《光輝視点》
光輝「(情けない…)」
俺事天之河光輝は、そう感じながら
壁にもたれ掛かっている
ここはオルクス大迷宮の下の階層だろうな
あの火球弾が俺と南雲に当たり、更にベヒモスの最後の力で俺達は橋から落ち、気づけば知らない場所にいた
南雲は見つかってない
生きているのか、死んでいるのかどうかは知らないが
ただ確かなのは、生きていたにせよ無事ではないと言うことだな
この階層に落ちてから数日は彷徨っていたが、出てきた魔物の強さが地上とは比べ物にならなかった
最初は俺が勝っていたが徐々に苦戦を虐げられ、最後には現れたあの熊、あの熊がかなり強かった
そして今、あの熊から逃げ隠れている
あいつは今も俺を探している
このままでは時期に見つかる
今のまま戦えば確実に殺られる
情けない
本当に情けないな
この俺が…あんな獣畜生如きに逃げ隠れするなんてな
あいつは俺を獲物と思って舐めてやがる
ふざけるな
ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな獣如きが!!
俺が獲物だと!?
俺が狩られる側だと!?
獲物はお前で
狩るのは俺の方だ!!
その瞬間、目から妙な力を感じたかと思えば、普段よりも視界がよく見えるようになった
そして俺はあの熊の前に立った
熊は俺に向かって爪で切り裂こうとしたが、今の俺にはそれを見切るのが実に容易かった
何が起きているのかは分からなかったが、興奮状態に入ってアドレナリンが満ちているのか…まあそんなことはこの際どうでもいい
重要なのは今この瞬間
俺がこの獲物(熊)を圧倒してるということだ
熊はさっきまでと違い、自身を圧倒する俺に怯えを感じているのか、怯え始めている
光輝「!?」
そうして奴を追い詰めていると妙な気配がこちらに近づいて来るのを感じた
この気配…恐らくそこの熊より上だな
そう思いつつも、俺は剣を取り出し暗闇へ目を向けた
そして暗闇から出てきたのは
ハジメ「゛アァ?゛」
南雲ハジメだった
しかしその姿は変わっていた
まず髪が白髪になっていて片腕無くしている
それと目つきも雰囲気も地上に居たときとはかなり違っていた
そしてよく見ると残っている手には大型拳銃を握っていた
何があったのかは知らないが言えることがある
こいつも俺と同じく
狩る側だということがな
ハジメ/光輝「「そいつは俺の獲物だ!!」」
気がつけば俺と南雲はそれぞれ手にしている武器を持って熊に襲いかかった
光輝「なるほどな…魔物の肉を食すことで力を得たか……魔物の肉が猛毒なのはガキにだってわかる常識のはずだが食ったのか」
ハジメ「うるせえ!少し精神状態がまともじゃなかったときに食ったからこうなっただけだ!」
光輝「しかも『神水』まで見つけるとは……随分と運に恵まれたようだな」
ハジメ「チッ」
熊と殺りあった後に南雲と話したが、どうやら落ちたあとに魔物と殺りあっていたらしいがあの爪熊とかいう俺を喰おうとしていた熊に片腕飛ばされ、命がけで逃げた先で『神水』と呼ばれるものを飲んで一命をとりとめたようだった
その後奴は腹を満たすために魔物を食べ、猛毒に苦しみながら神水を飲むを繰り返し、ある程度力を付け錬成によって周りにあった鉱物と組み合わせて『ドンナー』と呼ばれる大型リボルバー型の銃を作って爪熊にリベンジしようとしたようだが、丁度俺と遭遇
ハジメ「それよりさっきのあれはなんだ!瞳に巴があったが、それにあの目が開眼してからの動きが尋常じゃなかった……なんだったんだあれは」
光輝「……詳しくは知らないが、俺の持つ技能の一つ『写輪眼』と呼ばれるものらしい…ステータスプレートに書いてあったが実際に使ったのは今回が初めてだ……先の戦いでわかったことといえば動体視力の向上……見切る能力が開眼する前とは比べ物にならないほど上がっていた……実際、あの熊の攻撃やお前の放った弾丸も目で追えたからな」
ハジメ「マジかよ……魔眼持ちってお前…中二心くすぐるじゃねえかおい…」
光輝「……俺に言わせてもらえば、銃を持っているお前も大概だと思うが……それで、お前はこれからどうするつもりだ?」
俺は本題に入った
この地下深く、いつ地上に出れるかわからないこの状況……脱出するためには先へ進まなければならないが、恐らく先へ進めばあの爪熊以上の魔物と遭遇する……もしかすればこの先この写輪眼を持ってしても勝てない敵が来るかも知らない…
光輝「最初に言っておこう…俺は先へ進むつもりだ……少なくともここが俺の死に場所ではないからな…」
ハジメ「そうかよ…俺は何が何でも生き残り、地球へ帰る……この世界のやつらのために戦うなんて真っ平だ」
光輝「全くだな…俺も他世界の人間に頼りっぱなしのあいつらなどどうでもいい…だがまずは生き延びることからだ」
ハジメ「ああ、当然だ……生き延びる…そして故郷へ帰る……それを妨げるなら誰だろうが」
光輝「俺は俺の道を行く……誰だろうと指図は受けない……俺の道を遮るようなら……誰であろうと」
ハジメ/光輝「「殺して喰らってやる/滅ぼしてやる」」
ハジメ「それはそうとお前、ここ数日どうやって生き延びた」
光輝「幸運なことに保存食が入ったポーチは持っていたからな。少しずつ食べて生き延びた」
ハジメ「クソが!俺なんか魔物の肉だっていうのによ」
光輝「お前の持つ神水俺にも分けるなら残った保存食を全部やるがどうするか?」
ハジメ「チッ…持ってけ」