真・女神転生オタクくんサマナー外伝 ~ナホトラマン奮闘記~   作:貴司崎

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取り戻せ! ナホトラマンの真の力!

 以前起きた京都ヤタガラス残党殲滅作戦は途中で『擬似ボルテクス界』が発生するなどのトラブルはあったが、ボルテクス界内部の人間の手で早期に解決された事、及びボルテクス界内外の時間の流れが違い現実世界では数分で異界が消滅した様に見えた事から一般的には問題なく解決出来たと判断されていた。

 ……まあ、異界に取り込まれた事で京都ヤタガラス残党の多くが死亡した事で内情の調査が難航したり、擬似ボルテクス界を作った【魔人王】の存在が明らかになって某巫女さまの胃にダメージがあるなどの問題はあったが、直近で最も面倒な問題は擬似とはいえボルテクス界が出来た影響によって平均GPの高い異界が発生した事である。

 

『KYAAAAA!』『ギヒヒヒヒ……』『KURURURU』『キャハハハハ!』『ふぐしゅるる』

 

凶鳥アンズーLV48電撃・幻惑無効 封技耐性 衝撃・睡眠弱点*1

 

妖獣ヌエLV49電撃無効 衝撃・魅了弱点*2

 

霊鳥ヤタガラスLV54破魔無効 衝撃耐性 呪殺・魅了弱点*3

 

夜魔クイーンメイブLV56衝撃無効 睡眠・魅了耐性 電撃・毒弱点*4

 

邪鬼ヘカトンケイルLV55呪殺無効 混乱耐性 衝撃・幻惑弱点*5

 

 また、発生した異界にはボルテクス界──一時的とは言え魔界の深層に繋がった影響か平均レベルが高い多様な悪魔が発生しており、発生した擬似ボルテクス界の影響が出ているのかその殆どがダアト式(真5仕様)の悪魔達であった。

 ……そして、そんな異界を徘徊している悪魔の群れの一つは異界に入り込んだ人間を発見し、その内の一体である【凶鳥 アンズー】がその卓越した飛翔能力と機動性を活かして人間達の背後から襲い掛かろうとし……。

 

「……アンズーに背後から奇襲を受けて先行を取られなくていいとか、この新型【DATカスタムCOMP】はやはり神アイテムだな!」

『本当にダアト時代に欲しかったぞ。先手を取られて【鉄鋼針】クリティカル連打……うっ、頭が』

『KYEAAAA⁉︎』

 

百太郎COMPインストールソフト敵からのバックアタックを無効化する。ソルハカ出典。

敵の背後からの攻撃(真3)や背後から攻撃を受けてのからの先行奪取(真5)などにも対応。

DATのスーパーエンジニアであるミツヒロが神造魔人に備わる通信機能を介してナホビノでも使える様に改造した。

 

 しかし、その奇襲は人類の叡智たるCOMPアプリによって察知されて、流れる様な動きで背後を向いた人間──もといナホビノである【八坂ヤマト/アオビト】による腕から生えた光の剣による【剣攻撃*6】によって迎撃された。

 

「ケンジロウさん、敵悪魔は全員俺が知ってる軸のヤツばかりですね。やはりあの擬似ボルテクス界の影響で『ダアトで出た軸』の悪魔が殆どの様です」

「その様だな。……では専門家であるヤマト、お前に任せるとしようか。俺は手番を最後にして援護に徹する」

 

 悪魔達が遭遇したのはヤマトとDAT隊員【カリヤ・ケンジロウ】の二人であり、彼等はボルテクス界の影響で発生した異界の調査・攻略の為にやって来ており、現在は上層部分を2チームに分かれて探索中である。

 尚、2チームに分かれたのにこちらがヤマトとケンジロウ二人だけなのはヤマトの得意な機先の奪い合い(プレスターン)を生かす為と、ヤマトとのプレス式を前提とした連携(パートナーシステム)の訓練の一環としてチームDATの各メンバーのみとの戦闘を行なっているからである。

 

「了解……じゃあ戦闘開始だ。ヨシツネ、ケルベロス、フツヌシ、殲滅するぞ」

「承知した」

「おうよ! 悪魔合体で新生した俺様の力を見せてやるぜ!」

「さて、ワシも新生した力を試したいが出番は回って来るかのう」

 

 \カカカッ/

軍神ヨシツネLV71呪殺・幻惑無効 物理耐性*7
・八艘飛び+9 ・ヤブサメショット+9・鎧通し+9 ・畳返し+1 ・三分の活泉 ・物理プレロマ ・物理ギガプレロマ ・会心専心 ・リストア ・ハイリストア ・セーフティ ・怨讐 ・勝利のチャクラ

 

 \カカカッ/

魔獣ケルベロスLV70火炎反射 氷結無効 物理・封技耐性*8
・マッスルパンチ+3 ・ヤブサメショット+3 ・アギダイン+4 ・大活脈 ・ハイリストア ・セーフティ ・物理プレロマ ・奈落のマスク ・氷結無効 ・物理耐性 ・不屈の闘志 ・冥界の門

 

 \カカカッ/

軍神フツヌシLV74破魔・呪殺・幻惑・混乱無効 物理・封技耐性 睡眠弱点*9
・カタストロフ+5 ・ヤブサメショット+5 ・貫く闘気+4 ・デカジャ+4 ・デクンダ+4 ・テトラジャ+4 ・大活脈 ・ハイリストア ・セーフティ ・物理プレロマ ・物理耐性 ・呪殺無効

 

 そしてヤマトは戦闘開始時の仲魔枠に入れていた三体の悪魔──二刀を携えた鎧武者の偉丈夫【軍神 ヨシツネ】、白い毛並みと蛇の様な尾を持つ【魔獣 ケルベロス】、周辺に刀剣を浮かべた筋骨隆々の大男【軍神 フツヌシ】の三体と共に戦闘を開始する。

 ちなみにケルベロスは前から合体希望だった【聖獣 チロンヌプ】を悪魔合体させて生み出されたもので、フツヌシの方は更なる力を求めた【幻魔 クー・フーリン】を悪魔合体によって強化したものである。

 

「いざ! 鬼一法眼から学びし我が秘剣を受けてみよ!」

『『『『『ギィぎゃァァァァァァッ!!!?』』』』』

 

物理プレロマ自動効果スキル物理属性で与えるダメージが20%上昇する。

物理ギガプレロマ自動効果スキル物理属性で与えるダメージが35%上昇する。

会心専心自動効果スキルクリティカル時のダメージが上昇する代わりに通常時のダメージが低下する。

八艘飛び+9物理属性スキルヨシツネ専用/敵全体ランダムに8回小威力の物理属性攻撃。必ずクリティカルが発生する。

入手した【戦いの経典】4つを全てヨシツネに注ぎ込んで物理適正を最大まで上げている。

 

 背後からの不意打ちを阻止した事で先手は20以上のレベル差があるヤマト達となり、まず最初に行動する様に打ち合わせていた(パーティーの先頭にしていた)ヨシツネが代名詞と言える技【八艘飛び】でもって敵悪魔達を目にも映らぬ速度で斬りきざんだ。

 ……その斬撃はヨシツネが悪魔合体で生み出されてから【八艘飛び】を使い続けた影響含めて発現した、或いは写せ身合体を駆使して習得された複数の自動効果スキルと注ぎ込んだ“経典”による物理適正向上が加わった結果破格のダメージを叩き出し、運悪く三発程斬撃を食らってしまったアンズーのHPはあっさりと吹き飛んだのだった。

 

「やっぱり先発はヨシツネに限るな。とりあえず八艘飛びは基本……では追撃だ。【ヤブサメショット】!」

「オイラもいくゼェ! 【ヤブサメショット】ォ!!!」

『『『『GUAAAAAAA!!!?』』』』

 

物理プレロマ自動効果スキル物理属性で与えるダメージが20%上昇する。

ヤブサメショット物理属性スキル敵全体に小威力の物理属性攻撃。相性を無視して貫通し、必ずクリティカルする。

 

 そして軍神たるヨシツネの八艘飛びは確定クリティカル、故にヤマトはプレスターン使いとしていつも通り敵の機先を奪って追撃として光の魔弾を放ち、それに続いてケルベロスも体毛を針の様に尖らせて掃射する。

 両者とも使ったスキルは同じ【ヤブサメショット】であり、反射までの貫通と確定クリティカルを備えた全体攻撃という非常に強力なスキル故にヤマトとアオビトのお気に入り。威力は低くてもプレロマによる強化とクリティカルで相応のダメージを叩き出して、八艘飛びを運良く食らわなかったヤタガラス以外の悪魔を殲滅してみせた。

 

「まあこのレベル差ならやはりこうなるわなぁ。残りも態々スキルを使うまでもない『ま、待ってくれ! 頼むもうお前たちと戦わないから見逃してくれないか⁉︎』

 

 そうして残った瀕死のヤタガラスを見てフツヌシが雑に通常攻撃でトドメを刺そうとした時、そのヤタガラスがヤマトに向かって【命乞い】を始めたのだ。

 

命乞いシステム真5では神意【死中の後光】を習得していて、敵が残り一体の時、味方側からの攻撃でHP25%以下になり行動不能でないと発生する。

その後の会話で仲魔にするか戦闘を続行するかを選ぶ事ででき、【死中の後光】のランクが上がればマッカや写せ身の要求も出来る様になる。

 

「ふむ、ヤタガラスか……なら、貴様の写せ身を渡せば見逃してやろう」

『う、写せ身だって⁉︎ それは「嫌ならこのまま戦うだけだが」わ、わかった! ほらこれだ! ……もういいだろ、じゃあな!』

【【ヤタガラスの写せ身】を手に入れた】

 

 そしてヤマトが発する神秘的な威光*10にヤタガラスは気圧されて、その要求通りに自らの分身である写せ身を渡した後に何処かに消え去っていた。

 

「……今回はお賽銭を向こうがキレるまで脅し取るんじゃないんだな*11。連続要求にキレて暴れ出したら直ぐに始末出来る様に備えてたんだが*12

「ちょうど【ヤブサメショット】の継承で使って【ヤタガラスの写せ身*13】は切らしてたのでね。今後の合体でも物理型の仲魔にはヤブサメを覚えさせる予定ですし」

 

 そんな戦闘をケンジロウは同行者として後ろで銃を構えながら見ていたのだが、いつでも行動出来る様にかつ、ヤマト達の邪魔にならない様に手番を遅らせていたとは言え悪魔を一瞬で掃討する手際の良さには感心していた。

 

「だが、言っては何だがそこまで強力なスキルを雑魚悪魔相手に連発しても大丈夫なのか?」

「問題ないですね。……確定クリティカルの【八艘飛び】と【ヤブサメショット】しか使ってないので【リストア】と【ハイリストア】でMPは回復しますし、俺とケルベロスは【勝利のチャクラ】を持っていて【溢れるマガツヒ】も機能してるので」

『神意の獲得や経典を使って物理適正を上げれば消費MPをもう少し抑えられるのだがな*14。後はパワースポットがあればマッカを対価にそこから力を引き出してMPを回復させられるんだが*15

 

リストア自動効果スキル自身が弱点を突くかクリティカルを発生させると、MPが小回復する。真5出典。

ハイリストア自動効果スキル自身が弱点を突くかクリティカルを発生させると、MPが回復する。真5出典。

勝利のチャクラ自動効果スキル戦闘終了時にMPが回復する。真5仕様。

溢れるマガツヒ神意マガツヒゲージがマックスの状態でのターン開始時、味方全体のHPとMPが少量回復する。真5出典。

 

 これこそがヤマトとアオビトの真骨頂、嘗ての【ダアト】と呼ばれた日本において弱小勢力である【ベテル】に所属していたので満足に補給も受けられず、そんな状況下でも自身と仲魔だけで日本中を走り回る必要があった事から会得した圧倒的なMP回復能力である。

 少なくとも低レベルの悪魔を相手に確定クリティカルを使う続けるならMPの消費量と自動回復量が拮抗し、ダアト時代ではマガツヒさえあれば動けるナホビノと神造魔人の特性もあって一ヶ月以上アイテムの補給無しで戦闘を続けた事もある“継戦能力”を有しているのだ。

 

「まあ高濃度マガツヒ環境が少ない現行世界だと昔みたいに不眠不休で一カ月GO! みたいな無茶はし難いかな。マガツヒが無いと仲魔の維持にも少し消耗するし……まあ、異界の中で雑魚掃除なら一週間ぐらい篭るのは出来るか」

「それは俺を含む他のDATメンバーが保たないからな。前の世界ではどうだったか知らんが、流石に今サマナーと仲魔だけで行動するのはリスクが高くて認められんぞ」

『分かっている。イレギュラーが多いこの世界でサマナーがやられたら終わりの単独行動をする気は無い。ダアト時代でも野良の魔丞に襲われる程度のトラブルは良くあったからな』

 

 そんな会話をしながらもMPの自然回復速度を引き上げる【溢れるマガツヒ】の効果もあって、ヤマトと仲魔達が先程の戦闘で消耗した分のMPが完全に回復したので異界探索を再開する。

 幾らMP回復能力がずば抜けていると言ってもボス戦などでの全力戦闘ともなれば消耗の方が圧倒的に上回るので、良くある“万が一のイレギュラー”を警戒して状態を万全にしつつ慎重に異界を探索する事は忘れていない。

 

「しかしヤマト、あの擬似ボルテクス界の事件以来だが戦い方に迷いが無くなったと言うか、洗練されてきた様に見えるな。特に機先の奪い合い(プレスターン)による戦いを行う時にはだが」

「まあ以前にも話した様にあの時にようやく前世の記憶を完全な形で取り戻せましたからね。それで俺達がダアトで行なっていたプレスターンの戦いのやり方を完璧に思い出したと言うか、これからの戦い方はそれを軸に行った方がいいんじゃないかと結論しまして」

『この世界に来てから色々な戦い方やスキルを学んだが、やはり俺達に最も合う戦術はダアト時代で慣れ親しんだプレスターンバトルだと言う結論になった。だから基本的にダアト時代に使ってたスキルと戦術を軸にして、新しく学んだ技術は補助的に取り入れる様にしたのだ』

 

 ヤマト達は現行世界で色々と新しい要素を学んで取り込んでいたがどうにも馴染めず若干迷走していたが、前世の記憶を完全に取り戻した事もあり『ダアト時代で骨の髄まで馴染み過ぎた戦い方を完全に捨てるのは無理』と言う結論に至った。

 なので仲魔のスキル構成を嘗てのダアト時代に近いタイプに調整し、それとプレスターンバトルを基準とした戦い方を軸に他の要素も入れて戦術を補強する方針に変更したのだ。

 

「まあチームDATで行動するならプレスターン式は無理なので、ダアト系スキル軸で『自由乱戦(バトルスピード)』や『手番合戦(ターンバトル)』とか他の戦い方への適応や切り替え練習もいるでしょうけど。……後はこの【DATカスタムCOMP】みたいなプレスターンに有用な技術は積極的に取り入れますが」

『バックアタックを防ぐ【百太郎】に、先行の奪取率が上がる【Mr.サプライズ*16】、アナライズ無しでも初見の敵に対する大雑把な相性耐性が分かる【ギボ・アイズⅢ*17】はどれもプレスターンバトル使いにとっては喉から手が出る程に欲しい能力だ』

「むしろ今までそれ無しでやってたのか。合一神の規格に合わせてCOMPを改造するのは結構な手間だったとミツヒロも言っていたが」

 

 そう言いつつ新しくなった自分専用COMPを掲げるヤマトだったが、この【DATカスタムCOMP】はこれまで使っていたヤマト用COMPから得られたデータを元に通常のCOMPでは齟齬が出る合一神でも機能が使える様にして、更に最新のパーツを使って強化したDATの天才エンジニア【ドイガキ・ミツヒロ】謹製の一品モノである。

 

「仲魔枠はもう十分だから悪魔の保管機能を削除した代わりに有用なアプリを入れて欲しいと頼みましたが……バックアタック受けても先手を取られない! 先行をとる確率が上がる! 初見の相手でも属性相性が分かる! と至れり尽せりでもう手放せませんね!」

『本当にダアト時代に欲しかったヤツだな。……後、俺達の【アナライズ】は何故か相手によって効きが悪かったりするから微妙に信用出来ん。ダアト時代に使っていた【万里の眼鏡】は使い捨てだったが初見の相手でもほぼ全ての情報を抜けたんだが』

「俺としてはその【万里の眼鏡】が一番信じられんな。……通常のアナライズだと初見で見れるのは精々種族・名前・レベル程度、過去に倒した経験があって耐性やステータスが抜けるのが普通だ。俺も使える上位の【ハイ・アナライズ】で倒してない相手の耐性が一部分かり、最上位の【フル・アナライズ】で漸くボス以外の存在の全情報が抜けるぐらいなのに」

 

 そこまではヤマトもこの世界に来てから調べた情報で普通に知っている。自分の【アナライズ】がよく分からない仕様になっているので、この辺りはちゃんと検証も兼ねて念入りに調べたのだ。

 ……その結果、アイテムによるアナライズの性能は精々通常の【アナライズ】ぐらいで、嘗て使っていた【万里の眼鏡】の様な全情報抜けるアイテムなど存在しない事が分かったのだが。

 

「でもダアトで使った【万里の眼鏡】は本当にボスも含めた全ての悪魔の情報が抜けたんです。……本当なんです! 信じてくださぁい!」

「北斗隊員にならなくても良いから。……そっちの眼鏡についてはともかくお前達の【アナライズ】の結果にブレがある理由は予想がつくが、おそらく『個人差によるスキル効果の劣化や制限』辺りだろう。アナライズの大元である【見鬼】の才は“見たいものを見る力”だからなのか個人差が大きい分野であるし」

 

 この世界では同じスキルであっても個人差によって効果が劣化・制限・変質する場合があり、例えば練度不足で全体に掛けられるスキルが自分自身にしか使えなかったり、或いは万能魔法スキルの筈が本人が格闘家故に万能物理に変化するなどの事例が存在している。

 

「俺の【ハイ・アナライズ】も眼の性能に脳が追いついていないのか連続で使うとダメージを食らう制限があるしな。それとセプテン対策に“視る範囲を制限して負担を減らす”為に【サードアイ】や【弱点看破】を会得して妹にも教えたが。……お前のも似た様なモノだろう。アナライズ性能が変動する条件は分かっているのか?」

「まあ今までの経験からある程度は。……俺達のアナライズ性能が上がったのは魔丞・セトが居た異界や擬似ボルテクス界の様な“高濃度のマガツヒに満ちた空間”、又は魔丞・ランダの様な“マガツヒを運用してくる相手”の時のみ。それ以外の状況では通常のアナライズと変わらない性能しか出せなかったので、おそらく性能が上昇する理由は【マガツヒ】にあるのかと」

『後はランダに使った際にはスキルまでは抜けず、擬似ボルテクス界で使った場合にはスキルまで抜けたので、おそらくだが“高濃度のマガツヒ環境”と“対象がマガツヒの運用可能”辺りが条件だと睨んでいる』

 

アナライズ(マガツヒ感応)特殊属性スキル基本的には通常の【アナライズ】と変わらないが『対象がマガツヒスキルを使用可能』『高濃度のマガツヒ空間内での使用』などの条件を満たすと解説精度が上がる。

その他時間を掛ければより深い情報を引き出せてアオビトに解析を任せる事も可能。

アマラの底より情報を引き出す事を目的とした神造魔人を大元する彼等が持つ非常に高いマガツヒへの感応能力が具現化したスキル。

 

 ちなみに彼等はマガツヒ溢れるダアトで行動していた事もあって、マガツヒへの感応は“当たり前”だと認識していたので自分の感応能力が高いとは気付いていなかった。

 

『ただ、高濃度のマガツヒに溢れる場所とかマガツヒを運用出来る相手とか手軽に用意出来ないから詳しく検証は出来ないんだが、俺達の感覚的に“この条件で大凡間違いはない”と感じている』

「それと今思い出したんだが、ダアト時代に眼鏡を買った【骸の隠れ家の主人】は『この眼鏡を使ってそこまで情報が見れるのは“お前だから”だな。キヒヒッ!』って言ってた様な。……もしかして同じ理由だったのか?」

 

万里の眼鏡(偽)消費アイテム対象一体のあらゆる情報を調べる最高位のアナライズアイテム。一度使うと消滅する。

……とヤマトは思っていたが実際には【万里の遠眼鏡*18】改造量産品で使用者にアナライズ能力を引き上げるアイテム。

嘗てにダアトでは使用者であるヤマト達のマガツヒ解説に長けたアナライズ能力と合わせてボスの能力までも一部解析可能になっていた。

ただし“特定の悪魔の写せ身”すらも販売している【骸の隠れ家】でしか売られていない程には貴重かつ強力な代物であり、現行世界では存在を確認出来ていない。

 

「そもそもあの骸の隠れ家の主人……【ギュスターヴ】の正体も俺達は知らんし、この世界では見つけられていないがな。あくまで商人と客、依頼主で報酬を貰う程度のビジネスライクな関係だったし」

『彼はあの【ダアト】内でも異質な存在だったからな。……【魔人王】の例も考えると或いは漂流者(ドリフター)だったのかもしれん』

「今使えないアイテムについてあれこれ考えても仕方ないだろう。そこは今ある物で代用するしかない」

 

 そうケンジロウに言われたヤマトは『まあ眼鏡やギュスターヴとかの事はこの世界でもし見つけられた時に改めて考えればいいか』と一旦思索を辞めた。

 

「まあ正直言ってマガツヒ関係じゃないと碌に機能しないアナライズよりもカスタムCOMPのギボ・アイズの方が余程役に立ちますしね。プレスターン的に初見の相手の相性が分かるのはデカイ」

「ヤマト達が加わってからマガツヒ関係の事件に結構巻き込まれてるから今後も活躍する機会はありそうだがな。マガツヒを操る敵の目撃例も増えているし」

『それならそれで手札の一つとして有効活用すれば良い。俺達の最大の武器は“手数の多さ”だからな』

 

 そんな会話をしている内にアオビトが悪魔の反応を感知したので彼等は次の戦場へと向かう事になる。

 

「よし、手数を手に入れるための理想のパーティー構成の為の仲魔とマッカはまだまだ足りないので、とりあえず倒しやすいこの異界の悪魔を殲滅しつつ賽銭を脅し取って、ついでに仲魔と写せ身を集めていくぞ! とりあえずそれぞれの属性特化や状態異常特化の高レベル悪魔は一通り揃えたい」

『後はボス回復用のデメテルとは別に道中回復用の悪魔も欲しい所だが……俺達のレベルがもう少し上がれば合体で呼び出せる悪魔も増えるんだがな。この異界の悪魔を狩り尽くせば少しはレベルも上がらないものか』

「一応他にもこの異界に狩りに来てるバスターもいるから余りに派手にはやるなよ」

 

 ちょっとダアト時代に『一エリアの悪魔を単騎で一週間不眠不休で狩り尽くしてた時期』の精神性になっていたヤマトとアオビトに対し、流石に引きながらも自重を促すケンジロウの言葉を聞いた冷静さを取り戻す二人。

 ……まあ、多少自重はするとは言えやる事は変わらないので、その後ヤマト達は異界内の多くの悪魔を殲滅しながら賽銭と写せ身と仲魔を徴収していったのだが。

*1
真5仕様。

*2
真5仕様。

*3
真5仕様。

*4
真5仕様。

*5
真5仕様。

*6
真5では背後から気付かれぬ内に悪魔シンボルに攻撃を当てなければ確定先制にはならないが、それでも背後から無防備に接触されて確定先制されるよりはマシ。悪魔がいたらとりあえず剣振り回してしまうのは良くあると思う。

*7
真5ヨシツネの耐性。

*8
真5ケルベロスの耐性。

*9
真5フツヌシの耐性。

*10
【死中の後光】壱〜参+レベル差。

*11
命乞い時のマッカ要求の選択肢は『賽銭をよこせ』。ナホビノにとってお賽銭とは命乞いしてきた相手から毟り取るものである。

*12
最高三回まで賽銭を要求出来て、2回目以降は一定確率で相手が怒り相手の手番で戦闘再開になる。

*13
真5のヤタガラスはレベル57でヤブサメショットを習得。悪魔の中では最も低いレベルで獲得する。

*14
真5でスキル適正を最大値にした場合、その属性スキルの消費MP量は−40%となる。

*15
真5では龍穴でマッカを支払う事で主人公か仲魔一体のHP・MPを完全回復させられる。先にHPを回復させてMPの回復だけを行えば消費マッカも抑えられる。

*16
エンカウント時に味方の先制攻撃確率がアップする。

*17
戦闘開始時、一定確率で敵全体の属性相性を開示(イベント戦闘を除く)。SH2出典。アオビトの神造魔人のアナライズ記録とリンクする試作カスタム型。

*18
敵単体の個体情報(レベル・種族・個体名・HP・MP・所持スキル・防御相性)を調べられる。何回使用してもなくならない超貴重品。真3出典。




あとがき・各種設定解説

ヤマト&アオビト:悪魔退治の専門家(セルフブラック労働)
・この世界のインフレ具合を知ってから今までじゃダメだと色々戦い方を模索していたが、それを見た隊長(メタ的にはほびーさん)から『持ち味を活かせ』と言われたので取り戻した悪魔全書から“嘗てのパーティー”を再現し始めた。
・その結果『ヤブサメハイリストアの永久機関で雑魚狩りしながら賽銭と写せ身を徴収! そこから各用途の仲魔を作って更に戦力強化! 超エキサイティング! これがナホビノの真の力よ!』という嘗てのスタイルを取り戻した。
・ちなみに悪魔合体でダアト時代には無かったスキルが発現する事もあるので、嘗てより強くなる可能性を求めて全書からの再召喚ではなく全書データを使った合体を優先している。
・また戦い方に関しては特にプレスターン式以外の戦い方の習得と切り替えは必要だと思っており、DATメンバーの指導を受けながら戦闘システム系検証掲示板(誰か書いて)を見るなどして訓練している。
・尚、【アナライズ(マガツヒ感応)】に関しては『なんか使いにくくなったなアナライズ。まあカスタムCOMPあるから別に良いけど』ぐらいの感覚。

ヤマトの仲魔達:今回出したのは主に雑魚狩り用
・【ヤブサメショット】【大活脈】【ハイリストア】【セーフティ】辺りの便利スキルは多くの悪魔に継承させ、そのまま全書登録していたのでそれを利用して悪魔合体で覚えさせてる。
・一番手筆頭であるヨシツネは【技能発現】が作用したのか八艘飛び特化の物理強化能力やMP回復スキルを得たので、そのまま写せ身合体を駆使して昔作った『物理クリティカル特化ヨシツネ(多くの真5プレイヤーが作ったと思う)』と同じスキルを追加した。
・ケルベロスは育成したチロンヌプを合体素材として雑魚敵掃討セットを継承させて、切り札になり得る『魔獣のマガツヒスキル』運用目的を兼ねて作った。
・更に【アトロポスの写せ身】から【氷結無効】と【勝利のチャクラ】を【メイブの写せ身】から【アギダイン】と【ハイリストア】を継承させて、偶然【冥界の門】という見慣れぬスキルを発現させていたのでこの前みたいに異界に閉じ込められた時に対策にはなりそうという理由で残した。
・フツヌシは育成したクー・フーリンを合体素材にして【デカジャ】【デクンダ】【テトラジャ】を継承させた補助役兼物理アタッカーとして作り上げて、順当に弱点の呪殺を耐性スキルで埋める感じで予定通りの仕上がりになった。

ケンジロウ:この後24時間悪魔狩れますとか言ったヤマトを制止して帰還した
・ちなみに彼とその妹である二川二水の“魔眼”は悪魔の血を引いていた事による先祖返りだが、悪魔因子が薄いので眼だけに発現しており肉体は基本人間なので使用には負荷がかかる感じの設定。
・そんな“見え過ぎる眼”の力を複数のスキルに分割して、見える範囲を限定して必要に応じて切り替える事によって負担を減らしている。


読了ありがとうございました。
ギュスターヴの正体は不明、というかヤマト達のいた『ダアト世界』は【真Ⅴ】の世界ではなく、おそらく未来に起きるかもしれない『至高天の座を巡る戦いが起きた世界』を再現して至高天に至ろうとした世界、つまり『ぼくのかんがえた真5TRPG』みたいなもの。なので本家様に真5要素が出てきても本作のキャラや設定とは基本無関係(という事にも出来る予防線)
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