境界戦機オリジナル小説「境界戦機〜変わりし妖鴉〜」 作:RGL
「最近、八咫烏の人たち荒れてないか?」
街に出るとそんな声が聞こえる。
「確かに、最近は暴力、暴言が目立ってきたな…」
どうやら荒れているようだ。
「あれじゃ数年前の日本と変わらないよ…」
そこまで荒れているのか…
そう思いながら、俺は街を歩いている。俺はこの街に住んでいる日本人だが、特に被害は無い。だが街の人間が話しているのを聞く限り、被害が無いのは一部の日本人だけのようだ。外国人はほとんど日本国内にはいないから、外国人は被害を受けることはまず無いと言っていいだろう。俺はメイに街の状況の解析を頼んでから、路地に入る。ここの路地にある喫茶店が、情報交換の場であり、価値のある情報を得ることが出来る場所として、密かに人を集めている。
「さ、今日は何か獲物はあるかな?」
『 どうだろう?八咫烏らの情報があればいいのだが…ね』
メイと話しながら喫茶店に入る。
「いらっしゃい!待ってたよ〜!」
やけにテンションが高いな。
「どうした?マスター?」
「八咫烏の情報さ。近々あいつらのオリジナルAMAIM…MAILeS…だっけ?あれを使っての大規模戦闘が起きるって話さ」
面白そうなネタだな…そう思いながら話を聞く。
「大規模戦闘?八咫烏とどこの連中が?」
八咫烏は一番の規模を誇るグループだ。そこのオリジナルAMAIM(以後MAILeS)
を出撃させてまでの戦闘となると、殲滅作戦…の可能性もかなり高い。少なくとも哨戒や警戒任務では無いだろう。警戒程度の任務ならNA12、通称ブレイディハウンドやNA10/3、通称ジョーハウンドで事足りるはずだ。
「最近の八咫烏の行動に疑問を抱いている連中が居るんだよ。知らないか?」
「不満が出てるのは知ってるが…抵抗組織が結成されたのか?」
「さぁな…あんだけの大規模で、オマケに高性能AMAIM持ってんだ、ケンカ売る奴なんて居ねぇと思ってたがなぁ…」
実際、俺もそう思っていた。あの規模に仕掛けるとなると、あのMAILeSを超えるAMAIMを持っていなければならないのは間違いない。オリジナルAMAIMも無くして戦い、勝つのは不可能に近い。
「マスター、その件もう少し深く探れないか?気になる件だな」
「へいへい、リギル君の頼みならやってみるよ、任せときな!」
「じゃ、頼んだ。俺は次があるからこの辺でお暇するよ」
「何かあれば連絡するぜ!」
「頼む」
これでこの件は一旦大丈夫だろう。マスターに任せておこう。
そしてそのまま俺は喫茶店を後にした。