真・女神転生オタクくんサマナー外伝 ~ナホトラマン奮闘記~ 作:貴司崎
……そこは【DAT隊】に拠点である建物、幾つかあるセーフハウスの一つでありその中でも『本拠地』と言える場所で内装を隊員達の趣味で昭和風味ウルトラマンの防衛チーム風に改装していたりもする場所でもある。流石にそんな改造をしてるのは全員で使う居間ぐらいだが(自室までそれだと落ち着かない模様)
ちなみに最近は色々使い勝手が悪いとかで昭和じゃなくて実用性ミリタリー的なニュージェネ令和式内装にしようみたいな話もあるのだが、それはともかくとしてこの建物には実は“地下室”もあり、主にDAT隊の天才技術者である【ドイガキ・ミツヒロ】や他のアイテム作成技能持ちメンバーが使う大規模な作業場が用意されていたりするのだ。
「……さて諸君、ようやく前々から開発して来た我々DAT隊待望のアイテムが完成した」
「おおっ! 遂にっすね!……それで何が出来たんすか?」
「ノリだけで言ったな。またキワモノアイテム自慢だろう」
「でも俺は毎回結構楽しみですよ。……それで今回はどんなアイテムを?」
そして本日その地下作業場には机に座りながらドヤ顔してるミツヒロと、そんな彼に呼ばれて地下室にやって来ていたトモヤ・ケンジロウ・ヤマトの計4人が集まっていた。ちなみに隊長と副隊長の2人は所用で外出中である。
それはそれとして今回彼等が地下室に集まっているのは天才技術者ミツヒロが開発した新アイテムの発表会だからであり、自分が開発したアイテムや装備を説明するのが大好きな彼なので結構な頻度でこう言う呼び出しをメンバーに掛けたりしているのだ。
……まあ、非常に便利な新装備が出て来る事もあれば完全にネタ全振りなアイテムだったりと発表されるアイテムの質にはバラツキがあるが、伊達に天才技術者を名乗っている訳ではなくネタ方面だとしても無駄に性能が高いアイテムがお出しされるのでDAT隊では密かに楽しみにしている者もいたりする。
「うむ、では早速本日の発明品はこれ……【携帯型変身装置“マルチチェンジャーver.Ⅰ”】だな」
そう言いつつミツヒロが机の上に置いたのは何やらスマホの様な液晶を付けた掌サイズの長方形の機材であった。それを見た他のメンバーはデザインはやや特撮に出て来そうなケレン味のある感じだが、いつもの特オタ趣味を詰め込んだ作品と比べれば地味な感じだと思いつつ質問する。
「ふーん、新しいスマホみたいっすね。いつもみたいにいきなりカッコいい電子音声とかは鳴らないんすか?」
「デザインのゴテゴテ感も少ないな、いつものと違って」
「そもそも携帯型変身装置って言うにしても具体的にどういう物何ですかミツヒロさん」
「うむ、このマルチチェンジャーは簡単に言うとヘビクラ隊長に使わせてる『ジャグラス・ジャグラー変身装置』の正式量産型だな。外見と軽度のアナライズで表示される種族と名前を登録されてある任意の特撮キャラに変身させる装置だ」
「「「な、なんだってー!!!」」」
そんなある意味で特オタ的には神アイテムを開発したと報告されて思わず揃って驚いてしまう3人。正直【ジャグラス・ジャグラー】に変身できる隊長をちょっと羨ましがっていた事もあって、待望の誰でも使える変身装置を見て大分テンションが上がっていた。
まあ返答に関しては大分ネタに走っているが、正直ヘビクラ隊長が【ジャグラス・ジャグラー】に変身してるのはちょっと羨ましかったりする3人なのだった。
「前々から特オタキリギリスから『ジャグジャグ隊長が使えるリアル変身アイテムとかは販売しないんですか?』とか言われてて開発は進められていたが、最近色々と忙しくて中々手がつけられなかった代物でな。ただちょっとグランギニョル社の特オタ技術者達と協力する機会があったんで、その時に共同開発として向こうが解説していた例のカジュアルが使うアプリの機構を一部参考にして量産出来るレベルの代物として作ってみた。とりあえずウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊辺りには大体変身出来る感じで、後々から変身対象を追加するアップデートにも対応しているぞ。ただし変身自体の外見精度は隊長が使ってるのとほぼ同じで、こちらも変身幻術自体が脆い設定だから戦闘行動を取れば数度の行動で幻術が解ける仕様だな。まあマグ消費もあるから戦闘には大して使えないお遊び用のアイテムだ」
「「「へー」」」
少し自慢気なドヤ顔で説明するミツヒロに対して大人しく話を聞く3人。内心では『変身アイテムをさっさと使いたいなー』と思っていたりするが、ミツヒロは説明中に茶々を入れられると機嫌を悪くする上、彼の作るアイテムは趣味に走り過ぎてるとは言え無駄に超技術を使って作られたオカルトアイテムでもあるのでちゃんと説明を聞いておかないと使用時に割と酷い事になるのも知っていたので真面目に聞いている。
その後も充電に関してはスマホみたいに充電機を介して家庭用コンセントで大丈夫とか、防水防塵対衝撃などは十分に考慮しているが基本的に日本の携帯ゲーム機レベルなので本格的な戦闘に耐えられるかどうかは知らんなどの説明を受けて『相変わらず作る物はネタなのに性能だけはガチだなぁ』と思いつつ説明を終えたのでヤマトは少し気になる事を聞いてみる事にした。
「それならいっそ変身アイテムに幻術機能付けるんじゃダメだったんですか? ハイパーガンの事とか隊長のライザー型COMPの事的にはそういう感じで作るもんだと思ってました」
「うん、まあ最初は変身アイテム風の外装に機能を入れる予定もあったんだが、どうせなら様々なニーズに応える為に変身出来る対象を増やす方がいいんじゃないかって事になり、それなら変身アイテム外装よりも機能性重視にした方が良いだろうってなったんだ。ほらウルトラマンの変身アイテムで仮面ライダーに変身するのはなんか違うじゃんか。それならあくまで変身装置は単なる機械とした方が良いかなって」
「まあそれはそうっすね」
「後は量産するにあたってコスト低下も必要だったしな。今後キリギリスの特オタ向けのネタアイテムとしてグランギニョル社の方から販売する予定だ。……俺が自分で売らないのかって? 身内に少量作るならともかく完全受注生産とは言え一般販売するぐらい俺一人で作って売るとかめんどい。こういうのはちゃんとした企業に任せる方が圧倒的に効率良いしパテント料は入る契約だしな。せっかく出来たコネなんだから活かすのさ」
技術を趣味に全振りしてる以外は割と良識的で有能な天才技術者のミツヒロ、その辺り面倒事を避けつつしっかり自分の利益にもなる様に動いているのだ。グランギニョル社としても対悪魔用軍事技術は特許問題とかで売り出しが面倒になって来たので、敢えて戦闘以外の技術販路を広める試みが必要かもしれないと今回の話を受けた模様(まあ8割ぐらいは趣味だけども)
「それに変身時のアイテム使用とかに関する問題であれば解決策はある。このマルチチェンジャーは事前の設定で幻術の展開タイミングをコントロール出来るから、一旦懐にに入れておいてそのタイミングに合わせて変身アイテム系玩具を操作すれば変身シーンの再現も可能だ。最近は大人向けの変身アイテムもあるしな」
「ああ成る程、その手があったな」
「まあ変身アイテムを勝手に作って売るのはダメっすからね。個人で楽しむならともかく」
「そういう事だな。……という訳で【ULTRA REPLICA*1】や【COMPLETE SELECTION MODIFICATION*2】や【MEMORIAL EDITION*3】とかを幾つか持って来たから試運転を兼ねてマルチチェンジャーによる『変身』をやろうぜ……ってのが今回の本題だ」
「「「やったぜ」」」
そういう訳で良い歳した男4人で特撮ヒーローのリアル変身ごっこが始まる事となったのだった。絵面は微妙だがそもそもDAT隊は悪魔業界で防衛チームごっこする特オタ変人の集まりなので寧ろノリノリで大人のおもちゃ(変身アイテム)とマルチチェンジャーを手に取って、覚醒者故の身体能力を無駄に生かしたキレッキレの変身ポーズを取ったりして遊び始めていた。
「せっかくだから俺はこの【スパークレンス 25th Anniversary ver】を使ってウルトラマンティガに変身してみますね。推しトラマンへの変身とか心が躍るな。等身大変身だからスパークレンスは胸の前で開く感じで」
「分かってるなヤマト。……しかしちゃんとプロテクターがスパークレンスから装着される過程まで再現されてるのは素直に凄いな。展開された幻術もキチンと中の人の動きに合わせて動いてるし、軽いアナライズで見ても名前が【悪魔変身者 ウルトラマンティガ】になってるのは本当に無駄な超技術」
「変身バンクには拘ったからな。まあ人体に被せる仕様だから巨大化からのぐんぐんカットまでは再現出来なかったが。……むしろ変身バンクとの兼ね合いで仮面ライダーやスーパー戦隊の方が変身の再現率は高いんだよな」
「じゃあ俺はこの【CSMゲネシスドライバー バックルEDITION】でメロンニーサンに変身してみるっす」\メロンエナジー/
「それなら俺は【特捜戦隊デカレンジャー SPライセンス -MEMORIAL EDITION-】を……」
彼等DAT隊はウルトラマン推しではあるが普通に他の特撮も好きな特オタなので、とりあえず色々な変身アイテムを使っての変身再現を最近忙しかった事への息抜きも兼ねて全力で楽しんだ後にそれぞれマルチチェンジャーの購入を決意するのだった。
……実際『変身』がガチで出来るアイテムとか特オタなら絶対買うよねって。ちなみにマルチチェンジャーは後の一般販売でも特オタ系キリギリスにそこそこ売れたそうな。
──────◇◇◇──────
「……ふむ、つまりお前らは俺とアンヌがグランギニョル社で面倒くさいクズ共の尋問をしていた時に、クッソ楽しそうな変身アイテムを使い倒して遊んでたと」
「「「「めっちゃ楽しかったです」」」」
「お前ら……とりあえずその【マルチチェンジャー】とやらは俺も後で買うわ(特オタ並感)」
その後、ヘビクラ隊長とアンヌ副隊長が帰って来るまでマルチチェンジャー使っての変身ごっこで遊び倒して満喫していた4人だったが、隊長達が持って来た例の『グランギニョル社武装COMP襲撃事件』に関する情報を聞く段階になった時には気持ちを切り替えて真面目な雰囲気となる。
「その話は後にして頂戴。……それで先日捕獲した例のメシアンっぽい連中ですが、尋問によって得られた証言だとメシア教過激派勢力の一派を名乗ったわ。まあ追加調査したところ勢力としては小規模な組織の一つの様ね。現在の所謂“主流派”からも離されてる下っ端勢力の一つって所みたい」
「まあ言っちゃあ何だが何処にでもいる狂信者的な過激派メシアンって感じだったな。……ただ、連中の話からグランギニョル社の武装COMP使いを狙ったのは“新しく協力者になった組織”から提示されていた賞金付きのターゲットだったからだとか。後は例の異界に関しても霊地を乗っ取る儀式をやるついでに武装COMP使いを誘き寄せる罠だったそうだ」
徹底的な尋問の結果得られた証言によると、まずそのメシアン達は自分達の勢力の復権の為にどうにか新しい霊地を手に入れようと画策しており、そこでその“協力組織”から大した目を付けられていない殆ど放置されている極小霊地をターゲットにその霊地の格を上げながら確保するプランを提供されたらしい。
具体的には霊地を異界化させて管理している家の手に負えなくなった辺りで手を差し伸べて代わりに管理してやろうと話を持ちかけるマッチポンプ作戦だった様だが、その家がグランギニョル社に助けを求めた所で向かって来る武装COMP使いを捕獲する作戦を提示されてメタ装備に身を固めて待ち構える事にしたと言う。
「まあ知っての通り襲撃を予期して護衛に付いてた俺達に逆に待ち伏せされてとっ捕まった訳だがな。どうもクエレブレの子達と八雲さんが来る事はその“協力組織”とやらから教えられていたが、俺達DAT隊が来る事は知らなかったらしい。……俺達が護衛に着くと決まったのは依頼を受けて彼女達の派遣の後、社長夫人の方から直接言われて秘密裏に付いていけと指示されてだからな」
「成る程。……グランギニョル社から誰が派遣されるかとかは依頼主の方にも伝えてましたっけ?」
「言ってないそうだ。グランギニョル日本支部社内にはクエレブレと八雲さんが依頼を受ける事を伝えたそうだ。……そんでもって俺達が護衛に着くと言う情報は社長夫人自身と八雲さんぐらいにしか伝えてなかったともな」
「つまりグランギニョル社内部に情報漏らしてるヤツがいるって事っすかね。メシアン連中が八雲さん達の情報持ってたって事は」
本来なら社内の人間しか知らない情報を事前にメシアン達が知っていたという事は何処からか情報が漏れていたと言う事であり、少なくともメシアン連中を唆した“何者か”はグランギニョル社内の情報を入手出来る様な者達であると考えられた。
……以前の情報操作とか最近の狙い澄ました様な襲撃事件からグランギニョル社の方でも内部情報グランギニョル漏れている事は察しており、だからこそ社内情報を制限した上でDAT隊を護衛に付けて襲撃を予防にすると共に情報が漏れているルートを把握するなど対策を打っているのだが。
「まあ、情報漏れに関しては社内監査を含めて社長夫人達が中心になって対処するらしいから、基本は外部協力者である俺達に出来る事はあんまりないな。使い易くて強い外部戦力として力を貸すぐらいだろう」
「スポンサーの会社内のセンシティブな所に首を突っ込んでも良い事は無さそうだしな。……それで、肝心の“メシアン連中に協力していたヤツら”についての情報は?」
「グランギニョル社から情報抜いてメシアンに協力してるって時点でヤバそうな相手っすからね。何か情報は得られたんっすか?」
「ああ、連中曰く組織として規模が小さくなってしまった自分達に支援を授ける代わりに言う事を聞いて貰うみたいな協力関係を結ぶ取引を持ちかけて来た連中がいたらしい。……捕まえたのが下っ端だったから詳しい情報は得られなかったがその名前だけは分かったぞ」
「……【G.E.H.E.N.A】。その協力を持ち掛けた組織はそう名乗ったそうよ」
副隊長が言ったその名前に聞き覚えがあった彼等は一律に厳しい表情を浮かべていた…… 【G.E.H.E.N.A】と言う名前は【ヘルヴォル】がこの世界に来る前にいた嘗ての世界の組織であり、その世界のグランギニョル社が【ガイア再生機構】の支配下に置かれた後に名乗っていた名前だったからだ。
……DAT隊のスポンサーにグランギニョル社がなったのも要警戒対象となった再生機構に対抗する為と言うのも理由の一つだったので、この辺りの情報の殆どはDAT隊とグランギニョル社で共有されているから直ぐに気付けた。
「じゃあ推定ガイア再生機構の手の者って感じですかね」
「下っ端への尋問で得た情報だから確定では無いがな。……ただ、連中が【G.E.H.E.N.A】からの協力の引き換えとして提示されたのは『人間』の提供だったみたいでな。誘拐した人間や自分達の信徒すらも売り渡してその対価に援助を受けていたらしい」
「それと【G.E.H.E.N.A】からはグランギニョル社の武装COMP使いを引き渡せば通常の数倍の援助を行うと言われていて、ご丁寧にも武装COMP使いの簡単な個人データ付きのリストまで貰っていたみたい。……その中にはグランギニョル社所属の人間だけでなく【ヘルヴォル】【グラン・エプレ】【第三生徒会】のメンバーの名前もあったわ」
「人身売買とかクソみたいな事してんな。ヘルヴォルの子達から聞いた【G.E.H.E.N.A】のやり口からして絶対碌な事に使われてないヤツだ」
「オッケーぶっ殺しましょう」
ヘルヴォルの少女達自身が【G.E.H.E.N.A】による人体実験を受けていた事へ知っており、それ以外にも様々な非人道的な研究を行っていた事は彼等も聞いていたので人身売買の目的は嫌でも予想出来てしまっており、特に結梨ちゃん達に重い感情を抱いているヤマトはかなりキレていた。
「気持ちは分かるが落ち着けヤマト。……メシアン以外からも襲撃を受けていた事から見て、恐らく【G.E.H.E.N.A】は複数の小規模組織に援助と引き換えにグランギニョル社の武装COMP使いを狙わせていると考えられる。そこはグランギニョル社の方で襲撃して来た連中を特定して追跡調査中だ」
「なのでグランギニョル社から私達には件のメシアンから聞き出した連中の本拠地にカチコミを掛けて叩き潰して欲しいと依頼があったわ。先行調査の結果、勢力としての規模は大した事は無くてメシア教過激派のやばい所とも繋がりは薄いと明らかになってるからいけると思うわ」
「まあメシア教の主流派に伝手があるならそっちを頼るわなぁ。……それでいつ頃行くんだ? グランギニョル社とは連携するのか?」
「準備込みで明後日仕掛ける、出来る限り情報が欲しいから向こうに夜逃げの準備とかされる前に仕掛ける。……それとグランギニョル社の方でも襲撃準備をするが十中八九情報が漏れるから、向こうでは敢えて5日後に襲撃を仕掛ける予定って事にするそうだ。内部の情報流出させてるヤツに揺さぶりを掛ける目的もあるみたいだが」
つまりグランギニョル社としては情報が漏れてる事を逆に利用して特記戦力であるDAT隊に強襲させる作戦であり、同時に情報の漏れ具合などから内部のスパイの炙り出しを行う事も兼ねていると言う訳である。
……そこまで説明してからヘビクラ隊長はメシアン連中の拠点と勢力情報が載った資料(紙媒体)をメンバーに手渡し、情報流出防止ってそっちの方が雰囲気が出るからと言う理由で内容を暗記次第処分する様に指示した。
「……内容は暗記したな、じゃあ資料は処分しろ。ヤマトは大丈夫か?」
「まあ覚えるだけなら問題ないですよ。ナホビノだからなのか記憶力とかも上がってますし、神造魔人のアオビトなら見聞きした情報を全て記録するぐらい出来るので。……しかし、わざわざ紙媒体とは念入りなセキュリティですね」
「電子情報のやり取りだとハッキングで抜かれる可能性があるから重要情報を受け渡しの際には一部アナログ的な手法を入れてるんだと。まあ何だかんだでアナログが一番セキュリティがしっかりしてるって場合も多いし」
「俺達の拠点もオカルトにアナログにデジタルと複数の手法でセキュリティを敷いているからな。重要な部分は複数手法で守った方が良いというのはある。……単に情報をまとめておくなら利便性的にデジタル一択だが」
「じゃあ準備を進めましょうか。……夢結達に手を出そうとする不届者にはきっちり落とし前を付けないとね。裏で糸を引いてる連中含めて」
そうしてDAT隊のメンバーは襲撃予定のメシア教過激派勢力の情報と拠点位置を頭に叩き込んだ後、内心ガチギレてる副隊長とヤマトを中心に明後日の襲撃に向けて密かにかつ迅速に必要な準備を整えていくのだった。
あとがき・各種設定解説
携帯型変身装置“マルチチェンジャーvar.Ⅰ”:趣味とロマンの産物
・使用すると登録された特撮作品のキャラクターを模した幻術を使用者に被せて、更に低位のアナライズであれば“その特撮キャラクターの名前”が名前として表示がされる偽装術式が同時展開されるDAT隊が誇る天才技術者とグランギニョル社の無駄な超技術の産物。
・幻術自体は使用者の動きに合わせて動くなど高性能ではあるが外観そのものはあくまでコスプレレベルの精度であり、特撮キャラクターコスプレとしてなら問題ないが実在の人物の模倣みたいな目的だと外見だけで直ぐに別人とバレる程度の出来になっている。
・また、マルチチェンジャー自体は家庭用コンセントで充電可能なバッテリー駆動だが、変身機能はアプリ技術と武装COMP技術を応用して使用者のMAGを使って発動する仕様なので戦闘での運用は難しい。
・ちなみに原型はヘビクラ隊長のCOMPに搭載された『ジャグラス・ジャグラー変身機能』だが、個人用に調整されたあちらと違って誰でも使える汎用性と様々な姿に変身出来る機能を追加した分だけ燃費は悪くなっている。
・その影響もあってヘビクラ隊長のモノと違って使用中は使用者自身のスキル発動や仲魔の使役にも悪影響が出る仕様になってしまっているのも戦闘中の使用には適していない部分となる。
・現在の所はウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊のヒーロー側の主要キャラクター、及び敵役キャラクターの幾つかに変身可能となっているが、今後のアップデートで変身出来る種類を増やしたりフォームチェンジを実装する予定もある。
・後にグランギニョル社から一般販売されたが無駄に超技術を使って作られたので結構な値段がする……のだが、キリギリスの特オタ達にはそれなりに売れた上に『もっとキャラクターと変身エフェクト追加して』『怪人とか怪獣とか宇宙人とかも追加で』みたいな要望まで届いたとか。
読了ありがとうございました。
見た目だけとは言え実際に『変身』出来るアイテムが家にあれば変身ごっこはしちゃうと思う。俺だってそうする。