「ほぉ……貴様、サーヴァントを呼んだか」
「何が」
「はぁ……贋作の私を呼ぶのが墜ちた天使だなんて。それになにこれ、肉体がある?ったく、面倒くさいわね、それに……なにそれ?あの聖女様の生き写しみたいな奴!巫山戯んじゃ無いわよ」
「……まさか、ルーラー?」
「え?ルーラー?生憎ね、私はアヴェンジャー。真名はジャンヌ・ダルク。しっかし、見覚えのあるサーヴァントが居ること、竜殺しにドラキュラ?なに?オルレアンの再開?」
レイナーレが呼んだのはジャンヌ・ダルクオルタ。ジャンヌ・ダルクを臨んだジル・ド・レェにより聖杯に願う事で作られたあり得ない存在であった。
「はぁ…何よ、アンタも私と同じわけ?言うわよ、アンタ。その聖女様モドキを可愛がってるわね」
「なっ!」
「殺すもの愛の延長、なにこれ……流石に引くわよ」
「うるさい!喋るな!」
「まったく、可愛いなら最初から殺すなんて止めなさいよ。馬鹿ね」
「何なのよ!アンタは!!ジャンヌ・ダルクならもっと」
「るさいわ!あのねぇ、誰が好き好んで神よ!神よ!なんて言うと思う!サンタで子供な私か、あの聖女様でもない限り言わないわよ!」
「何よ!黒と白とか厨二病じゃないの!」
「黒のボンテージ着てる奴に言われたくないわよ!」
オカルト研究部、そしてサーヴァント達の前でまるで友人のように痴話喧嘩を始める。
「はぁ、その服装で言えるわけ?どうせ、その身体で何処かの男でも誘惑したんじゃないの?!」
「ぐぶっ!」
ジャンヌオルタの一言は一人の青少年の心に刺さる。
「なっ!何言うのよ!そういうアンタは彼氏とかいなさそうよね!」
「ふっ…居たわよ?元マスターの男だけど、少なくとも愛して愛される関係まではね……聞きたい?」
「聞きたいです!」
「アーシアさん、少し静かに」
ジャンヌオルタの言葉は彼女達の乙女の部分を刺激する。
「ぐっ…この聖女!」
「ざんねん!聖女の反転よ!墜ちてるんだもの、今更関係ないわよ!」
「くぅぅぅぅ」
口ですら負けていくレイナーレ、それには敵対していた時の威圧感はなく目尻に涙すら浮かんでいる。
「アンタはねぇ、ただ自分に嘘ついてるだけ。いい加減認めなさいよ、そこのお嬢さんが大切なんでしょ?殺すのもアンタの性格だと他人の物にしたくないからかしら?」
「え?ちょっと……流石に違うと」
アストルフォはレイナーレを見ると口をパクパクとさせている。
「嘘!ただのヤンデレなの?!待って…それならなんで堕天使に僕たちが襲われたのさ?!」
「なんのこと?少なくとも私の配下には貴女達に攻撃しろなんて言ってないわ」
レイナーレは本当に何も知らないように首をかしげる。
「信じられないわ、貴女イッセーを殺したのに」
「……本等ならゲンペイとハマダだったからしか。あの二人も消すはずだったわ、私の可愛いアーシアに付着する汚物は排除」
「え?待てよ、神器がどうとか」
「んなの建前よ、予想外すぎるわよ!本当ならフリードを使い捨てにして悪魔を掃討、その後復活した教会にアーシアが来るはずだったのに!」
「つまりか、君はアーシアをただ可愛がっているだけだと」
「当たり前よ!誰が殺したいと!でも良いわ!アーシアが何処の馬の骨かも判らない男に奪われる位なら……って考えてたのに………」
「……待ちなさい、貴女アーシアに」
「違うわよ、アーシアが私を姉だと思うように私もアーシアを妹と思ってたもの。第一、女の裸覗く」
「んじゃ何か!俺はお前の行き過ぎたシスコンで殺されたのか!まじかよ!おい!」
「あっ……イッセー、その……うん」
リアスにも既視感があり、その場で蹲ってしまったイッセーを慰めている。
「でも、デートは純粋に楽しかったわよ。キスまでならOKだったし……本当の正確は兎も角、色々と格好良かったし」
「へ!?」
「イッセー先輩、殺された相手に発情ですか?キモいです」
「小猫ちゃん?!」
「すまない、結局の所殺すのか」
「………ジークフリートよ、まさかこの場がここまで酷くなるとは予想していない」
ジークフリートとヴラド三世は額に手を当ててはその場を見送った。
「……聞きます、貴女堕天使の陣営よね?」
「聞きたい?でも、ごめんなさいね。私達末端の者にはせいぜいアザゼル様が神器を集めてる位しか情報は無いのよ、まぁコカビエル様が怪しい動きはしてたけど」
「怪しい動き?」
「さぁね、何処かの落ちぶれた老神父を連れてきたりしてたわ」
「……ねぇ、レイナーレ。貴女は生きたいの?」
「ここで死ぬならそれも一興、まぁ、せめて処―位は捨てたかったかな。一誠君がタイプなのは本当だったし……」
「殺したことに懺悔は?」
「私は目的の為なら殺すわよ、それも変わらないし、変わることはない」
「………貴女、アーシアの事は」
「妹よ、妹を守るのが姉の努めじゃなくて?」
「……ルークでも良いかしら?」
「リアス?!」
姫島が叫ぶ、まさか堕天使をしかしも、殺すはずのレイナーレを引き込もうとするとは思わなかったからだ。
「裏切れば殺すわよ、でもアーシアに対する気持は本当だと思うわ」
「……そう、よろしくね。お嬢様?」
レイナーレにルークの駒が吸われると、悪魔の翼が生える、しかしそれは以外な生え方をした。
「あら、4対4天使の羽根と悪魔の羽、フフッ…変に力が出たと思ったら!」
レイナーレは光の槍を展開すると振り回す。
「どうやら私には聖書とか、聖水とか効かない感じね」
「……思わない拾い物ね」
「あと…一誠君」
「へ?!!!!!」
「お姉さん、一誠君食べても良いかしら?」
「駄目です!!!」
「あん、アーシア?」
「えっ?!えっと……あわ」
「嘘、イッセー君キスだけでフリーズした!」
「以外に初か、この小僧」
「……すまない、俺はどうすればいい」
「……ジークフリート、私のせいで……なんか釈然としないわね」
結局、彼等の行動でアーシア・アルジェントはたすかり新たなサーヴァントが仲間となった。
「てか、マジでなんなのよ。私、座でサバフェスの新刊作ってたのに、はぁ……どうせならカルデアに戻りたいわ」
「アヴェンジャー、取り敢えず……俺達の拠点だが、帰るか?」
「余は城に帰る、お前達も帰路に着け。そこの元堕天使、貴様は」
「……家……どうしようかしら?」
「なら、家においでよ!男女比率悪いじゃん!」
「…まったく」
「ありがとうね!アスちゃん!!!」
「ムッ!やめてよぉ、苦しいよ!」
アストルフォの言葉を受けたレイナーレはアストルフォに抱きついた。なんというか敵対していた時の気配は無い。
「……」
「えっと?ジークフリートさん?」
ジークフリートは何かを感じたのかじっとイッセーを見つめる。
「すまない、俺の中の邪竜の心臓のせいか……君かちら色々と感じてしまう」
ジークフリートは竜の心臓でイッセーの何かを感じ取っていた。だからだろう、リアス・グレモリーはイッセーを下がらせる。
「いくら英雄でも私の眷属には」
「いや…気を悪くさせてしまいすまない」
「えっ…いや」
「はぁ…帰るよジークフリート!僕等の城に!!アーシアも偶には来てね!いでよ!ヒポグリフ!!」
「クァァァ」
「…幻獣には勝てないわよ」
「クァァ」
ヒポグリフはレイナーレの頬をぺろりと舐める。
そして、まるで子供のようにじゃれついた。
「ちょっと、やめ!やめて!」
「クァァァ!!」
「良かったね!ヒポグリフは気に入ったんだよ!!」
「うぅ……ベトベトよぉ……」
「兎に角、我々は消えるぞ。悪魔よ、」
アストルフォはジャンヌ・ダルクオルタを後ろに乗せる。
「レイナーレ、付いてきてね!」
「えぇ、じゃあね。一誠君。アーシア」
投げキッスをしながら闇夜に消える一行、残ったのはヴラド三世とジークフリートだ。
「ジークフリート、我も消えよう」
「あぁ、すまない。ヴラド」
「友よ、気にするな」
ヴラドも闇に紛れて消えた、ドラキュラの屈辱を受け入れ力を手にした彼には簡単だ。
「それで、何故ジークフリート。貴方が残ったのかしら」
「……いや、何でもない。少年、俺達は最悪の場合。殺し合うかもしれん」
「え?」
それはジークフリートだからこそ感じる予感、
「だが…俺はジークフリート。ネーデルラントの王子だ、その名にかけて俺の友を守ろう。アーシアを守るお前達は既に友だ、俺は俺の命にかけても友を守る」
「ジークフリート?」
「アーシア、もうすぐルーラーいやジャンヌ・ダルクが来る。彼女も俺の共だ、そして彼奴も。お前達に合わせに行っても良いか?」
「はい、よろこ」
「待ちなさい!ジャンヌ・ダルクですって!天界の重要人物じゃないの!まさか!」
「……すまない、俺達には天界も冥界も関係ない。いや、英霊によっては関係あるが………いや、話すべきではないな」
「ジークフリートさん、アストルフォさんとヴラドさんにお伝え下さい!ありがとうと!」
「伝えよう」
「待ちなさい!」
ジークフリートはその身体能力で跳躍すると闇に消えていった。
「うぅ……お兄様になんて報告すれば良いのよ」
リアス・グレモリーは蘇った英雄達の存在に頭を痛めた。