようにという意味合いもありますが」
一番不味いのが聖杯の顕現と聖杯の悪意を叩こうとした際に邪魔される事。ここに来るまで他のマスター達は知らなかったからね
「悪意をどうにかする手については信用を得る為にも御説明しましょう。まず俺の右隣にいるサーヴァントキャスター、真名を出雲阿国と言います」
「……なっ、真名を晒した!?」
真名は本来なら秘匿すべきもの。それだけで呼び出された英霊の得手不得手や弱点等も知れるためだ
「それよりも、聖杯戦争には東洋のサーヴァントは召喚されないはずでは?」
「おそらくですが悪意が居る事によって聖杯戦争のシステムに何らかの影響が出た為と推測ですが考えています。私の左隣のサーヴァントはクラスアヴェンジャー、平景清と言います。彼女はほぼ一般人と変わりないマスターから譲り受けました」
イレギュラーなんぞ起こってなんぼみたいし所あるし。想定外なんてままある事だ。景清に関しては説明が面倒いので譲り受けたという事にした
「……なるほど確かにイレギュラーが多い」
「これは不味いな……」
まぁここまで状況証拠出されれば信じる他無いよね
「話がズレましたが悪意をどうにかする為の奥の手として阿国の宝具を使います。彼女は歌舞伎が有名ですが退魔の一族の出身であり、とある悪神を封印していた一族です。その宝具により大聖杯の悪意を消し去る、消し去る事が出来なくても封印という形で悪意を打倒します。そして…」
俺は腕の服をまくる。そこから出てきたのは12個の令呪
それを見た一同は驚く
「この令呪のうちの半分は強制力が無いただの魔力の塊になります」
聖杯戦争における令呪は元々間桐家が開発した物になる。制作した際の資料は未だに残っておりそれを参考に強制力の無い令呪を作った。これは言わば魔力タンクだ
「この令呪を使い阿国の宝具を強化します。それでおそらくは消し去る事が出来るかと」
「……なるほどのぉ。考え無しでは無かった訳か」
これが今の所自分が確実に出来る手立てだ。他の案としては確証が無いが斬魄刀も有効だとは思う
「もちろんタダでとは言いません。事が終わった場合自分は聖杯戦争に参加はしません。それにこの令呪を各陣営に一つづつお渡しします。強制力は無いのでサーヴァントの強化位にしか使えませんが無いよりは良いでしょう。」
とりあえずこれが今俺が提示出来る全てかな
「……返事についてはこの場で出さなくても構いません。三日後までに出して頂けると幸いです」
その言葉で俺はその場を締め括った。結局その後は誰も参加するとは言わず考えるとの返事だった。とりあえず答えが出る三日後までは教会からの戦闘禁止の言葉をもらった。それと教会側もこれを重く受け止め戦力が派遣させるそうだ
これでどうなるかだが……不安だ