真・女神転生オタクくんサマナー外伝 ~ナホトラマン奮闘記~ 作:貴司崎
そうして翌日、俺は連絡先をくれたキリギリスのメンバーらしい人達に連絡を取って悪魔業界に関わる事を含めて色々と相談があると話し、彼らが使っている拠点へと案内されたのだった。
その拠点は外側から見ると一見普通の建物に見えるのだが、中に入るとまるで“今まで見てきたウルトラシリーズの防衛チームの拠点”の様な様々な機材や大型スクリーンが設置されている非常にハイテクそうな内装となっていた。
「……ようこそ、八坂ヤマト君。我々は世界救済オタクサークル『キリギリス』のメンバーであり『
「よ、よろしくお願いします!」
\カカカッ/
| 悪魔召喚師 | ヘビクラ・シンゴ | LV72 | 破魔無効 全体的にやや強い(防具) |
そして部屋の中央には様々な機材が配置されたSF的な机があり、そこには“まるでウルトラシリーズ防衛隊員の制服の様な”派手なデザインのスーツを着た五人の人間が座っており、その中央に机に肘を付けて手で口元を隠して(ゲンドウポーズで)座っているヘビクラさんからそんな驚愕の情報を伝えられた。
……しかも対悪魔攻撃部隊DATとか何それ超カッコいい! やはり悪魔が蔓延るメガテン世界なんだからそんな防衛チームもあるのか! 設備も凄いハイテクそうだし!!!
「……いや、なんか目をキラキラさせてる所悪いんだけど、ここの設備とか大体ハリボテだからね。一応モニターやパソコンとかは普通に使える様になってるけど、あくまでごく普通の家庭用パソコンとテレビだし」
「まあぶっちゃけウルトラシリーズ好きの特オタな俺達の趣味を詰め込んだ部屋だから実用性は微妙っす。というかここは来客用の仮設拠点で本来のセーフハウス用拠点は別にあるっす」
「対悪魔攻撃部隊DATも自称だしな。ウルトラ好き特オタデビバスチームだからそれっぽい名前付けようぜって感じで付けたんだが。まあ結構長くこのチームで活動してたからそこそこ有名だけど」
「衣装も防具効果をそのままに外見を防衛チームっぽくしただけだしな。まあ外見と着心地を改造しながら効果を維持する仕事は中々面白かったが。金が凄い掛かったけど」
「ええいっお前らうるさい! いたいけな青少年の夢を壊すんじゃありません!!!」
そんな風にワクワクしてたら他の4人からあっさりとネタバラシされたのでちょっとガックリ。まあ薄々は勘付いてたけど、それでもここまでなりきりに全力というのはウルトラファンとしては一周回って尊敬できるレベルだけど。
『……少年、油断はするなよ。彼らは態度こそ緩いが全員がレベル60近い実力者だ』
(ああ、それは分かってる。今の俺なら相手のレベルぐらいなら普通に見れば分かる*1からな)
一番レベルが高いのは隊長であるヘビクラさんで大体70ぐらい、他の4人もレベル50後半から60前半ぐらいで今の俺達では万に一つの勝ち目がないレベルだと言うのは分かる。
融合によって共有しているアオビトの戦闘経験から考えても、あの外道ヘカトン程度ならこの5人は普通に勝ってたぐらいにはレベル以外の戦闘技術とかも高い水準で有している事が分かる。
「……さて、話を戻すが、悪魔業界に関わりたいから相談に乗ってほしいという話だったな」
「はい、こんな身体になった以上は悪魔業界でやっていかないといけないですし、掲示板を見て今の世界の現状を知ってからは生き残る為になんとか強くならないといけないと思いまして。……でも俺は一般人だったので業界への伝手が貴方達以外になくて、迷惑だとは分かっていますがどうか俺に悪魔業界での生き方を教えてくれないでしょうか」
とりあえず素直に事情を説明しつつ腰を直角90度に曲げて誠心誠意頼み込む事にした。初手土下座とかも考えたけど常識的に考えていきなり土下座したら引かれる可能性はあるしこのぐらいで。
……とりあえず隠すべき情報は第一に俺の『原作知識』、第二に俺達が『合一神』である事っていう二代厄ネタについてだな。周回情報に関しては信じて貰えるか微妙だし既に終わった事なんで機を見て話すかどうか決めて、それ以外は隠しても不信感を煽るだけだからフルオープンの方針だ。
「ふぅん、随分と礼儀正しいんだな。……悪魔と融合したにも関わらず受け答えもしっかりとしてるし、自我や人格に異常が起きている様子もないか。あの魔丞に拷問されてたって前に言ってたが、そこまでして悪魔業界に入って力を求める理由は復讐か? それとも恐怖か?」
「え? ……ああ、あの外道にやられた事は確かに許せませんけど、それよりもアオビトとの融合とか掲示板の今の世界の状況(と前世知識)とかが印象に残った事って言うか、そっちの方が精神的にショックが大きかったんで復讐するとかはあんまり。まあ再びあの時みたいな事になっても自衛できるぐらいの力は欲しいですし、目の前で苦しむ人を助けられるぐらいの力も出来れば欲しいのも本音ですけど」
『融合したとしても俺は少年の自我や人格を侵食する事は無い。むしろ少年の自我が汚染されない様に全力で保護している……まあ悪魔の言う事など信用できないかもしれないが』
そうして頼み込んでみたのだがヘビクラさんや他のDATメンバーからはやや訝しげな視線を向けられながら質問されたので、俺とアオビトはそれぞれ嘘をつかずに(本当の事も一部言ってないけど)それに答えた。
ちなみにアオビトは自分の声を俺だけに聞こえるパターンだけでなく、周囲の人間にも声を聞こえる様に話す事も出来るらしい。なので融合が解除出来なくても他の人間と問題なく話せたりするのだ。
「あー、一応言っておくが君達を敵視してるとかは無いぞ。ただこうして悪魔事件に巻き込まれて覚醒した人間は結構な確率で復讐鬼になったりサバイバーズギルトになったりする深い心の傷を負うからな。昨日のあのクズが起こした事件でも君以外の被害者は全員深いトラウマを負って入院中だ」
「だからこうして精神的な異常が出てないかって訝しんでるのよね。先日は混乱してるみたいだったけど比較的落ち着いてたし、私達も他の重症な被害者をどうにかするのに手一杯だったから一旦家に返しちゃったけど、本来なら悪魔被害者は検査が必要だしね」
「簡易な検査で精神・身体共に悪魔と融合してるだけで異常なしってんで後回しにしたっすが、本来なら悪魔人になった人には色々と検査や経過観察が必要っすからね。融合した影響で人格が悪魔寄りになる事が多いし」
「一応家に帰った後の君には監視を付けていたが、こちらから害意を向ける事は無いと分かってほしい。キリギリス掲示板接続用及び連絡用に渡した簡易COMPにも発信機と閲覧サイトの監視機能が仕込まれていたしな。その診断サイトの結果でも精神的な問題は無かった様だし」
「あ、はい。そういう事情ならしょうがないですよね。あの悪魔はやっぱり監視だったのか」
確かに悪魔事件に巻き込まれて悪魔と融合した人間なんて警戒するのが当たり前だよなぁ。一応俺もアオビトの力でこっちを監視してる悪魔がいる事には気づいていた*2が、彼らと別れた後から付いてきていてこっちに敵意を向けてないから多分監視かなと思ってスルーしてた(今の俺達じゃどうしようもできなかったし)
……でも掲示板を薦めてくれたのには診断サイトでオタク度を測るのが精神的にセーフ判定になるのか? パスワードは昭和ウルトラシリーズジャンルを選んで10問全問正解したけど。あの程度なら100門あっても全問正解出来そうな簡単な難易度(重度のウルトラオタ基準)のヤツだったし。
「ほーん、気付いてたのか。それなりに偵察には長けた仲魔だったんだが」
『本格的な隠密系のスキルでも使っていなければ気付く事は出来る。襲ってくる様子もなかったから十中八九監視だと思って放置していたが』
「ふーむ、やっぱり以前に事情を聞いた時も思ったけど普通の融合した悪魔とは違うみたいだな。悪魔と人間が融合した【悪魔人】自体はそこまで珍しくは無いが、ここまでお互いに人格がはっきりと別れて共存している事例は聞いた事がない」
「基本的に悪魔が人間乗っとるか、逆に人間主体の人格のままで悪魔の方は力だけ与えてそこまで干渉しないってパターンが殆どだからね。明確に共存して融合してる事例を見るのは初めてかも」
「実にウルトラマン的な在り方なので俺達からの評価も高いぞ! パスワードや診断テストでも君がウルトラオタである事が伝わってくるからな!」
「ありがとうございます。それと融合に関しては俺も真っ先にそう思いました」
主人公死亡からの融合復活は初代ウルトラマンからのお約束だからな! そんな展開にロマンを感じて熱くなるのは仕方ない(断言)……最もこれはアオビトが特別な悪魔で俺がナホビノになれたから上手く言っていて、普通悪魔と融合したら人が変わるとか当たり前だよな。カオスヒーローとかヒメネスとかワルターとかヨナタンとか。
「まあそこは普通の悪魔人じゃない
「そうそう、普通の悪魔人だったらここまで真っ当には………………え?」
…………な、なんでかバレてるぅぅぅぅぅぅ!!!!!!何故に!
「いや、俺の【アナライズ】で普通に【合一神?】って出てたから。意味分からなかったから調べたら人間と悪魔の融合体らしいって」
「初めからバレてた!?」
そりゃあメガテンなんだから【アナライズ】あって当然なのに気付かなかったバカがいます。俺だよ! だって普通に家に帰されたからてっきりバレてないもんかと……!
──────◇◇◇──────
「…………ふむふむ、つまり俺を帰した後、アナライズ結果の確認の為に既に【合一神】と戦ったキリギリスメンバーから情報を入手してたと。あのまま帰したのは合一神について悪魔人の派生だと思ったからで、一応監視を付けてたから大丈夫だろうと」
「まあそのキリギリス最前線組が戦った合一神はレベル3ケタクラスだったらしいから情報あっても遭遇したら詰みそうだが。……まあ君をアナライズした時に【合一神?】って表示がおかしかったから、ちょっと調べてから少しカマをかけてみたんだ。マヌケは見つかったようだが」
「嘘だろジョータロー」
ネタ返しはともかくとしてこの世界にもナホビノ、しかもレベル100越えとかいるのか。なんかDATメンバー曰く大事件起こしたけどキリギリスメンバーのトップ層に倒されたみたいだけど……レベル3桁合一神だって倒されるとかこの世界の環境怖。魔境すぎない?
「ええっと、俺達が合一神……ナホビノである事は確かにそうなんですが、別に俺達は世界滅ぼそうとかは考えてなくてですね。……隠してたのも厄ネタだからあんまり言いふらさない様にしたかっただけで……」
『合一神の事を伏せるように言ったのは俺の意見でもある。実際条件さえ整えば世界に新たなコトワリを敷く事も可能な存在であるから、下手にその事実を知られたら今の弱体化した俺達ではどうしようもないと判断した』
「あーいや、誤解させた様で悪いが別に隠し事をしてた事には何もないぞ。そもそもこの業界で自分の事をペラペラ喋るヤツは早死にするし、自分の能力を隠しておくのは基本中の基本だからな。……そもそも合一神については多分そっちの方が詳しいぞ。俺達の中でも『特殊な受胎事件で発生した人間と悪魔が融合した存在』ぐらいしか分かってない」
「魔丞事件関係の情報としてそういう種族がいるって話しか仕入れてないわ。……コトワリとか世界滅ぶとかなにそれ知らんよ。この業界では特に最近よくある話ではあるけど」
うわぁまたトチったかな。そもそもナホビノの情報の詳細はまだ出回ってなかったのか、原作知識持ちだからってその辺り勘違いしてたわ。マヌケ(俺)がまたしても見つかった様だ。
……もうこうなったら一通りの事情を話した方が良いかな。流石に最重要事項の『前世原作知識』はまだ出せないけど、アオビトの事情とかはもう隠しておく意味がなさそうだし。それに彼らDAT以上に信用できそうな悪魔業界人を探せる気がしないから、賭けになるけどここで全ツッパした方が良いかな。彼ら実力者の伝手が得られるなら十分に勝算とリターンがある賭けだろ(多分)
『少年がそうしたいというなら俺の事情も全て話しても構わない。どのみち既に滅びた世界の事であるし、この世界にもナホビノがいるのなら隠しておく意味はさしてないだろう』
(うん、ありがとうアオビト)「……分かりました。俺とアオビトの事情は全てお話しします。おそらくこの世界の受胎事件や魔丞などとも関わって来る話でしょうから」
「いや別に無理に話せとは言わないが。まあ魔丞事件関連の情報をくれるなら有り難いけど」
「アオビトの事情は俺が強くなりたい理由にも掛かって来るんで…………後、俺達だけで情報抱えててもどうにかなる気がしないので道連れが欲しいです(切実)」
「君けっこう良い性格してるねぇ」
ヘビクラさんは少し呆れていたがこっちも結構いっぱいいっぱいなんで! 既に合一神がいる以上はメガテンのお約束的にナホビノである俺もなんか事件に巻き込まれるだろうし、下手したらアオビトが経験した神州受胎とか創世とかが発生する可能性もあるし!
それにゲームとは違ってこの世界ではレベル3ケタ合一神すら倒せる強者までいるっぽいキリギリス達がいるのだし、世界の滅びに抗ってる彼らがいるなら自分一人で厄ネタを抱えてるのは逆効果な気がするし! 流石に原作知識はちょっと明かせないというか、そもそも
「とりあえずあのクズに俺が囚われた時にアオビトが融合しながらクズを消し飛ばして助けてくれたけど、その影響でレベルが大きく下がって今の様な状態になったって話はしましたね」
「ええそこまでは聞いた……って消し飛ばした? あの魔丞ってクズだったけど推定レベル70近い相手だった筈」
『この世界に浮上した直後だけはかつての“レベル99”だった頃の力が僅かだけ振るえたからな。今はご覧の有り様だが』
「待ってレベル99って言った?」
「それで実はアオビトはループを繰り返してるっぽいこの世界の過去周回において合一神となっていた人で、運良く知恵となる俺と繋がった事で現在の周回に浮上したんですが……」
「ファ⁉︎ シュタゲかディエスの話っすか⁉︎」
『俺がいた世界では『神州受胎』という形で日本全土が魔界へと落ちて『ダアト』と呼ばれる様になっていた。後で調べて分かった事だが、これは『東京受胎』と呼んでいた計画を実行しようとして
「んんんんんん??????」
とりあえずこの前は掻い摘んで話したので伝えきれていなかった情報を含めて全て順序立てて丁寧に説明してみた。まあレベル3ケタ越えやら合一神やら受胎とかが普通に起きてるこの世界でならそこまで大した情報でもないから全ツッパでいいでしょ。
……そう思っていたんだが、一通り事情を話し終わった時にはDATメンバーは全員頭を抱えたら天を仰いだり机に突っ伏していた。
「……皆さんどうしたんですか? 今のこの世界の状況的にそこまで大した情報ではないと思いますが」
「いや十分に大した情報だからなコレェ!!! 世界がループしてるとか明らかに俺らみたいなモブキリギリスじゃなくて漫画ニキみたいな最前線組に渡される情報だろ!!!」
「ちょっと変わった悪魔人もどきな合一神とかよりもループしている事実の方が重要情報だと思うけど」
「過去周回の情報とか多分これ俺ら程度が知ったらやばいやつっす……」
「……そうですかね?」
「「「「「そうに決まってるだろ!」」」」」
うーん…………まあ確かに言われてみれば世界がループしてるってのは重要情報かな? 前世の原作知識や世界を創世できる合一神と比べてしまって相対的に俺の中では価値が落ちてたけど、世界のループを知らない人間からすれば驚きだし重要情報になるのか。
「あー……でも掲示板でなんか訳わからない事いう人間とか過去に死んだはずの人間とかと出会ったって書き込みがあったな。それが過去周回からの浮上者だとすれば辻褄は合う……のか?」
「確かこの世界にはない組織や事件の事を話してるから錯乱してるんじゃとか言われてたやつね。最近妙な秘神が復活してるのも過去の周回から生き残った者が現れてるケースも?」
「そういえば少し前に会ったくぅんのヤツが『非実在弟子の娘がいきなり生えた』とか喚いてたな。あの時は単なる何時もの脳破壊芸、或いは脳破壊されすぎてとうとう錯乱でもしたのかと思ったがまさか……」
「つまりはこの世界がループしてるのは確定っすか? シュタゲやディエスや龍騎的な展開があるとか信じたくないけど……」
「とりあえず事情を知ってそうな漫画ニキかくぅん辺りに連絡を取って確認してみるか。事が事だから電話じゃなくて直接会う必要があるから時間が少し掛かるが」
……これはちょっと全ツッパの賭けに失敗したかなぁ? こうなれば必殺のナホビノ土下座を決めるしかないか…………!
「……とりあえず今は周回云々の話は置いておこう、俺らがどうこう言ってもどうしようもない問題だし。とりあえず合一神云々と並んで秘匿する感じで」
「現実逃避ともいうけどね。……じゃあ今はそっちのヤマト君の処遇を決めましょうか。確か生き残る為に強くなりたいんだっけ?」
「あ、はい。なにせ合一神なんて厄ネタを背負ってしまったので生き残る為には実力が必要だから何とか悪魔業界の事を知っておきたいと思って来ました。報酬とかは両親の遺産が残っているのでどうにか……」
「えっと、ご両親は……」
ちなみに俺の両親は数年前に事故で亡くなって今は両親の遺産と後援してくれてる祖父の助けを受けながら一人暮らし、バイトもしてたけどなんか取引先のビルが謎のガス爆発で機能停止したからって休業になったので辞めて新しいバイト探してた所なんで身は軽い状態です。今年卒業後に就職しようと思ってたし。
「んー、まあ新人への悪魔業界のレクチャーぐらいなら格安で請け負うけどな。最近は新人を環境適応できるぐらいに育成しないとやばい状況だし。……だがそれよりも重要な質問がある。……ヤマト、君は目の前に悪魔に襲われている人間がいたら助けに向かうか?」
「え? ……その悪魔が普通に襲われてる人助けながら戦えるレベルなら助けに向かいます。そうでないなら援軍をどうにか呼ぶか時間稼ぎするか逃げるかするかな……まあ本音を言えば無理にでも助けたいと思うけど、その為には力も知恵も今の俺には足りないんで」
そこまでこっちの事情を説明したらヘビクラさんが何かを考えながら質問してきたので、俺はそれに今の自分の考えを素直に伝えた……少し情けない考えかもしれないけど、あのクズに散々嬲られた経験もあるし絶対に助けると安易に言える程に俺は強くないしな。
「ふぅん? じゃあ次に“最も重要”な質問だ…………好きなウルトラマンとその特に推せるシチュエーションは?」
「ウルトラマンは全作好きですが特に好きなのは『ウルトラマンティガ』ですね。特に最終回の人の心が光となるシーンは悪魔のことを知ってから尚更人間の心の光は邪神には負けないと信じさせてくれる素晴らしいシーンだったと思います」
「ふっ…………合格だ」
その答えを聞いてニヤリと笑ったヘビクラさんは更に質問をしてきたので思わず(オタク特有の)早口で返してしまったが、それを聞いた彼は満足気に頷いて『合格』を言い渡してきた……合格って?
「ヤマト君、アオビト君。君達さえ良ければ俺達の仲魔……もといDATの新しいメンバーにならないか? 君達にはその資格がある」
「え? いいんですか⁉︎ ……そりゃあリアル防衛チームに入れれば嬉しいけど、見ての通り厄ネタ持ちだし……」
「この業界大なり小なり厄ネタ持ちは珍しく無いわよ。ウチの隊長だって実は『魔界帰還者』の1人だったりするしね」
「昔学校ごと落ちてそのまま学校ごと戻ってきただけさ。別に不死身のガーディアン使いって訳でもない普通のサマナーだよ。……それはともかくとして
「俺らはウルトラマンに憧れてセルフ防衛チームやりながらデビルバスターしてきたんで、こうして人助けするのも良くやるっす」
「同じオタ友であれば尚更だ」
「キリギリスは大体こういうノリで動いてるからな」
皆さん……! これが(ウルトラオタ同士の)絆の力……! つまりネクサス……!!!
「それに君達には俺達が長年求めていた資質を持っている…………そう、防衛チームに必須の『ウルトラマンに変身できる新人隊員ポジション』になれる資質がなぁ!!!」
「死亡寸前から融合して復活、そして変身能力があって特殊な設定持ちとかもう役満っすよね! 正直最初に事情を聞いた時には『新人隊員候補ktkr!!!』ってなって色々と援助しちゃいましたし」
『今の実力は君達の方が上だと思うが』
「分かってないなアオビトさんよぉ、こう設定的な特別感とか主人公新人らしいフレッシュさが必要なんだよ」
「その点ヤマト君は合格よねー。判断力も事件に巻き込まれて覚醒したにしてはしっかりとしてるし」
「普通のデビルシフターとか悪魔人は微妙に悪魔よりに思考が寄ってるか、その出自の所為で鬱屈してる事が多いからな。その点ヤマト君は人間らしさと若者らしさが残ってて良し」
これは……かつてない一体感を感じる……! まさにパーフェクトコミュニケーショォンな絆の力が……! これこそが人の心の光……!(いやちょっとテンションおかしくないか?byアオビト)
「分かりました! こんな俺で良ければDATの一員として戦わせて下さい! アオビトもいいよな?」
『……まあこれ以上に信頼出来そうな仲間は今後得られないだろうからな。少年共々よろしく頼む』
「ああこちらこそ。改めてDATの隊長をやってるヘビクラ・シンゴだ、デビルサマナーをやってる」
「そういえば自己紹介がまだだったわね。私が副隊長の【ヤナセ・アンヌ】よ。これでも符術師だから呪殺対策アイテムが必要なら言ってね」
「ガンスリンガーをやってる隊員の【カリヤ・ケンジロウ】だ。今後ともよろしく」
「ダナーンの騎士っぽいものをやってる【オキ・トモヤ】っす。特技は剣技と魔法っす! ちなみにケルト系っすけど名前はソウルネームなんで」
「魔道具職人の【ドイガキ・ミツヒロ】だ。主に全員の装備製作や整備を行なっている。ちなみに俺達の名前は全部偽名だからな。呪い避けの名伏せと趣味を兼ねている」
ああ、全員の名前がウルトラシリーズの防衛部隊の人物の名前と苗字を別々に組み合わせてるからな(一発理解)……よし、これで悪魔業界へのデビューは想定し得る限り最高の出だしを切った(ウルトラオタ的に)から、これから頑張ってDATメンバーとして働きながら強くなるぞ!
あとがき・各種設定解説
防衛チーム・DAT:悪魔の脅威から人類を守る特殊チーム(自称)
・その正体は言うまでもないがガチなウルトラオタのデビバス達がノリと勢いで設立したデビルバスターチームであるが、キリギリス発足前からチームを組んで活動している古参なので実力はガチ。
・個人技術・連携共に一流であり装備品も見た目はコスプレっぽいが実際にはガチ装備の外見変更仕様で、キリギリスに加わってからもセプテントリオン戦や緑化会戦や京都戦に参加して画面外で活躍してた。
・名前通り主に悪魔退治が専門だがウルトラシリーズの防衛隊リスペクトで人助けや悪人退治も行なっており、そのリスペクト精神から態度も悪魔業界ではかなり良い(オタトークは除く)事もあってそこそこの有名人。
・ちなみにずっと同じメンバーでやって来たのとウルトラオタク共通趣味のノリもあって新人採用には乗り気でなく、後日高卒JK悪魔人娘ズをくぅんさん(脳破壊予防)と漫画さん(悪あがき)に紹介されたが『ウチは特撮的な健全イメージで売ってるんで〜レディコミ枠はちょっとね〜R−18タグも付いてないし〜』と言ってそのまま漫画さんへカウンターパスした模様。
・ただし長年求めていた人材のヤマトは例外で、初めて見て覚醒の経緯を聞いた時点でどうにか引き込めないかと色々画策していたが、思った以上に設定が濃かったのでちょっと動揺してるが最終的に受け入れる辺りメンバーは善性の人間であると言える。
【導師 ヘビクラ・シンゴ LV72】
クラス:<デビルサマナー> <剣士>
防御相性:破魔無効
物理スキル:【バイパースマッシュ】【ブレイブザッパー】【朧一閃】【冥界波】【暗夜剣】【真空斬り】【刹那五月雨斬り】【気合い】その他剣技系スキルなど複数
魔法スキル:【黒龍撃】【ドロンパ】【クイッカ】【バルザック】【パララマ】【ポイズマ】【ペトラマ】【シャッフラー】【メタモディ】
自動効果スキル:【三分の活泉】【三分の魔脈】【愛用の武器】【武器強化】【猛反撃】【ミナゴロシの愉悦】【奈落のマスク】【不屈の闘志】【食いしばり】
装備:【蛇心剣(草薙の剣改造)】【DATハイパーガン(改造魔晶銃)】【DATヘルム(ドルフィンヘルム改造:反精神)】【DATアーマー(ヤクトアーマー改造:全対応)】【DATグラブ(ヤクトグラブ改造:魔+2)】【DATレッグ(ヤクトレッグ改造:速+2)】後は任務に応じたアクセサリー
仲魔:【堕天使 デカラビア LV58】【魔獣 ケルベロス LV60】【破壊神 モト LV65】【妖魔 ガネーシャ LV67】【龍神 アナンタ LV68】【女神 ノルン LV72】
・対悪魔部隊DAT(自称)の隊長で実は元軽子坂高校の生徒である一般魔界帰還者で、事件解決後にデビルサマナーをやり始めて元々重度のウルトラオタだった事もあって防御チームムーブしてたら同士が増えてチームになった。
・魔界帰還者ではあるが魔界ではちょくちょく動いてたぐらいなのでガーディアン使いにはならなかったが、魔界の影響なのか何故か特殊な属性(覚醒・降魔・相性無視など)のスキルばかり覚える様になってしまった。
・正直言って弱くはないけどメジャースキルと比べて使いにくいなと思っており、戦闘では主に仲魔に戦わせつつ自分は支援か偶に前衛のスタイルだったが最近(インフレ後)では役に立つ機会が増えた模様(主にセプテントリオン)
・ヤマトに関しては初めからスカウトする気だったが合一神である彼の事はちゃんと警戒しており、質問でカマをかけつつ姿を隠したモトに【読心術】を使わせていた。
・読心術は合一神故にか完全には効かなかった(前世・原作知識部分は分からなかった)が、彼の発言には一切嘘がなかった事も分かったので人格と能力は信用できるだろうと思ってスカウトした。
・一応、スカウトには趣味以外にも現在追っている『魔丞ヘカトンケイルにマガツヒの運用方を教えた“何者か”』を見つけるため、マガツヒに詳しいアオビトなら何かの役に立つだろうという考えもあった。
・業界には長いので同じOBのPヘッドや漫画さんやくぅんさんとも知り合いだが、なんかこう防衛チームムーブな独自路線を行ってるので共闘する機会はそんなに多くないが連絡を取ったりはしてる。
読了ありがとうございました。
ヤマトの事情隠しがグダグダだと思うかもしれませんが、厄ネタ多数といきなり湧いて出た“本当かどうか分からない前世の原作知識っぽい何か”の影響で結構テンパっており、アオビトの方も魔界落ちした後にメガテン主人公となって戦いオンリーの生活だったので平時の悪魔業界に関しては疎かったのが原因です。