duplex personality Relite & Brite   作:如月ねこ

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第7話「会議」

 

「着いたわよ」

 

「懐かしいな」

 

「そうね」

 

「相変わらずこの通路暗くない? ライトアップとかあっても良いと思うよ」

 

「ダメよBrite。この暗さは秘密保持のためなんだから」

 

 そう言って重い扉を開く。いつの間にかセキュリティを解除していた様だ。

 

「さぁ、手を洗って着替えてご飯を食べるわよ。話はそこからにするわ」

 

「了解」

「了解」

「わかったよ」

『わかったわ』

「わかったわよ」

 

 それぞれが返事をして手を洗い、着替えるために各々の部屋へ戻っていった。

 

「鴎」

 

 朱莉が鴎を呼び止める。

 

「何ですか?」

 

「もしあなたが大切な人と二人で逃げることになった時、他の人を

 見捨てられる?」

 

「できると思いますけど……どうかしたんですか?」

 

「いいえ、何もないわよ」

 

「?」

 

 答えを聞いて、朱莉はそのまま鴎に背を向けて自分の部屋へ向かう。

 鴎にはその顔は見えなかったが、その背中は何時もよりかは

 少し、小さく鴎には見えた。

 

 ———————————

 

「さぁ、作戦会議を始めるわよ」

 

『「「「「了解」」」」』

 

「要件はわかってるわね、旅団‘“flos”の情報入手のための

 敵拠点への侵入。これはかなり難しいけれど、依頼を受けた手前、

 やるしかないわね」

 

「敵拠点内部の地図はないのか? 湫が知っていたのは敵拠点の場所だけだが」

 

「ここにあるわ。よいしょっと」

 

 朱莉が手元からA3サイズほど紙を取り出して机の上に広げる。

 

「入り口は2つ、それぞれ側には警備員の常駐する監視室があるわ。

 そしてどの扉にもカードキーによる認証が最低限必要だわ」

 

「これは私が解除します」

 

 鴎が声を上げる。

 

「OK、お願いね」

 

「わかりました」

 

「話を戻して、この拠点は地上 1階、地下2階建てなんだけど、

 湫の求めている情報は最低でも地下1階空にしかないと思うわ。

 重要な情報を火災で燃えてしまうような地上に置いとくわけが

 ないでしょうからね」

 

「そうだね、でも地図を見る限り拠点への入り口が少ないだけで、階段や

 エレベーターは割とあるみたいだから、階の間の移動は楽そうだね」

 

「そうね。だからどうやって侵入し、そして脱出するかってのが問題ね。

 案はあるわ。どういうのかというと……あ、ごめんなさい電話。ちょっと席を外させてもらうわ」

 

 説明しようとしたその時、朱莉に電話が掛かってきた。そのまま朱莉は席を外す。

 しばらくして、朱莉が戻ってきた時には、彼女の顔はほんの少し上気していた。  

 しかしそれに気づいたものは人をよく見るレクスだけだったが、

 レクスは追及する事はせずに、放っておくことにした。

 

「さぁさ、続きを始めるわよ———

 

 ______________

 

「これで作戦はいいだろうな……」

 

 爀が頷く。長時間にわたる作戦会議で彼は非常に眠そうに見える。

 ここにいる全員が眠気を殺して今まで会議を続けてきたのだ。

 

「そうね……」

 

「大丈夫だと思うよ……」

 

 眠そうな声で返事をするBriteと朱莉。

 特に朱莉は会議の進行役を務めていたせいか他一倍疲れが滲み出ている。

 

「もう寝ましょう……ってもうレクスと鴎は寝てるじゃない」

 

「鴎は朱莉が部屋まで運んであげて……僕はレクスを運ぶよ……」

 

「分かったわ……そっちも頑張って……爀はもう寝ておいて……ってもう寝に行ってるし」

 

 爀はもう部屋に戻って寝たようだ。

 

 部屋は2階であるが、レクスと鴎の部屋は離れているので別々の道で行くことになる。

 

「おやすみなさい……」

 

「よっこいしょ……うん……おやすみ……」

 

 人を抱えてるため眠い目を擦れなかった朱莉とBriteは、

 それぞれ鴎、レクスを抱き抱えて部屋に持っていくのだった———

 

 ____________________________

 

 

 グラーツ・レクス

 

 爀と同じく「ガレージ」の戦闘担当。

 大体はその細い体には似合わない、大きい大剣を扱う。

 少しくぐもった水色の髪を持ち、ショートウルフの

 アシンメトリーにしている。

 彼女は人間の闇の多くに触れてきた。だから、

 彼女は人を信じない。もちろん、ガレージのメンバーもだが、

 少しは心を許しているようだ。孤独だった彼女にとって、

 ガレージは唯一帰れる場所になるだろう。

 では、もしそのガレージがなくなった時、彼女はどうなってしまう

 のだろうか。

 

 好きなもの:りんごパイ こたつ 静けさ

 

 嫌いなもの:人間の悪意

 

 メイン武器種:大剣

 戦闘スタイル:重い大剣による遠心力を逆に利用した

 わりかし投げやりな戦闘スタイル。それを当てられた

 ものはその重量に耐えきれず、意識を手放してしまうだろう。

 

 持ち武器

「レガリア」

 ただひたすらに無骨な、複数の板を溶接し貼り合わせ、

 刃の部分を長い、長い時間研ぎ澄ませたただ一振りの大剣。

 レクスの持つ唯一の大剣であり、レクスの作ったただ唯一の武器。

 そこにはただ「vivere est militare(生きることは戦うことだ)」

 と彫られている。彼女にとっては毎日が戦いだった。

 人間の悪意に晒され続けるその日々に、終わりはくるのだろうか。

 

 固有技巧

「Alea iacta est(賽は投げられた)」

 技巧の中では珍しい、ただ本人の技のみで繰り出される技巧。

 ただひたすらに力を込め、刹那の間にその溜めた全ての力を

 大剣を通じて発散させる。ただ本人の技のみに繰り出されるということは、

 その人自体の力の限界がこの技巧の限界であることを表すが、

 それはまた、いくらでもその技が伸びうるということを示している。

 

「氷舞」

 大剣の中に保存している冷気を放出させ、周りの空気中の水蒸気ごと

 触れたものを凍結させる。使える時間、回数は放出量による




次はこの後の話(おまけ)です
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