アニメ最終話で、喜多ちゃんがぼっちちゃんのこと抱きしめながら腹話術してる場面あるじゃん?最後後ろからその二人が描かれてるところを見てさぁ 作:明太子美味しい
作者「くそ…じれってーな。俺ちょっとやらしい雰囲気にして来ます!」
ちょっとだけやらしい雰囲気になってしまいました(当社比)
――ひとりちゃん大丈夫!?
彼女はあまりのショックに、体中を震わせて地べたを這いずり始めた。
私は慌てて彼女の側にしゃがみ、必死に励ます。
やはり彼女は、SNSに拒否反応を示してしまうのだろう。軽率に話題として上げてしまったことを悔やむ。
遂に彼女は、以前アー写撮影をした日のような、機械音声を思わせる異音を放ち始めた。
まずい。このままでは昼休みが終わってしまう。
ようやく実現したひとりちゃんとのお昼ご飯なのだ。面白い彼女を見るのも良いが、今日くらいは二人で笑い合う時間にしたい。
モゾッ。
……?
今、一瞬だけモゾモゾとした感覚を覚えた。
この感覚の正体が気になるけれど、今はひとりちゃんを復活させる方が優先だろう。
どうやって慰めようか考えつつ、彼女の方を見つめる。
すると突然異音が鳴り止み、うねうねとした彼女の動きが停止した。
びっくりして様子を窺うと、彼女の輪郭やパーツがもとに戻っている。
なんと驚くことに、ひとりちゃんは自力で復活したのだ! 彼女の成長に私も嬉しくなる。
良かったぁなんて息を吐いた私は、すぐ目の前にあるひとりちゃんの頭を撫でる。頑張った彼女へのご褒美だと思って欲しい。
――自分で戻って来れるなんて、偉いのね……?
そう告げると、彼女は頬を仄かに赤く染めながら返事をしてくれた。
「エッ、えっとその、何というか、ハイ」
……?
私はその様子に違和感を覚える。
彼女はすぐ表情に出る。だから、いつものひとりちゃんならもっとデレデレして、ニヘラと可愛らしくて笑う筈だ。
けれど、いまの彼女は挙動不審で目線も忙しなく動いている。
モゾモゾッ。
まただ。また突然のモゾモゾとした感覚がした。
この感覚、どこかで……?
具体的には思い出せない。けれど、今までも何度か感じたことのあるこの感覚。
例えば駅、ホームに繋がる階段を登っている時。
例えば学校、体育の授業に参加している時や階段を登っている時。
感じた瞬間の記憶は思い出せるけれど、その正体が分からない。
モヤモヤしたままもう一度ひとりちゃんの顔を見ると、またもや違和感を覚えた。
……目が動いていない?
そう、彼女の目線が動かないのだ。
先程までは動揺し忙しなく動いていた目線が、今は私の方向で固定されている。
それに何故か、彼女の顔が先程より真っ赤に染まっていた。
分からない。私は一体、何に違和感を覚えているのだろうか。
改めて彼女の目線を確認すると、あることに気が付いた。
彼女の目線は私の方に、正確には私というよりもしゃがんだ私の足元を――
――まさか……?
心臓がバクバクと動き始めた。
落ち着け私、よく確認しなさい。
ここで早とちりしたら、恥ずかしさのあまり破裂してしまうぞ。
自分に言い聞かせる。
そうだ、少しカマを掛けてみよう。そうすればこれが真実かどうか確認できる筈だ。
私はひとりちゃんに、少しお手洗いに行ってくると告げる。
返事を待たずに立ち上がり、彼女の頭から少しずれた所を、ゆっくりと通り抜けた。
そのときの彼女は――
食い入るようにスカートの中を見つめていた。
あはっ!
++++++
今日もバンド練習を終えて、ひとりちゃんと一緒に駅へと向かう。時刻は既に午後九時を過ぎ、人通りも随分と少なくなっている。
彼女と共に、静けさに包まれた夜道を歩く。繋がれた手からは彼女の熱が伝わって来た。
私はこの時間が好きだ。
まるで、この街には私達二人しか居ないのでは無いかと錯覚するから。
意外かもしれないが、ひとりちゃんと二人きりの時間というものは思ったほど多くない。学校やSTARRYでも、友人や先輩達が必ず側に居る。
複数人で和やかに過ごすことはもちろん楽しいと思う。けれど、彼女と二人きりの時間も私にとっては大切なんだ。
そんな想いを噛み締めつつ、ゆっくりとしたペースで歩く私の視界に、下北沢駅が見えて来た。
もう今日はここでお別れね……。
「あ、あの……?」
無意識の内に、手に力が入っていたようだ。
私達二人だけの時間が終わってしまう。この手を離したくない、なんて自分勝手なことを思ってしまった。
だって仕方ないでしょう? STARRYでは先輩達が居るし、学校では二人きりの時間が――
……学校?
そうだ、忘れていた。今まで一度も成功したことがなかったから、完全に選択肢から外れていた。
私の大切な時間がまた増えるかもしれない。
そう思うとウキウキが止まらなくなった。その気分のまま、私はひとりちゃんに尋ねる。
――明日のお昼ご飯、一緒に食べましょう?
「ピェッ! で、でも、喜多さんのお友達って、よよよ陽キャっぽい人達ですよね……? む、むむむむむむむむっ!」
あはっ。可愛い。
でも見ているだけじゃ解決しない。
私は繋いでいた手を離し、左右に激しく揺れる彼女の頬を両手で挟んだ。
それから覗き込むように近づいて告げる。
――二人きりで、食べたいの。
ひとりちゃんの動きが止まった。彼女の顔は赤く染まり、目もぐるぐると回っている。
一瞬だけ目が合う。
「ピャァァァァッ!」
すると彼女は奇声を発し、スルリと私の手を抜けて改札の方へと走って行ってしまった。
……やってしまった。
落ち込みつつ、私も改札を通り抜けて実家方面の電車に乗る。
私一人で舞い上がってしまい、彼女に負担を掛けてしまったようだ。
一つため息を吐き、後悔しながら窓の外を見つめていた私は、ポケットに仕舞っていた携帯が揺れていることに気が付く。
確認してみると、ひとりちゃんからのロインが届いていた。
『明日のお昼、よろしくお願いします』
やった、やったわ!
私はお礼の返事をしてから携帯を閉じた。
明日はきっと、楽しい一日になる。
私は、明日への期待にワクワクが止まらないのであった。
++++++
翌日、待ちに待ったお昼休みがやってきた。
仲の良い友達には既に、今日のお昼は一緒に食べられないと伝えてある。彼女の妙にニヤニヤとした反応が些か気になるが、これからのお楽しみに比べると些細なことだろう。
場所はいつかの、私達が仲良くなった階段下の謎スペース。
早速私はお弁当を持ってその場所へと向かった。
到着するとそこには、正座をしたひとりちゃんが既に座っていた。
どうやら少し待たせてしまったようだ。
ひとりちゃん早いのね! なんて声を掛けながら隣に座ると、彼女はモニョっとした笑顔で応えてくれた。
「じ、実はお友達とお昼とか、た、食べたことなくてですね……。つつつ遂に私も、リア充しちゃうのかぁ〜と思うと、居ても立っても居られなくて」
フヘッ! フヘヘヘヘ と顔をプルプルさせたひとりちゃん。
楽しみにしてくれて良かったわ……!
そんな彼女を微笑ましく思いながら、それじゃあ食べましょうとお弁当を広げる。彼女のお弁当は相変わらず美味しそうだ。あの優しそうなお母様が作ってくれているのだろう。
また機会があればお邪魔したいなと思う。そしてご両親にご挨拶するんだ!
付き合ってもいないのに謎の決意表明をした私に、ひとりちゃんが涙声で話しかけてきた。
「き、今日は誘ってくれて、あり、ありがとうございました。こ、この日の思い出を胸に、高校中退まで頑張ります……」
まだ食べ始めてもないわよ……!?
でもそっか。
ひとりちゃんはそんなに喜んでくれたんだ。
嬉しそうな彼女の様子にほっこりしつつ、お昼ご飯を食べ進めるのだった。
――そうだわ! 一緒に写真を撮りましょう……!
「ウェッ!」
お弁当を食べ終えてから私は提案する。こんなにも彼女は喜んでくれたんだ。せっかくならお昼ご飯記念日として思い出に残したい。
私は彼女に体を寄せて、一緒に写真を撮った。
あはっ。
ひとりちゃんの顔が少し引き攣っている。
でも彼女らしい、とっても素敵な写真だ。
私はひとりちゃんに尋ねる。
――この写真、イソスタに載せても良いかしら?
「ウェッ! イ、イソスタッ!?」
絶対イイネが沢山来るわ!
あ、なんならひとりちゃんも始めましょう?
私が教えるから一緒に――
「――%#$¥6%8÷<〒々°%〆!」
――ひとりちゃん大丈夫!?
やはり彼女は、SNSに拒否反応を示してしまうのだろう。軽率に話題として上げてしまったことを悔やむ。
モゾッ。
……?
今、一瞬だけモゾモゾとした感覚を覚えた。
どうやって慰めようか考えつつ、彼女の方を見つめる。すると突然異音が鳴り止み、うねうねとした彼女の動きが停止した。
なんと驚くことに、ひとりちゃんは自力で復活したのだ! 彼女の成長に私も嬉しくなる。
良かったぁなんて息を吐いた私は、すぐ目の前にあるひとりちゃんの頭を撫でる。
――自分で戻って来れるなんて、偉いのね……?
そう告げると、彼女は頬を仄かに赤く染めながら返事をしてくれた。
「エッ、えっとその、何というか、ハイ」
……?
私はその様子に違和感を覚えた。
彼女は今も挙動不審で、目線も忙しなく動いている。
モゾモゾッ。
まただ。
この感覚、どこかで……?
モヤモヤしたままもう一度ひとりちゃんの顔を見ると、またもや違和感を覚えた。
先程までは動揺し忙しなく動いていた目線が、今は私の方向で固定されている。
分からない。私は一体、何に違和感を覚えているのだろうか。
改めて彼女の目線を確認すると、あることに気が付いた。
彼女の目線は私の方に、正確には私というよりもしゃがんだ私の足元を――
――まさか……?
私はこの仮説が真実かどうか、確かめるためにカマを掛けることにした。
ひとりちゃんに、少しお手洗いに行ってくると告げる。
返事を待たずに立ちあがり、彼女の頭から少しずれた所を、ゆっくりと通り抜けた。
そのときの彼女は――
食い入るようにスカートの中を見つめていた。
あはっ!
体が火照り始める。
もちろん恥ずかしさはある。けれどそれ以上に嬉しくなった。
スカートの中を覗きたくなるほどに、私のことを意識してくれている。恋する女の子にとって、意中の相手に意識されること程嬉しいことはない。
今日の下着は白色で、それなりに可愛いものを履いている。恥ずかしさはあれど、ひとりちゃんに見られても問題ないと言えるだろう。
――なら、少しだけサービスしちゃおうかしら?
気分はまさに、思春期男子を揶揄う近所の女子大生!
日頃から頑張るひとりちゃんにご褒美を与えるのも私の役目だ!
新たな決意を胸に、私は階段下のスペースへと戻って来た。
何故か未だに、ひとりちゃんは床に寝そべっている。
今の私ならその理由が分かる。
私が通り抜けるのを待っているのだろう。
ならいいでしょう。お待たせしましたと言わんばかりに、私は彼女の頭上をゆっくりと通り抜ける。
彼女は顔を真っ赤に染めながらも、目だけは大きく見開いていた。
ゾクゾクッ。
少しだけ興奮してしまった。
続いて私は大丈夫? と心配するフリをして、彼女の頭の横にしゃがみ込んだ。
ひとりちゃんからは アッ という呟きが漏れた。
――どうしたの?
「い、いえ! な、何でもないです」
言葉は吃っているけれど、目線はチラチラとこちらを見ている。
彼女的にはバレていないと思っているみたいだが、残念ながらバレバレである。女の子はそういう視線に敏感なんだ。
遂には目を閉じたフリをして、体ごとこちらに向けた。それから薄らと目を開ける彼女。その様子が私からは丸見えである。
彼女の行動に、先程から胸がキュンキュンする。年下の男の子を揶揄うお姉さんの気持ちが理解出来た。
これはハマる。
あまりにも興奮する。
身体中が熱くなり、自然と息が荒くなる。もう目の前のひとりちゃんのことしか考えられない。
彼女の顔も真っ赤だ。私で興奮してくれているのだろう。
そのとき、トロンとした表情の彼女と目が合った。
――ねぇひとりちゃん
「ピャッ! ハ、ハイッ!」
彼女は勢いよく起き上がり、正座になった。恐らく、私に怒られるとでも思っているのだろう。
でも、そんなことはしない。
私は立ち上がって、正座をしている彼女に近づく。
それから彼女の眼前で停止し、スカートの裾を両手で掴んだ。
今思えば、このときの私は興奮で頭がおかしくなっていたのだろう。
腰の高さにあるひとりちゃんの顔の前で――
――い、いいよ……?
スカートをめくるなんて……!
ひとりちゃんがゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。
彼女と私の腰の間には拳一つ分しか距離がない。そんな状態なのに、私は少しずつスカートを持ち上げて行く。
もう私は止められない。この興奮のまま途中で止めることなんて出来る訳ない。
このまま最後までいくしかないんだわ!
そして遂に――
あっ……
ひとりちゃんから吐息が漏れた。その僅かな風が、私の
は、恥ずかしい。これはあまりにも恥ずかしい……!
――も、もういいかしら?
ひとりちゃんからの返事はない。
それどころか、先程よりも吐息が近づいている気がする。
え、嘘? こ、このままじゃ。
ひとりちゃんの顔がくっ付いてしまう……!
そして、遂に……。
ドキドキが止まらない私の内腿に、プルプルで柔らかい感触が――
―― キーンコーンカーンコーン
私達は一瞬で離れた。
お互い顔は真っ赤。息も荒く、トロンとした表情をしている。
「……き」
……き?
「今日はありがとうございましたー!!」
ひとりちゃんは物凄い速さで走り去っていった。
……恥ずかしかった。
我ながらとんでもないことをやってしまった。暫くは彼女の顔を直視できないかもしれない。さっきまでの私はどうかしていた。
先程から心臓の音が鳴り止まない。呼吸も全然落ち着いてくれない。それに少しだけ体がふらつく気がする。
私はもうダメかもしれない。
今日はもう全部休もう。
この日私は、先輩に練習を休むと連絡してから早退した。
ぼっち「え? 喜多さんが練習お休み……? ままままさか昼間の私が原因で……!?」涙ジョバー