真・女神転生オタクくんサマナー外伝 ~ナホトラマン奮闘記~ 作:貴司崎
そうして始まった合一神同士の戦い、容赦ない挑発を受けて怒り心頭の【
「その行動は読んでた、八色の雷よ!」【轟雷*2】
『ガハッ⁉︎』\WEEK!/
だが、それよりも一手早くヤマトが天から落とした雷をその進行方向上に撃ち込む事でダメージを与えつつ先手を奪い、更に
『バカなァ! 合一神になった我ガ……!』
「いやお前普通に電撃弱点だろ? ……ナホビノになった“だけ”で弱点が消える事も弱点が突かれなくなる事も無い、写せ身合体とかのそれ以外の方法で補う事は出来てもな」
『俺達が戦った合一神も弱点はあったからな*3。人間と違って装備で耐性を補えない以上、ナホビノは自己強化が重要なのだが変性したてはよくその辺りが疎かになっている。……“あの三人”も元の人間であるデビルサマナーだった頃の方が隙は少なかったぐらいだ』
| ザオウゴンゲン | LV84 | 火炎・睡眠・幻惑・毒・魅了無効 破魔・呪殺・BS耐性 |
基本的にナホビノになった際には融合前の悪魔、或いは『知恵ある神霊に立ち返る』というナホビノの特性からその悪魔に大元の逸話などから耐性が反映される事が多く故に弱点が付く事もあり得る。
例えば融合前の悪魔に弱点がなかったり、或いは人間側の能力で強固な耐性を得られるなどなら問題ないが、そうでないならナホビノに変性したばかりの状態だと弱点が出来てしまうという例も少なくないのだ。
……そして京都ヤタガラス残党が変性した【合一神 ザオウゴンゲン】はこの『ダアトを模した異界』の影響で合一神となっている事も手伝い、元となった【破壊神 ザオウゴンゲン*4】の能力が多分に反映されているので弱点も引き継いでしまっていた。
「合一神だろうが何だろうがこの世界における戦いの基本は属性相性とクリティカル、そこは変わらないさ。……ヨシツネとバロンと結梨ちゃんは攻撃でソロネは妨害」
「応! 我が秘剣の冴えを見るが良い!」
「私はとにかく電撃属性を撃ち続ける役回りですね」
「神の威光を持って悪しきものを縛り給え……【ランダマイザ*5】!!!」
「とりあえず電撃弱点なら【ジオダイン*6】!!! 一人しかいないなら単体で十分!」
そして合一神だろうが
そうして出来た隙にソロネの全能力デバフが突き刺さり、結梨が呼び寄せた大電撃が弱点を突く事によってヤマト達にはもう一巡の追加行動を行う余地が生じた。
「味方が五人なら弱点やクリティカルを突く回数は“5回”までで良い……というかそれ以上は行動回数は増やせん。ヨシツネは壁、バロンは攻撃、ソロネは回復、俺も壁を張る。結梨ちゃんはバフ」
「承知! 物理攻撃だけは通さん!」
「もう一度【マハジオダイン】……しかし単体相手に全体攻撃のみは燃費と効率が悪い」
「減ったHPは回復しておきます」
間髪入れずにヤマトの【神奈備ノ守*9】とヨシツネの【畳返し*10】が味方を守る様に張り巡らされ、バロンが再度【マハジオダイン】を撃ち込みそれによって出来た隙を使ってソロネが【メディラマ】によってヨシツネの減ったHPを回復させる。
「よーし、じゃあ結梨の新しい力を見せてあげる! 【ラスタキャンディ*11】!」
そして結梨が新しく覚えた全体全能力バフスキル──かつて『聖華学園第三生徒会』が得意としていた全体バフを中心とした集団戦から学び取った補助魔法、それをこの異界での経験から更に発展させた最上位補助魔法を使って味方全体に三色の光を振りまく。
……例え相手が合一神であろうが弱点を突けてクリティカルを発生させられるなら何時も通りの連続行動が可能な程、彼等の連携によるプレスターンバトルの技術は極まっており、その定石に従って弱点とクリティカルからの補助魔法重ね掛けで敵の攻撃に備える構えであった。
(さて、アナライズした限りアレの厄介なスキルは専用の【天魔撃砕】と【アカシャアーツ*12】に【ミナゴロシの愉悦*13】まであって、力のステの方が高いのもあってクリティカルからの連続攻撃警戒で物理対策を優先したが)
『グうう……だがソの程度では我ハ倒せん!!! 喰らうガいい我が得た合一神の力ヲ!!!』
| 貫く闘気 | 補助属性スキル | 自身に次に行う全ての攻撃のダメージが上昇し、相性を無視して貫通する効果を付与する。 |
| 忿怒の暴圧 | 万能属性スキル | ザオウゴンゲン専用/敵全体に中威力の万能属性攻撃。確率で封技を付与する。 |
だが、腐っても合一神と言うべきかザオウゴンゲンは身に宿す膨大なマガツヒに裏打ちされた
その莫大な圧力は万能属性故に物理反射の壁では防げず、更に物理的に対象を押し潰すだけでなく敵対者を威圧する事によってスキルを機能不全とする『万能属性判定の封技』を掛ける効果も付与されておりレベル差と闘気による強化も合わさってヤマト達に大打撃を与える。
「やはり合一神である以上は物理反射などには掛からないか……だが、例え万能相性の状態異常だろうと対策は出来ている! ナホビノにとって状態異常対策は必須だからな!」
「状態異常対策のマスクスキルは結梨も持っているよ。 感染対策にもなるしね!」
| 地獄のマスク | 自動効果スキル | 状態異常になる、及び即死する確率を減少させる(70%) |
| 奈落のマスク | 自動属性スキル | 状態異常になる、及び即死する確率を大きく減少させる(40%) 【地獄のマスク】と重ね掛けすると効果が重複して状態異常・即死確率を28%まで減少させる。 スキルの状態異常・即死確率そのものに干渉するのでスキルの属性は関係無く貫通なども効果対象外。 |
しかし万能相性の状態異常にも効果が適応される異常対策スキルを持っていたヤマトと結梨には【封技】が掛からず、ダメージも事前に掛けておいたバフデバフ、及び全ダメージカットの結界の効果もあって死亡する程にHPが減った者は居なかった。
それでもヨシツネとソロネに【封技】が掛かるなど結構な損害はあったが、ザオウゴンゲンがスキルを打ち終わって即座に動いたヤマトが【メパトラ*14】で解除する。
「よし、敵は【ラスタキャンディ】は持ってるが【デカジャ】【デクンダ】は持ってない。クリティカルで手数を稼ぎつつバフデバフ積んで回復するお約束の動きだ!」
「承知、【八艘飛び】!」「【マハジオダイン】!」「【ランダマイザ】!」
それに続いて彼の仲魔達が受けたダメージを無視して再度プレスターン式連続行動を行うべくヨシツネの連続斬りからバロンの大電撃、それによって生まれた隙にソロネが敵に向けて再び全能力低下デバフを見舞う。
「うん、アイツの能力は下がりきったしこっちのバフもまだ続いてるから、ここは手番稼ぎ含めて【ジオダイン】を挿しこもう」
「そして出来た隙にもう一度【神奈備ノ守】!」
「更に俺が再度【畳返し】で守りを固めると」
「私はとにかく【マハジオダイン】でダメージと手番を稼ぎ続ける」
「そして最後に減ったHPを【メディアラハン*15】と。敵の攻撃は万全の体制で迎え打たねば」
『ゴ⁉︎ ガァぁァァぁxaァァ!!!?』
そうして下がりきったステータスで動きが鈍ったザオウゴンゲンに結梨が電撃をお見舞いし、それを尻目にヤマトとヨシツネがもう一度結界を展開、そこにバロンが電撃を再び見舞って最後にソロネが味方のHPを全回復させる事で手番を終わらせる。
……自分達は弱点を突くか確定クリティカルのスキルを使って連続行動を行い、相手には弱点を突かせずクリティカルを出させない事で行動回数を最小限に抑えるという“プレスターンバトルの基本”を忠実に行う彼等の戦い方にレベルで上回る筈のザオウゴンゲンは見事に翻弄されていた。
『グゥぅ……何故絶大な力を得た筈ノ我がコウまで……!』
「合一神だろうが何だろうが弱点突きながら数で囲んでボコせば格上でも大体死ぬ。バフとデバフを掛ければなお良し……この世界での戦いに於いて大体の状況で当てはまる言葉だ」
『強力なスキルはあるが俺がかつて戦った“三人”の様な理不尽ギミックは無いからな。……生まれたての合一神は弱点が生えたり保有スキルの幅が狭い事も多い故、後天的に写せ身合体などでスキルを増やして弱点を補うかギミックを持つ事で弱点があっても戦える様にするのが基本。それすら出来ていないなら数の差を覆せないのは当然だろう』
ここまでザオウゴンゲンが追い込まれているのには【合一神 ザオウゴンゲン】自身の特異過ぎる誕生理由──人間の死体二つと神造魔人という組み合わせによるある種の合体事故から【ダアト】を再現した異界の補正で辛うじて合一神と判定されている事が影響していた。
……具体的にいうとイレギュラー過ぎる合体の所為で人間だった頃に持っていた殆どのスキルが継承出来ず、更には継承・習得出来た【ザオウゴンゲン】としてのスキルも『ダアト環境だから合一神で居られる』故にその殆どが『ダアト式の軸のザオウゴンゲンのスキル*16』でありヤマトにとっては解析・対策がし易かったのだ。
「かつてのダアトで、少なくとも“俺達”がカグツチまで辿り着く為にどれだけ苦労して自己強化に励んだと思ってるんだ? レベリングして写せ身合体で耐性とスキルを整えて、継承するスキルを吟味して仲魔も同じくレベリングからの写せ身合体……そこまでしてようやくだぞ」
『今も頑張ってはいるが嘗てのレベルにすら届いていないし、現行世界のインフレについて行くなら“かつて以上”の力が必要だと言うのに制限は増えているし……合一神で最強目指すなら最低でも長期間はダアトみたいな環境で修行や仲魔集めに励まねばな。この異界が恒常的な狩場にならないものか』
『グぬぅゥゥ……おのレェ!』
そんな愚痴と挑発を兼ねた言葉を冷めた視線で容赦なく投げかけるヤマトとアオビトに対し、ザオウゴンゲンは二人が醸し出す“余裕と凄み”に気圧されそうになりながらも再度の攻撃を行おうと向かっていく。
……まるでザオウゴンゲンの方が挑戦者に見えるかもしれないが、ども彼等こそかつての【ダアト】に於けるカグツチを巡る戦いで自らが新たな世界のコトワリを敷かんとする数多の魔丞、混沌を奉じる悪魔、暴走した大天使、ヤタガラス最強のデビルサマナー、果ては同じ合一神へと至った同士達と戦いその全てを打ち倒して頂点に立った勝利者。成り立ての合一神モドキとは格が違うのだ。
──────◇◇◇──────
それからもヤマト達とザオウゴンゲンの熾烈な戦いは続いていたが、その内容は徹底的に弱点攻撃とクリティカルで手番を増やしつつ物理反射とダメージカットの壁を張りながらバフデバフを重ね掛けするルーチンを繰り返すヤマト達に対し、それをどうにか突破しようとして様々な手を打つザオウゴンゲンという構図になっていた。
『ええいッ! なラばコレならドウだ!!! 【アギバリオン*17】! 【アギバリオン】!!!』
そんなザオウゴンゲンが次に打った手は火炎系単体最上位魔法の二連打、自身が使える物理反射の壁に遮られない攻撃の中で最大の威力を持つ獄炎は、これまで散々マガツヒを吸収して来た副産物として得られた膨大なMPを持ってヨシツネへと降り注いだ。
……物理反射の壁を展開しているヨシツネを落とせれば物理攻撃が通る様になり、更に一体でも仲魔を落とせれば無効の手番を減らせるので流れを崩す事が出来るだろうとの狙いであり、実際にデバフとダメージカットがあるとはいえレベル差もあって火炎系最大の魔法二連打はヨシツネを焼き尽くした。
「くっ、流石にレベル差があるから耐性も無い火炎では結界による防御込みでも二発は耐えられん! ……だが、一発は耐えて封技も掛かっていないならタダではやられんぞ!」
『グガぁっ⁉︎』
| 怨讐 | 自動効果スキル | 約80%の確率で、受けたのと同等のダメージを敵に与える。 万能または弱点による攻撃、弱点硬直中/封印/石化/魅了/混乱/睡眠中、死亡した時は効果を発揮しない。 |
しかし、二撃目の獄炎がヨシツネを焼き尽くすのとほぼ同時に彼が有する復讐の呪いが起動、炎を放った直後のザオウゴンゲンの身体に禍々しい怨念が纏わりついて先程の【アギバリオン】で受けたダメージと同じだけの傷を負わせた。
それによって手痛いダメージを負ったザオウゴンゲンであったが狙い通りに物理反射の壁を張る悪魔を始末出来たと気をとり直し、次の手番では逆襲の意味も込めて物理攻撃からのクリティカルによる連続攻撃を見舞ってやろうと思い……。
「
「ふむ、人使いが荒いな。正直過労死しそうだ」
| 布瑠言霊 | 回復スキル | 死亡中を含む仲魔一体を召喚しHPを全回復させる。 融合した神造魔人、その大元の悪魔の権能の一端たる死者蘇生の言霊。 |
その前に動いたヤマトが荘厳な雰囲気を出しながら唱えた死者蘇生の言霊により、死亡したヨシツネがあっさりと復活した事によってその思惑は崩れ去ったのだが。
かつてと比べて弱体化はしているヤマトとアオビトであるが、引き継いだらしき全ての神造魔人のスキルのお陰もあって対応力であればダアト時代と比べても遜色ないレベルだ。
「済まんがお前が居なくなると詰みかねないんでな、最後まで働いてもらうぞ」
「主君がそう言うなら武士らしく戦働きはするさ。後で追加の御恩が欲しいがな!」
「好きなコンビニスイーツを頼むが良い」
そんな会話を他所に再び始まるテンプレルーチン、復活した
ヨシツネが死亡状態だったので手数は減っていたがデバフ状態が維持されてHPも減っていないので、ソロネが【パス*18】を行って手数を稼ぐ事で解決した。
『ええいッ! コレでもダメなのカ!!! いい加減ニ諦めロ!!!』
「いや、このまま続ければ回復スキル持ってないお前を削り倒せるのに諦める理由は無いだろ。こっちが勝つまで泥臭い持久戦だ」
そうして挑発を交えながら精神的な優位も取りつつ着実にザオウゴンゲンを追い詰めているヤマトであったが、実の所はそこまで一方的な展開ではなく色々と自分達側の“限界”も見えていた。
(バフデバフダメージカットを重ね掛けした上でも単体バリオンを二発喰らえば落ちるか。俺と結梨ちゃんは火炎耐性持ちだから大丈夫だが仲魔は落ちる。全体万能の【忿怒の暴圧】二連撃には耐えられるが一度でも防御を掛けそこなえば建て直し不可能な打撃を追うな)
『それとそろそろMP消費もバカにならなくなって来たぞ。マガツヒゲージを維持する事での【溢れるマガツヒ】に加えて、アタッカー達は全員リストア系のMP回復スキルを持っているからどうにか持たせているが』
(【チャクラポッド*19】でもあれば良いんだが、この異界の探索時に使ってしまったからな。正直アイテム不足が厳しい)
その“限界”とは単純にMPの残量と消費アイテムの不足による持久戦への不安、いきなり異界に取り込まれた所為で持っていた消費アイテムの量は少なく、その上で調査と【カグツチ神殿】攻略の為のレベリングを行う為に無理して連戦を続けた影響によってアイテムの残りが少なくなっている所。
探索中に宝箱から確保したアイテムもあるが正直言ってレベル50〜70の悪魔と連戦する際に使った量と比べれば焼け石に水であり、MP回復スキルを駆使してどうにか無茶なレベリングを熟していたがその負担は決して少なくはなかったのだ。
(持久戦だとアイテムとMPが持つかどうかだが、アイツが多分悪魔を捕食する事で膨大なマガツヒを吸収したお陰かHPとMP量も増えているからな。しかもマガツヒ効果で自動回復してるから削りきれるか?)
『そこはこのまま行けば先に向こうのHPを削り倒せるだろうが、問題はヤツから感じる膨大なマガツヒが“ダメージを受ける毎に安定している”事だな。少しずつステータスも上がっている様だし、おそらくそろそろ“使ってくる”ぞ』
(【マガツヒスキル】か。破壊神のマガツヒは【拡張:貫く闘気*20】だから単騎では問題にならないが、普通に【禍時:会心】からの連続攻撃を喰らえば全滅するな)
そして彼等が考えるもう一つの懸念材料としてザオウゴンゲンのHPが減る毎に吸収したマガツヒが安定して能力を向上させている事があった。
これはザオウゴンゲンが今まではマガツヒを無理矢理吸収して肉体を維持していた所為で所謂『マガツヒ太り』になっていたのだが、戦闘を介して活性化したマガツヒが肉体に順応し始めた上でダメージによって余計なマガツヒが抜けた事でレベル本来の力を取り戻し始めているからだ。
そしてヤマトとアオビトにとって最も警戒すべきはザオウゴンゲンがマガツヒスキルを使う事、これまではマガツヒが不安定だった故に使えなくなっていたが安定化した今ならいつ使って来てもおかしくない。
(さて、後の問題はヤツが
『言われるまでもない、有するマガツヒの警戒は対魔丞・対合一神の戦闘においての最重要要素だからな』
故に彼等は今の優勢な状況が薄氷の上に立っている様なモノだと理解しており、最大の敗北要素である【マガツヒスキル】の発動を見逃さない為にもザオウゴンゲンの一挙手一投足に注視していた。
……それに対して追い込まれているザオウゴンゲンも自らの肉体の質が上がっている事には気が付いており、今なら“奥の手”を使って逆転出来ると判断して即座に実行へと移したのだ。
『……だガ! ようやク我の肉体にマガツヒが馴染ンで来たぞ! 今こそ見ルが良い我が真の力を! 【ラスタキャンディ】かラの我が身に集まれマガツヒよォ!!!』
【ザオウゴンゲンはマガツヒを集めた!*21】
| 禍時:会心 | マガツヒスキル | 全種族のマガツヒスキル。味方全体に魔法を含む全ての攻撃がクリティカルになる効果を付与する。 |
ザオウゴンゲンが行った行動は全能力バフで可能な限りデバフを打ち消してからのマガツヒスキル起動に必要なマガツヒを集める事、馴染んで来たとは言えマガツヒスキル発動に足りなかった分を補った形であり……否。
『(そしテ【会心状態】であれバ我が専用スキルによって『物理反射状態をも突破出来る物理貫通』をエられる! 次の手番に物理反射の壁を抜いて防御低下の【天魔撃砕】から入って威力が増す【アカシャアーツ】を連続使用すればあのサマナーを倒せる!)』
| 金剛蔵王 | 自動効果スキル | このスキルを持っている悪魔が生きている間、味方全体は次の効果を発揮する。「会心状態の場合、物理貫通を得る」 この物理貫通効果はテトラカーンなどの物理反射状態も突破可能(D2仕様) |
マガツヒスキルの効果によって【会心状態】となったが故にザオウゴンゲンが獲得していた最期の専用スキルの効果が機能して、自身に最上位の物理貫通効果を付与させたのだ。
本来ダアト式のザオウゴンゲンでは取得出来ないスキルだがそこは紛いなりにも合一神、これまでの悪魔捕食を得て【別軸のザオウゴンゲン】の力の一部を引き出す事に成功していたのだ。
……加えてダアト式スキルでない為にヤマトも完全に解析出来てはおらず物理反射の格までは分からない状態であり、反射相性までしか突破出来ない貫通を既に見せているので物理反射状態で防げると誤認させられればあのサマナーの裏をかいて倒せるとザオウゴンゲンは考えて……。
「……やはり
「りょーかーい! それー!」
| 呪毒散布 | マガツヒスキル | 凶鳥のマガツヒスキル。敵全体に状態異常(睡眠・幻惑・毒・混乱・魅了・封技)を強力な効果から優先して付加し、3ターンの間、全能力を一段階低下させる。 |
| GUARD | バトルコマンド | 次の敵ターンで受けるダメージの軽減、状態異常の被付着率低下、弱点ヒットやクリティカルヒット防止の効果を得られる(真5仕様) 防御状態ではクリティカルヒットは発生せず弱点属性を受けてもプレスターンアイコン消費は半分にならない。 |
だが、その行動を冷静に見つめていたヤマトは即座にモー・ショボーを呼び出してマガツヒスキルによる呪毒を撒き散らしてザオウゴンゲンを【封技】状態とし、更に味方の残った手番全てを『見てからGUARD余裕でした』と言わんばかりに防御に費やさせた。
『なぁッ⁉︎ 状態異常だとォ⁉︎』\封技状態/
「別にナホビノになったからと言ってバットステータス無効が付く訳じゃない*22。そして無効でない耐性があるなら【呪毒散布】は必ず通る」
『無論属性相性と同じく後天的にカバーする事は可能で、俺達も異常無効スキルやマスクは優先して取得しているが……貴様にそこまでの時間は無かっただろう?』
『……お、オのれェェェー!!!』
狙いを崩されて激昂したザオウゴンゲンは【封技】状態によりスキルが何一つ使えない故、止むを得ず
……だが、防御している相手に単なるパンチでは大したダメージを与えられる筈も無く、防御しているので【禍時:会心】状態でもクリティカルヒットは発生させられないので2回までしか攻撃出来ず、更には【反撃*23】によって斬りつけられて逆にダメージを負う始末だった。
『クッ! ダメだスキルが無ければ削りきれん!!!』
「おっと物理耐性は抜いて来たな、最期の固有スキルによる物理貫通か。……だが、例え貫通であっても“防御によるダメージ軽減”を突破出来る訳では無い。あくまで耐性を無視する力だからな」
『見覚えの無いスキルだったから貫通のランクは分からないので安全策を取ったが正解だったか? 掲示板で“反射状態”を抜く貫通の存在は知っていたし。……加えてマガツヒスキル使用にマガツヒをチャージする手番が必要なら、それに合わせて防御するぐらいは容易い』
彼等が【マガツヒゲージ】と呼ぶ魔丞や合一神が有する”自分の肉体にマガツヒを溜め込む特性”だが、戦闘中に時間経過でゲージを溜めてそれを消費してマガツヒスキルを手番消費させるのには一定以上のマガツヒ運用技術か適正が必要なのだ。*24。
故にそれが出来ない通常の悪魔、又はマガツヒの運用に慣れていない魔丞や合一神は周囲のマガツヒを集めてチャージ状態になってからマガツヒスキルを使う必要があるのだが、それには隙が大きく必ず敵に手番を渡してしまう事になるのである。*25。
「マガツヒゲージを戦闘中に溜めて手番消費無しでマガツヒスキルを使うのにも慣れと技術がいるからな。合一神でも成り立てでそこまで不安定なら出来ないと読んでいたが大当たりだ*26」
『手番なしで使う相手だったら先読みや呼吸崩して防御に専念とかが必要で面倒になっていたがな。……それはともかく【封技】となっている今がチャンスだ! ここで仕留めるぞ! 【轟雷】!!!』
『ガァァァァァァァッ!!!』
そして封技でまともな動きが出来ない今なら回復に手番を使う必要がないとヤマトとアオビトが降らせた落雷を皮切りに彼等の反撃が開始され、ヨシツネの連続斬りとバロンと結梨の電撃魔法がデバフを盛られて動きの鈍ったザオウゴンゲンを次々と打ちのめして更なる隙を作り上げる(モー・ショボーはアタッカーになれないのでジャアクフロストと交代)
「これ以上の戦闘続行はリスクがデカいから此処で落とす! 【天剣叢雲*27】!!!」
『ゴッ⁉︎ グアァァァァァァ! オノレガァァァァァァァ!!!?』
そうして出来た隙に更なる追加行動をねじ込んだヤマトが
そこに再度の【八艘飛び】に【マハジオダイン】が見舞われ、交代によって飛び出したジャアクフロストの氷結強化を重ね掛けされた必殺の【フロストパンチ*28】が炸裂した事によりザオウゴンゲンは致命傷を受けて徐々に肉体の端からマガツヒへと分解されていくレベルのダメージを受ける。
「ヒーホー! 良いのが入ったホー! 後なんか新しい技を閃きそうだホ、こうブーメランみたいに腰を使ったフックとか」
「それは良かったな。……さて、良い感じにクリティカル入ったお陰で後一撃で倒せそうだし最後は結梨ちゃんが決着を付けてくれ」
「うん! 結梨が最後の順番で他に動ける人が居ないしね!」
そして最後にヤマトの言葉を受けた結梨が両手に持った長巻にオーラを纏わせながら、ザオウゴンゲンに向かって全速力で駆け出し距離を詰めた後に獲物を大上段に振り被った。
『や、ヤメろォォォォォォォォ!!!』
「いぃやぁぁぁぁぁ!!!」
雷光一閃、裂帛の気合を乗せて振り下ろされた【ブレイブザッパー*29】は、消滅寸前とは言え見事にザオウゴンゲンに
『……わ、我は……私は……京都ヤタガラスと……日ノ本を守る為に……』
「例え“守る為”でも独り善がりはダメなんだよ。結梨も“前”では一人で思い詰めて勝手に突っ込んで結局はダメだったし。……でも、だから“今回”は自分の意思でみんなで戦ってみんなで守るよ。きっと“キリギリス”ってそういう場所だと思うから」
そんな言葉を最後にマガツヒとなって散るザオウゴンゲンとなった京都ヤタガラス残党首魁達と、それを見ながら決意を秘めた明るい表情を浮かべる結梨の宣言によって京都ヤタガラス残党と彼女を巡る一連の騒動の決着は付いたのであった。
あとがき・各種設定解説
ヤマト&アオビト:なりそこないとは格が違う
・ちなみに相手が【会心】をノータイムで打つ様なら副隊長に頼んで大量に発注したクリティカル無効の【観音神符】の残りを使って耐えてから反撃するつもりだった。
・まあ、一般悪魔すらも会心しまくるダアトで戦ってたので【禍時:会心】対策は特に念入りにしており、そうでなければマガツヒの挙動からマガツヒスキルを先読みした上でプレスターンを崩してでも防御するなども出来る。
一柳結梨:決着は付けた
・ちなみに彼女の手番が最後なのはヤマトと契約している仲魔は連続で行動させて、その上で最後に彼女が合わせるのが一番プレスターンバトルをやりやすいから。
ザオウゴンゲン:レベルは高いがそこまで強くなかった
・これは合一神としてはなりそこないで不完全故にスキルやステータスに不全が起こっており、その上で合一神の倒し方をよく知るヤマトとアオビトが相手だったのが大きい。
・ただし時間を掛ければマガツヒを肉体に定着させて合一神として安定する事もありえ、その結果としてザオウゴンゲンの更なるスキルやギミックや神意を獲得する可能性もあった(思念融合とかDSJスキルとか)
・またマガツヒスキルが使えなかったのは不完全体である以外にも、かつてダアトで使われていた神造魔人と比べて京都ヤタガラスが作った神造魔人はマガツヒの運用能力で劣っているのもある。
読了ありがとうございました。
長くなったけどこれでサブクエストもとい“中ボス戦”は終わりで、次回からはかつての真実を説明する『ネタバラシ編』になると思います。お楽しみに。