アニメ最終話で、喜多ちゃんがぼっちちゃんのこと抱きしめながら腹話術してる場面あるじゃん?最後後ろからその二人が描かれてるところを見てさぁ   作:明太子美味しい

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せ、セーフ(震え声)

また番外編か、と思っていたらバレンタイン編を書いたのが一週間前でしたね。記念日近スギィ!



後藤ひとり誕生日if:独り占め

 

 

「そ、それなら――」

 

 

 目の前には少しだけ顔を赤く染めたひとりちゃんの姿。彼女はどこか緊張した様子でチラチラとこちらを見ている。

 

 プレゼントが何も思い付かず、直接本人に尋ねるという力技に出た私にひとりちゃんは答えてくれた。

 

 

 

 

 

 

「――それなら誕生日は、喜多さんを独り占めしてもいいですか?」

 

 

 

 

 

 

 ……?

 

 

 

 

 

 え、えぇ!? そ、そんなっ、嘘でしょ、えぇ!?

 

 彼女の発言に一瞬で頭が沸騰する。

 人見知りで恥ずかしがり屋のひとりちゃんが、まさかそんな大胆な発言をするとは微塵も思っていなかった。

 

 いつもなら キターン! と喜んでいるが、今日ばかりはそんなことをする余裕もない。今の私は彼女の不意打ちにドキドキなのだ。

 

 

 わ、私を独り占めしたいって、やっぱりそういうことなのかしら?

 

 

 お友達を独り占めしたいなんて思うことは普通じゃないだろう。それこそ相手が大切な人だったり、好きな人だったり――

 

 

 ま、まさか好きな人なのぉ!?

 

 

 私は体をアワアワと震わし、目もグルグルと回しながら考える。誕生日という特別な日に私を独り占めしたいなんて。そんなの私が好きってことに違いない。そうに決まっている!

 

 茹だった頭が弾き出した結論は、私の幸せな未来を約束する素晴らしいものだった。

 

 

 そうよね。もう私はゴールしてもいいのよね……!

 

 

 空を見上げてフルフルと感動に震える私に、ひとりちゃんは何を勘違いしたのか、

 

 

「――いいいイキってすみません」

 

 なんて言って涙目で謝り出した。

 そんな彼女に私は慌てて返事をする。

 

 ――いいわよ。存分に独り占めしてちょうだい!

 

 にっこり笑顔で告げたその言葉に、ひとりちゃんはえへえへと嬉しそうに笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

++++++

 

 ……思い付かない。

 一体どんなプレゼントを彼女へ贈ればいいのだろうか。

 

 悩み始めてから既に二週間が経過している。二月二十一日まであと三日しかない。早くプレゼントを決めないと当日に渡せなくなってしまうだろう。

 

 

 二月二十一日。それは後藤ひとりちゃんのお誕生日である。

 

 

 ならば絶対に素敵な日にしなければならない。彼女には幸せな一日を送って欲しい。あわよくば感動して『喜多さん素敵! 抱いて!』みたいな流れになってくれると最高なのだが、流石にそれは夢の見過ぎだろう。

 

 せめてひとりちゃんには笑っていて欲しい。そんな思いから私は、恥を忍んで先輩達に助言を求めようと考えた。

 

 

 

 

 

 

 場所は移ってSTARRY、アルバイトが終わった後に私は先輩達に話しかけた。因みにひとりちゃんはお休みである。

 

「プレゼント? あぁ、もうすぐぼっちちゃんの誕生日だね。喜多ちゃんはプレゼントが思い付かないんだ?」

 

 

 一応アクセサリーや香水は考えてはいたのだ。けれどペアリングやネックレスはギターの邪魔だろうし、香水に至っては彼女の性格的に好まないだろう。

 

 そう考え始めると、何も良い案が思い付かなくなってしまったのだ。一応私の使っている香水は買っているけれど、これで喜んでくれるかは微妙といったところだ。

 

「あんまり難しく考える必要は無いと思うけどなぁ。ひとりちゃんは、誕生日プレゼントならなんでも喜んでくれるよ!」

 

 特に喜多ちゃんからのプレゼントはね! と最後に一言告げて、伊地知先輩はフロアの掃除を始めた。

 

 ……その最後の一言について詳しく伺いたかった。

 

 モヤモヤとした思いを抱えながら、次はリョウ先輩に質問した。

 

「いっそのこと直接聞いてみたらいいんじゃない?」

 

 ――えぇ!? それは有りなんですか?

 驚いた私は先輩にすぐに聞き返した。

 

「確かにサプライズ感は無くなるけど、相手の欲しいものを確実にプレゼント出来る。因みに私は今、ちょうど欲しいと思っているベースがある」

 

 そ、そうですか。

 

 先輩の誕生日はまだまだ先だし、お金も持ってないからベースはプレゼント出来ないだろう。

 けれど先輩の提案はとてもタメになるものであった。なるほど、事前に聞いておくというのも良いかもしれない。むしろそれが一番のような気がしてきた。

 

 私はリョウ先輩にお礼を告げて、バイトの後片付けを進めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

++++++

 

 時刻は翌日の昼休み。私達は階段下のスペースに集まってお昼を食べていた。彼女との幸せなひとときに頬が緩むが、今日の本題は別のところにある。

 私は昨日いただいたアドバイスに従って早速尋ねることにした。

 

 ――ねぇひとりちゃん。

 

「は、はい!」

 

 ――もうすぐひとりちゃんのお誕生日ね!

 

「あっ、そそそそうですね……!」

 

 あはっ。

 

 どこか挙動不審で返事をする彼女が微笑ましい。彼女も自分の誕生日が近いことを意識していたみたいで、期待の文字が顔に書かれていた。

 

 ――ひとりちゃんはお誕生日プレゼント、何がいいかしら?

 

「ウェッ!」

 

 彼女は驚いたように声を上げた。まさか自分に訊かれるとは思っていなかったらしい。私は彼女に事情を話す。同時に、一応香水も用意していると伝えた。

 

「わ、私は喜多さんからのプレゼントなら全部嬉しいですよ?」

 

 嬉しいことを言ってくれた彼女ににっこりする。けれど私は、彼女が一番喜んでくれるものをプレゼントしたいのだ。彼女のためならどんなことだってしてあげたいと思う。

 

 そう伝えた私に、彼女は少し考えてから私に話始めた。

 

 

 

 

 

 

「そ、それなら――」

 

 

 目の前には少しだけ顔を赤く染めたひとりちゃんの姿。彼女はどこか緊張した様子でチラチラとこちらを見ている。

 

 プレゼントが何も思い付かず、直接本人に尋ねるという力技に出た私にひとりちゃんは答えてくれた。

 

 

 

 

 

 

「――それなら誕生日は、喜多さんを独り占めしてもいいですか?」

 

 

 

 

 

 

 ……?

 

 

 

 

 

 え、えぇ!? そ、そんなっ、嘘でしょ、えぇ!?

 

 彼女の発言に一瞬で頭が沸騰する。

 人見知りで恥ずかしがり屋のひとりちゃんが、まさかそんな大胆な発言をするとは微塵も思っていなかった。

 

 いつもなら キターン! と喜んでいるが、今日ばかりはそんなことをする余裕もない。今の私は彼女の不意打ちにドキドキなのだ。

 

 

 わ、私を独り占めしたいって、やっぱりそういうことなのかしら?

 

 

 お友達を独り占めしたいなんて思うことは普通じゃないだろう。それこそ相手が大切な人だったり、好きな人だったり――

 

 

 ま、まさか好きな人なのぉ!?

 

 

 私は体をアワアワと震わし、目もグルグルと回しながら考える。誕生日という特別な日に私を独り占めしたいなんて。そんなの私が好きってことに違いない。そうに決まっている!

 

 茹だった頭が弾き出した結論は、私の幸せな未来を約束する素晴らしいものだった。

 

 

 そうよね。もう私はゴールしてもいいのよね……!

 

 

 ――いいわよ。存分に独り占めしてちょうだい!

 

 にっこり笑顔で告げたその言葉に、ひとりちゃんはえへえへと嬉しそうに笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

+++

 

 今日は土曜日である。

 残念ながらひとりちゃんのお誕生日は平日であったため、その週の休日に集まることにした。場所は私のお家である。これで人目を気にする必要がなくなり、思う存分楽しめるだろう。

 

 当日のお誕生日会では、既に香水をプレゼントしてある。彼女は顔をふにゃふにゃとさせて嬉しそうにしていた。その姿は本当に可愛らしくて私も幸せだったけれど、本命は今日である。

 

 今日の私はひとりちゃんに独り占めされちゃうのだ!

 

 そう思うだけで体がソワソワとし始める。私は一体何をされちゃうのだろうか。妄想が昨日から止まらない。

 

 ―― ピーンポーン。

 

 まだかまだかと時計を確認していると、お客さんの来訪を告げるベルの音が聞こえた。

 

 私は急いで玄関の扉を開けると、そこには待ち望んだひとりちゃんの姿があった。

 

 ――いらっしゃい!

 

「お、お邪魔します!」

 

 

 

 

 彼女を迎えた私は自分の部屋へと案内する。それから私達は、荷物を部屋の隅に置いてベッドに並んで座った。

 

 

 ……。

 

 

 お互い何も話さないまま五分が経った。私もひとりちゃんも、少しだけ緊張しているみたいだ。この状況も初々しいカップル感があって良いと思うけれど、このままでは日が暮れてしまうかもしれない。

 私は意を決して話しかけた。

 

 ――これで、今日の私はひとりちゃんのものね……?

 

「ピャッピャァァァァッ」

 

 彼女は顔を真っ赤にさせて声を張り上げた。どうしたの! と慌てて訊く私に、彼女は恥ずかしそうに答えてくれた。

 

「あっ、あのときは舞い上がってしまって、喜多さんがなんでもしてくれるって言ったから……」

 

 か細い声で、恥ずかしそうに話す彼女は大変可愛らしかった。そんな彼女を微笑ましく思いながらも私は、なんでもしてあげたいのは本当だと告げる。

 それを聞いて彼女は、恥ずかしそうにしながらも私に願いを伝えてくれた。

 

 

「そ、それなら――」

 

 

 ……それなら?

 ゴクリと私は唾を飲み込む。彼女がこれから話す言葉を一言一句逃しはしない。

 

 

「――それなら今日一日、わ、私のことを離さないでください」

 

 

 

 

 ……キッ。

 

 

 

 

 キタキタキタキターーーーーーーーーーーーーーーー!!

 

 

「や、けけ決して変な意味では無くて! その、喜多さん優しいし温かいですし、そ、それに良い匂いもして、抱きつかれるとすごく気持ちいいですし実は喜多さんに貰った香水も使ってみたんですが、それじゃあ物足りなくてずっと悶々としててそれで……!」

 

 物凄い勢いで弁明を始めるひとりちゃん。相当慌てているみたいで、彼女は目をグルグルとさせていた。

 

 

 ん゙ん゙ん゙可愛いわっ!

 

 

 でもそっか。抱きしめて欲しいのか。

 ならばいいでしょう。ひとりちゃんの望むままに今日は好き放題抱きしめて、捕まえておくことしよう。

 

 

 私は未だに慌てている彼女を優しくベッドに押し倒した。それから彼女にのしかかり、ぎゅーっと強く抱きしめる。途端に伝わり始めたふわふわもちもちに、私の理性が一瞬で溶けて無くなった。

 

 彼女からは アッ て声が聞こえてきたが決して気にしない。嫌がったってやめることは無い。

 

 だってこの状況は――

 

 

 

 

 

 ……今日は覚悟しててねひとりちゃん。

 

 

 

 

 

 ――この状況は貴女が望んだのだから。

 

 

 

 

 その日の私はやりたい放題 キタキタ した。

 

 

 

 この日から私達の距離が更に縮まったのは言うまでもないだろう。

 

 

 




虹夏「結局、誕生日プレゼントは香水以外に何をあげたの?」

喜多「私です」

虹夏「?」

喜多「私です」

虹夏「??」
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