duplex personality Relite & Brite 作:如月ねこ
何かに揺さぶられるような動きを感じて目を覚ます。
覚醒しきっていない目をぼんやりと開けるとどこかの廊下のようだ。
(途中で寝てしまったの……?)
曇る頭を無理やり晴らし、目を開ける。
その目の前には、
「あ、起きた」
———彼女に前髪がかかるような距離にReliteの顔があった。
「きゃあ!?」
「きゃ!?」
Reliteからとりあえず離れようと体を動かすが、もともとレクスは
Reliteに抱き抱えられたまま運ばれていたので、そのまま床に落ちてしまった。
鈍い音を立てて腰をぶつける。こんな痛みはレクスには痛くもないが、
慌てるReliteとレクスの間には気まずい空気が流れた。
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どうしよう!? レクスを落としちゃったわ!
「ガレージ」では先輩だし、レクスは何も言わずに動かないし!
取り敢えず謝ってみるしかないわね!
「大丈夫……?」
「ええ、大丈夫よ。で何故あなたが私を運んでいたの?」
荒れた髪の間から赤い双眸がこちらを見る。
なるほど、寝てたからなぜ私がレクスを運んでいるのかを知らないのね。
「会議の途中で寝ちゃったんですよ。今はもう会議が終わって、既に寝ていた
貴女と鴎を部屋まで運んでたんですよ」
「放っておいてくれればいいのに……」
「風邪引いたらどうするんですか」
作戦の事もあるのに風邪を引いたらダメじゃない
「いいのよ、すぐ治るから」
「だから、放っておいて」
———何故なの
———何故貴女はそんな孤独になりたいの
疑問をレクスにぶつける。
「あなたに話す義理はないわ」
様子が変わった私に少し驚きながらレクスはそう答える。
———やだ
「え?」
「話して。私はあなたを大切思っているの。ガレージの仲間としてのレクスでも、ただのレクスでも」
レクスの両肩に手を置く。少しレクスの肩が震えるが、抵抗はしない。
「あなたは予想以上に周りから大切にされてることに気づいていない。
朱莉だって、爀だって、鴎だって、Briteだって、私だって、全員があなたの事を
悪くは思わないし、要らないとは思わない。あなたがどんな悩みや過去、
秘密を抱えていても皆は何も言わないし、貴女への態度が変わるわけでもない」
「———ッ」
「だから」
「だから貴女が何故そんなに一人になりたいのか気になるの、
貴女は一人じゃないというのに」
肩に置いた両手をそのまま後ろに回し、レクスを抱きしめる。
「少なくとも貴女は一人じゃない。私がいるから。
だから教えて欲しいの。貴女をそこまで孤独にさせようとする原因を。
いくらその原因が重くても、私はそれを背負う覚悟はある」
「……何で……何でそんなこと……」
「大切な人であり、仲間でもあるから」
「…………たったそれだけで……?」
「逆にそれ以上の理由はある?」
「……」
「待ってるよ。いつでも」
これで大丈夫ね。敬語なんて気にしてないけれど、
覚悟は伝えたし、あとはレクスの反応だけね。
まだ抱きついたままだし、レクスの顔は見えないけれど、
いい反応はありそうだし、一応は安心ね。
落ち着くまでこのままでいましょう。
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「———じゃあ話していいかしら」
抱きしめあったまま時間が過ぎていったが、10分後ようやくレクスが口を開いたのだった。
次で一応間話は終わりになる予定です