真・女神転生オタクくんサマナー外伝 ~ナホトラマン奮闘記~ 作:貴司崎
「…………クソッ! ようやく頓挫した研究が形になりそうだと言うのに!」
「あの【G.E.H.E.N.A】とか言う連中の口車に乗らなければ……」
「仕方なかろう。よく分からん覆面集団に大きな損害を受けてバチカンからも見捨てられた我らが勢力を立て直すには奴等の話に乗るしか……」
そこは昔既に廃棄された非メシア教系の教会だった建物……を、とある小規模になってしまったメシア教の一派が接収して秘密裏に改装して自分達の拠点とした場所。その地下に作られた部屋ではメシアン達が慌ただしい様子で施設内の整理や作業を行っていた。
尚、彼等は実の所既に何らかの理由で壊滅させられた複数の中小メシア系勢力の生き残りが連合を組んだ様な勢力であり、そうでもしなければ一つの勢力を構築する事が出来なかった有象無象の群れとも言える存在達であった。
「あの『メシアスレイヤー』などと名乗る訳の分からない連中のせいでせっかくの研究データと実験体と拠点を失い、各地に散った同士を集めてようやく組織の立て直しを図れたのに……」
「貴様らも我らもメシアに使える連中や欧州の上層部からも見限られたからな。……【G.E.H.E.N.A】との取引に乗らなければ施設と実験体の確保も出来ずにいただろうがな」
「お陰で連中の小間使に成り果てたが、それに加えて“研究”に関しても援助や助言を貰った以上は文句も言えんだろう。……悔しいが【G.E.H.E.N.A】が有する技術と知識は我らよりも上だ」
「連中に人材を差し出したお陰で戦力も向上したしな。特に“施術”によって戦闘要員のレベルが上がったのが大きいだろう。今後もG.E.H.E.N.A.との協力関係の維持が我らには必要だ。襲撃当日には更なる戦力を寄越してくれるらしいしな」
「だが、奴等の指示でグランギニョルの武装COMP使いに手を出して返り討ちに会い、更には報復としてこの拠点が狙われている現状をどうするのだ!」
そんな連中の集まり、しかも各々結構教義が違うメシアンの連合なのでお世辞にも人員同士の仲が良いとは言えないが、それでも今の勢力が潰れたら後がないという事は全員が分かっている事と、協力関係になった【G.E.H.E.N.A】の援助のお陰で辛うじて組織としての体を成している状況であった。
まあ、どいつも一般的な過激派メシアン的に非人道的実験やグランギニョル社などに仕掛けた様な誘拐からの人身売買に躊躇いのない連中なので寧ろよく纏まってると言えなくもないが、今の様にG.E.H.E.N.A.からグランギニョル社が報復の襲撃を企んでいると聞かされては言い争いになるのは仕方がないとも言える。
「だから今向かって来る連中を迎撃する為の準備をしているんだろうが。この拠点には嘗ての経験を活かして相応の防衛設備を敷いてある上、今回が【G.E.H.E.N.A】から提供された戦力も配置されているからな」
「向かって来るのはグランギニョルが有する武装COMP使いだろうからな。そいつらを捕まえてG.E.H.E.N.A.へと引き渡せば更なる援助も約束されている」
「取らぬ狸の皮算用とでもならねば良いがな。……最悪我ら自身と研究資料と実験体だけでも別の場所に移す為の逃走経路は確保せねば。G.E.H.E.N.A.からも万が一の時には人員を受け入れると言われておるしな」
「それでは我らが完全に連中の傘下に入る事になるだろうが! そもそも我らの教義も解さぬ下らぬ企業など返り討ちにしてしまえばいいのだ!!!」
「……だから今迎え撃つ準備を急いでいるんだろうが。無駄に声が大きいやつだな」
「……こんなのでもレベルだけは一番高いからな。例の“施術”も受けてるし」
「予定していた“素材調達”も延期になったしな。あの覆面の連中に奪われた“成功例”には仕込みもしてあった筈だから
そんな風に彼等は多少纏まりに欠けているとは言え最早後はないと言う共通認識の下で協力自体は出来ており、グランギニョル社にスパイを送り込んでいるらしいG.E.H.E.N.A.からの情報によると明後日に控えた襲撃を襲撃を返り討ちにするべく準備を進めていた。
敗残兵の集まりとは言え数もそれなりにいて戦力としてもレベル50を超えている者やG.E.H.E.N.A.から受けた支援もあってある程度は揃っているので、没落気味の一企業の私兵であれば事前に準備を整えていれば十分に返り討ちに出来ると彼等は考えており、そうすればG.E.H.E.N.A.との取引で更なる援助を引き出せると考えていたが……そのある意味楽観的な考えは突如響いてきた爆音によって遮られるのだった。
「な、なんだっ!?」
「爆発!? 何処から……地上の入り口からか!」
「すぐに警備兵を回せ! G.E.H.E.N.A.から預かっている戦力も起動しろ!」
「モニターを回せ! ……あの入り口には既にトラップを仕掛け終えていた筈なんだが……」
「ええいっ! 襲撃が来るのは明後日の筈ではなかったのか!? G.E.H.E.N.A.めまさか嘘の情報を……」
その爆音を聞いて中には浮き足立つ者もいたが、敗残兵故に襲撃を受けた経験が複数回ある者などは直ぐに施設内のモニターを起動させつつ、即座に何処からは知らないが襲撃が来たと判断して防衛戦力を教会の入り口に向かわせて迎撃と情報収集に務めた。
……少なくとも彼等の経験故に拠点としての防備自体は以前から相応のモノが備えられており各種監視設備も直ぐに起動させる事が出来ているが、それによって移された協会の地上部分の映像には目を疑う様な光景が映されていた。
『ヒャハハハハハァ! 卑怯もらっきょうもあるものか! そらメシアンは消毒っすよぉ!【マハラギダイン*1】!!!』
『ふむ、
『魔術的なトラップと物理的なトラップを織り交ぜてる辺り防衛施設としては結構な出来ではあるな。まあケンジロウの目で場所さえ分かっていれば解除は天才の俺にとっては容易いが。メシアン共はトモヤとヤマト達に任せる』
『分かりました……ああ【物反鏡*2】使ったか。ならヴィシュヌの【マハムドバリオン*3】でノックして性質を確認、解けないなら普通にアスラおうの【ヤブサメショット*4】とマダの【アカシャアーツ*5】による物理攻めで。宇宙一の嫌われ者らしく嫌らしく行こうか』
\カカカッ/
| 顕現者 | メフィラス星人(二代目) | LV81 | 詳細不明 |
\カカカッ/
| 超人 | ナックル星人“バンデロ” | LV77 | 詳細不明 |
\カカカッ/
| 超人 | メトロン星人“タルデ” | LV78 | 詳細不明 |
\カカカッ/
| 悪魔変身者 | レギュラン星人“ツヴォーカァ将軍” | LV87 | 詳細不明 |
モニターに映し出されたのは手に最前線で警備兵相手に奇妙な植物と武器を持ちながら暴れ回る黒っぽい怪人、その後ろの銃で隠されたトラップを正確に破壊している白っぽい怪人、同じく魔術的なトラップを手際よく解除している植物の様な赤い怪人、そして防戦しようとしている警備兵を強大な三体の悪魔を使役しながら蹴散らしている奇妙な形をした怪人4人と言う目を疑う様な光景だった。
それに加えて備え付けられたアナライズ表示も奇妙な名前が載っているが、流石に彼等も元ネタである特撮には詳しくなくとも奇妙過ぎる襲撃者の外見や名前が何んらかの術による偽装である事には普通に気付いていたので動揺しつつも敵の情報を入手するべく引き続きモニターを見ていく。
『クソッ! 何だあの異常な強さの連中は!?』
『トラップがまともに機能してしてないぞ!? 増援の戦闘機械共はどうした!?」
『確かアレって特撮番組の……バルタン星人だっけ?』
『レギュラン星人ツヴォーカァ将軍だ間違えるな』【荒神螺旋斬*6】
『なんか増援が来るらしいのでその前に片付けるっす。喰らえマンダリン草!』【マク・ア・ルイン*7】
『どうも監視されているらしいな。情報を抜かれるのもアレだから潰しておくか』
『監視カメラはこちらで破壊しておこう』
「「「「「……………………」」」」」
そうして謎の怪人達に警備兵達が蹴散らされた直後、解析術式と監視カメラが破壊されたのか入り口付近を写していたモニターが真っ黒になったのを見て、その余りに異常さや理不尽さを前にはぐれメシアン幹部達は思わず絶句してしまう。
……だが、それでも寄せ集めの組織を運営出来る能力がある者達と言うのは伊達ではないので、即座に他のエリアの監視装置を使って襲撃者の情報を集めつつ、グランギニョル社からの報復対策として G.E.H.E.N.A.より預かっていた“とある兵器群”を起動させて怪人達を殲滅させるべくそれぞれ慌ただしく動いていったのだった。
──────◇◇◇──────
……そうして監視網が途切れた直後にはぐれメシアンの拠点に襲撃を掛けてきたウルトラ宇宙人達の姿グランギニョルボヤけて消え、その場にはDAT隊のトモヤ、ケンジロウ、ミツヒロ、ヤマトの4人の姿があった。
言うまでもないかもしれないがはぐれメシアンの拠点に攻め込んで来たのは彼等DAT隊であり、入り口のトラップを突破しながら警備兵を蹴散らした彼等は幻術が解かれた後ではぐれメシアンの拠点を調査しており、ケンジロウの眼界やヤマトマップ機能などを駆使して内部構造の把握に努めていた。
「とりあえず【見晴らしの玉*8】も使っておくてして……もう幻術の効果時間が切れたか。一戦闘は持つ辺り戦闘用に改造されているのは確かだが。隊長が使っていたモノの発展系と言う話だったが」
「【戦闘用マルチチェンジャー試作機】でしたっけ。幻術の強度を戦闘に耐え得るレベルまで強化して、幻術展開中もスキルを使用可能にしたって話でしたけど」
「隊長のライザーに仕込んだ機能をベースに【マルチチェンジャー】開発で得た技術を応用して幻術の強度強化、及び内蔵したMAGバッテリーを動力にする事で使用者の戦闘用スキル使用に影響がない様にしつつ稼働時間を引き上げた代物だ。……まあ売り物にならんだろうから非売品だが」
「変身できる種類も減らされているんだったっすね。カチコミに使えるキャラが主体で」
そして姿がウルトラ宇宙人だったのはDAT隊が誇る天才技術者であるミツヒロが一般販売用である【携帯型変身装置“マルチチェンジャーver.Ⅰ”】を改造した【実験型戦闘用偽装幻術発生装置】の機能によって外見とアナライズ結果を偽装していたからである。
「非売品なのはそれだけが理由ではなくてな、幻術の強度を戦闘用に上げたのもあってMAGバッテリーまで積み込んだのに燃費が悪すぎて短時間しか変身を維持できなくてな。本体にかかる金に加えてMAGも相応に必要になるから維持時間の割にコスパが悪すぎるんだ。……正直言って正体を隠してカチコミするなと名前隠しの護符付けて覆面でも被った方が圧倒的にコスパが良いな。使い勝手の悪さがネタにもならんレベルだ」
「でも正体隠しにはなる……と言いたい所だが
「戦闘用に強化した反動で一度幻術が切れるとしばらく再使用が出来ないのも問題ですかね。直ぐに再使用出来るならMAGバッテリーが尽きない限り変身し続けるとか出来そうですが」
「それだとMAGの消費がエグい事になりそうっすが。宇宙人に変身しながらカチコミは楽しいっすけどまだまだMAG高騰は続きそうっすしねぇ」
最も戦闘用に改造したマルチチェンジャー自体はミツヒロ自身でも実用性に難があると考える様な代物であり、今回はDAT隊のみの戦闘なので(他の人間がいる時は防衛チームムーブ的に余りふざけない)少し試験運用をしてみただけで一般販売は元から考えてはいないのだが。
……それでも開発と試験運用を行ったのはヘビクラ隊長のCOMPにネタ機能として付けた筈の『ジャグラス・ジャグラー変身装置』が技術者の思った以上に活躍したので、一応実戦試験をちょっとやっておこうか的な考えからだったのだがやっぱり持続時間とコストの問題がネックとなった様だ。
「まあ多少なり敵側が混乱してくれれば恩の時ってぐらいの気持ちで試験運用を兼ねて持ってきただけだからなコレは。……それに
「奥から敵と思わしき反応が多数接近。このパターンは『軍勢』ですかね」
「……俺の眼でも視認できたが、少し見覚えもあるシルエットだな」
そんな雑談を敢えて行いながらも並行して施設内部のマッピングを行っていた彼等だったが、施設の奥から多数の敵の反応を感知したヤマトとケンジロウの報告により先程までの雰囲気とは一変して即座に戦闘態勢へと入った。
『『『『『……キイイイイィィィィッ!!!』』』』』
\カカカッ/
| 軍勢 | ヒュージ“グンタイアリ”の群れ | LV70 | 詳細不明 |
現れたのはまるでアリの様な外観をした三本足の異形の群れ……それらが少し前に嫌と言う程に見たマシン悪魔『ヒュージ』の同種であると即座に悟った彼等は、同時にヘルヴォルより『嘗ての彼女達の世界でもヒュージと呼ばれるマシン悪魔を闇堕ちしたグランギニョル社である【G.E.H.E.N.A】が使用していた』と言う証言を思い出した。
……此処のメシアン達がG.E.H.E.N.A.と繋がっているのならば戦力を提供されている事もあるかと考えつつ、先日の地下シェルター産のヒュージとは何処か違う『グンタイアリ』の群れを前にDAT隊は警戒度を上げて対応する事に決めた。
「相手が以前戦ったヒュージと同じなら相性は電撃弱点で銃が通じる……いや、“軍勢”だと個々の悪魔とは耐性が違うパターンもあるんでしたっけ」
「その分全体攻撃が良く効いたりするんだがな。数の差で押し潰される前に叩くとしよう」
「出来るだけデータを抜きたい所ではあるが、多分足止め臭いから油断なく手早く倒すとしよう」
「つまりいつも通りっすね」
『『『『『キイイイイィィィィィィィィィィィィッ!!!』』』』』
そうして施設の奥から次から次へと現れる【グンタイアリ】に対し、一歩も引かずに迎え撃つ構えを見せるDAT隊との激しい戦いが始まったのだった。
──────◇◇◇──────
「……侵入者の正体が分かったぞ! DAT隊とか言うグランギニョル社子飼いの頭のおかしいデビルバスターの集団だ! G.E.H.E.N.A.から送られてきた“要注意戦力”の資料に名前があった!」
「チィ、あの様な意味不明な偽装でこっちを撹乱するとは卑怯者め! 例のヒュージ群が足止めしている隙に更なる援軍を上に回すのだ! あの程度の数で攻めてきた愚か者共を血祭りに上げてくれる!」
「そんな戦力は何処にも残ってないわ! 地上に配置していた警備兵でも我々の中では精鋭だったんだぞ! それがああも容易く……外回りの人材確保の時にも何人か戦力が削れているのが痛いな」
「G.E.H.E.N.A.より供与されたあの機械兵器が実質的な最高戦力だったんだぞ! それと互角どころか圧倒している連中に追加で信徒達を差し向けた所で……!」
「こうなれば研究資料を持ってG.E.H.E.N.A.へと逃げ込むしか……」
「たった4人が攻めてきた程度で何を弱腰な! そんな事では今後ずっと逃げ続ける事になるだろう! そもそもこの拠点を用意するのにどれだけ苦労したのか忘れたのか!?」
一方その頃、地下にいるはぐれメシアンの幹部格達はこんな状況にも関わらず各々言い争いが続いてしまうぐらいに混乱していた……まあ、警備として配置していたレベル50以上の信徒達がたった4人に蹴散らされ、用意していたトラップも大部分が解除された上で切り札として向かわせた【グンタイアリ】とも互角に渡り合っている襲撃者が来ているなら仕方ないかもしれないが。
所詮は敗残兵の集まりで故にはぐれメシアン達のレベルはそこまで高い上に戦闘員の数もそこまででなくなく、外法や実験の結果やインフレ環境で必死に生きてきた事もあって幾人かはレベル50をやや超える程度には上がっていたが、レベル80越えで同レベルの仲魔まで運用出来るヤマトを筆頭に平均レベル70を超えるDAT隊の奇襲を止めるには力不足であったのだ。
「ならばお前自身が援軍に行けば良いだろうが! G.E.H.E.N.A.によって強化されたお前が今の我らの中で最高戦力なのだぞ!」
「グゥ……やむを得んか。トラップの設置やG.E.H.E.N.A.から送られて来る援軍が間に合っていれば……!」
「残っている戦力も全て出そう。こうなればまずは上の襲撃者を撃退しなければ話にならん。……此処さえ乗り切ればG.E.H.E.N.A.に頼んで更なる援軍を……」
実際の所、はぐれメシアン勢力は組織としてはG.E.H.E.N.A.からの援助があって辛うじて体をなしているレベルであり、その援助も少ない戦力をやりくりしてG.E.H.E.N.A.から貰った『リスト』にある人間を誘拐して、その際に戦闘員を損耗しながらも人身売買の対価でどうにか補充するみたいな自転車操業の有り様であるので内情はかなりお寒いモノであったのだ。
それでも諦め悪く更なる戦力に加えて、幹部格の中でも随一の武闘派であり今までの協力の対価として『G.E.H.E.N.A.による強化手術』を受けた男を援軍として地上に向かわせる決断運用する彼等だった……が、その判断は少し遅かった。
「ならば準備を急げ、あの愚か者共に神罰をくれてやろ「悪いがそれは無理だ」何!?」
| 冥界波 | 物理属性スキル | 敵全体に大威力の物理属性攻撃。真5仕様。 ネビロスの【テトラカーン*9】併用で反射対策済み。 |
| マハブフダイン | 氷結属性スキル | 敵全体に氷結属性で大ダメージを与え、まれに氷結状態にする。P3R仕様。 CHARMの魔晶【氷結威力アップⅧ *10】により強化。 |
方針を決めて援軍に向かおうとして部屋の扉を開けた直後、突然部屋の外から超速の剣閃から放たれる衝撃波と全てを凍てつかせる様な極寒の冷気が室内へと襲い掛かり、殆どが研究員であった事もあってはぐれメシアンの幹部クラスの大半が一気に打ち倒されてしまう。
「ケンジロウ達のマッピングのお陰でようやく見つけたぞ。……道中結構不快な“モノ”もあったからさっさと潰すか」
「そうね隊長。……情報は欲しいけど戦局に余裕がある訳でもなし、こちらの数も少ないしね」
その攻撃を行った者達の正体はDAT隊の隊長と副隊長であるヘビクラとアンヌの2人であり、彼等は態と目立つ様に襲撃をかけた他のメンバーを囮にしながら【ドロンパ*11】や隠密の術などを駆使して別働隊として拠点に潜入しており、密かに連絡を取り合いながら拠点を調査して敵の中枢部と思われる場所を発見したのでこうして奇襲を掛けて来たのだ。
悪魔使役や剣技以外にも覚醒魔法を使いこなしての暗躍も得意なヘビクラ隊長を能力を活かした奇襲戦術であり、DAT隊としても敵拠点の攻略戦術として幾度か行ってきた手。更に今はヤマトとその仲魔と言う特級戦力がいるのでチームを分けての戦術も大分パワーアップしていたりする。
「さて大体倒したが……生き残ってるヤツもいるな。この手応えは物理無効相性か」【召喚→ガネーシャ】
「私の【マハブフダイン】も無効化されたから氷結無効も持ってるみたいね。ちょっと面倒かしら」
「……おぉぉノレキサマらァァァァァッ!!!」
その容赦ない奇襲だったが唯一はぐれメシアン達の中でも戦闘員のリーダー格でもあった1人の男だけは“無傷”で存在しており、こちらに向けた怨嗟の声を上げるそれを見たヘビクラ隊長とアンヌ副隊長は耐性が強固な手合いと判断してそれぞれ仲魔を召喚し、或いはペルソナを喚び出す構えを取るなどしてボス敵を想定した戦闘態勢を取った。
……だが、流石の彼等もこのメシアンが“G.E.H.E.N.A.による改造強化を受けている”事までは読みきれなかったので、その男が雄叫びを上げながら肉体を人間とは思えない異形の存在へと“変身”していくのには流石に驚く事となった。
「ガアアアアアアアアアアァァァァァァ──────ッ』
「おいおい、こっちに対抗したのかあっちも変身し出したぞ。特撮の敵役としては百点満点の回答をありがとうと言いたいが、ちょっと気配が剣呑過ぎるな」
「単なる悪魔変身って訳でも無さそうね。変身シーンがグロ過ぎるし雰囲気が明らかに異様過ぎるわ」
そうして軽口を叩きながらも警戒を強める2人の前で男の異様な“変身”は完了しており、その姿は歪に捻じ曲がった血の様な濃い赤の鎧に包まれ手には歪な形状をした剣と盾を持ち、そして背中からは何処か鈍い色をした白い翼を生やして頭部は鎧と同じ兜を被って目は血走り牙を剥き出しにした異相のモノとなった“悪魔”へと変貌していたのだ。
『ゲハハHAHAハHAハ、コノ【大天使 カマエル】サMAガ貴様ラニ天罰WOアタエテクREルワァ!!!』
\カカカッ/
| 大天使 | カマエル | LV78 | 物理・火炎・氷結・電撃・破魔無効*12 |
その異常な“変身”の影響なのか人間とは思えない声音でそう言い放つ自称【大天使 カマエル】となった男に対してヘビクラ隊長とアンヌ副隊長は『なんかアナザーライダーみたいだな』と内心で少し思いつつも、その異様さを見て経験則から厄介そうな相手であると判断し油断なく目の前の敵を倒すべく行動を開始する。
……こうして地上と地下の二面に於いてDAT隊と異形の戦力を持つはぐれメシアン達との本格的な戦いの火蓋が切って落とされたのだった。
あとがき・各種設定解説
はぐれメシアン達:本来なら話題にもならない雑魚勢力
・これまで一般通過キリギリスとかガイア勢力とか旧ファントムとかの他勢力との抗争で敗れたり、内部の権力争いで居場所を失った過激派メシアン達が集まって作り上げた勢力。
・作中でも述べられた通り本来なら寄せ集め故に内部で崩壊するかどっか適当な勢力と交戦して壊滅する程度の組織なのだが、追い込まれて後がない事に目をつけたG.E.H.E.N.A.によって丁度いい現地協力者として援助の代わりに手駒になった。
・グランギニョル社の襲撃に対しては念入りに組んだトラップとグンタイアリで迎え撃って消耗させ、そこから戦闘員を率いたカマエルで一気に勝負を付ける予定であり、更にG.E.H.E.N.A.からも援軍の予定があったらしくて勝算は十分にあった模様。
・ただし予定よりも早くDAT隊が奇襲を仕掛けて来た事と、そもそもG.E.H.E.N.A.にとっても手足となる使い捨ての現地勢力の一つとしてしか見られてなかったので援軍が遅れたのもあって割と一方的にボコられている。
実験型戦闘用幻術発生装置:ロマンの産物を戦闘用にしてみた
・前の【マルチチェンジャー】を改造したと言うよりはヘビクラ隊長のCOMPに搭載していた幻術による変身機能を改造して、それ単独のみを使用出来る装置としてマルチチェンジャーの技術も使って開発した感じの代物。
・アナライズを偽装出来るのは名前だけで種族やレベルや耐性は中の人のまま(ヤマトは種族偽装用護符を併用)であり、容量の都合上変身できる種類も大きく減っており主にカチコミに使っても心情的に抵抗が少ない敵キャラがメイン。
・ヘビクラ隊長のモノと比べても更に改良されており戦闘中でも幻術を維持出来る程に偽装と幻影の強度が高く、機材内のMAGバッテリーを使って自動で術を維持するので使用者自身のスキルも問題なく使用可能になっている。
・ただしその分だけ燃費が非常に悪くなっており一戦でMAGバッテリー分を使い果たして以後は使用不能になるレベルなのでコスパが最悪であり、機体自体も高価なのでこの辺りを解決できない限り実戦導入は無い模様。
・ちなみに外見偽装の幻術の質を落とせばもう少し起動時間を延長出来るが、やはりCGのクオリティ的にキャラの見た目や動きの連動は最重要と言う特オタ的観念からその辺りは拘りたいので、それをするぐらいなら戦闘用の着ぐるみを作る方がマシとミツヒロは考えている。
読了ありがとうございました。
やっぱり途中で幻術が解けるのが問題点でこれなら護符と着ぐるみの方がまだ効率的。そもそも外見が変だろうが一流のデビルバスターとかなら特に気にせず普通に戦闘するので、結局戦闘中に正体を隠蔽するのには向いてない模様。