現代に召喚されたのにマスターがいない   作:影後

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僕はアストルフォ!/ジークフリート動く

「うーんとここが駒王学園か!うんうん!楽しそうだよね!ヒポグリフ!!」

 

「クァ!」

 

駒王学園女子生徒の制服を身に纏いながらアストルフォは笑顔で2年生のクラスに入った。はずだった。

 

「やぁ!やぁ!やぁ!通らんものは音に聞け!僕はシャルルマーニュ十二勇士アストルフォ!皆!よろしくねぇ!」

 

「………ソーナ、転校生かしら?」

 

「………あの、貴女は転校生のアストルフォ・ライダー君ですか?」

 

「うん、僕はアストルフォだよ!よろしくね!」

 

「男の子だと……聞いていたのですけれど」

 

「うん!僕の性別は男だよ!」

 

「……取り敢えず言います、ここは3年生の教室です。それに貴方には迎えが」

 

「会長!男子転校生が見当たりません!」

 

そこに慌てた様子の男子学生が入ってくる。既に授業開始までギリギリである、のにも関わらずだ。

 

「匙、そこにいるアストルフォ君がその転校生です」

 

「え?」

 

匙の前には駒王学園の制服を着ながらも、桃色の髪の毛をした美少女が

 

「うん、僕はアストルフォ・ライダー!宜しくね!」

 

「……男?」

 

「うん!」

 

匙はこの世に絶望したような表情をしながらアストルフォを2年生の教室へと連れて行った。

 

「ありがとうね!匙!」

 

「うん、うん……じゃあな、アストルフォ」

 

匙はそんな顔にドキリとしながら何度も何度も

 

「俺は違う 俺は違う 俺は違う」

 

と口ずさみながら自身の教室に戻った。

 

「やぁ!僕は転校生のアストルフォ・ライダー!こう見えても男だよ!みんな!よろしくね!」

 

アストルフォの陽気な声に黄色い歓声を上げる女子生徒だがとある一生徒は血涙を流していた。

 

「うんうん……まぁいっか!」

 

アストルフォは勉強はできる、伊達に騎士をしていた訳では無い。ただ、理性が蒸発しているだけなのだ。たった一日でアストルフォに壊された男子生徒は2桁に登る。男子トイレに女装で入り、消して立ちながらはしない。

それがますます壊す原因となった。

 

放課後アストルフォは旧校舎に来ていた。

 

「うん、ヒポグリフ。感じるよね、怪しい魔力」

 

「クァァ」

 

鞄に隠れたヒポグリフが鳴く。アストルフォの視線の先にはオカルト研究部という看板が見える。

 

「やぁ!僕の名前はアストルフォ!君達が悪魔なの!」

 

もし、ジーク又はジークフリートが居れば違ったのかもしれないが。

 

「……あれ?悪魔に見えない」

 

「えっと……誰ですか」

 

「僕の名前はアストルフォ!シャルルマーニュ十二勇士だよ!ここに悪魔が居るって聞いてきたんだ!」

 

「えっと……誰からかしら」

 

アストルフォはそういえばと思い出す。

ヒポグリフがアーシアを追いかけていたとき、変わった少年を見つけた。

 

「それが悪魔と言った単語を放った為に怪しくて駒王学園に潜入したんだ」

 

「貴方、大丈夫?えっと……」

 

オカルト研究部の部長であるリアス・グレモリーは頭痛を覚える。アストルフォは秘密もあった物ではない、もし堕天使か天使陣営なら送る人材を間違えていると言わざるえない。

 

「えっと……アレ、ヒポグリフ?」

 

アストルフォが何かしようとした瞬間、ヒポグリフは巨大化するとアストルフォを加えて飛び立った。

 

「うわぁぁぁぁぁ」

 

気の抜ける声で叫び星になるアストルフォ。

 

「………なんなの」

 

「それよりも部長、壁が」

 

「えっ?あっ…あぁぁぁぁぁ!!!」

 

いくら魔術で直せてもソーナ・シトリーに内容を報告しなければいけない。リアス・グレモリーは静かにため息をついた。

 

 

 

時は3日ほど遡る

 

それは偶然だった。ジークフリートが何時もの様に人助けをしていると急に生前に嗅いだ血の匂いを感じたのだ。

 

「これは……」

 

それはまるで祭壇のようだった。見るものが見ればおぞましさすら感じるだろう。

人間を甚ぶり、弄び、そして死体をまるでロンギヌスの槍で貫かれたキリストのように糸で吊し上げている。

 

「へぇ、薄汚い悪魔じゃなくて綺麗な魂様が」

 

「貴様が……この惨劇を」

 

「うんうん!!悪魔に魂にを売った悪い子はSHINPUが送ってやらないとねぇ!」

 

ジークフリートは狂っていると感じたが声には出さない。

 

「へ?」

 

「すまない、俺がこの街に居たと言うのに」

 

ジークフリートは狂人に捉えられるよりも速く動いた。そして、バルムンクで糸を斬ると静かに床に寝かせる。

 

「お前、何もんだ」

 

「…俺はジークフリート。ネーデルラントの王子にして、龍殺しの英雄と呼ばれた男だ」

 

「くくっ…くはっ…クハハハ!!なわけ無いだろ!!!」

 

狂人はジークフリートを剣で貫こうとしたが、正面を向いたジークフリートはその身で剣を砕いてしまった。

 

「あり得ない!ありえねぇ!」

 

殴れば狂人の肉体が逆に傷付いていく。

 

「まさか……本物の」

 

「お前も墜ちた理由があるのだろう、だからこそ俺の一撃で仕留める。それが手向けだ」

 

「不味い!」

 

「バル…………ムンク」

 

それはジークフリートの宝具であり、邪竜ファフニールを討った魔剣にして、呪われた聖剣。

その一撃は狂人を消し去るには十分なはずだった。

 

「……逃げたか」

 

だが、ジークフリートは追うことはしなかった。

せめてもの安らぎをと、遺体を静かに寝かせると上から布を被せる。

 

「すまない、俺にはこれしかできない」

 

そして携帯電話で警察に連絡をすると静かにその場から離れたのである。

 

「アストルフォ、すまない」

 

ジークフリートは切り出した。ドイツで戦った悪魔と同じ魔力反応、本当なら自分で往くべきなのだが、ジークフリートは学生には見えない。

 

「うん、任せてよ」

 

それが3日前である。

 

 

そして、現在

 

「僕の友達に……何をするんだ!」

 

アストルフォは今にも凌辱されんとするアーシア・アルジェントを見た。恐怖なのか涙さえ流し、服は何かで斬られたようにはだけている。

 

「アストルフォさん!」

 

「おいおい!シャルルマーニュ十二勇士?!伝説の竜殺しも居るしこの街どうなってんだよ!」

 

狂人いや、フリード・セルゼンは持った銃をアストルフォに向けて撃つ。

 

「君を倒すなら僕だけで十分だ」

 

制服姿からアストルフォは桃色の着飾った鎧姿になる。

 

「死ねぇぇぇぇ」

 

何発も何発も銃弾が撃ち込まれる、しかしアストルフォは避けない。

 

「アストルフォさん!」

 

その時アストルフォに光が灯った。瞬間、アストルフォは鎧姿からうさ耳の様な黒いリボンをつけたメイド服になる。

 

「うんうん!こっちの方が使いやすいね!」

 

パラパラとアストルフォの周りに放たれた弾丸の破片が落ちていく。

 

「何なんだよ!ソレは!!」

 

「カリゴランテの剣だよ!鞭みたいになるし、使いやすいよね!」

 

カリゴランテの剣を振り回し、フリードを捕まえようとするアストルフォだが

 

「待って!それやめて!」

 

「アストルフォさん!こっちも…こっちも危ないです!!」

 

「えっ?なに?」

 

「危ない!!」

 

少年とアーシアの悲鳴が聞こえる、

 

「えと、どのような状況なのでしょう」

 

姫島朱乃が現れた瞬間見たのは荒れ狂うカリゴランテの剣と焦るアストルフォ、そして身を寄せ合う少年とアーシアだった。

 

「ちぃ…死ねや!」

 

「ぐぁぁぁぁ」

 

光剣が少年を切り裂く、そしてフリードはアーシアを気絶させると、煙幕を炊きその場から姿を消した。

 

「アーシア!アーシア!!!」

 

「………今追うのは難しいか、ヒポグリフ。帰るよ、次はアーシアを助けるんだ」

 

「クァァ」

 

「待ちなさい!貴方は何者なの」

 

少年いや兵藤一誠を助けるために現れたオカルト研究部の一員であり部長、上級悪魔リアス・グレモリーがアストルフォに問う。

 

「やあやあ、遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ! 我こそはシャルルマーニュ十二勇士」

 

「アストルフォ、帰るぞ」

 

「もう!名乗りぐらい言わせてよ!ジークフリートもさぁ!!」

 

「ジークフリート?まさか、伝説の竜殺し?!」

 

「すまない、今それを話す時間が惜しい。アストルフォ、アーシアを助ける。その計画を建てよう。俺は良い仲間が出来たのでな」

 

「うん……そうだね、アーシアは僕の友達だか」

 

「待ちなさい!」

 

「ヒポグリフ!」

 

「それで、ジークフリート。仲間って?」

 

「………驚くな」

 

ジークフリートは洋風な手芸店にアストルフォとヒポグリフを案内した。

 

「ふむ、セイバーか」

 

「うわ!ヴラドも来てたんだ!」

 

「ふっ、今は王ではないからか。だが、悪い気はせん」

 

それはかつての黒のランサーと呼ばれた男。ルーマニアの王にして吸血鬼の汚名を着せられたヴラド三世である。

 

「ヴラド、手伝って欲しい」

 

「良いだろう、我が店(城)の為だ」

 

ジークフリートとアストルフォは共に優しい笑顔を向けるヴラドに微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 




因みに、ヴラド三世は………人間にして………です。
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