現代に召喚されたのにマスターがいない   作:影後

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英霊達と悪魔と聖剣と

「そんな……怪我はありませんか」

 

オルレアンの聖女、ジャンヌ・ダルク。

その旗から放たれる光は悪魔である彼等を蝕むかと思われたが、むしろ安らぎを与えている。

 

「それで、ジャック・ザ・リッパーにフランケンシュタイン?」

 

「ねぇ、お母さん。コレ、バラしていい?」

 

「ジャック駄目よ、コレはリアス・グレモリーって言ってお母さんの上司なの。バラしたらお母さん怒られちゃう」

 

「わかった」

 

「…バラすとカ本人の前で言うわけ?」

 

「ん!!!」

 

「あっ、ごめんねフラン」

 

「しかし、まさかモードレッド卿が女性」

 

リアスが言葉を発したとき、頬から血がたれた。

 

「俺を女扱いすんな。次は首を取る」

 

リアスは既に泣きたくなっている。

執り成してくれそうなジークフリートはジークという少年と裕斗と共に剣を振るっている。

目の前には殺害予告する3人とオロオロするアストルフォ。

 

「よすのだ、モードレッド。王に準ずる者ならば、陰口の一つや二つ払い除けよ」

 

ヴラド三世、この中で王として過ごした彼からの言葉は少なからずモードレッドに届く。

 

「ちっ…おい、ガキ共。次俺を女って呼んだら………殺す」

 

殺気を受け、怯むかとモードレッドは思っていた。だが、一人だけただモードレッドを見る男がいた。

 

「……貴方はアーサー王の配下、円卓の騎士モードレッド卿なのですよね」

 

「あん?なんだぁ、俺に要か?」

 

「僕を……僕を鍛えてください!」

 

「裕斗?!」

 

いきなりそんな事を言い始めた配下にリアスは驚きが隠せない。

 

「…部長、僕は強くなりたい。ジークフリート先生に剣の戦い方を教えてもらいました。でも、モードレッド卿のような型に嵌らない、それこそ敵の意表を付く戦い方が僕には必要なんです!」

 

それは主の為か、それともまったく別の目的か。

その心は裕斗だけの物だ。

 

「へぇ……面白い。良いぜ、かかってきな。俺を認めさせたら、な?」

 

「いきます!」

 

魔剣創造で創り出した剣でモードレッドに斬りかかる裕斗。

その姿勢にモードレッドは若干の既視感を感じる。ジークフリートに教を受けたと言っていたが、ジークフリートよりも嫌な思い出となっている男が重なる。

 

「ちぃ…てめぇ………何だ」

 

「僕は……木場裕斗、リアス・グレモリーの騎士です」

 

「そう…かよ!」

 

モードレッドはクラレントで受けていた魔剣を弾き飛ばし、裕斗の腹を蹴る。痛みに蹌踉めく裕斗にすかさずクラレントを振り下ろす。

しかし、裕斗も動く。

再び魔剣でクラレントを受ける。

 

「てめぇの既視感…やっとわかったぜ。てめぇ……ランスロットに似てやがる」

 

その言葉は裕斗を困惑させる、裏切りの騎士ランスロット。円卓最強の騎士であり、最も騎士王からの信頼を受けていた騎士。

 

「てめぇ……ガレスとかあいつ等殺した時のランスロットみたいだよ。………ちっ、先人として聞いてやる。てめぇ、俺に何を隠してやがる」

 

「……そんなの、関係ない。今は僕と貴方の試合の場だ!」

 

「……ちっ…頭………冷やせや!」

 

モードレッドの音速を越えた斬撃が裕斗を吹き飛ばす。

 

「それでも……」

 

「うぜぇ………」

「此れこそは、我が父を滅ぼせし邪剣!」

 

「受けて見せる」

 

「「「裕斗!(先輩)」」」

 

「く……熱くなりおって。ルーラーよ、頼まれて欲しい」

 

「判りました、何時でも宝具は展開できます」

 

一誠だけじゃない、オカルト研究部のメンバーが叫ぶ。

 

『我が麗しき父への叛逆(クラレント・ブラッドアーサー)』!

 

 

クラレントから激しい魔力が放たれる。

だが、裕斗は避けなかった。

 

「………避けても、呑まれても………なら、押し通る」

 

魔剣創造に魔力を注ぎ込む。

 

「へぇ………」 

 

「嘘だろ……裕斗?」

 

放たれた魔力が止まる、着ている服はボロボロになり、身体中で火傷を起こしている。

 

「耐えきりましたよ」

 

息も絶え絶えの中、倒れずモードレッドをじっと見る姿はまさに騎士だった。

 

「いいぜ、てめえの覚悟しかと見た。この、モードレッド、約束は違えない。俺の剣、お前に教えてやる」

 

その日からモードレッドは駒王学園に編入した。

 

「モードレッド・ペンドラゴンだ。おい、さっき俺を女って呼んだやつ。殺してやるから前にでろ」

 

「「「怖い!」」」

 

(なんで………俺のクラスなんだよぉぉぉ)

 

匙は頭が痛くなった。

どうせなら同じ英霊のいる一誠の所にすれば良かったと上を恨む。 

そして放課後、担任からモードレッドと共に呼び出される。

 

「匙くん、生徒会員に頼むのは申し訳ないがモードレッドさんの案内を頼めるかい」

 

(嫌だ!俺はもう限界です!!嫌だ!)

 

匙の胃は限界だった、なんとかモードレッドとの間を取り持とうとする。

女子生徒は良い、モードレッドを可愛いと言いながらも格好良い等と言ってくれるからだ。

問題は一部の男子生徒だ、ちゃん呼びしようとしたバカは股間を潰されかけた。

モードレッドの姉御なんて呼ばれて打たれてる男子生徒が何人いるか。

そして、変態三馬鹿一誠は問題なくはないが、他の二人が胃を苦しめた。

 

(会長、俺は……もう駄目です。そして……兵藤一誠……この恨み必ずや)

 

放課後、クラレントを担いだモードレッドがオカルト研究部の扉を叩

 

「よぉ!魔剣士!!てめぇ事鍛えに来てやったぜ!」

 

叩くのではなく蹴り飛ばし、壁を破壊した。

中では一触即発の白い服装の二人の女と魔剣士と後赤いやつ、モードレッドにはそんな印象だった。

 

「あー!!!!!」

 

叫んだのはリアスだ、アストルフォに続きモードレッドまでもが壁を破壊する。

昨日から地獄を味わった身としては現在の事も考えて休みたい、そのはずだった。

 

「あん?何だてめぇら」

 

昨日居なかったオカルト研究部かとも思ったが、武器を構えていることから違うと話す。

 

「ずっ…随分とパワフルなのだな。私はゼノヴィアだ。神に仕える」

 

「お!んじゃ神官か!……なら、ちょっと愚痴聞いてくれよ!家にいる奴どうにかしてくれよ!!姉でも無いのに姉はみたいに言って、昨日からずっと神に感謝を!って続けてんだよ!てか、おかしいんだよ、なんでイルカの調教免許あんだよ」

 

「えっ…あっ……迷える存在の話を聞くのは吝かでは」

 

「それにジークフリートの野郎だ!すまない、すまないすまないすまないすまないばっかり!彼奴本当に竜殺しかよ!」

 

「まって!ジークフリート?!」

 

「あはは、ジークフリート先生は確かにそうだね。もっと……こう、」

 

「後……」

 

「あの、モードレッドさん。取り敢えずこの二人と話をさせてもらえないかしら?」

 

「おっ?悪いな!よし、魔剣士さっさとこい!でないとクラレントで消し飛ばすぞ」

 

「あはは……」

 

「待て、クラレントだと?!それにモードレッドとは」

 

「え?ゼノヴィア、どうしたのよ」

 

「すまない、その剣を見せて頂けないか」

 

「おっ!良いぜ!格好良いだろ!父上から貰った剣だぜ!なっ!」

 

歳相応に見える無邪気さ、だがゼノヴィアは瞬時に理解した。相手が自分よりも格段に強く、恐ろしい相手だと。

 

「……あり得ない、コレはクラレントだ」

 

「なっ!聖剣クラレント?あの、アーサー王を殺した」

 

「へぇ……てめぇ等俺を知ってるのか」

 

リアス達は嫌な予感を覚えた。小猫は一誠を盾にし、朱乃は結界を展開する。

 

「クラレントを……渡して」

 

その時、ゼノヴィアの腕が落ちた。

 

「ゼノヴィア!!アンタ、なんてことを!擬態の聖剣!」

 

「あん、約束された勝利の剣だ?てめぇ……舐めてんじゃねぇぞ!!!」

 

「イリナ!」

 

イリナの擬態の聖剣が破壊され、その刃が迫る。

しかし、それを一誠が赤龍帝の篭手で受ける。

 

「ぐっ………」

 

「「「イッセー(くん)(さん)(先輩)!!!」」」

 

部のメンバーだけでなくイリナも叫んだ。

 

「アーシア!ゼノヴィアさんの腕を治してやってくれ!!」 

 

一誠は火事場の馬鹿力と言っても過言ではないほどの力でクラレントを弾き飛ばした。

 

「ほぉ…俺のクラレントを弾くか。雑魚が……舐めてんじゃねぇ!!!」

 

「ぐっ……がっは!」

 

「オラ!!どうしたんだよ!!」

 

クラレントで斬りつけられ、吹き飛ばされる。

既に一誠は限界だ。

 

「モードレッド」

 

それは幻影か、最後の一撃を与えようとしたところに見慣れた姿が映り込む。

 

「ちっ……生かしといてやる。感謝しやがれ」

 

一誠を引きずりながら部室に戻るとモードレッドはアーシアの方に一誠を投げ捨てた。

 

「…殺したの」

 

リアスから怒りが混じった声がする。

 

「はぁ?てめえ等なんて殺す価値もねえだろ」

 

モードレッドは吐き捨てる様に言うとソファーにどかっと座る。

そこからはただ威圧が発せられるだけだ。

 

「治療は終わってるな。おい、てめぇら。父上の約束された勝利の剣(エクスカリバー)の紛い物を次に約束された勝利の剣(エクスカリバー)と呼んでみろ、俺が殺す」

 

「…待って頂きたい。やはり、アナタは円卓の騎士モードレッド卿なのでは」

 

ゼノヴィアは治ったばかりで血を失った身体でモードレッドに問いかけた。

 

「その通りだ、俺はモードレッド。騎士王アーサー・ペンドラゴンの唯一にして無二の後継者」

 

「ゼノヴィア、何を」

 

「そうか……やはりか、イリナ。私の選択は決まりだ、聖剣を残らず破壊する」

 

「はァァァァァ?!!!」

 

「なっ…君はさっきと」

 

「……目の前にいるかの騎士はエクスカリバーをその目で見てきた人だ。それが紛い物と言うのなら、必要ない」

 

「…お前、なんかほほ赤く無いか」

 

「私は!円卓の騎士に憧れて教会の戦士になった!だからこそ解る、受け取ったときかの約束された勝利の剣が7つに砕けたという教え、巫山戯ている。約束された勝利の剣は騎士王アーサー・ペンドラゴンの死後、ベディヴィエールによって湖の乙女に返還されたはずなのだ。それを教会いや、天界が所持しているはずがない」

 

「ちょっと!信仰心どうしたのよ!」

 

「モードレッド卿!あの、アーサー王や円卓について話を聞かせて」

 

「ちょっ!お前!離れ……くすぐっ…あはは…あははいひひひひ……やめれ!!」

 

リアスは笑った、ゼノヴィアがいる限り利用してやると。モードレッドにぶつければ問題無いと。

 

「止めろー!!

此れこそは、我が父を滅ぼせし邪剣!」

 

だが、まず先に旧校舎の修復が先である。

 

 

 

 




ゼノヴィアを円卓のファンにしてみました。
こんな感じで時折ファンとか入れ込もうと思います。
モードレッドの性格って、もっとおとなしい?
獅子劫さんと居た時と特異点位しか記憶ないからわかんね。
因みに怒ったら第六の時のイメージです。
敵は皆殺し的な
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